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あんな道(高速道路) アーカイブ

2004年09月11日

県内2区間で高速道割引の実験・10月から

11日の山形新聞によると、山形市内周辺のR13とR112の渋滞解消に向けて、山形道(笹谷-寒河江・但し笹谷-関沢のみは適用外)と東北中央道(上山-東根)で割引を行うことになったそうだ。
期間は、10/18から12/17までと若干短い感は否めないが、現在の3割引回数券(もっともこれも廃止が決まっているが)から一歩踏み込んだ内容と言える。

割引後の料金の全てが公表されたわけではないが、一般車が5割引、ETC車が7割引とのこと。となると、例えば山形北-寒河江の現行450円が、250円(もしや200円か)に、ETCなら150円(もしや100円)になるということか。これは価格破壊もいいところだね。

割引によって高速に流れる車の量が増えれば、一般道の渋滞も解消するし、高速も収入増になるかもしれないわけだ。しかし、世の中そんなに上手くいかないぞ?増加量が伸び悩んだら赤字になるだけだろ、と思ったら、利用促進協議会なる団体が補填するんだってさ。それって結局国や県、地元自治体も入ってるんでしょ。どうなんだろうそれは。それはともかくとして、雪でも比較的安全な高速道路だから、7割引になるって言うんだったら乗ってみようかなという気にはなるね。どうなることやら。

山形新聞の記事
国土交通省山形河川国道事務所

日本道路公団東北支社
日本道路公団東北支社・山形グループ

2004年09月18日

二輪車用ETC開発など、値下げ・ETC活用案報告

国交省が16日、日本道路公団(以下JH)の料金値下げ案について、修正案を出した。
具体的に決まったのは以下の通り。

・二輪車用のETC車載器を開発し、早期導入する
・クレジットカードを持っていない人のために、「一定額を事前に振り込んだ上で、口座引き落としによる決済が可能」なカードを発行する

など。
二輪車にも夢のノンストップ通行の時代が来たか!と思いきや、今回の案を受けてJHが具体的な内容を考案し、国交省に申請の上、来年春までに徐々に導入されるそうだ。まだ先は長い。
自動車と違い車載器が剥き出しとなる二輪車では、タッチアンドゴー方式も考えられていたそうだが、どう考えてもこちらの方がいいだろう。早期の具体化を希望する。

Yahoo!が渋滞・工事・規制情報の提供を開始

これ
トップ
東北の高速道路
県内の一般道路

今までなかったのが不思議なほどだ。
5分おきに情報が更新されるのも、自分がよく使う路線を予め登録しておけるのが光る。
惜しいのは、文字だけだとどこなのかわかりづらいのと、事故情報なら発生時間や状況、工事や規制なら解除予定時刻なども記載してくれるとより便利かなという気がする。
もっとも、そこまでの情報を集めて無料で提供するというのは骨が折れることだけど。

ETC利用者の夜間割引、前倒しして11月から全車種で適用開始

今まで、300km以上の通行車に限られていたETCの夜間割引が、ついに短距離利用者にも適用されるとのこと。午前0時から午前4時を挟む時間帯に走行した全車種が、一律3割引きなんだってさ。

そんな時間帯、県内のどの道路も高速道路状態だろうが!

2004年09月29日

寒河江SAにスマートICを設置へ 実験協議会が発足

ということで、暫くぶりに映画以外の話をしよう。

寒河江スマートIC、実験協議会が発足(17日山形新聞)

ついにキタ━━(゚∀゚)━━!
山形道唯一にして県内唯一のSAである寒河江SAに、ETC専用の出入口を設置するそうな。これを受けて、関係行政機関でスマートICとETCのPRを行うという。よし、もっとやれ。どんどんやれ。

これで、「寒河江SAに寄りたいけど、西川ICまで降りられないからパス」というのがなくなるし、個人的には寒河江の市民浴場へ行くのも便利になって嬉しい。

記事によれば、決まったこととして、
・上下一体のSAであることを踏まえ、ゲートは1ヶ所に集約しコスト減
・寒河江ICの利用状況を踏まえ、利用可能時間は7時~20時
・高速用地内は国が1,700万円出して、外は協議会が1,100万円出して作る
・寒河江・大江・朝日町でのPRを積極的に行う
とのこと。
なんだよ、ほぼSAの時間に合わせただけかよ。
2,800万円でできるっていうのも意外な気がする。無人ICだから、ETC以外の車が突っ込んだ時に揉めたりとか、機械ぶっ壊されたりとかで大変なんじゃないかな。

完成および実用化は今年の冬とのこと。期待してるよ。

山形市圏の高速道路割引、割引料金が発表

高速道割引料金を発表・国道渋滞緩和実験(22日山形新聞)

さあついに料金が発表になった。
対象となる28区間のうち、ETCなら9区間、ETC非搭載車でも山形蔵王IC~山形北で100円になるという。かなりの威力だ。私の場合でも、最寄の山形中央ICから利用頻度の高い山形蔵王まで(現行550円)が、200円(ETC搭載車なので)になるということは惹かれる。これなら、市内を抜ける時間的ロスよりも高速を利用する料金の方が得かもしれない。

なお、注意点として、
・対象区間は、山形道笹谷IC~寒河江ICと東北中央道全線(ただし笹谷IC~関沢ICのみは除く)
・割引期間は10/18~12/17のみ
・24時間割引の対象となる
・基本的に、全車種5割引。ただしETC車は7割引
・対象区間内での乗り降りにのみ適応されるので、例えば山形蔵王IC~西川ICは通常料金
・ETC利用車でも、ゲート通過時は5割引の料金で表示される(実際には7割引された料金が引き落とされる)
・従来の3割引回数券との併用は不可能

料金表↑クリックすると大きくなる

嗚呼、3割引回数券が販売終了へ 使用も17年3月まで

山形道などの3割引券回数券が販売終了へ(25日山形新聞)

東北中央道と、山形道の庄内エリアで販売、利用されている回数券が、今月30日をもって販売終了とのこと。理由として「一定の役割を果たした」「ETC利用促進のため」。なんだそりゃ。庄内の人は怒るぞ。

まあでも、中央道の回数券比率が10%前後なのに対して、庄内は微減傾向じゃやむないか。もっともこれは、利用者の違いもあるんだろうな。山形市圏は通勤客がターゲットだったんだろうし。
そもそもよぅ、回数券って使いにくいんだよ。(無駄に荒っぽく)

2004年09月30日

高速道路で販売するガソリンを10月1日から値上げ

高速道路で販売するガソリンを10月1日から値上げ=道路公団(29日朝日新聞)

SA・PAにあるガソリンスタンドは、競争がおきにくいから、公団で上限価格を設定してるんだって。恥ずかしながら初めて知った。確かに、切羽詰った時に「ここ高いから次のスタンドで」ってなりにくいから、お上が上限を決めないと青天井になりかねない。

この価格上限、毎月見直しをする際に、前月の市中価格の推移をそのまま使うらしい。なので、9月に入ってからの高騰の前後では、
・市中:7月は普通→8月は普通→9月高騰→10月?→
・SAPA:(一月ずれて)8月は普通→9月も普通→10月高騰→
と、一月遅れて波が来るわけだ。へえ。9月のうちに給油しておくかな。なお、引き上げ金額は、
・ハイオク:126円→131円
・レギュラー:114円→119円
・軽油:90円→94円
当然、上限価格なので、これより安いスタンドもある。
下道でも、レギュラーで120円超えてる店がけっこうあるんだよな。。。

2004年10月07日

ETC普及促進キャンペーンが始まります

この秋から来年の春にかけて、ETCの新規購入者を対象とした3つのキャンペーンが開始されるそうだ。
めんどくさいので、道路公団のページ詳細)を見て。

かいつまんで内容を書くと、
・車載器購入支援:新規購入者は、5,250円を購入金額から減額
・大口割引:旧別納制度に代わる割引制度
・マイレージ:なんだかわかんないけど、詳細はまだ未定

というところ。

いまいち分からない点で、かつ最大級に萎えるのは、これらが、8月ないし11月以降に購入した場合に限られるということ。まあ購入時のキャッシュバックはよいとして、マイレージまで新規に拘る必要はないだろ。詳細決定時までに改善されることを切望する。

それにしても、なんで車載器購入の割引なんて、こうも小出しにするのかな。思い出したころにやる官公庁のイベントだな、こりゃ。どうせなら、期間絞らない代わりに2,000円減額とかで補助すれば、期間以外に買ってしまったユーザのもやもやも晴れるんじゃないかと思う。

ETCの本体価格も下げ止まり感があるし、普及率伸ばすのに必死なのかな。山形では例の7割引の話もあるから、「これを機会に」と思っている人は、車載器購入割引が11月19日かららしいので、カレンダーとにらめっこして考えてください。ヘビーユーザーは車載器割引前にさっさと買って、7割引の恩恵受けるほうがいいだろうけど。

(追記)
日本道路公団、「普及促進キャンペーン」[C]カーレポ
どは。するどい。
ETCの「売り」の一つである「ノンストップ」と、現行の身障者割引の「本人乗車の確認」という相反するを同時に成立させるため、「本人名義のETCカードによる通行」をもって、「本人乗車の確認を行った」とみなすのです。今後、ETCの普及が加速すればするほどに、疑問を持つ人が増えていくかもしれない。

言っておくけど、決して身障者割引制度自体を否定するつもりはないし、悪用がはびこっているとは思っていない。だけど、そういう制度の存在があまり知られていないのも事実だし、半額の差額は誰が補填しているのかというと、結果として残り大勢のユーザーというのもまた事実。お金に関することだから、みんながみんな正しい知識を持っていたほうがいいよね。この割引制度の関連は、料金トラブルでも多くの件数を占めるって聞くし。

なお、詳しく勉強したい人は、お近くの4公団関係施設や、各福祉事務所、あとこのへんを参考に。

プロ野球誘致で舞い上がる高橋知事

そもそも、高橋の「高」の字に異体字を使うあたりが曲者ジジイだ。

巷を賑わせている楽天・三木谷、ライブドア・堀江両社長の訪問に、「ぜひ2軍本拠地を山形に」と必死の売込みを行ったらしい。なるほど、中山町の野球場なら、2軍の試合ならちょうどいいかもな。仙台からもそう離れていないのも悪くない。まあ、他の県からのアクセスは最悪だけど。

報道によれば何を血迷ったか「山形道にICを作るなど、仙台からのアクセス面の支援も検討したい」とか言ったらしい(毎日新聞)。アホか。寒河江ICより便利な最寄ICって、どこに作るんだよ。寒河江ICと山形JCTの間に作るのか?そんなところに作るくらいなら、寒河江IC以南のR112の4車線化か、中山町内の道路整備でもしろっての!

これで寒河江SAのスマートICを指しているなら、知事も口が上手だ。あたかもこれから野球のためだけにICを作ろうとしているかのような、自分にその力があるかのような口ぶり。そもそもこの発言自体がリップサービスという説もあるが。しかしあのスマートICも期間限定だから、どうするんだろう。継続してICを設置する既成事実にするのかな。もっとも、継続するかどうかが、そんなことに左右されるようならたまったもんじゃないけれど。とは言っても、寒河江SAからだと、確かにR112を経由しないで行けるけど、アクセス道路としてはそんなに便利になるか疑問だぞ。

2004年10月12日

山形蔵王ICに「ダブル収受」システムを試験投入

首都高をはじめ、都会の有料道路では頻繁に見かけるという「ダブル収受」システムを山形道の山形蔵王ICで始めるらしい。と言っても、例の5割引7割引の期間だけで、それ以降は通常に戻すらしい。

前の車が支払いに手間取って、後ろで並んでいてイライラ...というのを減らすため、レーン増設よりも簡単な、「1レーンにブースが2つ」というシステムだ。決して2重で料金を取られる訳じゃない。

なんていうか、そこまでする必要があるのかどうか微妙なところだけど、平日のみ実施だとかで、朝の通勤時間帯は多少効果が現れるかもしれない。むしろ、このシステムに不慣れな県民が驚かずに対応できるかがポイントかも。そのためか、今日12日から試験的に導入し、周知を図っていくとのこと。

2004年10月22日

割引実験初日、高速道2区間の交通量がやっぱり増加

高速道2区間の交通量が増加-割引実験初日(山形新聞)
山形都市圏高速道路社会実験協議会の記者発表

そりゃあ半額or7割引だもの増えるよな、と思っていたが微妙に違いが出た。
山形市内を東西に横断する山形道が5.1%増の交通量に対し、縦断する東北中央道はなんと38.1%とな。もっとももともとの分母の差があるから、増分の台数は561台と1,112台と大きな開きがあるのかないのか判断が難しい。
いずれにせよ、料金を半額にするということは、交通量を倍以上にしなければ結果的に減収になる。「肉を切って」という風にいけばいいのだが。

笑えるのは、その反面そもそもの目的の一つであるR13やR112の渋滞緩和について「交通量に変化なし、あるいは微増」ということ。なんだよそれは。まさか話のタネだけに乗ったなんて人ばかりじゃあるまいし、裏道や西バイを使う人が高速に流れたってことか?もう少し様子を見たほうがよいのかも。

ETC夜間長割社会実験アンケートを実施中

早速だが、ETC夜間長割社会実験を利用した人を対象にアンケートを実施中

「ETC夜間長割社会実験」ってなんだよ、という人はこちらを見ていただきたい。まあ、なんだよという人でも知らず知らずのうちに利用していた可能性が無きにしも非ずだが。

さて、単なるアンケートならあえて取り上げるほどでもないのだが、「抽選で粗品を進呈します」とあるので思わず書いてしまった。もちろん私もアンケートに答えた。「抽選で何人に」と書いていないところや、「粗品」と書くあたりがセコい。セコいが、かすかに期待してしまうのが人の性というもの。これで粗品というのがETC車載器だった日にはシュールすぎて参ってしまう。

2004年10月27日

道路のドンとドンが来ていたらしい

24日の山形新聞によれば、23日に自民党の古賀誠元幹事長と、国土交通省の佐藤信秋技監が米沢に来ていたらしい。同じ日に米沢で開催されていた「道のフェスティバル」とかいうイベントは聞いていたので、そっちには行ってみようかなと思って、結局行けなかったのだが、古賀誠が来ていたなら話の種に行くべきだったな。

東北中央道の建設促進を図る講演会ということで、自民党の道路調査会長を務める古賀さんを連れてくるとは、さすが遠藤武彦だな。いわゆる「道路族」のドンだぞ。演題は「道は文化」ということで、やや変化球な内容かと思いきや、記事によれば「(新直轄の導入で)整備のスピードアップが期待できる」と推進派らしい言葉も。別にいいよ、早くできる分には。安く作ってくれ。いいものを作ってくれ。

ゲリマンダー山形2区選出の遠藤武彦は、自民党道路調査会の副会長とのこと。なるほどそのつながりか。と思ったら、山形1区の遠藤利明も副会長なのか。がっつきすぎだ。

遠藤武彦プロフィール
遠藤利明プロフィール

ちなみに、国交省の技監ってどういう人なのかと思い調べたら、結構偉い人みたい。こちらも言わば国交省技術系のドンだ。変換ミスしたら「技官」になって、こっちはペーペーだ。つまるところ、先行きが逆に不安になるくらい豪華なメンバーだったということか。

国交省組織図
国交省幹部名簿(PDF)

東北の道路のドンとドンと、そのドンが来ていたらしい

ますますわけがわからないタイトルだな。
要するに、国土交通省東北地方整備局長(東北の国道のドン)と、日本道路公団東北支社長(東北の高速道路のドン)と、日本道路公団総裁(そのドン)が来ていたらしい。とそういうこと。最近、この手の講演だとか決起集会だとかの話が私に入ってこなくて面白くないぞ。

26日の山形新聞によれば、村山市で25日に、東北中央道(東根-尾花沢)建設促進の総決起大会が開かれたそうだ。記事には誰がどんな話をした程度にしか書いていないが、23日の古賀誠と言い来県ラッシュは何かあるのかと勘ぐってしまうね。

富士交通が高速バス・山形-仙台線から撤退

山形-仙台線の高速バス、富士交通が撤退へ(山形新聞)
富士交通高速バス仙台線来月9日で路線撤退 社長「競合と体力差、規制緩和意味ない」(産経新聞)
富士交通山形~仙台間高速バス撤退(朝日新聞)

「やっぱりか」という感じ。山交にガチンコを挑み、結果として安くなったのもよいし、さすが観光バス企業とあってサービスも山交・宮城交通に比べて格段によかった。しかし挑んだ相手が悪すぎ。民事再生法の話が出たときは、最初に切るのは山形だよなと思ったが、本当にそうなってしまった。
対抗値下げをしてきたことによる純粋な敗北に加えて、原油価格の暴騰も響いたと記事には書いてあるが、少し見通しが甘かったのではないかという気もするぞ。

山交らが対抗値下げをした時に、「同一路線で運賃が違うのは、利用客に説明がつかない」という詭弁を吐いたが、たぶん利用者の半数は「いきなり値下げができたことの説明がつかない」と思ったろうな。これで「燃料の価格が」などと言って値上げしたら、マイカーで仙台行くぞ、こら。

しかし、これを見ているとヤマト運輸と郵政公社の民業圧迫がどうのこうのというのは、なんだかなあという気になるな。

2004年10月28日

「夜間長距離割引」の社会実験が終了

「夜間長距離割引」の社会実験は、平成16年10月26日 午前4時を以て終了いたしました(ETC総合情報ポータルサイト)

おいこら、ほとんど気がつかなかったぞ。
帰りにポスターを見てみたら、確かに書いてやんの。代わりの、というか引き続きの夜間割引は、11月1日0時からスタートとのこと。内容は当日アップするとか。なんだそりゃお役所仕事だな。
1:なんで数日だけとはいえ空白を置くのか
2:なんで割引内容を開始後にアップするのか
3:なんでわざわざ終了させたのか
わかんねえなあ、霞が関の人がやることは。県庁の人がやることもわかんねえんだけどさ。

2004年11月08日

運転中の「携帯」使用で40人検挙 道交法改正初日

運転中「携帯」40人検挙 道交法改正初日(朝日新聞)

道交法改正にあわせて一斉取り締まりするところがセコいけど、まあちょっとたって忘れた頃にやられるよりは、最初から叩かれた方がいいのかな。記事によれば、40人のうち6人が改正を知らなかったらしい。ちょっと待てよ、そのうち数人は「知らなかったって言えばどうにかなるかな」と思ってたんじゃないか。

電話を受けた人が23人、かけた人が9人、メールの受信で7人、そしてゲームで1人。かかってくると思わず「出なきゃ」ってなる心理はよくわかる。まして幹線道路を走っていて、しばらく信号も駐車スペースもない時や、どうしても出ないとならない電話ならなおのこと。かけている側からすれば「なんで出ないんだろう」って思ってしまうのが、携帯しているがゆえのジレンマかもしれない。着信してもぐっとこらえて、安全な場所に停めてから掛けなおすゆとりと、かけた側も「運転中で出られませんで...」と言われた時に許せるゆとりが求められているんだろうね。
っていうか、運転中にゲームなんかしている強者はなんなんだ。着信やメール受信と同じ処罰なのか。こっちの方がはるかに悪質かつ危険なような気がするんだが。

時速179km走行で男逮捕 2年間出頭を拒否

時速179キロ走行で男逮捕 2年間出頭を拒否(産経新聞)

山形道を179kmで走る度胸がすごいと思うが、2年間出頭拒否するところもすごい。すごいというか、わけがわからん。寒河江市内の山形道でこんなスピードを出せるのは、寒河江ICから寒河江SAにかけての片側2車線の区間だろう。そしてあの短区間で捕まったところや、出頭云々の話になったところ見ると、上りのオービスにひっかかったのかな。

記事によれば、
『「百二十キロしか出していない」と容疑を否認し、再三の出頭要請に応じなかった。』と。
あのさ、あの区間で120km出したら、既に40kmオーバーで一発免停だっての。確かに反則金に影響はしてくるだろうけど、120kmは認めて179kmは認めないというのはよくわかんないや。

道路交通法:スピード違反(JAF)

2004年11月19日

携帯電話向けスキー・スノボ気象情報始まる

お天気.com、冬季限定スキー・スノボ情報コーナー(ケータイWatch)

道路とどう関係があるの?ということだが、記事にもあるとおり、積雪情報・降雪予報のほか、周辺道路の道路凍結指数も提供される。スキー場に行くわけでなくとも、凍結状況の情報が得る手段としては、使えるのかな。

さて「そもそも道路の凍結指数って何ですか?」ということなので、建設用語小事典で調べた。かいつまんで書くと、「0℃以下になって凍りやすくなっている時間の長さ」みたいなものらしい。水道管にも凍結指数というものがあるそうだ。へええ。

はたして本当に使えるの指標なのかわからない。いまいちどこからどこまでが不快なのかわからない不快指数というのもあったな。「1000台通ったら○台滑ります」みたいな感じならいいのだけど、そんなものスピードやハンドリングでいかようにも滑ることができるから意味がないか。

お天気.com

2004年12月02日

運転中の携帯、1カ月で県内摘発は206人

運転中の携帯、1カ月で県内摘発は206人(山形新聞)

摘発者206人という数字が、多いか少ないかは難しいところ。多いと見た人にとっては「自分も捕まるかもしれない」という風になるだろうけど、「たった206人」と思った人には効果がないよな。

大半が30歳台以下、受け電話というのも「やはり」と言った感じか。使用理由のレアケースにある「同乗者の携帯電話の画像を見た」という同乗者はいつまでも恨まれそう。「預金残高の確認」をしていた人は、まさかその預金が反則金で減るとは思ってなかったろうな。

> 地域別では村山76人、庄内74人、置賜51人と続き、最上は5人と極端に少なかった。
それはあれですか、最上の警察が甘いのか、ドライバーが優秀なのか。

ETC車載器に注文殺到-補助制度受け

ETC車載器に注文殺到-補助制度受け(山形新聞)

10月に、「ETC普及促進キャンペーンが始まります」ということで書いたが、記事によれば購入補助は8日で定員に達したらしい。
よくわからんのは、なんで11月のキャンペーンの話を今ごろになって山新が書いたのか。おまけにキャンペーンはすぐに予定に達しちゃったっていうのに。あれかな?今月中頃までの社会実験に最後のてこ入れかな。

道路公団によれば、県内のETC利用率は16%だとか。6台に1台しか7割引の感動を味わえていないのか。まあ、料金所での渋滞なんてたかが知れているから、よほど長距離で乗る人以外には旨味が実感しにくいところはあるんだけどね。

2004年12月03日

山形道寒河江SAのスマートIC、12月20日から実験開始

寒河江SAに新設されるETC搭載車専用のスマートIC(正しくはそういう定義ではないらしいが)の開始日が、12月20日に設定された。
これによって、SA周辺はもとより、寒河江市西部や大江・朝日両町へのアクセスが向上することになるだろう。もっとも、そこに費用対効果があるのか、またこれまで高速道路へのアクセスが不充分であった地域の人間にとって、ETC搭載車限定となるスマートICの利用価値があるのか、そういった疑問が残る。

前回書いた内容も含めて、再度寒河江SAスマートICの概要について書いておこう。
・場所:山形道寒河江SA内
・期間:平成16年12月20日(月)~平成17年3月31日(木)
・時間:7時~20時(12/20のみ14時から)

詳しくは、協議会のホームページを参考にされたい。というか、いちばん興味のある「通行料金」が準備中ってどういうことだよ。

あと、素朴な疑問として、これ4月以降はゲートってどうなっちゃうの。

2004年12月10日

高速道路の「マイレージ割引」、受付スケジュールなどが決まる

来年4月スタートのマイレージ割引~お申込み受け付けのスケジュールが決まりました~(日本道路公団)

ということで、道路公団による新たな割引制度、「マイレージ割引」に関する今後のスケジュールが公表された。
上のリンク先がPDFファイルなので、かいつまんでここに書く。極端に書けば、「要するに、飛行機会社のマイレージETC版」ということなのだが、私を含めて「飛行機なんて年に何回乗るんだよ」状態な人が多い山形県民。もう少し砕いてみることにしよう。

要するに、
・ETC車を対象とした、ポイント付与&還元制度
・ETCカードごとに、利用料金に応じてポイント(料金50円あたり1ポイント)が付与
・貯まったポイントに応じた金額が還元される(正しくはETCカードの決裁金額から引かれる)
・ただし、ポイントの有効期限は翌年度の3月31日までの最大2年間
・ETC前割の前払金には適用されない
という内容。これが17年4月1日から登録&実施されるという話。

ぶっちゃけた話、気になるポイントは次の3つだろう
(1)どうやって申し込むのか
(2)どのくらい割引があるのか・どうやって割引になるのか
(3)他に特典はないのか
他にも気になる人は、最寄の公団の事務所か仙台のハイウェイガイドにお電話を。まあ、コメントに書いてもらって私が聞いてもいいんだけどさ。

さあ、非公式ポイント解説に行ってみよう。
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(1)どうやって申し込むのか

方法は2つ。郵送かネット上での申し込みか。
郵送の場合、2005年3月25日から受付が開始される。ただし、3月中に送ってもサービスの適用は早くても4月1日から。具体的な書類や郵送先、どのタイミングから適用されるのかなどについては未定。
ネット上での申し込みは2005年の4月1日から。具体的なURLや、どのタイミングから適用されるのかなどについては未定。当初はサーバの混雑が予想されることから、5月31日までに登録した人には遡りの経過措置が取られる。つまり、サービス開始の4月1日以前にカードを持っている人の場合、4月1日の使用分からポイントが加算される。それ以降にカードを取得した人は、カード利用開始日からポイントが加算される。
ということ。まあ今回はスケジュールだけなので、続報を待つしかない。ネットでの申し込みがサービス開始日以降というのは不親切極まりない。5月いっぱいまで経過措置を取るくらいなら3月1日~4月1日とかにすればいいのに。しかも「混雑が予想されるため」という理由がいかにも取ってつけたようだし。

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(2)どのくらい割引があるのか・どうやって割引になるのか

基本的には従来のハイウェイカードと同じ割引率になる。
これを高いと見るか安いと見るかはお任せ。最大2年間の有効期間というのは先にも書いたけど、どうやって還元の手続きを取るのかというのは、まだオープンになっていない。サービスとして、1,000P(5万円利用)貯まったら自動的に8,000円還元させることも可能らしい。

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(3)他に特典はないのか

例えば、このポイントを使ってSAPAの売店で何かできないか、他のクレジット決裁に使えないのか、いくらでも妄想は膨らむが、現時点でそういった情報はない。
付け加えるならば「今はETC付けてないけど、マイレージサービスが始まるなら買ってみるか」という人向けの特典がある。

今後来年の3月31日までにETCを設置し(2004年8月10日以降にETCを設置した人も含む)、しかも他のキャンペーンによる特典を受けていない人は、4月1日~4月30日の間にマイレージ割引の申し込みをすると、先着100万台(郵送登録5万台+ネット登録95万台)に5,000円分還元してくれるそうだ。100万台というのは多いな。個人的には、先着50万台に1万円割引の方が食いつきがよさそうな気がするけど。
ここでのポイントは3つ。3月までにETCをつけること。さっさとマイレージ割引の登録をすること。100万1台目になっても泣かないこと。

とまあ、無駄に長く書いたのだけど、いかんせん私が書いて間違っていても責任が取りきれないので、いちばん上のURLやきちんとしたところで情報を仕入れることをおすすめします。

2004年12月14日

米沢南陽道路でクレジットカードが使えるようになるらしい

「らしい」と書いたのは、新聞などを見る限り記事になっていないから。
又聞きの情報なので、あくまで「らしい」ということで。

新たに使えるようになるのは、クレジットカードの他、ETCカード(ただしETCレーン設置ではないので、一旦停止してETCカードで払うということ)、別納制度のカード。
「今さらですか?」という感じもするが、これで利用者は増えるのかな。確かに中田交差点から高畠にかけての13号線は決して広くないので、別納制度を使っている大型車が米沢南陽道路にまわってくれると、13号線利用者にとっても好都合かも。
回数券の廃止に向けての布石じゃないよな、とも邪推できる。全国的に見ても回数券の廃止の流れはあるし。

いつにも増して未確認情報なのですいません。

2004年12月16日

暖冬で外出者増&漫然運転 2週間で死亡事故10件 県警が警鐘

2週間で交通死亡事故10件 県警が警鐘「外出者多く、漫然運転も」 /山形(毎日新聞)

例年なら雪が積もってもおかしくないこの時期。11月下旬から12月上旬にかけて、昨年を上回るペースで死亡事故が発生しているという。暖冬の影響で、この時期になっても歩行者が減らず、運転する側も温暖な気候で緩みがちということらしい。

確かに記事を見ると、事故といっても昨年と傾向が異なっているのは読み取れる。冬の事故は怖い、というのは誰もが知っていることだけれど、暖かい冬は暖かい冬で怖い事故を連れてくるらしい。

2004年12月17日

市町村別の飲酒運転摘発、ワースト1は山辺・優秀なのは三川

市町村別の飲酒運転摘発、ワースト1は山辺(山形新聞)
今年1月から10月末までに、飲酒運転で摘発された人数をもとに、「免許持ち1万人あたりの摘発者数」をランキング形式で発表した。それによると、ワースト3は
・42位:山形市(20.5人)
・43位:真室川町(21.8人)
・44位:山辺町(20.5人)
だって。ちなみに県平均は14.84人。多いのか少ないのかわからないけど。

逆に優秀なのは
・1位:三川町(3.9人)
・2位:温海町(5.1人)
・3位:鮭川村(8.8人)
記事に一覧表が載っているけど、これは結構面白い。傾向が見えそうでさっぱり見えないのがいい。昨年ワースト1だった中山町がワースト4位に改善した代わりに、ワースト2だった山辺町が逆転。村山のあたりは飲酒運転の恐ろしさが浸透していないのかな。代行業がいちばん多そうな気がするけどなあ。真室川が悪いというのも不思議。新庄(12.4人)や金山(11.9人)は平均以下なんだけど。

逆に庄内南部は優秀ですね。櫛引がなぜか19.8人というのを除けば、三川・温海の他にも鶴岡(9.6人)、朝日村(11.0人)など。理由?飲酒運転に対する意識の問題なのか、飲んだ人間に対する周りの環境の違いなのか、わからないけど。温海町で飲酒運転したら、摘発される前に海に飛び込みそうな気がするなあ。

なお、記事によれば、摘発者の4割が20代で、また4割の人が週末に捕まっていて、サービス業の人が1/3強を占めていたそうです。何か忘年会の話の種に使えそうです。当然、飲んだ後は運転しないように。

12月20日から寒河江SAでスマートIC実験開始、2005年3月31日まで

20日から寒河江SAでスマートIC実験(山形新聞)

以前も書いたが、山形道の寒河江SAに設置されるスマートICが、20日から稼動する。「実験」ということで、稼動時間や期間が限られているが、その利用状況によってその後どうするか決めるらしい。なるほど、利用者数が少なければそこでおしまいか。これ、投資額にしたってけっこうあると思うんだけどな。
地元にしても、単にICを作って終わりではなくて、そこを使いやすくする方法を何か考えてください。いまのところ、左沢に行く時ぐらいしか使いそうにないです。

記事によれば、「通常のICと違い、通過する際はゲートが開くまで一時停止しなければならず」とある。おいおい、それっていつもETCを使っている人間からすれば脅威な話だぞ。写真を見る限り、普通のICにあるようなごついゲートではないので、それが原因なのか?何も考えないである程度のスピードで通過しようとすると、踏切みたいなバーに激突しかねない。どうかみなさん、頭の隅に置いておいて下さい。そのうち利用してまた書きます。

2004年12月24日

ETC車載器をお手ごろ価格でリース 国交省が05年度から

ETC車載器安価でリース 国交省05年度から新制度(共同通信)

記事によれば、現在、購入から取り付けやセットアップまで1万8,000円ほどかかるので、利用率が伸びていない、という。つまり初期費用を押さえれば利用率が上がるのではないか、とお役人さんたちは考えたということか。

具体的に書くと、
・利用者は、取り付け費用+月額数百円程度のリース料で、トータルの支出は1万3,000円程度
・支払いは、ETCカードのクレジットカードから引き落とし
・リース期間は最長3年間で、利用者が期間を選べる
・もちろん、リースが終わったら(つまり一定額を払いきれば)利用者のものになる
・2005年度の早い時期に受付開始、100万台程度を予定
という

要するに、これまで1万8,000円出してきた人はどうすればいいんですか、と。というくらいお得感のある画期的なサービスですね。もうお役所さんはなりふり構わずだ。
だけど、やっぱりあの小さな箱を得るために2万円近い金額を払うのは抵抗があるし、ETCでの割引も面倒くささも手伝ってそれほど浸透していない。ETCをつけるハードルを下げることより、サービスの充実させること&サービスの広報をしっかりやることをしっかりやってほしいと思う。あとは、こういうサービスを積極的に導入することかな。車載器のリースなんていうのは、前々から出ていた話でしょ。

回数券の販売・利用停止と、マイレージポイント2倍のお知らせ

高速道路の回数券の販売停止を早めます(日本道路公団)

偽造回数券問題が、ここにきて急加速だ。しかし都会の偽造回数券というのは、金額もド派手だね。億単位の偽造って、紙幣だったら大事件だぞ。

さて、回数券について山形県内に限って見ていくと、東北中央道や庄内山形道の回数券は既に打ち切りが決まっているので、影響はない。ところが、一般有料道路の米沢南陽道路については、利用率も高く、何しろ私も数枚残っているので死活問題だ。上の発表をもとに、スケジュールをまとめてみる。

・2005年3月31日:販売停止
→ただし、いちおう「利用による代わりの割引サービスを早急に整えたうえで」という条件つき
・時期や場所、方法は未定:現金への払い戻し
・時期未定:利用停止

という流れか。まとまってないな。つまりどういうことかというと、
・回数券の廃止によって、なんの罪もない優良ドライバーはとばっちりを食う。
・それではよくないので、代わりの割引方法はないかと考えると、やっぱりETCだろう。
・でも、米沢南陽道路って離れ小島な有料道路だし、ETCもようやくカードが使えるようになる(12月27日から)くらいだから、利用者ってほとんどETCつけてないよね。
・だから払い戻しの期間や利用停止の時期は、ちょっと考えないと。
という感じだろうか。実際、日本道路公団の米沢南陽道路営業所に聞いてみたところ、現段階では、具体的な利用停止時期は決まっていないとのこと。

さて、続いてマイレージのポイント2倍のお知らせ。
今回の回数券廃止に伴う変化や、既にETCを載せているユーザへの配慮から、2005年4月開始予定のマイレージサービスについて、民営化(2005年10月予定)までの間、ポイントを2倍にすることを決めた。
つまり、当初予定していた50円につき1ポイントというのを50円で2ポイントというわけ。

マイレージが加算されない米南道路はどうなるのか、というと、上の発表によれば「ETC利用による代わりの割引サービスを早急に整えるよう検討してまいります。」とのこと。何か釈然としないなあ。

三川バイパス効果大 鶴岡-酒田間 冬期で30分短縮 開通1年調査

三川バイパス効果大 鶴岡-酒田間 冬期で30分短縮 開通1年調査(今日の庄内)

なるほど、確かに三川バイパスはバイパスとしての価値はかなり高い。庄内の二大都市をほぼ最短距離で抜けるため、赤川沿いに走る旧道をよそに田園地帯を縦走する。1万8,000台うち、何割の車が三川ジャスコに行って帰ってきているだけなのかわからないが、そういった地域経済の点でも役割は大きいのではないだろうか。もちろん、一般的に言われている郊外大店舗による功罪が、三川にもあてはまるのだけど。

さて、ここで気になるのが、さらに並行している山形道の鶴岡IC~庄内空港IC~酒田ICの区間交通量。やはりというかなんというか、この調査とほぼ同時期(10月11月)の対前年交通量はほとんど変わっていないらしい。

まあ大枠として「高速道路」と「国道」というのは並行していても役割分担が既になされている場合が多いから、全体交通量が変わっていなければ、そうそう影響はしてこないものかもね。もっとも、これからの高速道路というのは、そういう近距離利用者にもメリットを示してくれないと、辛いものがあるんじゃないかと思うけど。

2005年01月05日

スマートIC実験第1週、1日平均128台が利用

スマートIC実験第1週、1日平均128台が利用(山形新聞)

年末に始まった、山形道寒河江SAのスマートIC。どんなものかと思い、新聞を見て驚いた。一桁違うんじゃないかと。
確かに、寒河江SA以西に行く車の多くは月山越えを目的としている。西川ICの利用台数は、月山ICを抜ける台数に比べ格段に少ない。しかし、それはそれとして、寒河江スマートICの利用台数が、一日平均128台というのは淋しいものがある。

問題があるとすれば、まずニーズの問題がある。寒河江市街に出るには、従来の寒河江ICを利用してもさほど変わらない。利便性が向上するとすれば、左沢線よりも西側、あるいはR458経由で中山町の西部か大江町、R287経由して朝日町といった範囲だろうか。潜在的に高速道路のユーザが多く見込めない地域ではある。
ただ、はたして今回の調査結果がそのまま評価に結びつくかは疑問だ。時間設定からわかるように、狙っている客層は、西村山から山形市内へ向けての通勤客だろう。期間の後半はクリスマスの飛び石連休もあり、俄かには判断できまい。まあもっとも、平常の期間であったとしても飛躍的にこの数字が延びるとは考えにくいけど。

ここで突っ込んで考えなければならないのは、ICを設置する意味である。まず、日本の高速道路のIC間の距離は欧米各国に比べて長いという点。ただ、後発高速道路では特にそうだが、必ずしも市街地に近いところを走っているわけではないので、IC間にもう一つ作ろうとしても需要がない恐れがある。もっとも、鶴岡ICのようにIC周辺が大開発されるという稀有な例もあるが。
次いで、ICを設置することで収益が必ずしも向上するわけではないという点である。今回の場合でいくと、寒河江スマートICができたことにより、西川方面から来る車にとっては「一つ手前=払う料金が減る」ICに、山形方面からだと「一つ先=払う料金が増える」ICになる。また、できたことによって新たに開拓される顧客というのも当然出てくる。IC設置を費用対収益という点でのみ考えると、これらのバランスと、さらにICを設置する費用とを天秤にかける必要が出てくる。もちろん、ICができることによって周辺地域が活性化されるという波及効果もあるが。そうしたときに、今回のこの128台という数字を見て、協力した地元自治体の長はどう考えるだろうか。施設は使われてこそ華。

最後に、今回の寒河江スマートICの成否は、他の多くのIC予備軍が日の目を見るか否かにも影響するだろう。128台という数字で「じゃあ他の場所でも」という気分になるだろうか?実験期間は3月いっぱいまで。これから「雪に強い高速道路」の本領発揮となるのだろうか。

2005年01月06日

東北中央道60%増、山形道も6.7%増~高速道料金割引実験

東北中央道60%増 山形道も6.7%増える--高速道料金割引実験 /山形(毎日新聞)

ずいぶんざっくりとした記事なので、どう書いていいのかわからないのが本音。国土交通省山形河川国道事務所の記者発表にも最終報告がされていないので、それを見ないとなあ。

60%増というのも、おおよそ2,800台から1,600台増えて4,400台という程度だろうから、増えた台数の扱いにも困る。なお困るのが、期間前と最中で一般道の交通量も微増しているということ。調査地点の問題もあるが、交通渋滞解消というお題目に対しては、どう評価してよいのやら。

言えることは、まずこの料金設定なら近距離利用者でもこれだけ食指が動くということ。隣接IC間なんて誰も乗らないだろと思っていたけど、けっこう利用者がいて、しかも100円とかになるから思いのほか利用者数も伸びていた。また採算性という点では、5割引という料金設定に対してこの増加、という価格弾力性の点において再考する余地があるということだろう。高速道路の料金なんて一朝一夕で変えられないものとは思うけど、またやってほしいです。全区間100円均一とかで。

2005年01月14日

米沢南陽道路でクレジットカードが使えるようになったらしい

米沢南陽道路でクレジットカードが使えるようになるらしい
というのを以前書いたが、半月ほど遅れて現地確認をしてきたので書いておくことにする。

下の写真を見てもらうとわかるように、現金投入口の下、回数券差込口の右のあたりに、微妙な存在感で一つ口が増えていた。相変わらず全体を見るとごちゃごちゃしていて、初めて通る人は9割方パニックになると思われる作りだけど。まあ、これも自動支払機の宿命だし、支払手段が多いのだからしょうがないのか。

さて、今回の目玉はなんと言ってもカード(クレジットカード・別納カード・ETCカード)による支払ができるようになったということ(ハイカは既に対応済)。これで、手間こそ違えど他の有料道路と大差ないサービスになる。もっとも、ETC車載器による通信での支払(要するにノンストップ通行)はできないので、他のカードの場合と同様に、一旦車載器からカードを抜き、支払機に差し込んで通過するというもの。まあ、ETC利用者の場合、ハイカなんて使わないだろうから、「他の高速→ETC、米南→小銭」だったのが、「両方ETC」っていう風にできるので、そこはメリットがあるのかな。

あと、前にも書いたけど、トラックなどの大型商用車が、別納カードを使って利用する機会が高まれば、R13が安全になっていいと思った。回数券も廃止になっちゃうしね。

カードの差込口
(01/14撮影)

2005年01月16日

道路に対する価値観の不一致

いきなりだけど、特に山形県以外の人に考えて欲しい。
仙台と山形を結ぶ山形自動車道(本当は、その先酒田まで伸びているのだけど)。この時期、雪で通行止めになりやすいのは山形県側?それとも宮城県側?

考えるまでもなく、西高東低の冬型の気圧配置になれば、日本海側で雪が多く、太平洋側で少ない。しかし、高速道路が通行止めになる頻度に関しては、必ずしも山形側が多いとはいえない。
笹谷IC以東が止まることはあっても、逆はむしろ少ない。これには関東あたりの人が割と驚く。

もちろん地理的な仕方なさもあるが、「止める」「止めない」に関して言えば、総じて山形の方が最後まで粘る。ご存知のように、いかに高速道路と言えども、通行止めに関しては警察の所掌範囲だ。宮城県側には宮城県警の考えがあり、山形県側には山形県警の考えがある。そうしたときに、宮城県にしてみれば山形への道路が止まっても、さして影響はない。ところが、山形県とりわけ山形市周辺にとってみれば、笹谷峠が通れないと、通勤通学の足や物流ルートが絶たれてしまい、大きな影響を及ぼす。このため県警も、いや県も笹谷ICまでは必死になって粘るそうだ。ところが、峠を越えた笹谷IC以東は早々に通行止め。そんなことが結構ある。

道路というのは二つの都市を結ぶ大事な役割を担うのだけど、その価値は両都市にとって必ずしも等しいものではないものなのかもしれない。

山形北ICにて
(01/16撮影)

2005年01月21日

仙台~山形間高速バス、平日6&土日9往復増便へ

平日6、土日9往復増便 山形-仙台間高速バス(読売新聞)

これまで仙台-山形間の高速バスの便数は、右肩上がりで増えつづけてきたが、実は富士交通の撤退によって、昨秋に事実上の減便がなされていたらしい。
記事によれば、そのため月曜朝の仙台行きでは、20人前後の乗り残しがあったとか。ホントかね。

これに対応すべく、平日朝のラッシュ時などで増便。7時台には最短5分間隔での運行になるそうな。仙台の地下鉄より過密ダイヤだな。秋冬の仙山線ほど頼りないものはないので、喜ぶべきことかもしれないけど、笹谷あたりで後続便に追い越されたなんてこともでてきたりして。

山交バス
宮城交通

2005年01月28日

「高橋知事 3期12年を語る」から

高橋知事 3期12年を語る(読売新聞)

読売新聞のインタビューから、高速道路などについての発言を抜粋してみる。全文は上のリンク先を参照のこと。
-----
Q:この十二年は山形にとってどんな時代だったか。また、印象に残る施策は
A:人口や県民総生産はそんなに変わらないが、質的に発展した時期だと思う。
 就任当時、高速道路は約二十七キロしか開通していなかった。今は百五十五キロ。
 よくやったな、と思う。

Q:山形道の寒河江―西川間の用地買収に、自ら出向いたと聞いた。
A:西川町の神社で「神様の上を道路が通るのは許さん」と言われ、吹雪の中を“お百度参り”した。
 神主さんに「神様は岩だ」と言われて困ったな。岩は動かせないから。

Q:新直轄方式による高速道路整備で米沢―福島間の開通にめどがついた
A:自己負担が伴うが、それでもやらねば、と決断した。
 山形のような枝葉の県は、道路でも新幹線でも、自前でやらなきゃ絶対できない。
-----
確かに、就任当時(平成5年)、県内の高速道路は関沢IC~寒河江ICのみ(当時笹谷トンネルは、一般有料道路で高速道路編入は平成10年のこと)。その後、平成11年には山形道を月山ICまで、平成13年には庄内区間も湯殿山ICまで通し、平成14年にはR13の代替となる東北中央道を開通させた。
この12年間に全国の高速道路は5,248km(平成5年選挙当時)から7,351km(平成17年同)と、約1.4倍に増えたが、山形県内に限って言えば、5倍以上だ。

作ればいいわけでもないし、できたことによる効果、悪影響などを考えなければならないのだが、県政を預かる人間としては、高速道路によって山形県の物流や生活が変わったことを実感していたのだろう。浅はかといえば、浅はか。ソフト無しにハードを作っても何にもならないが、こういうハードは行政にしか作りえないからな。はたして、「質的に発展した時期だと思う」と言わせるようなソフトは成長していたんだろうか。

寒河江ICから西川ICに向かう途中、寒河江川を大きく渡るが、そのすぐ手前にある獅子ヶ口明神の話を思い出すあたりがこの人らしい。知事がお百度参りをしたというのは初耳だが、当時(約10年前)は、地元自治会から町、県、そして時の建設大臣をも巻き込んでの大騒動だったらしい。

土建屋知事という印象はあまりないのだけど、こういうのを読むと土建屋知事っぽいなあ。

2005年02月02日

日沿道・鶴岡JCTを縮小、R7との交差個所に出入口を新設

鶴岡JCT縮小、7号との交差個所新設・日沿道(山形新聞)

これは実はすごく画期的なことです。一つは、これによって鶴岡~温海間が無料区間になることが確定したということ。そして、高速道路を建設するにあたり、一般国道と併せて車の流れを考えるようになったということ。

具体的なことは記事を参照してもらいたいが、JCTのランプを減らし、JCTの構造をコンパクトにするというもの。三叉のJCTの場合、都合6ランプ(本線含む)必要だが、これによって4ランプ(同じ)で済む。今までの「酒田-山形」方面の上下線はそのままに、「酒田-温海」方面の上下線ランプを新設。残った「温海-山形」方面は、例えば温海ICから来る場合、R7との交差箇所から一旦一般道に降り、鶴岡ICから再び高速道路に乗ることになる。鶴岡~温海間が有料道路ならば、一旦無理に一般道を経由させるという構造は取れないはずだ。

仮に、交差箇所の整備がJCTの代替としての役割だけを考えているのならば、ハーフ構造ということも考えられる。つまり、温海IC→交差箇所出口および交差箇所入口→温海ICのみで、交差箇所から入って酒田方面には行かれないという構造になるだろう(そういう人は鶴岡ICを利用する)。

記事によればこれによって鶴岡~温海の交通量が3倍になるとのことだが、さすがにこれは眉唾物としても、一定の効果は得られると思われる。あとは、どうやって利用者が混乱しないように誘導できるかというところかと。

2005年02月18日

ETC車の事故は増えているのか? 毎日新聞の日本道路公団の主張から

ことの起こりは毎日新聞のこちらの記事。
ETC事故:3割原因不明、道路公団が機種改良へ本腰--通信不具合?(毎日新聞)
それに対して、日本道路公団が書いたものがこちら。
平成17年2月9日付毎日新聞(夕刊)で報道されたETC車の事故の記事について(日本道路公団)

記事の内容及び、両者の主張の相違点は、道路公団のWebにもあるとおり、以下の3点になる。
・ETC車の事故は年々増えているのか
・何らかの不具合でバーが開かないという原因不明の事故は、全体の何割なのか
・これを受けて、道路公団が機器メーカーと対応に乗り出したのか
という、割とユーザにとっては気になることばかりだ。原因不明の不具合があっては、交換などの話が出てくるから。

さて、素人目にもわかるのは一番最初の点。利用者が増えれば、単純ミスによる事故も増えて当然。肝心なのは、事故数ではなく事故率であることは言うまでもない。これは毎日新聞の書き方がある種上手で、ある種ヘタクソなだけ。
しかし、公団の資料も書き方がヘタクソだ。何かごまかそうとしているんじゃないかと思うくらい。月平均利用台数と年間事故台数を並べられても、こちらは12で割ったりかけたりしないとならない。翻訳すると、(年間事故台数/12)/(月平均利用台数[単位:百万台])=(ETC車100万台あたりの事故台数)となる。これが、14年度は7.18台、15年度は3.04台、16年度(4~10月)は2.52台というわけ。

せっかくだから、山形っぽい考えをしてみよう。山形蔵王ICの一日の利用台数は約8,000台と言われている。このうち、ETC利用車が約25%とする(全国平均が約30%なので若干少なめに設定。実際はこれより少ないと思う)と、ETCレーンを通過する車は、入出合わせて約2,000台、年間で約73万台ということになる。これに先ほどの、100万台あたり2.52台をかけてみるとどうだろう。山形蔵王ICで起きるETC車の事故は、年間で1.84台ということになるぞ。先週、ETC未挿入でレーンを通過しかけて、バーに接触した身としては意外な結果だ。

ここから先は推測の話だが、「事故」の定義によるものではないかと思う。まず、想定される「事故」をレベルに分けて考えてみる。ETCカード未挿入の車が誤ってレーンに進入したとして、思いつく限り列挙してみる。
(1)未挿入に気付き、レーンに入る直前で急停車。どうにか事なきを得る。
(2)未挿入に気付き、バー寸前で停まったが、警告音が鳴り料金所のおじさんがやってきた。
(3)未挿入に気付いたが、停まれずにバーを突破。しかしどうやら車体にもバーにも傷は無い。
(4)未挿入に気付き、バー寸前で停まったが、停まったとたんに、後ろから来た車に追突された。
(5)未挿入に気付いたが、停まれずにバーを突破。車体に傷がついた。
(6)未挿入に気付いたが、停まれずにバーを突破。車体は無事だがバーが壊れた。
最初に書いておくと、どれも誉められたものではない。が、(1)は自分だけが焦って終わる。(2)(3)は、料金所のおじさんに注意されて終わる。そして恐らく(4)~(6)が、ここで言う「事故」にあたるのではないだろうか。もっとも、このうち(5)(6)は対物なので、事故として扱われているかどうかはちょっと怪しい部分がある。

しかしながら、(1)~(3)にしろ(特に2と3)、事故につながる危険性をはらんでいることには違いない。たまたまド田舎の料金所で、後ろから車が来ていなくて助かっただけで、「もし来ていたら」というのを考えるとゾッとするね。100万台に2.52台という数字の後ろに、その何十倍もの「隠れ事故」が潜んでいるような気がしてならない。

道路公団によれば、事故の理由の大半が未挿入によるものらしい。毎日新聞と違う理由はなんだろうね。それはこの際置いておくとして、理由が明らかなヒューマンエラーだと言っても、それはゼロにはできないわけだし、限りなくゼロに近づけられるような対策を道路公団が考える必要があるね。料金所手前のランプとかを通過する時に、警告音を出したりするとか、機械のほうで工夫できないのかなあ。責任が全部道路公団や機械にあるわけじゃなくって、利用する人間にも非があることはわかっているんだけど。

2005年02月27日

山形道・寒河江スマートIC、1月までの平均利用台数は、1日135台

1月までの利用は1日平均135台-山形道・スマートIC(山形新聞)

以前、「スマートIC実験第1週、1日平均128台が利用」で、
> これから「雪に強い高速道路」の本領発揮となるのだろうか。
と書いたが、追い風になったのはETC専用の割引システム、「通勤割引」だった。詳しい利用報告を見てもよくわかる。平日と休日の利用台数の差や、利用時間帯、あるいは利用者の目的地ICを見ても、やはり通勤利用者がメインになっていることは間違いない。

そうなると、なおのこと、特性を活かしたICづくりや利用者の拡大を図っていく必要がありそうだ。上下線のSAを一箇所に押し込めた寒河江SAの構造上仕方ないとはいえ、利用者をぐるぐる回す今の構造は、もう少しすっきりさせたほうが通勤利用者のウケもよさそう。
また、周辺に民家が少ないとはいえ、後背には大江・朝日の両町がある。今回のスマートICの設置にあたっては自治体が多くのお金を出しているのだから、もっと頑張って欲しいところ。また、多くの利用者が山形市内への通勤のため通っているのも大きい。山形市内の事業者へのはたらきかけも必要なんじゃないかな。今回の社会実験では、道路公団の陰が薄いけど、会社の車へのETC拡大も視野に入れてもっと力を入れてもいい気がする。

あと、やはり休日の利用者が伸びない一因に、一見さんにとって寒河江スマートICで降りる目的がないというのもありそう。あくまで社会実験とはいえ、スマートICも他のICと同様に、「寒河江スマート 大江」みたく緑の看板立てたらどうですか。あとは、やはり周辺への利用目的を作らないとねえ。周りの施設が近傍のICとして紹介するなどして、知名度を上げていかないと、存在すら知られないまま3月になってしまいかねないもの。あ、さすがに、ホテルシンフォニーアネックスは、
> スマートインターチェンジ寒河江SA(ETC専用)より車で1分
って書いてるね。

2005年03月02日

日本道路公団、役員及び幹部職員が給与の自主返上

幹部職員に給与5%分「自主返上」求める…道路公団(読売新聞)
道路公団、総裁ら幹部職員の給与を自主返上(朝日新聞)
役員及び幹部職員による給与の自主返上(日本道路公団)

かつて偽造回数券問題で道路公団の近藤総裁が、1月分の給与を全額返上したが、今回はそれとは少し趣が違う。

一つは、来年度(2005年度)までに2002年度比で30%の管理コスト削減の政府方針が出されていること。しかし、これに対して達成度はというと、2003年度末現在で5.1%減でしかない。窮余の策として給与の自主返上とはいかがなものか。

はたして、その程度(削減目標額1,800億円以上の0.1%)で管理費削減に効果があるのか。また、自分の身に置き換えてみても、総裁クラスの30%より、下っ端の5%の方が痛手だ。たぶん、その5%はまるまる私の小遣いから減らされる。他の管理効率の改善の方が、はるかに効果的なのではないだろうか。それとも万策尽きたのか。

さて、そもそもこの30%という空手形を切ったのは誰か、というと他ならぬ「道路関係四公団民営化推進委員会」が2002年の12月に出した意見書がおおもとになる。

この中の「9 改革の推進の手順及び移行時期等」という項目の中に「直ちに取り組むべき措置」として「コスト削減計画の作成」が挙げられ、全文引用すると、このようなことが書いてある。
---
道路関係四公団は、新会社発足までに管理費(人件費等の一般管理費を含む。)を、具体的な業務の必要性に立ち返って徹底的に見直し、概ね3割縮減することを目指す。また、規格構造等の見直し、発注・契約方式の見直しに沿った建設コスト(人件費を含む。)の削減計画を策定する。道路関係四公団は、これらを踏まえて、役員退職金の廃止・見直しを含む総額人件費抑制計画を盛り込んだコスト削減のための計画を2002年度内に作成する。
---
つまり、「ここが減らせるから、管理費をトータル30%削減」というのではなく、「30%の管理費削減をするため、必死こいて削れるものを考えろ」という「30%削減ありき」の意見書が出され、それが今日に至っているわけだ。

私は決して道路公団の味方だとか抵抗勢力だとかそういうのではないし、多少こうでもしないと劇的な変化がおきないことも理解できる。が、それで血を吐くのは下っ端だし、達成できなくて矢面に立たされるのも下っ端を含む道路公団のご面々なわけだ。で、もし吐血の上に達成できたとしても、評価されるのは総理だったり、どこかの作家だったりするわけだ。「どうだ、やっぱり3割削減できただろう」って。

まあ、それは極端な例だとしても、風潮として、これもやむなしということになるんだろうな。そして民営化後もしばらく続くんだろう。時代が時代だけに、JRが国鉄から華麗な転身を成せたのとは変わってくるだろう。

それにしても、トップダウン(だと思う)で「自主返上」って「自主返上」って言わないだろ、普通。1月に近藤総裁だけが自主返上した時、「他の副総裁や理事には『自主返上しろ』って言わないんですか?」とアホなキャスターが喋っていたのを思い出した。「他の奴だって言われなくてもしろよ」と思ったが、そんな質問をするあたり、さすがテレビ朝日だと思った。

笹谷トンネル・米沢南陽道路の回数券販売停止と未使用分の払い戻し

高速道路と一般有料道路の回数券の販売を停止し、 未使用回数券の払戻しを開始します(日本道路公団東北支社)

回数券の販売・利用停止と、マイレージポイント2倍のお知らせ
というのを12月に書いたが、やはり今月末をもって、米沢南陽道路の回数券は販売停止ということになる。すっかり忘れていたが、笹谷トンネル区間の回数券ってのもあったね。

さて、整理すると以下のようなスケジュールになる。
・17年3月31日 : 回数券の販売停止
・17年8月31日 : 回数券の利用停止

ここで勘違いしてはいけないのは、米沢南陽道路の3割引回数券の話だ。普通、米南道路の回数券と言えば、3割引の回数券だと思うのだが、あれは実は道路公団が出しているものではない。通常、道路公団の発行する回数券は、100枚綴りの2割引というもの。それに、県や沿線市町村で構成される利用促進協議会が1割分上乗せ負担して、しかも使いやすい10枚綴りにして販売している。
なので、いるかどうかは知らないが、道路公団が出している100枚綴りの回数券なら、上に書いたように3月いっぱいでの販売停止になる。そして、利用促進協議会の3割引回数券なら5月末まで買うことができる。

つまり、
・17年3月31日 : 回数券の販売停止
・17年5月31日 : 米南道路・3割引回数券の販売停止
・17年8月31日 : 回数券の利用停止
なのだ。

さてさて、未使用分の払い戻しはどうなるんだろう。
上の公団のPDFを参考にまとめてみる。またしても米南道路の3割引回数券は別の扱いなので要注意。

・払い戻し場所 :
 →笹谷トンネル回数券 : 関沢料金所・笹谷料金所・仙台管理事務所(仙台宮城IC横)・山形管理事務所(山形北IC横)
 →米沢南陽道路回数券 : 米沢北料金所(米沢北IC横)・山形管理事務所(山形北IC横)
 ※いずれも料金所のブースではなく、建物内の事務室にて
・払い戻し期間 : 17年4月1日~17年11月30日(期間内推奨/12月以降の場所等未定のため)
・払い戻し方法 : 5万円以下はその場で現金渡し。5万円以上の場合と、5万円以下でも希望者は銀行振込に
・必要なもの : 身分証明書・銀行振込の場合は、口座番号等の記入に必要なもの・真贋鑑定を待つ多少の時間
・払い戻し金額 :額面ではなく、(1冊あたりの販売価格/1冊あたりの枚数)×残存枚数
 →つまり、回数券一枚あたりの単価×枚数
 ※分かりやすく書くと、笹谷トンネル200円の回数券100枚綴り(普通車/販売価格は100枚で16,310円)のうち、90枚を払い戻そうとすると、
  ×額面200円×90枚=18,000円の払い戻し(16,310円で買ったのに??)
  ○売買単価164円(円単位未満切り上げ)×90枚=14,760円の払い戻し
  ということ。

さらに、米南道路の3割引回数券はどうか。こちらも同様に、県置賜総合支庁1階の売店など4ヶ所で、9月から(要するに、ギリギリまで使ってくださいってことか)11月いっぱいまで払い戻しを受け付けるそうです。

2005年03月09日

第28回 東北地方道路写真コンテスト

第28回 東北地方道路写真コンテスト

東北六県と仙台市、国土交通省、日本道路公団で構成される東北地方道路広報連絡会議による「東北地方道路写真コンテスト」が今年も開催されます。「東北の道路」という超アバウトなテーマのもと、小中学生・高校生・一般の3部門に分かれて募集されます。

デジカメでも参加可能ということで、けっこうハードルは低めかも。「道」っていうと、風景写真の中に溶け込む生活道路や農道のイメージだけど、「道路」ってなると人工物っぽくって意識しすぎちゃうかもしれないね。

応募を考えている人は、上のリンク先からどうぞ。4月1日から募集開始で、5月31日まで。なお、一般の部で最優秀作品賞に選ばれると、賞状・楯のほか賞金10万円がもらえます。これが10万円分のハイカだったりするとかなりシュールなのですが。

4月1日から高速道路でのバイク2人乗りOK!!

4月1日から高速道路でのバイク2人乗りOK!!(日本道路公団)

道路交通法の改正を受けて、4月から一定の条件を満たせば、高速道路上でのバイクの2人乗りが可能になります。その条件とはいたってシンプル。年齢20歳以上かつ運転免許を取ってから3年以上経過した人、というもの。

まあ、山形って一般道でもバイクの2人乗りする人少ないんだけどな。

ETCによる高速道路料金割引のアンケート実施中(3/14まで)

高速道路で実施中の料金割引に関するアンケート調査 ご協力のお願い(財団法人 道路システム高度化推進機構)

昨年11月から道路公団などが行っているETCによる各種割引制度に対するアンケート。これがまこと密やかに行われ、しかもアンケート期間が3月4日から14日までという短期間という代物だ。なんだそれは、予算が余っちゃったから軽くやっておきますみたいなノリなのか。

いちおう、今回のアンケートは、今後のETC利用による高速道路料金の制度を検討する材料になるという。また、回答者の中から抽選で500名に粗品もあるということなので、ETCによる割引を使ったことのある人はもちろんのこと、ETCを車に搭載していない人でも答えられるアンケートなので、ヒマな時にでもやってみてはどうでしょう。

答えてみた感想として、「こんなんで何を検討するんだよ」だけど。

2005年03月16日

ETCマイレージサービスの郵送受付を開始!ネット上では4月から

ETCマイレージサービスの受付を開始(日本道路公団)
ETCマイレージサービス(日本道路公団)

ということで、お役所必殺のやり方「今日から開始しました」という広報だ。まずそれを改めろと思うんだが。

昨年12月に「高速道路の「マイレージ割引」、受付スケジュールなどが決まる」で取り上げた、ETC車を対象にしたマイレージ割引の申し込みがついにスタート。もっとも、始まったのは申込書に記入して郵送するもので、ネット上から申し込みは4月1日からということになる。

申し込み方法や、割引の詳細については、上の「ETCマイレージサービス」に詳しく載っているのでご覧あれ。前払い割引と違い、一括で多くの金額を出す必要がないので、多頻度で利用する人は登録した方がいいでしょう。
もっとも、登録がめんどくさそうなのと、根本的な「ETCを付けること」への抵抗感を薄めるには至っていなさそうな印象が残ったんですが。

2005年03月25日

山形道・寒河江スマートICの社会実験が8/31まで延長

寒河江SAスマートIC社会実験が8/31まで延長になりました(県交通基盤課)

山形道・寒河江SAに併設されているETC専用の出入口は、当初今月末までという期間限定だったが、夏まで延長されることになったようです。
そりゃああれだけのものを作っておいて、一冬で取り壊しってことになったら「はぁ?」って感じだよな。とはいえ、春夏と社会実験(この呼び名もどうかと思う)を続けたところで、利用状況は現在と変わらないだろうし、その利用価値のほどは?費用対効果のほどは?という話は残るだろう。この間、シンフォニーアネックスの露天風呂入りに行ったときは、すごい便利だったな。

きっと、延長に次ぐ延長を重ねて、いつのまにか一つのICってことになってゆくんだろうね。

寒河江スマートICの利用方法を国交省がビデオ解説

寒河江サービスエリア スマートIC社会実験(国土交通省山形河川国道事務所)

笑った。さすが国交省はやることが違うね。という出来栄えだ。どこかで聞いたことがある声だと思っていたら、YBCラジオとかで耳にする人たちが出演していました。まだスマートICを利用したことがない人は、ぜひ一度見てみるといいと思います。ブロードバンド(41.6MB)・ナローバンド(4.4MB)の両パターンとも5分55秒の大長編です。

2005年03月26日

国交省、17年度新直轄高速道予算1721億円を配布 うち山形には184億円

本県高速道3区間に184億円を配分-国交省(山形新聞)

1721億円(当初予算2000億円のうち、279億円は配分留保)のうち、1割以上の金額が、県内の新直轄高速に充当されることになる。もっとも、新直轄方式で建設される高速道路の総距離のうち、1割弱を山形県内の道路が占めているのだから、さして驚くことではない。距離比よりも配分されたということは、それだけ建設促進がなされると見るべきなのか。


さて、ここで新直轄方式についておさらいしたい。いわゆる国道(直轄国道)と新直轄高速道路、そして高速道道路の違いについてだ。変わってくるのは通行料・事業主体・整備費負担・一般的イメージだろうか。なお、イメージについてはかなり主観で書きます。

●直轄国道:
 ・通行料:無料
 ・事業主体:国および県(国道の種類によって異なる)
 ・整備費負担:国が2/3、県が1/3(基本的に)
 ・一般的イメージ:いわゆる国道

●新直轄高速道路
 ・通行料:無料(の公算大)
 ・事業主体:国(ただし、建設及び管理は日本道路公団に委託)
 ・整備費負担:国3/4、県1/4(基本的に)
 ・一般的イメージ:いわゆる高速道路に近い
 
●高速道路
 ・通行料:有料
 ・事業主体:日本道路公団
 ・整備費負担:日本道路公団(通行料金で償還)
 ・一般的イメージ:いわゆる高速道路

つまり、普通の人が思い描く高速道路に近いものを、通行料が無料になるように税金で、かつ公団が後回しにしそうな路線にも対応し、しかも地元負担が直轄国道よりも負担が少ない分早期にできるというものなのだ。無料で走れるいい道路が、早期にできるなら問題はない。
が、そもそもこの制度の導入のきっかけを考える必要もある。道路4公団の民営化に絡み、公団が建設を先送りにしているいわゆる採算性の低い道路に対し、「道路ネットワークの早期完成」という名の下で編み出された手法なのだ。これから民営化される公団は作るかどうかも怪しい。待っていたらいつになるかわからない。なら、国の主導で作ってしまおう、そういうわけだ。すなわち、選ばれた時点で採算性という点では疑問符がつく区間なのである。

公共インフラに採算性だけを求めることが正しいのか、という点では明確にNOを突きつけたいが、急ぎすぎもいかがなものかという点はある。一般会計で前年度比マイナス8.8%、土木費も3割カット(もちろん、新直轄配分も1割以上減ってはいるものの)という厳しい財政状況の中、はたしてこの投資が「本県の景気・県勢発展を支える(県による17年度予算概要より)」ものになるのか。県民一人あたり1800円にあたる21億円の行方が気になるところだ。

2005年03月29日

31km/hオーバーのスピード違反車、約50km逃げて現行犯逮捕

道交法違反:31キロ速度違反で約50キロ逃げ現行犯逮捕--山形自動車道 /山形(毎日新聞)

31kmオーバーというのも微妙すぎて突っ込みどころなのだが、山形北ICのあたりから延々逃げて湯殿山ICあたりまで走ったというのが珍事件だ。
記事によれば、
> 県警高速交通機動隊は(中略)「山形道にも停止できる退避場所はあったのに」と
> 約1時間に渡る“逃走劇”に首をかしげている。
> (中略)取り締まり中のパトカーに停止を求められたがそのまま逃走。
> その後はスピードを落としたものの約50キロ逃げ続け、
> 朝日村田麦俣の国道112号上で2台のパトカーに挟み込こまれ、やっと停止したという。
だそうだ。スピードを落としつつ逃げる方も逃げる方だが、そんな車を50kmも走らせる高速隊も高速隊だ。途中でいくつもICがあるわけだし、まして記事によれば月山道路を丸々走り抜けてから止められている。その間に民間人を巻き込んだら、とか、逃げられる可能性もあったのでは、とか考えると、笑える事件ではなくなってくるね。

2005年03月31日

一般有料道路のマイレージポイント、17年度中はポイント2倍に

一般有料道路でもETCマイレージサービスを開始し、1年間ポイントを2倍差し上げます。(日本道路公団)

そもそも、なんで高速道路が50円1Pで、一般有料道路が100円1Pなのかの説明がなされていないのが釈然としない。が、これによって県内の一般有料道路(米沢南陽道路)でも、100円で2Pのマイレージが貯まるようになります。

へえ。仙台南部道路って道路公団の道路じゃなかったんだ。

JHホームページのルート検索画面から、周辺エリアの観光情報が入手可能に

JHホームページから、旅行会社の観光情報が入手できます(日本道路公団)

これは便利かもしれない。と思った次の瞬間、「でも、普通はある程度目的が定まってから(観光情報を得てから)、手段を調べる(ルート検索をする)んじゃないか?」という考えが浮かんできた。

使ってみないとなんとも言えないが、ルート検索からリンクが貼ってあることで価値が生まれるような、そんな情報でないと役に立たないような気がする。単なる周辺情報でも有用だとは思うんだけどねえ。

クレジットカード無しでもETCが使用可能

道路4公団が新たに発行するETCカードのモニターを募集します(ORSE)

これまで、クレジットカードによる決済が基本だったETCだが、予めデポジットを支払うことで、クレジットカードの決済を必要としないカードの発行のテストを行うようだ。今回は、そのテストのモニター募集。応募する人そんなにいるのかな。

仕組みとしては、従来の

クレジットカード会社の発行するETCカードを作る→並行して車載器をセットアップ
 →通行する→使用した分をクレジットカードで決済

が、

デポジットを預託してカードを作る→並行して車載器をセットアップ
 →通行する→使用した分を金融機関の口座から引き落とし

になる。これならカードが作れない人でもETC走行が可能になる。なんだそのメリット。
ちなみに、やっぱり車載器は個人でセットアップまでしないといけないみたいです。うまいな、その商法。

2005年04月02日

旧「別納割引」利用者のETC接触事故、2300件発生

ETCのバー接触事故2300件、システム修正(読売新聞)
ETC障害:接触2300件に--急きょ、カード期限延長(毎日新聞)

どっちが悪いかと言われれば、そりゃ使えないカードでレーンに突っ込んだドライバーだろう。でも、更新前カードが大量に残っているなら、期限切れのカードでレーンに入る車が大量に出てくることくらい公団もわかっていたろうに。

2005年04月04日

ETCマイレージサービスに登録してみた

というわけで、ETCを取り付けても通勤には使わないし、深夜もめったに走らない私。
「割引されなきゃ意味ないよ」ということで、4月1日から正式にスタートした、「ETCマイレージサービス」に登録することにした。「面倒くさそう」「どうやってやればいいの?」という人も多いと思うので、ネット上での手順をここにメモしておきます。

「ETCマイレージサービスって何?」という人は、「ETCマイレージサービス サービス概要」まで。もっともこのリンク先もいまいち分かりづらいので、簡潔に書くと、

・事前登録をしたETC利用者がETCで高速道路を利用すると、50円あたり1ポイント(一般有料道路は100円あたり1ポイント)のポイントがつく
・一定額貯まったポイントは無料通行分として還元(つまり、ETC利用で割引される他のサービスとは違う)

注意事項とかいろいろあるけど、詳細はホームページで。

(1)必要なもの
(1-1)既にETCを利用していた人
・ETC車載器管理番号
・ETCカード
・車のナンバー(4桁)がわかるもの

(1-2)まだETCを利用したことがない人
・まずETCカードを作る
・ETC車載器を買い、セットアップを行う
・その上で、(1-1)を手元に揃える。

「車載器管理番号って何だよ」と思う人が多数いるはず。もしあれば、ETC車載器セットアップ証明書あるいは取扱説明書を見ると、5桁-8桁-6桁の番号を見つけることができるはず。私のように、既にそんなものがこの世にないという人は、セットアップしたお店(カーショップなど)に電話で問い合わせることも可能だ。私の場合、取り付けた日付(○月ころ、でOKだった)・車種・名前で調べてくれました。

以上3つの数字(ETC車載器管理番号・ETCカード番号・車のナンバー)を押さえたところで、「ETCマイレージサービス」のサイトへGoだ。

(2)登録の仕方
実は取り立てて説明するほどの作業はない。上のリンク先から「新規登録の方」へ進み(既に前払サービスを行っている人は、その下のリンクです)、利用約款を読み、必要事項を入れるだけだ。わからなくなったら「ご質問(Q&A)」もあるので、それなりに便利。

ちなみに、この登録作業、途中で「戻る」ボタンを押してしまったり、30分以上経過すると次に進めなくなってしまい最初からやり直さないといけなくなるため、手が空いたときに必要なものを全て揃えた上で一気に作業することをお勧めします。というか、私は他の仕事の合間にやってたら30分以上かかってしまい、やり直しを食らった。

(3)登録が終わったら
することは何もありません。やってみたら、けっこう簡単に終わってむしろ残念なくらいです。
1週間くらいすると、利用状況の確認などがネット上でできるIDとパスワードが、登録した際に入力した住所に送られてきます。がっちり保管しましょう。
ネット上で登録をすると、その日の分からポイントが貯まります。ポイントの有効期限は翌年度いっぱいまでなので、ご利用は計画的かつ戦略的に。

【後日談】
IDとパスワードが郵送で送られてきた。案外速かった。でも、これを使ってポイントが調べられるのが6/20以降というのは遅すぎやしないかい?(04/09)

2005年04月05日

東北中央道 栗子トンネルの一部を着工へ

栗子トンネル一部に着工へ 道路公団(朝日新聞)
東北中央道:栗子トンネルの避難坑、今年度中に着工 /山形(毎日新聞)

東北中央道のうち福島と米沢を結ぶ区間の最大の山場である、栗子峠越えのトンネル工事(ただし避難坑の工事)が始まった。

「避難坑って何よ?」ということで調べたところ、国土交通省中部地方整備局の「道に関するQ&A」にイラスト入りの解説が。なるほど。長大トンネルの場合、こうした避難経路の確保に加えて、先にそういうのを掘ることによって、トンネル本体の工事をスムーズにするってわけか。

それにしても、避難坑を先に掘りきってから本体を掘るなんてことはしないと思うけど、この避難坑に4年弱もかけると、本体が貫通するのっていつになるんだい?

2005年04月20日

GWの渋滞予測 山形県内の高速道路は10km以上の渋滞なし

GW:山形自動車道は10キロ以上なし--高速道路の渋滞予測 /山形(毎日新聞)

そりゃ、そうだよな。
むしろ、下旬のさくらんぼ渋滞の方が強烈だ。

さて、ここで10kmの渋滞と言われてもピンと来ないので、無理矢理に10kmの渋滞が発生したことにして、その長さを想像してみよう。要するに、山形の高速で「10km」を想像してみる。

(1)山形道の場合
・笹谷トンネル3つ分(3.38km×3)・・・ブルーだ。笹谷トンネルまるまる渋滞しているだけでもブルーなのに、3つ分。
・山形蔵王ICから山形JCTまで(11.0km)・・・あれ?これならそんなに遠くなさそうな気がするんだけど。
・寒河江SAから西川ICまで(11.1km)・・・わかんないけど、なんとなく長そう。

(2)山形道酒田区間の場合
・湯殿山ICから庄内あさひICまで(9.9km)・・・これはけっこう辛い気がする。
・櫛引PAから鶴岡ICまで(10.8km)・・・景色変わらないからなお辛いような。

(3)東北中央道の場合
・山形上山ICから山形中央ICまで(10.4km)・・・ああ、下道で行くな。こりゃ。

一般道でも置き換えてみる
(4)R13の場合
・米沢市花沢から高畠町糠野目まで・・・おいおい、糠野目橋の渋滞で困ってしまうのに、その距離かよ。
・南陽市赤湯バイパス終点から上山市羽前中山駅前まで・・・あながち渋滞しないとは言えない、R13の代替路が無いアキレス腱区間
・山形市飯田から山形北IC入口まで・・・考えただけで泣きそうになるな。
・尾花沢市R347交差点から尾花沢新庄道路入口まで・・・絶対渋滞なんかしないっつうの。

(5)R7の場合
・鶴岡市中野京田から三川ジャスコまで・・・冬に渋滞したら遭難しかねない。
・酒田ICから酒田市宮海まで・・・あの道路が渋滞するというのもすごい話だぞ。

普段平気に走っている10kmも、その距離の「渋滞」と考えると急に長く感じてしまう気がする。それと同時に、災害でも起きない限りそんな渋滞起きっこない、とも思えてくる。ねえ。

2005年04月21日

ガソリン高速がお買い得  というのは本当か

ガソリン高速がお買い得(朝日新聞)

これまでに何度か取り上げた、「高速道路SAPAでのガソリン価格」と「市中価格」の価格差のお話だ。前月の市中価格を参考にSAPAの上限価格が設定されるから、今の時期のように市中価格が急騰している時期は、SAPAの価格の上昇が遅れるため、結果としてSAPAの価格の方が安くなる。

さて、ここで消費者として考えなければならないのは、SAPAで給油したほうが本当に安いのか、ということだ。

記事によれば、山形道寒河江SAのレギュラーガソリンは1リットルあたり117円となっている。また、市中価格は同様に120.6円。セルフかフルか、あるいは会員か非会員かなどでばらばらだろうが、この数字を使って考えたい。また、車の種類もさまざまだが、面倒この上ないので、普通車・レギュラーガソリン・満タンが60リットルで考えることにする。早い話が、うちの車で考える。

小学生の問題として考えると、1リットルあたり120.6-117=3.6円だけSAPAが安いから、満タンに換算すると、216円安くなるわけだ。そう考えると微々たるものだな。

ここでネックになるのは、高速道路のSAPAにしかないということと、県内のSAPAガソリンスタンドは寒河江SAにしかないということだ。まさか遊佐や真室川から寒河江SAに給油しに行く人はいないだろう。というか、寒河江市内からでも相当のメリットが無いと行かないし。ここでメリットがあるとすれば、先にあげた216円だ。いちばん近い寒河江ICから山形道に入り、寒河江SAで給油し、スマートICで下りる。これがもっとも最短ルートだし、「わざわざ」感が少ない。

ハイウェイナビゲータで調べると、同ルートは、
寒河江→寒河江SA 2分 2分 250円 150円(通勤) 2.9km
とな。深夜割引の表示もあったけど、深夜割引される時間帯にガソリンスタンドは営業していないからカットした。

つまりあれだ、わざわざ寒河江SAで給油するために高速に乗ろうとする場合は、寒河江IC→寒河江SA→給油→スマートICから出るルートを通勤割引される時間帯に走る場合に限る、ということだ。それ以外だと、寒河江SAに行くだけで節約分をチャラにしてしまう。
また、寒河江SAに行くことによるガソリンの消費や時間的ロスも考えないと上手くない。いや、そこまで考えてガソリンスタンドを選ぶ人がいるかどうか疑問だが、そういう無駄なことを一所懸命考えるサイトだからしょうがない。
使用する車の燃費を1リットルあたり10km、タンクに入っているガソリンは120.6円で入れたものとする(市中価格に設定)と、「ガソリンを入れに行く経費」として、1kmあたり12.06円かかる。既に216円-150円=66円分しか節約できていないので、いつも入れているスタンドとの距離の差が、往復で66/12.06=5.47kmを超えると、「入れに行ったら赤字」になる。

これらを総合すると、いつも行っているスタンドの料金を1リットルあたりx円とし、寒河江SAまで行くことによって延びる距離をykmとすると、
((x-117)*60-150)/(x/10)≧y
が成り立たないといけない。面倒くさいので展開する。
((x-117)*60-150)/0.1x≧y
((x-117)*60-150)/x≧0.1y
((60x-7020)-150)/x≧0.1y
(60x-7170)/x≧0.1y
60-7170/x≧0.1y
600x-71700≧xy
71700≦600x-xy
71700≦x(600-y)
ですか?
展開したつもりが逆にわかりにくくなったけど、そういうxy条件でないと、わざわざ入れに行く必要はない。と。

まあもっとも、こんなことはハナから分かってて書いていたんですが、
普通に考えて、「高速乗ったついでに給油する」「ちょっと入れるには早いけど高速乗ったからついでに入れていく」「高速乗ったついでだからいつもより多く入れる」程度で、充分問題ないと思うんだけどね。
「わざわざ高速乗ってでも行った方がはるかに安い」なんて料金設定をしたら、それはそれで尊敬に値する出来事だけどさ。

ちなみに、寒河江SAのスマートICから入って、給油してからさりげなくまたスマートICから出たら、高速料金はゼロになるんじゃない?
と不埒な想像で、ハイウェイガイド仙台に聞いてみたところ「出られません」とのこと。やっぱりか。

27日からETC割引後の料金表示に対応

ETC時間帯割引後の料金をETC車載器などでお知らせ!!(日本道路公団)

深夜割引や通勤割引など、ETC利用による割引が浸透しかけているが、いまいち割引感が分かりづらかったのは、この料金表示に対応されていないのも一因だと思う。例えば、通勤割引時間帯に、寒河江ICから山形北ICまで乗る。山形北ICで出るときに、レーン右の電光掲示板に表示されるのは、「普通  \450」だ(いわゆる通常料金)。本当に割引されたのかと不安になる。

また、ネット上での照会サービスでも即時には反映されず、(処理中)などと書かれるのがほとんどだった。車載器も割引前の料金を表示する。
そういった中で「多くのお客様からご要望を受けておりました(リンク先より抜粋)」システム変更に、ようやく対応できたことは、歓迎すべきこと。

まだまだ課題はあって、今回のシステム変更で残された「スマートICを利用した際の表示」「有人レーンでETCカードによる支払を行った際の表示」の対応は、それぞれ5月下旬と9月末までの予定。一日も早い対応に期待。

2005年04月27日

高速道路のガソリンスタンドが5月1日から値上げ レギュラーで+5円

高速道路等の給油所における石油製品販売価格の上限価格を改定します(日本道路公団)

まあ、「ガソリン高速がお買い得  というのは本当か」を書いてた頃からうすうす感じていたけど、やっぱり市中価格の変化に合わせて、SAPAのガソリン価格が値上がりします。
市中平均価格と同じ程度になるね。(市中はセルフを含めた金額なので、フルサービスだとほぼ同額になる)

どうしても気になる人は、4月の残り数日のうちに高速道路に乗る機会が合ったら迷わず満タンにしておくべきでしょう。

2005年05月01日

山形道・山形JCT附近で衝突事故 死者3人重軽傷者5人

山形道事故、死者3人重軽傷5人に(山形新聞)
県内で事故相次ぐ(読売新聞)

まず、亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

記憶が確かなら、県内の高速道路の事故としては2003年9月に山形道・月山IC~西川ICで発生した事故(死者4人)以来の痛ましい出来事になる。山新の記事の中に図で示されているが、ハンドル操作を誤ったことが、大惨事につながったように見える。

山形新聞より

ここから先は私の想像なのだが、事故の原因について考えてみる。軽自動車のほうは、もともと庄内方面に行こうとしてらしく、『事故前に「道に迷ったようだ」と妻に話していたという。』(山形新聞より)ことから、どうにか庄内方面に引き返そうと考えていたのだろう。どこから山形道を上り方面に走り出したのかわからないが、寒河江ICを越えて山形JCTにさしかかる。「ここならもしかしたら方向転換できるかも」あるいは「ここで降りて庄内方面に引き返そう」と思ったのだろうか、JCTの減速車線に入ろうとするも、直後に右ハンドルを切ってワゴン車に衝突する。おそらく、JCTに進入しようとして途中で気が変わったのだろうけど、急にハンドルを戻したため、このような結果になってしまったのではないだろうか。

『県警は「車外放出を防ぐため後部座席でもシートベルトは必ず着用して欲しい」と話す。』(読売新聞より)とあるが、「それにしても」という思いはぬぐえない。あ、もちろんシートベルトはしっかりしてくださいね。後部座席の人は、油断しやすい上に、運転席と違って瞬間的な危険の察知ができないので。で、話題を戻すと、たとえば、JCTにおける方向表示は混乱しないようなものだったのか、テーパー長は適切なのか、そういったことも検証しないといけないよね。高速道路なんてのは、初めて通る人だってわんさかいるわけだし。

2005年05月06日

そういや二輪車のETCはどうなった

二輪車ETCの試行運用について(国土交通省)

ETCの使用を待ち望んでいるライダーの皆さん、ゆっくりですが、導入に向けて進みつつあるようですよ。
全然関係ないけど、連休中にR348で追突しかけたライダーさんごめん。
そして「プロライダー」を「プロバイダー」って読んだ私、逝ってよし。

ETC車載器リース制度がスタート

ETC車載器リース制度実施中!(ORSE・財団法人道路システム高度化推進機構)

昨年の12月に「ETC車載器をお手ごろ価格でリース 国交省が05年度から」というエントリーを書いたが、知らぬ間に制度が始まっていた。
だから、こういうプレスリリースは上手くやれっての。


12月に書いた際には、具体的なシステムとして、

> ・利用者は、取り付け費用+月額数百円程度のリース料で、トータルの支出は1万3,000円程度
> ・支払いは、ETCカードのクレジットカードから引き落とし
> ・リース期間は最長3年間で、利用者が期間を選べる
> ・もちろん、リースが終わったら(つまり一定額を払いきれば)利用者のものになる
> ・2005年度の早い時期に受付開始、100万台程度を予定

と書いたが、具体的にはちょっと違うようだ。例によってHPから読み取れる部分を私が羅列するだけなので、実際にこの制度を利用しようと思っている人は、いちばん上のリンク先から飛んでよく読むことをお勧めする。

まず、費用については、原則として「車載器導入に関するリース・割賦・クレジット払いのうち5250円分を助成する」ということ。私がイメージしていた、「全国一律で、どこかがどばっと定額のリースシステムを構築する」というのが妄想だったらしい。
よって、当然、車載器を取り付ける店によって支払方式もまちまちなので、詳しくは「リース制度取扱店」を見ていただきたい。
ま、概ね12月に書いたような金額なんですけどね。

その他、ほとんど12月に書いたようなのと一緒なんだけど、微妙に異なるのは制度が利用できる台数と期間。延長されるかもしれないけど、今年の9月いっぱいまでだって。しかも先着70万台なので、いっぱいになったらそこで打ち止め。延長されるかも、と書いたのは、「リース制度受付状況」によれば、4/28から5/5までの1週間に受け付けた件数は、23件。うは。
もっとも、大型連休中というのもあるし、これからというのも考えられるけど、どうもやはり全国一律のリースシステムを作れなかったことや、メリットの打ち出し方(5250円の助成って言われても、それだけじゃ他の助成制度と大差ないよ)に問題がある気がしてならない。

そして、何より困ったのはこのシステムが利用できる店の少なさ。全国で僅かに11件だよ。北海道・東北・北陸・中国・九州はゼロだよ。これ今後増えるのかなあ。

乗用車がガードレールに激突し炎上・大破、女性大けが 山形道

車がガードレールに激突し大破、女性大けが-山形道(山形新聞)

危なっ。
というか、それで腕の骨折だけで済んだというのは、むしろ不幸中の幸いだったと言うべきかと。

2005年05月18日

月山IC付近で法面が崩れかける

月山IC近くの法面崩れかける(朝日新聞)
山形自動車道月山IC付近の切り土のり面の変状発生について(日本道路公団東北支社)

10日に発生した変状を12日に発表するというのはいかがなものよ。

そして、「法面」の読み方が「のりめん」というのも初めて知った。要するにどこの部分のことですか、と公団の知り合いに聞いたところ、
・平地で土を盛っている部分では、盛っている土の斜面
・山などで、土を削っている部分では、削られた斜面
「つまり、手を加えてできた斜面の部分ってこと?」「うん」
だそうな。


発生後すぐに、計器による監視と土嚢による安全確保を行っているが、16日には
山形自動車道(西川IC~月山IC間)の片側交互通行規制について(日本道路公団東北支社)
ということで、21日にかけて、防護柵を設置する工事を発表した。

この作業による片側通行規制範囲は、月山湖PAすぎ(81.3KP)から月山ICまで。最大で15分程度の待ち合わせがあるとのこと。何かの本で読んだけど、去年の月山道路での斜面崩落の時に、この前後の山は崩れやすい土質っていう話だそうだ。この程度の我慢なら、斜面崩落するよりはいくらかマシね。

それよりいくらか不満なのが、プレスリリースに地図くらい載せろと。
今回の現場は、ここ(マピオン)
現場もさることながら、規制範囲の地図くらいつけないと、規制の直前とかで追突事故なんかがおきたって知らないぞ。

寒河江SAでも割引通行料金の表示に対応 20日から

ETC時間帯割引の料金表示について(日本道路公団東北支社)

以前、「27日からETC割引後の料金表示に対応」というエントリーを書いた際に、
> 今回のシステム変更で残された「スマートICを利用した際の表示」の対応は、
> 5月下旬までの予定。一日も早い対応に期待。
と書いたが、寒河江SAをはじめとする東北のスマートICでの料金表示は、20日までに全て対応されるとのこと。

ところがこの記事で驚いたのは、酒田区間って未対応ってこと。
走っていて割引が実感できるというのは、けっこう嬉しいことだと思うから、早期に対応したほうがいいと思うんだけどなあ。

ETC利用率が40%を突破

ETC利用率が40%を突破!(国土交通省)

お上は気楽だなと思う反面、4割と言う数字が少し眉唾物。はたして県内の料金所で4割使っているかな?その割には、都心部で利用率が異様に高いかと言えばそうでもない。やっぱり田舎でもけっこう使う人が増えているんだろうか。


ここで利用率が高まると、次のような考えが出てくる。
・ETCレーンの活用について
・収益について

レーンについては、山形県内では大部分が1:1。山形蔵王ICでもETC1に対して、有人が2あるいは3だろう。ところが、ETC利用者が増えると、レーンの増設という問題が出てくる。県内ではさほど問題にはならないだろうが、料金所の本線からの合流部分でにありがちな「ETCレーンを目指す車によるクロス」は怖い。仙台に行く時に仙台宮城ICを利用するが、仙台南方面から降りてきて、レーンに向かうとき、泉ICのほうから降りてきた車と接触しかけてヒヤリとなる。まして、その車がETCをつけているかどうか、減速するかどうかなんて外見では区別できないから怖いよね。

そして、今のところETC車が優遇されている料金制度はどうなるんだという話。割引の対象となる車は増えるが、そのことが全体の交通量の増加に直接繋がるかと言えば、答えは「NO」だ。極端なことを言えば、減益になる。もちろん、ETC導入によるコストの節減の方が大きければ問題ないだろうが、そうもいくまい。このあとの利用率が、料金制度を見直すほどになっていくのかわからないが、気になるところだ。

2005年06月23日

仙台発山形行の高速バス「歯痛で道間違えた」と東北道で数十mバック

バスが東北道を逆走(朝日新聞)

バックしたポイントは東北道の村田JCTかと思ったら、その先の村田ICだったのね。
仙台宮城IC→村田JCT(山形道に入り損ねる)→村田IC(下り損ねる)→しょうがないのでバック
というのは、あまりにカッコ悪すぎやしないか。もっとも、カッコいい悪いの問題ではなくて、プロのドライバーとしてあるまじき失態なのだけど。それにしても、二度も間違えるというのは情けない。それが「歯が痛くて」というのも情けない。おいおい。
いずれにせよ事故にならなくてよかった。

どうでもいいが、「高速道路を逆走」と書かれて、「バック走行」をイメージできないんだが。

2005年07月02日

山形道・関沢ICのETC入口レーン閉鎖のお知らせ

JH東北支社管内 ETCレーン閉鎖工事予定(日本道路公団東北支社)

特に意味は無いけど、見つけたので。

だってほら、せっかくETC付けて高速に乗ろうとして、レーンがつかえなかったら癪でしょ。
7月8日の金曜と、週明け11日(月)から14日(木)までの9時~17時だそうです。5日もかけて塗装するってどんな作業だよ。

2005年07月13日

道路公団と県警高速隊が高速道路の安全運転啓発

交通安全:山形道ICで安全運転啓発--道路公団と県警高速隊 /山形(毎日新聞)

梅雨の時期に怖いのは、スリップもそうだけど視界だよね。西川IC~月山ICや湯殿山IC~庄内あさひICにかけての月山越えや、山形蔵王IC~古関PAにかけての笹谷越えなんかは、坂道+カーブで危険性大。山形ではこういう場所はとかく雪のスリップが取り上げられるけど、雨のスリップにも要注意です。しかもただでさえカーブやトンネルの連続で前方視界がいまいちな構造なのに、雨で見通しが悪くなった日にはなおのことだよね。雨の日雪の日は、車間を2倍に。そしてスピードは控えめに。

ちなみに、こういう料金所でのチラシ配りって高速隊の人がやっていると、妙に焦るよね。この間仙台宮城ICを通ったときは、しっかりシートベルト未着用の車を「御用」してました。

ところで、ETCの車にはどうしてるのか電話で聞いたところ「ETCの性質上渡すのは無理です(日本道路公団山形管理事務所の方)」とのこと。そりゃそうだよな。

2005年07月14日

高速バス逆走事件で、バス1台20日使用停止処分

山交バス東北道逆走:バス1台、20日間使用停止--東北運輸局が処分 /山形(毎日新聞)
山交・東北道逆走 高速バス1台を20日間使用停止(河北新報)
山交バス仙台営業所に行政処分(朝日新聞)

以前「仙台発山形行の高速バス「歯痛で道間違えた」と東北道で数十mバック」で書いたバック事件に対する行政処分。

「バスの使用停止」って書かれると、なんかバスが悪いみたいだな。言うなれば商売道具の差し押さえみたいなものだから、こたえると言えばこたえるのかもしれないけれど、妥当な処分かどうかは判断つきかねるね。これがもとでダイヤのやりくりが難しくなって、運転手のがヒィコラ言うようになったら意味が無いし、運行本数が減ってもお客のためにならない。
と思ったら、少なくとも後者の心配については、当面は4台体制でも問題はないそうですよ。

ちなみに朝日新聞の記事によれば、山交バスでは、
> 高速道で道を間違えた場合の対応方法もマニュアルに追加、
> 急停止やバックをせず、乗客に説明した上で次のICまで走行し続けるよう明記した。
お前、それはわざわざ書くまでもなく、免許持っている時点で「やったらヤバい」ことくらいわかるんじゃないの?

2005年07月28日

山形道8人死傷事故の運転手を書類送検

4月の山形道8人死傷事故 運転手を書類送検(読売新聞)

今年のゴールデンウィークにあった「山形道・山形JCT附近で衝突事故 死者3人重軽傷者5人」の話。
月並みな感想だけど、事故は多くの人の人生を狂わせるものだと思いました。県警の手先みたいな言い方ですが。

2005年08月15日

道路4公団、ハイウェイカードの販売・使用終了へ

ハイウェイカードの販売を9月15日をもって終了します(日本道路公団ほか・プレスリリース)
ハイウェイカードの廃止について(日本道路公団)

来た。いつかは来るだろうと思っていたが、まさか民営化前にケリをつけにくるとは思わなかった。
確認しておくと、
●ハイウェイカード(全券種)の販売は、平成17年9月15日(木)いっぱい(つまり24時)まで
●ハイウェイカード(全券種)の使用は、平成18年3月31日(金)いっぱい(つまり24時)まで
ということ。

しかも当面はETC前払割引への付け替えだけが可能というから恐ろしい。あのね、既にETC前払割引使っている人はハイカなんてそんなにもってないですよ。今ハイカ使っている人はETCなんか持っていないんだから、さくっと現金にしたいに決まってるじゃないですか。と。

ちなみに、そもそも今現在ハイカ利用者ってどのくらいいるのかなと思って聞いてみたところ、県内の高速道路利用台数に占めるハイカ支払いの割合って、10%台の前半だそうです。ETCの利用云々より、やはり現金利用者が多い(30%~40%くらい)とのこと。もっとも、これは県内に限った話ではなく、東北の高速道路全般で似たような傾向だとか。ちなみに、米沢南陽道路に至っては、ハイカ利用者って5%程度だそうです。そりゃ、他にハイカ使わないだろうからなあ。裏面に300円だけ使った履歴が続くんだろうなあ。

さてさて、じゃあハイカを持っている人はどうしたらいいのかと言うと、今の段階では3通りの方法がある。

(1)ETC前払割引の前払金に付け替える
 まず、ETCを持っていない人は、取り付けて諸手続きを踏むこと。ついでに前払割引の手続きも併せて行ったほうが吉なことは言うまでも無い。
 さて、前払割引までやってしまえば、あとは付け替えるだけだが、これが非常に面倒くさい。詳細については、
ハイウェイカードの廃止について(日本道路公団)
ハイウェイカード残額ETC前払割引付替えについて(日本道路公団)
を見てほしいのだが、
 →付替申込書を上のサイトから印刷し、必要事項を埋める
 →申込書と残高が残っているハイカを持って、最寄の料金所事務室(実際にお金の受け渡しをする料金所ブースではなく、建物のほう)へ持っていく
という手順を踏む必要がある。確かにハイカも金券なので、郵送を嫌がるのはなんとなくわかるが、少し面倒くさい。

(2)現金に払い戻しする
 実際に行うのは来年の3月以降(予定)だそうだが、この方法もある。なにやらこちらの方が簡単なような気もするが、以下の点に注意してほしい
・計算の関係で、ETC前払割引に付け替えるよりも金額が減る(ある種やむをえないが)
・結局料金所に持っていく手間は変わらないと思われる
・その際、持っていくものが増えると思う(銀行の口座番号が確認できるものや印鑑など)
このようなことが予想される。というか、払い戻し額算出の式を見る限り、いちばん上は確定的だ。

(3)金券ショップに持ち込む
 何、これも解説しろってか

結局、どう処理するかは皆さんの考えで変わると思うが、どうにも不便な感じはぬぐえない。同じ手間をかけるなら、ETC前払割引に移行するもよし、かたくなにETCを拒んで現金払い戻しもよし。というか、そもそも年度内に全額使ってしまえばいいような気もするけど。

日本道路公団の16年度決算と道路別収支状況

日本道路公団(JH)の平成16事業年度決算と営業中の高速道路及び一般有料道路の収支状況等について(日本道路公団)

おおようやく発表か。一般企業と異なる償還主義は、相変わらず整理しにくくてしょうがない。ここで独断と偏見で公団の決算書の読み方を紐解いてみる。

高速道路事業でいちばん誤解を受けるのが、営業中の高速道路が日々赤字を垂れ流しているというものだ。はっきり言ってビビる。大黒字だ。損益計算書を見ると、16年度は業務収入(料金収入以外も含むが微々たるもの)が2.1兆円に対して、これらの業務に関する管理費は0.38兆円だ。単純計算で利益率82%ってなんだそれ。

じゃあその82%どこに飛んでいるのかと言うところが問題だ。皆さんご存知のように、日本道路公団の仕事は高速道路の営業・管理のほかにもう一つ大きな柱がある。新聞テレビをにぎわせている、高速道路の建設だ。ワトキンスレポートや道路特定財源の例を出すまでもなく、高速道路の建設・運営にあたっては、「借り入れによって建設→料金収入によって償還」という流れにならざるを得なかった(どこまでその手法を用いるかというのは別にして)。道路公団特有の損益計算書に出てこない年間活動・「建設」は、貸借対照表に出てくる。ざっくり言ってしまえば、貸借対照表のうち固定負債の増加分(≒16年度借り入れた額)が、投下した建設コストであり、固定資産の増加分が、16年度に建設した道路資産ということになる。つまり公団の年間活動は、「借りる→作る」という資産&負債形成活動と、「稼ぐ→経費捻出&金利返済&元本返済のための積み立て」という返済活動なわけだ。

目つきの悪い小説家が、「公団は無駄な道路を作っている、借金を膨らませている」とかつて言っていたが、肝心なのは返済能力と計画的な借り入れであって、公団のこうした特殊なシステムを理解した上で、年々増える(あたりまえ)固定負債を捕らえていたのかはなはだ疑問なのだ(もっとも、道路を誰がどのように負担して作るかという道路行政全般に対する根本的な問題提起も必要だが)。

さて、とにもかくにも、高速道路の単年度営業収支率が41、償還率40という、想定の範囲内の数字が出てきた上、漢字ばっかりの文章になってしまったので、後半は県内の高速道路・一般有料道路についてぐだーっと書くことにする。

さて、山形県内の3路線(山形道・東北中央道・米沢南陽道路)の16年度の状況を見てみよう。そもそもつながってないんだから、山形道を村田 JCT~月山ICと湯殿山IC~酒田みなとICに分けてくれると面白いと思うんだけどなあ。まあ東北道も浦和ICから青森ICまで一本でやってるからしょうがないか。霞ヶ関の人が後で考えるんでしょう。

ここで軽くおさらいすると、15年度の3路線の収支率は、215,527,115という見ていられない数字。まあ東北中央道はそうだよな、っていう感じだけど。3割引回数券やETC各種割引がどういう結果になったかが軽く気になるところ。

●山形道(単位は億円・カッコ内は15年度・端数調整してるから合わなくても気にするな)
・収入:82(81)
・費用:158(174)
 うち管理費:37(42)
 うち金利:120(132)
・収支率:193(215)
・償還率:-18%(-17%)

 →管理費12%減も、収入がほぼ横ばいで、金利の前には歯が立たず。低金利にも助けられ収支率は22ポイント減だが、黒字転換メド立たずか。

●東北中央道(単位は億円・カッコ内は15年度・端数調整してるから合わなくても気にするな)
・収入:7(6)
・費用:29(31)
 うち管理費:5(6)
 うち金利:23(25)
・収支率:415(527)
・償還率:-5.2%(-3.4%)

 →金額こそ山形道に比べて小額だが、収入に対する金利があまりに膨大なので収支率は東北最悪の415に。

●米沢南陽道路(単位は億円・カッコ内は15年度・端数調整してるから合わなくても気にするな)
・収入:4.1(3.0)
・費用:3.8(3.4)
 うち管理費:2.8(2.4)
 うち損補繰入:0.4(0.4)
 うち金利:0.6(0.6)
・収支率:94(115)
・償還率:-10%(-14%)

 →収入が大幅な伸びを見せ、開通以来初めて収支率が100を切った。でも、このペースだと償還期間満了までに全額戻せないぞ。
※損補繰入:正しくは、損失補填引当金繰入。一般有料道路はプール制を採っていないため、単独で償還を行う。このとき、計画通りにゆかず(よいほうに転ぶことも悪いほうに転ぶこともあるが、過去数十年だいたい計画通りにゆかない)、償還期間満了時に損失補填を行う必要が出たときのために、全一般有料道路の収入の一部からあらかじめ積み立てておくお金。ある意味プール制じゃないかとか、費用にあたるのかという疑問は残る。

ということで、3路線とも収支率は改善されたが、その理由は主に低金利と、管理費の削減と言えそうだ。億円の単位なので、中央道の細かいパーセンテージまで言えないが、おおよそ10%削減している。なるほど。それでもやっぱり赤字なのか、という落胆はぬぐえない。

しかしここでよく考えなければならないのは、純粋な「収入:管理費」だけ見ると、3路線の収支率は45,71,92となる。つまり、日々それなりの収入があって、むしろ償還準備金への繰り入れが出てもおかしくないのに、建設時の金利がネックになって火の車というわけだ。ぐは。料金収入で、管理費+借り入れ元金に加え金利もカバーする定めとは言え、金利の大きさに情けなくなるな。なんだこりゃ。こりゃあシステムそのものを考え直さないと、永遠に火の車だぞ。

と同時に、道路の費用対収益と言う点からすると、少なくとも丸っきりの赤字ではない。管理費を収入でまかなえているのだから(もっとも、管理費すらまかなえない高速道路なんて全国でも中部横断道だけなんだけど)、ネックになるのは金利ということになるのかもしれないね。

とはいえ、管理費はまかなえているんだからいいじゃん!というわけにはいかないし、管理費をまかなえているから赤字と言えないというのも半分詭弁だ。少なくとも、「もしかして管理費すらまかなえていないんじゃないか」という考えが杞憂だったというところだけ確認して、今後の公団の努力を見ていきたい。そもそもに、豪雪地帯の高速道路というのは、それだけで管理費で南国との違いが歴然となってくる。そんな中でも安全な高速道路を確保しつつ、一秒でも早い償還を望みたいところだ。

ああ、盆休みだからって長文エントリー。

「ハイウェイみて!みて!山形2005」開催のお知らせ

「ハイウェイみて!みて!山形2005」(現場見学会)の実施について(日本道路公団東北支社・PDFファイル)

なんか、「ハイウェイみて!みて!」って切るところがおかしいような、不思議な語感のネーミングなんですが、何かとひっかけているんですか?

うわ。村山IC予定地の試験盛土工事って、村山の消防署の通りから一本引っ込んだところのあれのこと?うわ、一回行ってみたかったんだけど、誰か一緒に行ってくれる小学生はいませんか?

って、いるわけないよな。そもそもなんで夏休みが明けてから開催するのかわけわかんねえ。自由研究にもなりゃしないじゃないか。

2005年08月24日

10月から、高速道路の領収書が変わります

領収書・利用証明書様式の変更について(日本道路公団)

もっぱらETCユーザな身としては「へー」で終わる話なのだけど、そういうことらしいです。仕事で高速道路を使う人や、その関係の経理の人にとっては、大事な話かもしれないね。

2005年08月29日

高速道路のトリビア(その1/アイランド)

高速道路の料金所を通るとき、だいたいの人は気づかないと思うけど、料金を受け取るおじさんのいるところ(ブース)は、路面より一段高くなっています。

アイランド(08/29撮影・東根ICにて)

ほらね。ブースの前後を囲むようにして、細長い島のようになってます。これを「アイランド」と言うそうな。30へぇくらいのトリビアですね。なんでこんな高くなっているかと言うと、一つはブース内の収受員のおじさんや、周辺にある機械類の防護のために、縁石の役割を担っているということ。そして、料金を受け取るのためにどうしても一段高い必要があるという。つまり、ちょっと高いところから見ることで、早めの車種判別(普通車とか中型車とか)ができるというのと、背の高い大型車とのやりとりを考えるとあの高さになるんだと思う。
※~と思う。と書いたように、縁石の役割の話は本当だそうですが、料金収受の云々については私の推測です。でも、その理由はかなりあると思うよ。

2005年08月30日

仙台へのバス利用者が37%増で100万人超

高速バス利用者33%増 東北発着・100キロ未満(河北新報)

ついに、山形-仙台便の高速バスの利用者が100万人を突破。単純に考えると、112.7万人と言うことは、山形県民のほぼ全員が使ったことになるのか。かなり乱暴な計算だな。

注目すべきは、仙台-山形というような、車で1時間ちょいの距離&電車が平行して走っていても、メインの手段としてなりうること。もちろん、その理由の中には、仙台の集客力もあるし、仙山間の結びつきの強さや、仙台市内の駐車場の少なさもあるだろうけど。それにしたって、山形からほぼ同距離にある山形-米沢や山形-新庄の苦戦っぷりと比べると、ひときわ目立つね。

これを役人側に立って考えるとすれば、高速道路の整備効果ということかな。つまり、日中は1時間に1本という仙山線よりも、20分ヘッドの高速バスのほうが利便性が高い。しかも、なぜかよく止まる仙山線よりもある程度時間が計算できるという利点がある。そういう意味では、山形-米沢や山形-新庄の苦戦はわかる。

だが、競合する交通手段の状況に大きな違いがある。仙台へは仙山線とR286だが、県内の南北交通には、既にR13と新幹線がある。まして、北方向へはR13が尾花沢まで4車線化されているし、南も上山以南を工事中だ。そうした意味では、高速道路の整備の必要性にはやや疑問が残る。

そして、もう一つ考えなければならないのは、仙台との交流が盛んになるということは、人やお金が仙台に流れる可能性があること。もちろん仙台から山形への人の流れもあるだろうけど、普通に考えて仙台に吸い寄せられる絵を思い浮かべるのが自然でしょ。大都市への移動が便利になればなるほどに、近くなればなるほどに、近くに巨大な商売敵がやってくることを忘れちゃならないよね。

2005年09月02日

高速道路SA・PAのガソリンスタンド、9月の上限価格はレギュラー1リットル129円

高速道路等の給油所における石油製品販売価格の上限価格を改定します(日本道路公団)

原油価格の上昇を受けて、全国的にガソリン価格が高騰している。東京では、レギュラーがあわや130円台という状況だとかで、もしかするともうしばらく続くかもしれないね。全国の中でも比較的安い山形でも県平均で127円台に突入するなど、かなり厳しい。

そんな中、先月28日に、全国の高速道路のSA・PAにおける9月の上限価格は、4円上がって129円(沖縄除く)。ハイオクと軽油はそれぞれ3円プラスされて140円と105円だ(同)。

ご存知のように、前月の価格変動を反映させる仕組みなので、10月以降どうなるかは不明だが、9月の市場価格の変動によっては(130円の壁を軽く越えるとか)、SAやPAでの給油が吉となることが出てくると思う。
ちなみに、これは上限価格なので、スタンドによっては129円未満のところもあるらしいですよ。さっき寒河江SAで給油したら129円だったけどさ。

2005年09月08日

米沢南陽道路3割引回数券の払い戻しをしてきた

ご存じのように、米沢南陽道路の3割引回数券の使用期限が8月いっぱいをもって終了した。
となると、手元に残った回数券はどうすりゃいいの?というわけで、払い戻しをしてきた。

払い戻しは、米沢市の市役所(都市計画課)・県置賜総合支庁(売店)・商工会議所と南陽市の市役所(都市計画課)の計4ヶ所でできる。いやむしろそこだけしかできないと言ったほうが正しいか。

ちなみに、この払い戻しの
・期間:11月30日まで(土日祝日を除く)の9時~17時
・必要なもの:特になし(回数券のみ)
・払い戻される金額:販売額(つまり3割引き価格)×枚数
となっている。

さっそく県の置賜総合支庁に行き売店を目指す。売店入口にもしっかり書いてある(下の写真)。
払い戻しには、緑色のA5版用紙に、払い戻す回数券の車種と枚数、それに自署欄にサインして終わりだ。びっくりするくらい単純な手続き。

売店のおばさんによると、普通車は1枚の払い戻し額が210円と計算しやすいのでいいそうだが、貯めすぎたのか大量に持ってくる人、複数車種の回数券を持ってる人は少し難儀みたいだね。
聞けば結構な金額が戻って来ているとか。いいんだか悪いんだか。
なんにせよ、払い戻しを考えている人はお早めに。

(09/07)

2005年09月10日

「ハイウェイコミュニケ-ションin東北2005」が開催

「ハイウェイコミュニケ-ションin東北2005」の開催について(日本道路公団東北支社・pdfファイル)

9/18(日):10:00~17:00
9/19(祝):09:00~16:00

だそうです。行かないけど。ていうか、戸沢村のキムチはどうしたのさ。

山形道・月山湖PA(上り線)が約3年ぶりに再開

山形自動車道 月山湖パーキングエリア《上り線》再開について(日本道路公団東北支社・pdfファイル)

ついに2年11ヶ月ぶりに、上り線側の月山湖PAが再開されることに。
2002年10月の地すべりによる閉鎖から、度重なる工事とそれをあざ笑うかのような地質との戦いは、これで終わりになるという。何はともあれ、これは喜ばしい。何しろ、まともに高速道路を使った場合、鶴岡方面から山形方面に向かうと、月山道路の自動車専用道路区間手前から寒河江SAまで、およそ50km にわたって休憩施設がないという状態だったからだ。まあ、月山ICから高速に乗らず、月山湖の脇の休憩施設や、道の駅「にしかわ」あたりに行けば何も問題はなかったんだけど。

それにしても、先の台風14号での山陽道の土砂崩れが記憶に新しい。おそらく万全の状態での再開ということなのだろうけど、ここが同じような被害にあわないことを切に願います。

寒河江SAスマートIC、通行時間を2時間延長し、22時までに

寒河江SAスマートIC(寒河江SAスマートIC社会実験協議会)

山形道・寒河江SAで進められている、ETCによるスマートICの社会実験が、いつの間にか9/25まで延長されていたという話は、いつか書こうと思ってすっかり忘れてしまっていたが、さらにさりげなくニュースが載っていた。
これまで6時から20時までという通行時間が、後ろに2時間延びて22時までになったという。9日から既に行われているというのだけど、どこにもそんな広報はされてないような予感・・・。

詐欺まがいの「タイヤ交換」に注意!

詐欺まがいの『タイヤ交換』にご注意を(日本道路公団)

すごいな。強引かつ体当たりな詐欺だぞ。高速道路走行中にクラクションを鳴らして強引に止めさせるという、一歩間違えば気づかれないような、もとい、一歩間違えれば自分が事故にまきこまれかねない詐欺野郎だ。しかも、タイヤ交換の技術を他のことに活かせばいいのに、自分の車のナンバーを堂々とさらけ出してまで詐欺を行うというから大したものだ。これ、どう考えてもすぐつかまりそうだぞ。

山形市内周辺では、おりしも連続してパンク事件が続いています。一般道でも十二分にありうる話なので、ぜひご注意を。

2005年09月22日

山形道の月山湖PA(上り線)、3年ぶりにオープン

山形道の月山湖PA、3年ぶり再開-地滑り対策工事完了(山形新聞)

つい10日ほど前の「山形道・月山湖PA(上り線)が約3年ぶりに再開」が、無事にリニューアルオープンを迎えたというお話。工事によって若干面積が減り、駐車スペースも乗用車10台、大型車5台、トレーラー2台分になったというけれど、写真を見る限りそこそこスペースがありそう。なにより、あそこそんなに停まれなくてもよさそうだしね。

展望台からの景色がどうなったのか、近々行ってみようと思います。

2005年09月23日

ETCでの割引についての2つのお知らせ

そういや、あと10日もすれば道路公団じゃなくなるんだね。

さて、以前も書いたが、ETCの割引制度として最初に登場した「ETC前払割引」だが、いまや「ETCマイレージ割引」のほうに重点が置かれてしまっている。しかもここにきて、以下のようなニュースが出てきた。
平成17年12月20日(火)24時をもってETC前払割引サービスの前払金支払(積み増し)と新規登録の受付を終了します。なお、郵送での新規登録の受付は、11月30日(水)の消印をもって終了します。(日本道路公団)
いや、もっと簡潔なタイトルつけろと。

要するに、新規の受付や新たな前払をなくし、ゆくゆくは割引サービスそのものを廃止するっていう流れなんだろうね。

そしてもう一つが、その受け皿となるマイレージ割引について。以前、「回数券の販売・利用停止と、マイレージポイント2倍のお知らせ」で書いたとおり、民営化までの期間は附加されるマイレージのポイントが、50円1Pから50円2Pと倍になっている。このキャンペーンをさらに今年度いっぱいまで継続するというわけだ。
高速道路のETCマイレージポイント2倍キャンペーンを来年3月末まで延長します(日本道路公団)
なお、米沢南陽道路をはじめとする一般有料道路は「一般有料道路のマイレージポイント、17年度中はポイント2倍に」にも書いてあるとおり、もともと今年度いっぱいは2倍(と言っても100円で2Pだが)だったので、変更はなし。
とのこと。

どうせだったら、ずっとこのポイントの付与のしかたでいいと思うんだけどね。

寒河江SAスマートICの実験期間延長と、新しい助成制度

寒河江SAスマートIC社会実験の期間延長について

またかよ、って感じなんですが、こちらも年度いっぱいまで延長らしいです。もはやいつが終わりなのかわからないね。当初は、スマートICの真横のプレハブに人が常駐していたんですが、遠隔での対応ができるようにして人件費のコストを圧縮するなどしているそうです。

また、これまで100台ぽっきりだった助成制度に、新たに160台を追加することになったどうです。なんだよ160台っていう微妙な予算取りは。
寒河江SAスマートIC利用者に対するETC車載器購入助成金交付内容(pdfファイル)
に、対象となる人の範囲や、詳しい申し込み方法が記載されてます。ほぼそのまま転記すると、助成を受けることができるのは、

○寒河江市・大江町・朝日町に在住もしくは在勤の個人or事業所のある法人
○10月中に取り付けからセットアップまで行う
○月に15回以上寒河江SAスマートICを使う人

だってさ。受理されれば3000円が補助されるとのこと。なんか新規開拓が難しそうな気がするんだけど、これくらいのハードルがないと利用促進の助成にならないからしょうがないのかなあ。

2005年10月03日

道路4公団が民営化してました

東日本高速道路株式会社

民営化の日が土曜日ということで、すっかりとりあげるのを忘れていたけど、日本道路公団など道路関係4公団が民営化しました。県内ニュースではほとんど取り上げられていなかったけど、なんかイベントやってたらしいですよ。

そして、いちばん上が新しい会社(と言っても分割民営化後、山形県を管轄する東日本のやつだけだけど)のHPです。んー、まだまだこれからって言う感じかな。何より、以前の道路公団時代のURLがそのままだと開けないと言うのは、不都合ありまくりなんですが、このサイトでは。

民営化して、すぐに何かが変わるのかというと、まあ普通に考えて利用者にとっては看板の架け替え程度にしか移らないのだけど、実はさりげに重要な変化もありました。


矢本石巻など10線バイパス型指定 個別償還など検討(河北新報)

利用者にとって、ちょっと響いてくるのがこれ。いわゆる「高速道路」と(見た目はほぼ一緒だけど)違う「一般有料道路」について、扱いに変化があったんですね。これまでの考え方では、

---
一般有料道路は、毎年の収支差で建設費の償還を進めるという点では高速道路と同じですが、高速道路が全国料金プール制であるのに対し、道路別に償還を進める個別採算制を採っているという点と損失補てん引当金制度があるという点で違いがあります。
---(以上、日本道路公団「営業中一般有料道路の収支状況(平成16年度)」より)

という考えで、要するに有料道路ごとに独立採算を採って償還をするというしくみ。ところが、民営化するにあたって、一般有料道路を「バイパス型」「ネットワーク型」という2つに分類した。前者は、今の国道を補完する役割なので、これまでどおりの償還もしくは、地元自治体への売却を行う。しかし、後者については、その他の高速道路と一体化し、ネットワークの一部として将来活用する予定があることから、独立して償還をせず、高速道路事業全体の中に組み込んで、最大45年以内という償還期間をもって償還するというものになる。

さて、かいつまんで山形県民にとって変化したことを書くと、こうなる。
・日本道路公団が民営化した。
・会社の名前は「東日本高速道路株式会社(ひがしにほんこうそくどうろかぶしきがいしゃ)」だ。
・でも、普通に走る分にはこれまでといっしょ。

・米沢南陽道路は「ネットワーク型」に入れられた。
・ということは、平成39年(22年後)に無料開放予定だったはずだけど、最長で平成62年(45年後)まで料金収受が続くのですね。

てな感じ。以下は想像というか憶測で書きます。
・現在、一般有料道路は「償還期間や交通量etcを勘案して個別に料金を定める」はずだけど、ネットワーク型になったことで、高速道路と同じような料金体系になるのかな?
・ということは、ざくっと計算すると、現行普通車300円が、400円になるよ。(km単価24.6円の現行体系で計算)
・というか、ETCのマイレージも同じように50円1Pにしてくださいよ。

うーん。どうなっていくんだろうね。

2005年10月12日

ETC利用率が50%を突破!の「ほんとかね」

ETC利用率が50%を突破!~最近のETCの利用状況について~(国土交通省)

今日の国土交通省の発表によると、9/30~10/6におけるETC利用率が、週平均としては初めて50%を突破したとそうだ。首都高に至っては、60%を超えているという。ほんとかね。
でも、回りの状況を見ても、高速道路を通っている車の半分以上にETCがついているとは思えないよね。職場の同僚や近所の人の車を見て、搭載している車が50%を超えていたら、かなりすごい環境にいると思う。

これが、ETC普及率のトリックとも言うべき面白い点。そもそも高速道路は、言うなれば鉄道で言うグリーン車のようなものだから(極論だけど)、ユーザはけっこう偏るもの。交通センサスの結果を見ても、車種構成を見ると、乗用車:(バス+貨物)はほぼ1:1という。つまり、高速道路を利用する車は、商用車が多いということ。暴論だけど、交通台数の半分が営業車・貨物車だった場合、それらが全部ETCを載せてしまえば、マイカーにまったく普及していなくても50%になるという。つまり、「ETC利用台数の増加」≠「身の回りの車でのETC普及率の増加」なわけ。

さて、春先にすったもんだした別納プレートの廃止以降、営業用の車でのETC普及は急速に進んだ。それが、この1年で倍以上に普及した最大の理由だと思うけど、今度はハイカの廃止もあるから、ここからますます普及していく、いや普及せざるを得なくなっていくのかもしれないね。

これがますます加速していくと、料金所渋滞の解消も期待されるけど、ETCレーンの増加→人が収受するレーンの減少→人件費コストカットっていうのも出てくるらしい。結局、誤進入への対応やメンテもあるから、後者もそんなに期待できそうにないんだけど。

2005年10月31日

山形道の村山区間~庄内区間でもETC通勤割引が適用に

山形道(湯殿山IC~酒田みなとIC)におけるETC通勤割引について~月山道路を経由して山形道を乗り継ぐ場合に通勤割引を2度ご利用いただけるようになります~(東日本高速道路株式会社・プレスリリース)

すっかり忘れていたのだけど、明日11月1日から、上のリンク先にあるように、ETC通勤割引の適用が拡大されます。確かに庄内区間は飛び地だし、整備状況を考えれば、当初からこうやって一体で割引してしかるべきだったんだよね。

詳細はリンク先に譲るとして、補記。
○通常、いったんICを下りてしまった場合、通勤割引時間帯でも二度目は割引対象にならない。
○しかし、山形道は間に月山道路を介しているため「必然的に下りざるをえない」。
○よって、通しで乗った場合に、原則どおりではなく両方割引の対象とする。

○両区間において、条件(キロ数・時間)を満たした際に、両方で割引になる。
○なので、たとえば庄内区間を午後3時台に走り、その後村山区間で17時過ぎに下りても、庄内区間にさかのぼって割引にはならない(村山区間はなる)。
○なので、鶴岡IC→湯殿山IC→(月山道路経由)月山IC→西川ICでいったん下りてまた乗って→寒河江IC、という場合、鶴岡→湯殿山、月山→西川は割引になるけど、西川→寒河江は割引にならない。
○庄内区間の時間確認は、各料金所の通過時間で。

ちなみに、詳しくはこちら、ということで上のリンク先に掲載されているPDFファイルを見ると、面白いことに気づく。

☆両区間でそれぞれETC通勤割引の適用条件をかけることから、庄内で100km以下+村山で100km以下=最大200kmもの区間に通勤割引が使える。
(実際には、庄内区間を全区間乗っても53.1km、月山ICから最も遠い100km区間が白石ICで98.5kmなので、Maxは151.6km。)
☆例として、7時に酒田ICから入り、9時に宮城川崎ICを出る図が載っているが、
 ・酒田IC→湯殿山IC(制限速度70km区間・41.2km):約35分
 ・湯殿山IC→月山IC(月山道路・21.0km)約21分(道路時刻表による)
 ・月山IC→山形JCT(制限速度70km・37.0km):約32分
 ・山形JCT→宮城川崎IC(制限速度80km・36.1km):約27分
 計:約115分

道路管理者の考える行程なのに、休憩ナシかよ! (;´Д`)
まあ、実際はこの区間なんて(ry
本当は、制限速度で行程組んだら2時間以上かかるんじゃないかと思って計算して、こんな結果になって、少し残念なんですが。

二輪車ETCのテストモニターの募集が開始

二輪車ETC試行運用に関する一般モニター募集について(東日本高速道路株式会社・プレスリリース)

さあ、ついに二輪車のETC利用が一歩近づいたというお知らせ。
これまでプロのドライバー(なんだそれ)によるテストが行われてきたけど、来春から一般ライダーを対象にしたモニターテストが始まります。残念ながら、首都圏近郊だけでのテストになるそうだけど、全国拡大に向けての試金石になりそうです。

ちなみに、自動車の場合を振り返ると、
・2000年4月:関東近郊で試験運用開始
・2001年3月:首都圏のICなどに拡大
・2001年7月:三大都市圏ICに拡大
・2001年11月:全国に拡大
・2005年3月:県内全IC(米沢南陽道路をのぞく)に整備完了

なのだけど、ハードの整備はほぼ(バー改良とかはあると思うけど)終わっているので、全国展開もそう遠い先の話ではないような気がするね。

2005年11月10日

ETCマイレージキャンペーンを実施、12月~来年3月まで

ETCマイレージキャンペーン(17年12月~18年3月)を実施します。(東日本高速道路株式会社)

早い話がETCマイレージ割引の、ポイントサービス。でもなんかポイントサービスのわりには小難しそうな説明が困りどころ。2種類のキャンペーンを同時にプレスリリースしたのがよくないのかな。

○その1(新規申込者対象)
大まかに書くと、新規に車載器を設置してマイレージに登録した人に、もれなく600Pt(4,800円の無料走行割引に相当)をプレゼント、というもの。
詳細を箇条書きすると、こんな感じ。あ、でもちゃんとリンク先を読んでくださいね。責任もてないから。
・16年8月10日以降にETC車載器を購入、設置、セットアップして、18年3月末日までにマイレージ登録した(する)人が対象。ずいぶん広範囲だな
・対象者に600Ptをプレゼント、いきなり無料走行分に代えるか、貯めるかは本人次第。
・でも、既にほかのキャンペーンでキャッシュバックなどの特典を受けていた人には適用されません。
・とりあえず発表したものの、いつポイント付与するかは未定。

○その2(民営化記念ポイント3倍キャンペーン)
・民営化を記念して、期間限定にポイントを通常の3倍付与します。なんだその記念。
・通常の3倍になるのは、12月の毎日+来年1月~3月のうち土日祝日
・まあもっとも、これまでも来年3月までは、2倍っていうキャンペーン中だったけど。
・ちなみに、日付の確認は、出口のETCレーン通過時のタイミングでします。土日ずっと乗ってても、日曜の24時を1秒でも過ぎてから出たら2倍です。

というもの。たぶん、すごく特になるんだろうけど、いまいちよくわかんないなあ。

2005年11月15日

山交バス、原油価格高騰につき山形~仙台線を50円値上げして800円に

山交バス山形―仙台間を800円に値上げへ(読売新聞)
山形の経済:山交バス、山形-仙台間の路線バスを片道50円値上げ /山形(毎日新聞)

意外かもしれませんが、YahooやGoogleの検索でこのblogに来る人の中でいちばんの人気は1年以上前のエントリー「富士交通が高速バス・山形-仙台線から撤退」です。「富士交通 仙台」とかそういうキーワードが多いんです。
で、そのエントリーの中でずいぶん高いテンションで
> これで「燃料の価格が」などと言って値上げしたら、マイカーで仙台行くぞ、こら。
と書いたのだけど、まさにそのとおりの理由で値上げすることが決まりました。共同運行の宮城交通も値上げの方針で調整中とのこと。そりゃまあそうでしょう。「同一路線で運賃が違うのは、利用客に説明がつかない」って言ったんだから。

確かに、燃料価格の高騰は今年前半に痛いほど味わったので(と言っても運送業の社長さんとかにくらべれば微々たるものだけど)、理由はよくわかるのだけど、どうにも「もともと対抗値下げで下げていたので」とか「取れるところから」的な雰囲気はぬぐえない。納得しきれない部分はあるけど、いたしかたないのかなという気はする。うーん、そういう考えが寡占業者を増長させちゃうんだろうか。車で行くぞ、って言ったけどたぶん利用するだろうしね。うーん。

運賃のほか、回数券も値上げするんだって。でも値上げ前に購入した分はその後も引き続きつかえるそうなので、ある程度買いだめしたほうがいいのかな。定期運賃はそのまま。

ちなみに、読売新聞から引用すると、
> 山交バスでは「このままでは車両点検などにも支障をきたすので、安全確保のためにも了解いただきたい」と話している。
とのこと。「燃料費の高騰でアップアップです→安全確保の予算を削りそうです→それって乗客のみなさんも困るでしょ?」という意味不明な論理で乗客を脅さないでください。

2005年11月28日

道路緊急ダイヤル#9910、12月からスタート

【道路緊急ダイヤル#9910】を12月1日より、開設(国土交通省東北地方整備局・記者発表)

道路の瑕疵、といえば文系のその手の人が国会賠償法の関係で必ずかじる話。そんな小難しい話はさておき、実際に道路を利用するユーザとしても、道路上の危険物や路面や路肩の損傷なんかは、自分のみを脅かしかねない危険なもの。
12月から、道路の通行に支障となる異状を発見した場合、緊急通報できる短縮番号が開設された。

使い方は至って簡単、固定電話も携帯電話も「#9910」を押せばOK(一部を除く)。そのあとは案内の指示に従えば担当部署に直で通報できるというわけ。ここで言う担当部署というのは、たとえば高速道路なら東北の管制センターだし、直轄国道の国道維持事務所とかになる。

これは以外と便利かもしれないね。一つは、直で通報できるので、「危ないな」と気づいてから対応されるまでが早くなるかもしれないこと。例えば路肩にコンクリブロックが落ちていたとして、自分で気づいてもほったらかしていたら、もしかすると次の日にトラックがはねて自分を直撃するかもしれない。もちろん、それは道路管理者がしっかりするべきなんだけど、自分の使う道を自分の電話で安全にできるならそれにこしたことはない。
もう一つは、「誰がいつ瑕疵を指摘した」というのがはっきりするので、管理者の対応いかんによっては、責任が追求できるというところ。これは、国なんかもかなりしっかりしないといけないんじゃないかな。

とはいえこのシステム、県道などの道路および県管理の国道は対象外。その他注意事項もいくつかあるので(ex.交通事故は警察へ、など)、いちどリンク先のチラシを見てみてください。っていうか、チラシをスキャンしたやつを載せるなよ国土交通省。

2005年11月29日

ETCパーソナルカードの発行がスタート

ETCパーソナルカードの発行について(東日本高速道路株式会社・プレスリリース)

はいはい、ついに来ましたよ。クレジット決済を介さない新しいETCカードの登場です。
これまでETCは、通行料金をクレジットカードの決済で落とす方式なので、どうしてもクレジットカードの会社との契約が必要だった。でもそれだとどうしてもカードが作れない人がいたり、手続きが面倒だったりしたわけ。そこで、以前から「銀行引き落とし形式で利用できるETCカードはないのか」という声があったので、これに応えたもの。といったところか。

この最大の特徴は、利用料金を1ヶ月単位で精算し、郵便局の口座(銀行は指定できないみたい)から落とすというもの。そして、クレジットカードの信用が担保されないから、予め利用予想額に応じたデポジットを払うというもの。
ま、詳しくは上のプレスリリースをご覧ください、と。

やや難があるかなと思うのは以下の点。
(1) それでもやっぱり手続きが煩雑
利用申込書を送付→デポジット振込依頼書が来る→デポジット額を振込→それの確認のうえカード発行、というのは、ちょっとなあと思う。でもこれ以上カットできる作業があるかというと、なかなか難しいようだけど。

(2) ちょっと高そうなデポジット
要するに「食い逃げ」させないためのデポジットなのだけど、事前に払うにしては金額が大きそうな気配がする。例えば、山形北-山形蔵王を通勤で月20日往復する人がいたとして(ぶっちゃけ、そんな利用者いるのかね)、「利用見込月額」は、300円×50%(通勤割引)×20日×2回=6000円。で、まあ盆暮れに上京するときに高速を使うかもしれないので、「年間最高利用月額」をその月とすると、6000円+7560円×2=21120円。
この場合のデポジットは、「利用見込月額」から算出すると、6000円→10000円(1万円単位で切り上げ)×4=40000円になる。また、「年間最高利用月額」から出すと、21120円→40000円(2万円単位で切り上げ)。勘のいい人は気づいたと思うけど、「利用見込月額」を1万円単位で切り上げてそれを4倍するので、最初の「食い逃げ防止担保金」として、最低でも4万円を払う必要がある(悪いことを何もしなきゃ返ってくるからいいんだけど)。これはけっこう痛いんじゃないの?しかもこれはあくまでデポジット。毎月の引き落としに備えて、日常利用する額に応じて予め口座に入れておく必要がある。これはちょっと大変なんじゃないかな。

(3) カード一枚あたり1200円という年会費の謎
すいません、何に使うんですか?バックに怪しげなファミリー企業がいるんじゃないかと勘ぐられてもしょうがないと思うよ。というか、今日び年会費取るんですか。

うーん。

2005年12月01日

山形自動車道で冬道の安全呼び掛けるキャンペーン

冬道の安全呼び掛ける-山形自動車道でキャンペーン(山形新聞)

まだ月山道路も笹谷峠も越えていないんですが、さすがにそろそろ夏タイヤだとヤバいでしょうか?自殺行為でしょうか?というか、雪道を夏タイヤで走るのは、自殺行為というより他殺行為だと思います。マジで。

> まだタイヤ交換をしていない車もあり、関係者は
> 「突然の降雪や、路面の凍結などもある。油断しないで」と訴えていた。
> 同事務所によると、県内高速道路の事故の約7割が11-3月の冬期間に集中しているという。
はい。

2005年12月03日

年末年始の高速道路渋滞予測が発表

東北道ピーク下り30日、上り3日(朝日新聞)

例によって、県内の高速道路での10km以上の渋滞はなし。というより東北全体で見てもゼロなんだってさ。「年末年始は田舎で」というのがなくなってきたのか、それとも分散傾向が定着したということなのか。

2005年12月07日

県内の交通事故死者、昨年に並ぶ 県外者在住者の割合が激増

県外者犠牲異常ペース-県内の交通事故死者、昨年同数に(山形新聞)

なんと県内での交通事故死者数(77人)のうち、県外者が18人という数字も驚くが、その数が昨年の6倍っていうのがすごいね。一回で多数の死者が出た事故があった記憶も少ない(よく考えたら大勢の犠牲者が出た今年の事故って、県外者が多いけど)ので、それだけ県外者を巻き込んだ事故が続いたということだと思う。

しかも、またどうで仙台市民が多いのだろうと思ったらそうでもないようだし、隣県(秋田・宮城・福島・新潟)の割合も半分ちょいくらいなのね。

県警交通企画課によると、
> 「急激に交流人口が増えたわけではなく、県外者の犠牲が多い原因は現段階では不明。
> 年末は何かと慌ただしい上、路面が凍結して危険性が増すため、一層の注意を呼び掛けていく」
> と話している。
とのこと。

県外の人にとって運転しやすい道であってほしいものです。もっともそれは、誰にとってもそうあるべきなのだけど。

2005年12月27日

ETCセットアップ台数が1,000万台突破 新たな記念キャンペーンも

ETCセットアップ累計台数が1000万台を突破!!(レスポンス)
ETC車載器セットアップ台数が1,000万台突破!(国土交通省)

というか、1,000万台と言われても実感ないし、利用率が55%って言われても山形にいると料金所渋滞もあまり関係ないんですよね。さて、前にも利用率50%を超えたときに書いたけど、セットアップ台数と利用率との間ってつながりにくいんですよね。実は日本には約7,000万台以上の車が走っているから、実際にETCの普及率はと言うと、10%台なんです。でも、高速道路上を見ると、その10%ちょいの車と、残り8割以上の車との比率がイーブンっていうわけです。ここの不思議に気づかないといけない。JRのSuicaで言うと、東京や仙台での普及率とJR東日本全体での普及率を比べるほどにナンセンスなお話。

いけない、って書いたけど、よく考えれば気づく必要もない。自分がETCで割引を受けられたり、ちょっと都会に出たときに料金所をすかーっと通過できればそれでいいんです。台数やパーセンテージで一喜一憂するのは、国土交通省だとか高速道路株式会社だとか、天下り団体だけでいいんです。

国土交通省のページを見ると、1,000万台を記念してキャンペーンを行うとのこと。好きだねえ、こういう場当たり的なイベント。恩恵に預かれるものは全て預からせてもらうけどさ。

2006年01月03日

月山湖PA・上り線で

いやー、すごい雪ですね。たぶん朝からでこれだけ降ったんでしょう。
真ん中に見える足跡はダンナのです。ジャンプしようとしたら半歩足りませんでした。ヾ(^_^;

2006年01月05日

Web上で高速道路の雪道情報+路面予測が閲覧可能に

東北エリア高速道路雪道情報のお知らせ~Webサイト及び携帯電話サイトから雪道の予測情報を配信します~(東日本高速東北支社・プレスリリース)

これはまた斬新な試みが実施されましたね。
というか、取り上げるのが正月明けになってしまったことに悔いが残る。

何がどうすごいかは、実物を見てもらったほういいんだけど、例によって能書きを垂れます。

(1) 東北地方の高速道路・一般有料道路を網羅している
 ・・・国道だと各事務所ごとや各路線ごとにチェックする必要があったけど、これは全域をカバーしているので、長距離移動を予定している人には比較的楽。たとえば、東京から西川に行くときに、地図から順を追って見られる。

(2) 無駄にグラフィックがヤバい
 ・・・正直、家の回線だと泣きそうになるけど、数時間先までの予報や予測がかわいらしい画像で表示されて、案外見やすい。

(3) 路面状態の予測という新機能
 ・・・恐らくこれが最大の売りなんじゃないかな。最大24時間先までの天気・気温・降雪・風向風力という、いわゆる「お天気」の予報に加えて、路面状態の予測が加わった。これはかなりかゆい所に手が届く。そして、さすがこういう会社だと思った。気温がどうこう天気がどうこうというのと、路面が圧雪なのかシャーベットなのか溶けるのかというのは必ずしも一致しない。その状態を24時間先まで読めるというのは、たとえばこれから月山越えをするのにタイミングを見計らったりできるっていうことだね。案外使えそうです。

以下、ダメ出し。言いたい放題だぜ。
(1) 予測ポイントの場所がわけわからん
 ・・・たとえば寒河江IC~月山ICを見てみる。ポイントは「仁田山橋」だ。どこだよそれ。もともと寒河江ICと月山ICじゃ全然違うぞ。東京の人が作ったのかなあ。西川町と川西町くらい違うぞ。どこのポイントの予測なのか、例えば周辺地図を出してみたりしてもう少し工夫してもらうと、見ている方の脳内での情報修正ができるんだけどね。

(2) 語句がイマイチ
 ・・・上で誉めた路面予測だけど、「圧雪」と「圧積雪」、「凍結」と「圧雪氷板」、違いがわかりづらい。というか「圧雪」と「圧積雪」って私もよくわからん。もうちょっと凡例つけてくれてもいいんじゃないかな。

(3) ライブカメラがない
 ・・・国道では割とポピュラーになったライブカメラ。なぜか高速道路ってライブカメラを提供している例が少ないんですよね。警察との関係なのかな。確か気象カメラがけっこうな数ついているはずなので、そういうのを提供してもらえると、イメージがしやすいんじゃないかと。それは渋滞の状況を見るのにも使えるし。

(4) 携帯電話バージョンがちょっと期待外れ
 ・・・コンテンツ的にデータが多くなってしまうのはやむを得ないし、何より運転中に使われるとマズいので、しょうがないのかもしれないけど、テキストのみなので少しがっかり。おまけにクリック回数が多いのがやや難点かな。

(5) アドレスが覚えられない
 ・・・これ致死的。プレスには「※東日本高速道路(株)Webサイト「地域の情報」コーナーのからもアクセス可」ってあるけど、いちいち東日本高速→地域の情報→南東北→予測サイトってクリックするのもなんだし、かと言って直打ちできるほど覚えやすいアドレスでもない。というか覚えられない。携帯の人はどうするんだ。

というわけで、ドメイン取った。 http://www.yukimichi.info/ で飛べる。「雪道 ドットインフォ」。なんでこんなおあつらえむきなドメインが残ってたんだ? 携帯でも、 http://www.yukimichi.info/m/ でOKだ。唯一不安があるとすれば、この話をまったく東日本高速にしてないってことだね。いいのかな。まいいか。

2005年の県内、交通事故死者数は5人増の82人 件数・負傷者は過去最悪

交通死者5人増 昨年の県内(読売新聞)

おやおや。なんとなくそんな気はしていたんだけどやっぱりか。
特筆すべきは、件数や死者数もそうだけど、死者数の半数近くが65歳以上の高齢者だということと、意外にも携帯電話使用中に発生した死亡事故がなかったことかな。

この狭い山形県内、約1時間に1件の交通事故が発生し、約45分に1人が負傷しているという現実。単純に負傷者が全員県民だとすると、県民100人に1人が昨年交通事故で負傷していたことになる。それは多いのか少ないのか。そして、その数は減らせることを忘れちゃいけない。

2006年01月10日

年末年始の高速道路の利用状況をみる

交通混雑期における高速道路の交通状況(速報)【東日本版】
年末年始の東北地方の高速道路等の利用状況について(東日本高速道路東北支社・プレスリリース)

マクロな視点の方から追いかけると、年末年始の高速道路の利用台数は昨年に比べて以下のようになったそうだ。
・日本全国(要するに東日本+中日本+西日本):106.2%
・東日本:107.6%
・東北地方:106.9%
7%増といわれると、なにやら盛況だったようようにも見えるが、ピンと来ない。意地悪く書くと、高速道路を走っていて、進行方向の前方視野に3台走っていたとする。バックミラーにも3台映っていたとする。対抗車線も似たような状況だ。とすると、その瞬間、自分の見える範囲に自分を含めて3+3+3+3+1 =13台走っている。山形県内の高速道路ならまあありうる光景だ。むしろ、これでもかなり多めに見積もってる。3じゃなくて5とかにすると、リアリティに欠けるあたりが切ない。ここで、この状況が7%増えるとどうなるか。13×1.07=13.91。おっと、1台も増えないじゃないか。増えた。と言われても実に微妙な数字なのだ。でも、そういう微妙な数字の積み重ねで社会は動いているのだよ、新成人諸君。うわ、支離滅裂。

さらに県内の状況を詳しく見ると、東北全体で106.5%(上と違って一般有料道路含む数字)だったのに、山形県は102.9%と6県で伸び率が最下位。相変わらず地味な県だね。山形道の宮城川崎~月山は3.1%減、庄内区間は6.3%増、米沢南陽道路は5.6%減なのね。もっとも、米沢南陽道路にしても分母が小さい上に、日平均100台あまりの減なので、これもどう判断してよいのか難しい。

よくわかりませんね、では面白くないのでETCにでも着目してみるか。東北全体でみると、昨年比239%という鬼のような伸びを見せている。すごいな。でも、山形県は215.9%で6県で最下位。おいおい。ここまで来ると何かいいところを拾ってみたくなる。ETC利用台数ではなく、利用率を見てみよう。

・青森県:27.9% (6)
・岩手県:40.9% (3)
・秋田県:35.9% (5)
・宮城県:37.9% (4)
・山形県:41.5% (2)
・福島県:45.8% (1)
・東北全体:39.7%

おお、これだと東北No.2に浮上する。それでも1位になれないあたりが山形っぽい。意外だったのは、東北道筋の県よりも高かったってことですね。福島>宮城>岩手>>その他くらいだと思ったんだけど。

いつものことですが、だからどうしたもへったくれもありません。東日本高速道路・東北支社によると、交通量が伸びた要因は通行止めの減少と景気の回復傾向とのこと。いいことじゃないか。山形県内の高速道路では、年末年始の交通事故死者がゼロ。いいことじゃないか。それでいいじゃないか。

2006年01月12日

通行止めなどで途中で降りた場合の高速道路の料金

そういや共同通信発か何かの記事で、首都高のETCゲート通過時に割引後の料金が表示されず、タクシーの運転手がちょろまかしているっていう記事があった。幸い山形近辺ではそういうのはないけれど、ちょっと思い出したことがあったので、メモがてら書いてみる。
この時期ありがちな「通行止めで途中で降りたときの料金ってどうなるの?ETCの割引はどうなるの?」というもの。ここ数日はそうでもないものの、雪が降ったら東北のあちこちで止まってますからね。ここで重要になってくるのは、通行止めで出された料金所で「高速道路通行止め乗継証明書」をもらうこと。何も言わないと、もともとそこで降りる予定だったと思われかねないので(もっとも、そういうシチュエーションのときは料金所の人も聞くだろうけど)、「くれ」と言ったほうが無難。
そうそう。偉そうに解説しますが、ちゃんとしたことはしかるべき場所のしかるべき人に聞いてください。自分は何の責任も負えませんので。

まず、基本的な知識として。ドラなび・Q&A・高速道路の通行料金「通行止めにより一旦高速道路を降り、再度乗り継いだ場合の料金調整について教えてほしい」。

例えば、山形蔵王ICから仙台宮城ICに行こうとして(1,600円)乗ったら、笹谷IC~宮城川崎ICが通行止めだった場合を考えてみる。まず、しぶしぶ笹谷ICで、「山形蔵王~笹谷(550円)」の料金を払う。で、R287を下ってから再度乗って仙台宮城ICへ。このとき、「宮城川崎~仙台宮城(900円)」を払うと、一見して安くなっている(1,450円=550円+900円)んだけど、実は初乗りの分(実際にはターミナルチャージと初乗りって微妙に違うけど、感覚としてこれに相当するかと)だけ、一回余計に払っている。つまり、東日本高速にしてみると、「(1)本来なら仙台宮城まで通しで計算(1,600円)するんだけど、まず笹谷で精算しちゃった(550円)。(2)だから、その差額(1,050円=1,600円-550円)を仙台宮城でもらえばいいじゃん。(3)ていうか、よく見たら通行止めしてるじゃないですか。(4)でも実際に乗った宮城川崎~仙台宮城の分をもらうと二重取りになる。(5)なので、(2)の額から(3)の分を減額しよう。(6)つまり、仙台宮城ICでもらう金額は、(2)の差額(1,050円)から、(笹谷~仙台宮城(1,200円)と宮城川崎~仙台宮城(900円)の差額)である300円を引いた750円で。(7)ということなので、全体で払った金額は、笹谷で 550円+仙台宮城で750円の合計1,300円。」ていうことで。

文字にするとまどろっこしいが、AD-(BD-CD)-ABもわかりにくいよね。さて、ここで上の例で行くと仙台宮城ICでの精算額と、通常の宮城川崎~仙台宮城の料金とで150円の差が出てくる。ここでピンと来た人はさすが。そう、この差が二重取りにならないようにしたターミナルチャージの分。
もう少しマニアックに書いてみる。高速道路の料金は基本的に「距離×24.6円/km+150円(ターミナルチャージ)」なのはけっこう知られてないけど、そういうこと。ここで、ドラなびにあるような例で、各IC間の距離をAB=x,BC=y,CD=zとし、運賃率をめんどくさいからpとする。すると、 D料金所で請求される金額は上の式でいくと、
{(x+y+z)p+150}-[{(y+z)p+150}-(zp+150)]-(xp+150)
={(x+y+z)p+150}-{(y+z)p-zp}-(xp+150)
={(x+y+z)p+150}-yp-(xp+150)
=(x+y+z)p-yp-xp
=zp
と。二度目に乗ったCD間の料金は、通常zp+150のはずなので、やはりターミナルチャージ分が調整されているのがわかる。
とはいえ、実際には長距離逓減(対距離部分が100kmを超えた分で25%割引など)があるので、単純にターミナルチャージの150円分の調整というわけでもないけれど、基本的な考え方は「最終料金所での精算額は、乗りなおし区間の実際の料金から、通行止めによる前後の未通行部分を考慮してそれなりに減じた額になる」っていうそういうことです。

長くなったので、ETCの場合の話は別エントリーで。

2006年01月13日

JAF大忙しの年末年始

バッテリートラブルがトップ~年末年始のJAFロードサービス救援件数は6万件超~(JAF・JAFニュース)

JAFが発表した年末年始の出動件数などの状況によると、意外なことに今回の年末年始は、出動件数が1/7ほど減少したらしい。その理由として、「全国的な雪に見舞われた前年同期に比べ、北日本や日本海側など一部の地域を除き、比較的安定した天候だった」というのは、なんか意外な感じがする。地域別に見ても、北海道が5%増だったほかは全て減少。東北地方全体でも-14%ということだから不思議だ。
なお、トップ4は「バッテリーが上がった(全体の33%)」「キー閉じ込み(同13%)」「落輪(同9%)」「パンク(同9%)」だそうな。ちなみに、パンク以外は全て経験済みの自分。

と、思ったらこんな記事も。大雪の影響 各方面に(コミュニティ新聞酒田版)によると、12月に庄内地方であったJAFの呼び出しは、前年同月比で40%増だったそうな。やっぱり地域によるんだね。しかしまあ40%増とは極端な。
さらに、出動要請の理由も庄内らしい。トップ3は「吹きだまりに突っ込んだ」「脱輪した」「農道から田んぼに転落した」。これで1/3を占めるらしい。ちなみに、これも全て経験済みの自分。あ、吹だまりに突っ込んだのは近くにいた人の助けで脱出したか。

今さらながら謹賀新年

さて、あけましておめでとうございます。13日にもなってこんなことを言うと、「親の顔が見たい」と思われてしまうのだけど、すっかり忘れていたので改めて。

せっかくなので、このサイトらしく、山形県内の高速道路の料金所に掲げられている年賀の挨拶を並べていきたい。こんなことを言うのもなんだけど、ちゃんと3日に撮影に行っているんですよ。

鶴岡IC入口(01/03撮影)

まずは山形道の庄内区間、鶴岡ICの入口。折からの吹雪が当たって、めでたいのかめでたくないのかよくわからないくらい寒そうだ。というか、JHのロゴが残ってるぞ。

西川IC出口(01/03撮影)
続いて山形道の西川IC出口にあるボード。湯殿山ICの入口や西川本線の月山側にもあったんだけど、除雪の邪魔になるし、何より本線に止めたら死ぬので撮ってません。西川ICのボードは料金の表が見えなくなっているけど、そこは年始だやむをえまい。もっとも、あれってあんまり見ていないけど。

寒河江IC出口(01/03撮影)
寒河江IC出口でのお出迎えは七福神だ。もはや高速道路となんの関係もなく正月を祝うあたりが逆に清々しい。それにしてもすごい雪。布袋様とか風邪ひくぞ。

東根IC出口(01/03撮影)
東北中央道の東根ICではETCレーンの両側に謹賀新年の文字と松竹梅。どうでもいいが、謹賀側のボードって、料金所の赤い箱のなかのおじさんからすればすごい邪魔だろうな。

山形北IC入口(01/03撮影)
山形北ICはかなり気合が入っている。年賀状にありがちな「今年もよろしく」みたいな社交辞令じゃなくて、商人の心意気みたいなものを感じてしまうのは気のせいか。難があるとすれば、たぶんあの位置と文字の大きさじゃ、これから乗る人は見ないと思う。

この他にもあったかもしれないんだけど、ちょっと気が付きませんでした。山形北ICは、料金所の脇に大きな人形が2体立っていて、これはこれでビビりました。むしろ、通過するときに横目で見ただけだったので、あれはいったい何の人形だったんだろうと気になってしょうがない。だって戌年にも高速道路にも関係なさそうな人形でしたぜ。

2006年01月18日

そんなこと言われても困る標識・冬ver

以前お遊びでお送りした「そんなこと言われても困る標識・夏ver」が(カミさんに)大好評だったので、懲りもせず冬verをお送りします。

番外:凍結注意&スリップ注意

番外:凍結注意、スリップ注意(西置賜郡白鷹町・R348)
「冬だから凍るのは当たり前」「スリップするのも当たり前」というのもあるし、まあ対応できなくもないし、というのもあるけど、今回は個人的には番外扱い。普通はこれが冬の「○○注意」の一般的な標識かもしれないけどさ。むしろ雪国の人間を自称するなら「滑ってからが腕の見せ所」くらいのことは言ってほしい。自分、絶対見せられませんけど。

第3位:荒天時波しぶき注意

第3位:荒天時波しぶき注意(鶴岡市温海地区・R7)
ヤバいヤバい。もう冬の庄内の風物詩。他県どころか内陸の人もこれを甘く見ている人がいるけど、温海以南の7号線や由良温泉の県道を冬に走る場合、波しぶきは避けて通れない。当然、防波堤みたいなものが海側に連なっているけど、そんなのお構いなしに乗り越えてくる。こっちも油断しているし、波なんて前触れもへったくれもないから、不意打ちもいいところだ。放水車の一撃を食らったデモ隊の気分になれる。デモ隊に参加したこと無いけど。
何が怖いかと言ったら、車が波をかぶることより、波をかぶって動揺した運転手がハンドルを切ったりすると大惨事。カウンターのように襲い掛かってくるので、「注意」と書かれてももはやどうしようもない代物。そのくせ破壊力は右ストレートだからやっかいだ。

第2位:地吹雪注意
第2位:地吹雪注意(米沢市・米沢南陽道路)
庄内もそうだけど、米沢盆地も地吹雪の多発地帯として名高い。雪のない地方の人には、この地吹雪と吹雪の違いを説明するだけで一苦労だ。とりあえず前が見えなくなることに関して言えばほとんど同じなのだけど、簡単に説明するためにはこうだ「吹雪は天気予報を見ればなんとなくわかるけど、地吹雪はできない」。厳密にはこの説明も大嘘なのだけど、関東の人にはこの程度で充分だ。

この「注意」の看板の厄介なところは、ともすれば一旦地吹雪になると「地吹雪注意」の看板が見えなくなるという点だ。「ちくしょう地吹雪かよ!」と叫んだ横で「地吹雪注意」と書かれてもどうしょうもない。そもそも「注意」と言われても、何をどう注意しろと言うんだろうか。そして、往々にしてあざ笑うかのように「地吹雪注意」の遥か手前で地吹雪が始まるという、まこと管理者泣かせの自然現象だ。

第1位:なだれ注意

第1位:なだれ注意(西置賜郡白鷹町・R348)
どう考えても不動の第1位はこれ。その恐ろしさは、疾きこと雪崩の如く徐なること雪崩の如く(ry、とにかく最強なのです。破壊力もさることながら、事前の予測が不可能かつ回避もほぼ不可能というからたちが悪い。何せ、雪崩は始まる瞬間までほとんどわからない。というか車に乗ってると始まっても多分わからない。のほほんと天気予報で「明日は雪崩にご注意ください」と言われても、むしろ何に注意すりゃいいんですかっていう話。たぶん、この標識を立てた人も「いやぁ、ぜってぇこれ注意しようがないよな」とか思ったに違いない。

2006年01月19日

東日本高速からメールが来ちゃいました

先日書いた「Web上で高速道路の雪道情報+路面予測が閲覧可能に」の中で、雪道情報ページへのリンクに勝手に自分のドメインから飛ぶように設定したことについて、「この話をまったく東日本高速にしてない」と開き直った。どこでどう広まったのかわからないけど、yukimichi.infoが先週の三連休くらいから結構使われてるんですよね。思い出したように、東日本高速に事後報告。だってさ、今はyukimichi.infoで雪道情報に飛ぶようにしておいて、春になったらいきなりエロサイトに飛ぶように設定したら向こうの沽券に関わるじゃないですか。というか私の沽券にも関わるしシャレにならんのでやらないけど。

で、一昨日の夜に「ドメイン取って飛ばすようにしたからよろしく」って問い合わせをしたところ、昨日の夕方には返事がきてた。「OKなら返事不要です」って書いたので、まさかご丁寧に返信が来るとはね。意外な展開にかえって恐縮してしまう。しかも、今は仮サーバ運用状態なのでURL変更の可能性があるとのこと。覚えやすくなるならかえって歓迎なんじゃないないのかな。よく見たらあのアドレスって気象協会だったしね。

そのせいもあってか、昨日は東日本高速からのアクセスが急増。急増っていうかたぶん初めてだ。バラしていいのかどうかよくわかんないけどバラす。これまで国土交通省や県からのぽつぽつアクセスがあるのは知っていたけど、ついに本丸にもマークされてしまった。ん、マークっていうほどじゃないな、一過性だといいな。不審者扱いされないよう気をつけますので、生暖かく見守ってください。ごめんなさい。よくわかんないけど謝っておきます。ごめんなさい。

ETCセットアップ台数1,000万台突破記念キャンペーンがスタート

昨年12月に「ETCセットアップ台数が1,000万台突破 新たな記念キャンペーンも」ということで、ETCセットアップ台数が1,000万台を越えたことを取り上げた。
その中で、
> 国土交通省のページを見ると、1,000万台を記念してキャンペーンを行うとのこと。
> 好きだねえ、こういう場当たり的なイベント。
> 恩恵に預かれるものは全て預からせてもらうけどさ。
と書いたけど、その内容が公表された。

ETC1,000万台達成記念キャンペーンを実施します
(国土交通省・記者発表)
なんとびっくり。今度のキャンペーンの対象は、1,000万台を達成した日よりも後にETCを購入した人が対象だと言う。詳しくは上のリンク先を見てほしいのだが、合計1,000人に当たるそうな。まあそんなことだろうと思ったけど。対象者が「12月25日以降に」としか書いてないので、今から購入してセットアップまで行っても対象になるようだ。

同時に、全国のSA・PAでETCコーナーというのを設置するみたいだけど、東北地方にはできないみたいなので、ここは若干興ざめ。やむを得ないか。

2006年01月24日

東北中央道・東根~尾花沢、新直轄方式での建設に動く

東北中央自動車道東根―尾花沢間  県、建設費一部負担へ(読売新聞)

わー馬鹿だ。そんな弘にだまされそうだ。新直轄方式による高速道路の建設については、以前「国交省、17年度新直轄高速道予算1721億円を配布 うち山形には184億円」で書いたとおりだが、ここに新たに東北中央道の東根~尾花沢も加わる気配がしてきた。最終的には国土開発幹線自動車道建設会議(いわゆる国幹会議)で決まることになるのだけど、2月初旬とも言われているこの会議の前に、山形県が「新直轄方式でお願いします」と腹を決めたというわけだ。

ところがこれには喜んでよいのかどうか悩ましいものがある。まずメリットを上げると、
・国と県が拠出して造るので、東日本高速が建設する場合よりも早期に完成する可能性が高い。
・税金を投入して建設するので、利用する際は無料になる可能性が極めて高い。
といったところか。よい道路が早くできてタダで使えるというのは、いいことづくめのようだけど、デメリットがないわけではない。
・建設に必要なコストのうち、1/8(山形県は高速道路後進県なので)を県が負担する必要がある。
・そもそもこの区間に無料バイパスを建設する必要があるのか、という疑問はやはり残る。
既に17年度予算の中で、県は24億円を新直轄事業による高速道路建設(東北中央道の福島~米沢と、日本海東北道の鶴岡~温海)に投じている。記事によれば、東根~尾花沢の県負担分は総額で約110億円というから、年間で約7億円の負担がさらにのしかかる。

県は、昨年6月補正予算の直後に出した「山形県財政の中期展望(pdf形式)」の中で、「(財源確保対策を行わなければ)平成18 年度には調整基金が枯渇して財政赤字が発生し、(中略)財政再建団体に転落する見込みとなります。」と自ら警鐘を鳴らしたしたうえで、「(歳出面では)事務事業の総点検による事業の廃止・縮小、人件費の縮減、公債費の平準化などによって歳出を削減」するとしている。はたして、この期に及んで年間数億円を追加で負担する余裕が今の県にはあるんだろうか。県民の税金による負担という形で、他の歳出を切り崩しても早期に建設する必要があるんだろうか。ことこの事業に関して言えば、事業の性格上「やります」と言ったら110億円払って完成するまで、途中で逃げ出すことはできないだろう。斎藤知事はその覚悟を持っているんだろうか。

2つ目に書いたこととも関係するが、ご存知のように山形以北については既に13号線のバイパス化はほとんど終わっている。むしろ、もはや県道120 号線が旧道であったことを知る人は少なくなっているかもしれない。そこにきて、高規格の道路を東根~村山~尾花沢~新庄ともう一本つなぐ必要性が、あるかどうかという点で疑問が残る。ましてや既に開通している東北中央道の山形上山~東根は有料道路だ。新庄から無料の高規格道路に乗った車が、東根で有料道路を嫌って降りるだろうか、いや否。東根ICで降りてもR287からR13に出るには遠すぎて、だったら最初からR13で行くだろう。かつて公団は「ネットワークが形成されれば交通量は伸びる」と言っていたが、この区間に限って言えば相乗効果が望めるのか疑問でならない。

他方、山形上山~南陽高畠については東日本高速で作るそうだ。というより、県は受ける気がなさそうだ。あそこは確かに平行するR13も須川橋から先は未だに片側1車線だし、バイパスも鳥上坂まで来るのはしばらく先だろう。信号が少ないので流れは止まらないが、交通量が多いとどうしても「どうにかならないかな」と思う。もっとも、あそこも有料道路として作られたらどうだろうというのはある。

最後にこんなことを書くのは反則なのだけど、どうもこの記事は「飛ばし」っぽい匂いがする。この話、県がしたことになっているけど、その割にはソースがぼかされている。怪しいなあ。もともと1月中と言われていた国幹会議は来月早々にも開催と言われているようなので、県の中で検討していることは間違いないと思う。はたしてどうなるのか、いち県民としてどきどきしながら見守りたい。

2006年01月26日

国幹会議、開催は2月7日に

国幹会議は2月7日開催(日本工業経済新聞)
第2回国土開発幹線自動車道建設会議の開催等について(国土交通省道路局・記者発表)

だ、そうですよ。
委員のメンツがぱっとしないことより、1時間半なんかで終わっていいのかよと思ったわけだが。

2006年01月27日

東北中央道・東根~尾花沢の扱いが再度宙に浮く

32区間は有料方式を希望 高速道路の整備で(河北新報)

最近、自分の中での評価がライブドアの株価並に急降下している共同通信の配信記事から。高速道路の整備区間のうち、建設主体の扱いが決まっていない 43区間1,276kmの扱いについて。当該区間を抱える自治体に聞いたところ、43区間のうち32区間が有料道路方式を希望し、逆に「新直轄で」と希望しているのは1区間だけという話。

ということは、火曜日に「東北中央道・東根~尾花沢、新直轄方式での建設に動く」で書いた、東根~尾花沢の建設に新直轄導入を県が踏み切ったという話はやっぱり飛ばし記事だったのかな?

新直轄方式で建設するには、東日本高速の意思(会社として建設するか否か)と、税金を投入する県の意思が必要。まあ、仮に東日本高速が渋ったとしても、県が「じゃあいらねえよ」って言うとは思えないんだけどね。どうもまた不透明になってきた感じがするね。山形県お得意の「様子見」っていう気がしなくもないけど。

(補記)
紙面記事見た。
「国幹会議の結果を見て判断する」という予想通りの先送り。もっとも、会議の前に明確に「新直轄で」って言ったら、間違いなくそうなるだろうからね、採算的に。

2006年01月31日

日東道の温海IC―鶴岡JCT間建設、全面展開へ

日東道の温海IC―鶴岡JCT間建設、全面展開へ(山形新聞)

新直轄方式で建設が進められている、日本海東北自動車道の温海ICから鶴岡JCTまでの進行状況の話。用地買収率も95%を超え、工事着手率も 80%というから、これからあのあたりは大型車で忙しくなりそう。もっとも、記事にもあるとおり、長いトンネルや山と山を結ぶ橋などがあるから、工事着手したとはいえ工期の長い工事が多そう。記事では開通を平成25年ごろってあるけど、7,8年でできるのかなあ。

面白かったのは、鶴岡工事事務所の所長さんの名前が知事と同じ音だったってとこ。

2006年02月01日

高速道路6社、職員給与は国の1.1倍と依然高水準

東日本など高速道路6社、職員給与は依然高水準(産経新聞)

これまた例によって共同配信記事。
旧道路4公団の社員の給料が、国に比べて高いという話。そもそも山形県だってラスパイレス指数は100.5と100を超えているし、ラスパイレス指数そのものがはたして給与基準の目安になるかどうかというのが非常に怪しい。どうでもいいとまでは言わないけど、共同はやっぱり検証するっていう姿勢が欠けてるんじゃないのかなあ。

記事によると、中日本が115.3、西日本が115.1、東日本が114.2、本四112.0、首都111.0、阪神109.5の順。それでも2003年の旧道路公団の平均が121.2だったので減ってはいるものの、
> 猪瀬直樹氏は「100以下にすべきだ」と批判、
> 各社トップは「100に近づけていくよう努力していきたい」などと答えた。(記事より)
別に高速道路各社の肩を持つつもりは無いし、山形県と比べるまでもなく1.1倍というのは高い気がするけど、

民間会社(いちおう)に介入するなよヘタレ作家

それより露呈したのはETCが普及しても料金収受員はやっぱり減らないという事実。そりゃそうだろ。料金収受の現場に人がいらないとはいえ、例えば間違えってETC専用のところに入った車の処理とか、対応を考えると、建物の中に結局一人必要なんだから。業務が全くゼロにならないのだから、減りが鈍いのも当たり前。ETCが普及すれば人員が飛躍的にスリム化するというのは、旧公団やORSEの妄想だったんですよ。レーン数が増えてゆけば、有人レーンは減る+ETC対応業務は2レーン以上兼務は難しくないっていうイメージができるから、減っていくのかなっていう気がするけどさ。

ETC購入シミュレーションをやってみる

【北海道限定】ETC購入シミュレーション(東日本高速道路・北海道支社)

山形県以外のローカルネタは基本的に取上げないのだけど、ちょっと面白そう&使えそうだったので、ピックアップ。
高速道路の利用頻度を入れることで、各種割引の適用により「いつごろ初期投資が回収できるか」という生々しいシミュレーションを行ってくれる。単純な作りだけど結構面白い。ちなみにやってみたら我が家は既に回収していたよ。そりゃそうだろうな。

これがなんで北海道限定なのか、と考えると少しもったいない気がするけど、民営化しても縦割りなのかな。冬道の情報サイトも新潟・東北・北海道でバラバラだし。早朝夜間割引が考慮されていないので、関東の人には使えないかもしれないけど、山形(というか東北)の人にはたぶん問題なくシミュレーションできるはず。ちなみに、利用金額をゼロ円にしようとしたり、利用頻度を全て「利用しない」にしようとすると、強制的に他の数字が動くので思わずニヤリとしてしまいました。

東北中央道・東根~尾花沢は「新直轄やむなし」斎藤知事が回答

東北中央道:知事、早期整備要望へ 「新直轄方式」視野に--東根~尾花沢間 /山形(毎日新聞)
県、「新直轄」国交省に回答  東北中央自動車道  未整備の東根―尾花沢 92億円を負担(読売新聞)

これ、昨日の夕方のニュースで知事の定例会見の様子とともに流れてた。
ついに知事本人の口から、国幹会議の意見紹介に対して、「東根~尾花沢は新直轄やむなし、南陽高畠~山形上山は有料道路で」が発せられた。県内でぶつ切れになっている高規格道路網をつなげるために、「県が応分の負担をすることもやむを得ない」(毎日新聞より)というのは、苦渋の決断といえば苦渋の決断だったのかもしれない。しかし、2年以上前の国幹会議で県内3区間が新直轄になったけど、なんか変化はあったのかな?「より早く、確実な整備」っていうのは、どういうことなんだろう。

東北中央道・東根~尾花沢、新直轄方式での建設に動く
東北中央道・東根~尾花沢の扱いが再度宙に浮く
と流れてきた話は、これでひとまず一段落かな。あとは来週の会議の結果次第といったところだけど、おそらく今日の回答の通りだろうね。

2006年02月03日

寒河江SAスマートICでプレゼントキャンペーン

寒河江SAスマートIC(ETC専用)を利用して地元特産品を当てよう!(国土交通省山形河川国道事務所)

めんどくさいから概要だけ切り貼りで。
・応募券配布期間・場所
 2月6日(月)~8日(水) 午前7時~午後7時 スマートICゲート前
・賞品
 ワイン、温泉入浴券 他
・応募締め切り
 2月17日(金)※当日消印有効

詳しくは上のリンク先まで

2006年02月09日

高速道路整備の山形県負担分は345億円、財政再建との両立可能

高速道整備の県負担計345億円~財政再建との両立は可能(山形新聞)
東北中央道の東根-尾花沢「新直轄」(朝日新聞)

明らかにタイミングを逸したけど、さきの国幹会議の結果、宙に浮いていた東北中央自動車道の東根~尾花沢については新直轄で、同じく東北中央道の南陽高畠~山形上山については東日本高速(正しくはこれも決まってないのだけど)で施工することに決まったのでした。以下本題。

以前「東北中央道・東根~尾花沢、新直轄方式での建設に動く」の中で、県の財政負担について「斎藤知事はその覚悟を持っているんだろうか」と偉そうに書いたが、宏は本気でやるつもりらしい。

うーん、言ったからにはやってくれるんだろうなあ。いまいちこの人が銀行にいたとは思えないところがあるんだよなあ。

2006年02月15日

日本橋の首都高移設問題、費用は最大5,500億円

日本橋上の高速道移設、区間廃止含め検討・有識者会議方針(日経新聞)

なんで東京の人ってこういうことに人と頭とお金を使えるんですか?
いや、日本橋のシンボル的価値とか、そういうのはよくわかるんですけど、景観のプラス面よりも人的・時間的・金額的な投下コストのほうがはるかに大きい気がするんですよね。でも、これについてはほとんど誰も指摘しない。不思議だ。それとも私の見積もりがおかしいんだろうか。首都高の一部区間廃止なんて、自殺行為以外の何物でもないと思うんだけど。

> 最大5500億円にも上る費用の負担など課題は多い。(日経新聞より)
すごいな。前後数kmのために最大で5,500億円の負担。ここで忘れてはならないのは、「無駄な道路」と散々っぱら言われた新直轄区間の高速道路のうち、山形県内で指定された未整備区間(福島~米沢・米沢~米沢北・東根~尾花沢・温海~鶴岡)の86kmの総建設費を全て足したとしても、4,000億円に満たないということ。一次的な効果、副次的な効果を考えても、どちらが跳ね返りが大きいだろうか。さて、「無駄な道路」というのは、誰がどのように決めているのかな。

2006年02月21日

ハイウェイカードの払い戻しはどうなった

既にハイウェイカードの販売が停止され、使用できるのも1ヶ月ちょっととなった。残額のあるハイカは、使い切るorETC付け替えor払い戻ししなくてはならない。ところが、当初「3月から」と予定されていた払い戻しについて、いっこうに情報が表に出てくる気配が無い。今日も料金所のおじさんに聞いたけど、3月予定ですとしか教えてくれなかった。むしろ、遅れれば遅れるほど彼らのほうが応対でたいへんだろうに。

というわけなので、今現在でわかっているものをまとめてみた。方法や時期など詳細が公表されたら随時更新していきたいな。

あと1週間で2月が終わっちゃうよ?さっさと発表すればいいと思うんだけどなあ。

2006年02月27日

酒田以北の日本海沿岸東北道、国土交通省がルート案を地元に説明

日沿道:酒田以北のルート案説明--森林保全団体などに国交省 /山形(毎日新聞)

日本海沿岸東北道のうち、山形・新潟県境を挟む朝日~温海と、山形・秋田県境を挟む酒田~本荘は基本計画区間のままだが(象潟仁賀保道路・仁賀保本荘道路はひとまず置いておいて)、このうち酒田みなとICから北の区間について、国土交通省や山形県が環境アセスメント調査のためにルート案を示していたというもの。
最近では新庄古口道路の例を見るまでもなく、最近ではこうした調査が従来よりも前倒しして行われる傾向にあるので、まあその説明なのかなあ。

とりあえず記事にあったルート案
> みなとICから北進した後、日光川を渡ったあたりで西に曲がり、
> クロマツ林と国道7号を横切り、遊佐町服部興野-十里塚間は国道7号の西側を並進し、
> 再び7号を東へ横切る。
を地図に落としてみた。(あくまでもイメージ図なので念のため)
濃いピンクがルート案

は?なにこの蛇行。R7を二回も横切るの?そのまま北上するルートだと途中に支障になりそうな家がいっぱいあるのかな?というより、R7の西側に「ちゃんとした」4車線道路を通す余裕なんてあったっけ?あのへんあまり行ったことないけど、よくわかんないルートだなこりゃ。都市計画決定までにちょっと揉めそうな予感。あくまで予感。

2006年03月07日

ハイウェイカードの払い戻しが開始

平成18年3月1日(水)からハイカの払戻しを開始します。(東日本高速道路・プレスリリース)

以前書いた「ハイウェイカードの払い戻しはどうなった」の翌日に上の記者発表があって、そのタイミングの悪さに放置してましたよ。

多少面倒くさいし、払い戻しの計算式を見てもわかるように、使い切るのがいちばんの得策なので、今月いっぱいは払い戻す人も少ないような気がします。本格化するのは4月以降かな。とはいえ、ETCにしろハイカ廃止にしろ、この会社の連絡先はつながらないことが多いので有名だから、「よくわかんねえよ」という人は、今のうちに聞くだけ聞いてしまったほうがいいかもしれないね。
トップ画面の左上に置いている臨時のページも更新しました。

ちなみに、東日本高速にいる知り合いに「せっかくだから何かハイカのトリビアある?」って聞いたら、

「ハイカって、機械にかけるとき裏面(履歴が印字される面)を上にして機械に差し込むんだよね」

という、6へぇくらいしか取れなさそうなトリビアをいただきましたので、守秘義務に触れるのかどうか知らないけど、公開しちゃいます。

2006年03月09日

ETC利用照会サービスがバージョンアップ?

ETC利用照会サービスが3月15日からリニューアルします(ETC利用照会サービス)

サイトの説明によると、変更される点は、
> (1)走行利用年月日が31日間指定できるようになります。
> (2)10明細一括でプリントアウトできるようになります。

ということで、今までの「いちいち1日分ずつ読み出して印刷」というめんどくさい状況が改善されるという。なるほど、これなら「先月の10日ころだったはず」という記憶があいまいな場合でも検索が可能だ。「先月利用した分」というような指定もできるので(発行はMax10枚なので、ちょっと手間は残るけど)企業の担当者も負担が軽くなるかも。
むしろ、今までがめんどくさすぎただけなんだけどね。

ちなみに、このバージョンアップ(これはリニューアルとは言わないだろ、普通)のため、利用照会サービスは、14日の22時から15日の8時まで、10時間にわたって利用停止が予定されている。
3月14日~15日システム停止の重要情報(ETC利用照会サービス)

2006年03月10日

かみのやま温泉の14旅館、仙台-上山の往復高速バス代キャッシュバックします

来月運行の仙台直通バス 宿泊客に運賃バック 上山(河北新報・要認証)

ちくしょう。上山行きの高速バスが高速道路上でバックしたのかと思ったぜ。
早い話が、上山の温泉旅館らが、仙台方面から高速バスを使ってくるお客に対し、予めプランで申し込んでおけば、高速バス代をキャッシュバックするというもの。ということは、例えば仙台駅から行こうとした場合、家から仙台駅までの交通費を除けば、タダで行けちゃうわけだ。これはすごいな、と思ったが、往復でも1,800円か。微妙なところかな。むしろ、かみのやま温泉(なんで変換するとこうなるんだよ)必死だな、というところか。こういう必死なのはいいことだけど。

記事によると、上山の14施設がキャンペーンに参加するんだけど、それってどこだよ、ということで、上山市観光協会のホームページを見たけど、わかんねえ。しょうがないので、あたれる限り個別のサイトをあたってみたけど、月岡ホテルくらいしかわかんねえ。電話で聞けっていうことなのかな。

期間は4月1日から6月9日まで。ゴールデンウィークだけじゃなくてしばらく先までやるんだね。むしろ春休みの「休みは短いからちょっと遠出は無理だけど」みたいなお客が取れないのが残念、ってとこかな。

(補記)
上のほうで、「上山の観光協会に載ってねえ」って書いたけど、「温泉ニュースBlog~山形・かみのやま温泉と仙台間に直通バス-4月1日から運行」によると、しっかりページがあることが発覚。関係者各位、大変しつれいいたしました。

ETCアンケート、利用回数が月1回未満でも「ETCをつけて満足」

ETCアンケート結果---月1回未満でも満足(レスポンス)

本当かよ。
その国土交通省のアンケートを見ていないので、そのへんはリンクを含めて補記したいのだけど、記事によるとアンケート結果は以下のとおり。
・調査は「ETC取り付けも、高速道路利用は月1回未満」「高速道路利用は月1回未満の非ETCユーザー」それぞれ1,000人に行った。
・ETC利用者のうち87.5%が月1回未満の状況でも「購入費あるいはそれ以上の快適性・便利さが得られた」と回答
・非ETCユーザーにその理由を問うと、「なくても不便を感じない」「購入費が高い」が各4割
・しかし、駐車場代・ガソリン代などのキャッシュレス決済が実現すれば「購入を検討する」が8割に

まあ、最後の質問は「検討する」だからおいておくとして(しかも共同通信はここの部分をメインにしてるけど)、本当かよ。
サンデードライバー以下の頻度(正しくは、高速道路の利用が月1回未満なので、車には毎日乗っているかもしれないけど)でも、ETCをつけてよかったと思えるもんなのかよ。「あれば便利」程度の感覚を超えて、満足度を得ているような書かれ方なので、ちょっと警戒してしまう。

先月くらいからETCの利用率の増加にも陰りが見えてきて、「これからは、余り高速道路を利用しない人にどう浸透するかで伸びるか伸びないかが」云々と書いた記憶があるけど(どこに書いたか見つからないけど)、これはけっこう意外な感じがする。だって、本当にこの結果にあるように、あまり高速道路を使わない人でも「よかった」って思うなら、セットアップした台数が全車両の2割未満ていう現状は「あれ?」って思うもの。

やや霞ヶ関な思考回路でいけば、「ほら、別に毎日使うような人でなくても充分満足できるんですよETCって」となるし、「だからあなたもつけてみませんか?」といったところか。あはは。

もし国土交通省に商魂があるのなら、「なくても不便に感じない」という人をいかに「ないと不便かも」って思わせることができるか(そして、それは「ないと不利かも」という制度改悪じゃダメですよ)というのに全力を傾けるべきだと思うし、従来のユーザもそれは歓迎するはずだ。ぶっちゃけ、どうやって付加価値付けるのか見当もつかないけど。そして、もし仮に「月1回未満の利用でも満足」という声がこれだけ多いのだとしたら、「~~だから満足」っていうのを捕まえてほしい。いやあ、正直謎だもん。そう感じた人は多いと思う。

そして高速道路各社の人は、そろそろETC利用車の増加に伴うマイナス面をカバーする方策を考えないといけないかもね。極端な話、従来の利用車が利用形態を全く変えずにETC利用した場合、時間帯いかんによっては減収になるんだもん。もしかすると、高速道路各社は国土交通省と違って、ETCの利用率増加を嬉しく思っていないかもしれないね。とはいえ、国の導くままにETC推進をしてしまったわけだから、そろそろ頭を使っていかないと、稼ぎが減ってトラブルと批判の声が増えるだけですよ、と。

いやあ、それにしても謎だ。
ちなみに適当に予想すると、山形の人の非ETCユーザーに聞くと、「ETCを利用しなくても不便を感じない」が8割くらいになる予感。かなり適当だけど。

2006年03月13日

ETCアンケート、利用回数が月1回未満でも「ETCをつけて満足」(その2)

先週末に書いた「ETCアンケート、利用回数が月1回未満でも「ETCをつけて満足」」の続き。

PDF大嫌い人間の私なので、国土交通省道路局の記者発表資料の中にあったアンケート結果のHTML版を見てみた。
ETCの普及促進に向けたアンケート調査を実施しました

この話については、maikawaさんのBlog「ITSを疑う」の中のエントリー「国交省ETCアンケート調査の恣意的な発表内容にあきれる」で詳しく書かれているので、実は今さら何を追いかける必要があろうかとも思うのだけど、先日振り上げた拳はどこかに下ろさないといけない。

実はいちばん驚いたのは、アンケートの本筋とずれるのだけど、ETCユーザの「利用頻度」についてのアンケート項目でした。恐らく商用と思われるヘビーユーザ、これの定義を仮に「週に複数回」利用とすると、その割合はETCユーザの17%でしかないのだ。もっと多いと思っていたんだけどな。通勤割引を通勤に使ってる人なんて微々たるもんじゃないか。わはは。また、今回のアンケート対象となった「月1回未満」というのも20%ということで、「月イチ~週イチ」の人が63%になる。ふぅむ。そんなもんか。

前回、お気楽に「ライトユーザの87.5%が「購入費あるいはそれ以上の快適性・便利さが得られた」と回答」なんて書いたけど、これを「購入費あるいはそれ以上の料金割引等が得られた」となると、66.5%に落ちる。つまり、ユーザが満足しているのは料金割引ではなく、料金所通過時の快適さ、そう言っても言い過ぎではないようだ。ということはだ、高速道路会社がせっせこせっせこシフトしてきた「料金割引は全てETCに集約」という作業も、ライトユーザにとっては実感が湧かないものなのね。もっとも、月イチユーザにしてみれば、まして時間帯をまったくかすらない可能性を考えると、そんなもんかもね。私も月イチだったらマイレージとか面倒くさくて登録しないもん、きっと。
それはETCを取り付けた理由との差を比べるとなお面白い。実は、ETCを取り付けた理由で最も多かったのが「ETC限定の料金割引を知ったから」で、7 割の人がこれを理由に挙げている(ちなみに快適性は約45%)。入口と出口の逆転現象。はたして、ユーザの心象の変化は何を意味するのか。思いのほかノンストップの快適性に酔いしれたのか、割引の物足りなさに落胆したのか。

そして、きわめつけがmaikawaさんも書いている満足度の調査。なぜか霞ヶ関のお馬鹿さんは、
> 『高速道路の利用が少ない方』の約半数が、『ETCを取り付けて、不満に思うことはない』
> と回答しており、ETCの満足度の高さがうかがえます
わははあはははははあhhあ。
まあ、設問を「ETCを取り付けて不満に思うことはありますか?」とネガティブな方向に踏み込んだのだけは評価できるけど、約半数しか「不満に思うことはない」と思っていないというのに胸を張ってどうする。

ちなみに、今ETCを利用していない人の考え方について「周りがほとんどETC車になったら取り付けると思う」が72%で、「次の車にETC車載器がついていたら利用する」が83%というのは、まあ個人的にはどうでもいいかなと。赤信号を待つ人の集団心理と、「あったら使う」という半ば当たり前の誘導だもの。もっとも、その前提と結果を入れ替えて、前提の整備に走る危険性については、maikawaさんが警鐘を鳴らしているそれと同じように、恐ろしいものがあるんだけどね。ETCを標準装備にしたらみんな使うんだから、標準装備にしてしまえ!というのは、あれ?と思うんですよ。

2006年03月16日

あつみ温泉と温海ICを結ぶアクセス道、07年度内完成見込む

あつみ温泉トンネル貫通 日沿道温海ICへのアクセス道 07年度内完成見込む(荘内日報)

日本海沿岸東北自動車道(まあ、営業路線名は日本海東北自動車道になるだろうけど)の温海ICが、あつみ温泉の温泉街から一山越えたところにできることから、温泉街とICを結ぶアクセス道路の建設を県が進めている。これの最大の難関となる「あつみ温泉トンネル」が昨日、無事に貫通したそうです。
2年前の秋に「温海ICへのアクセス県道、今秋にトンネル着工」で書いたときと同じく、2007年度(平成19年度)に完成予定だそうです。まあ、高速ができる前にこれが先行してできちゃっても、R7まで出ずに山を越えられるという点ではいいのかもしれないね。越える必要なんてあったっけか?という疑問はあるけどさ。

2006年03月21日

高速道路三社がロゴマーク・ブランドネーム発表「NEXCO(ネクスコ)東日本」に(その1)

ロゴマーク・ブランドネームを決定しました!(東日本高速道路・プレスリリース)

というか、そもそも新会社のHPのURLが「www.e-nexco.co.jp」になった時点で、うすうすは感じていたんだけどな。なんでこんな飛び石連休の間に発表したんだろうっていう気がするんだけど。民営化からもうじき半年立つんだし、なんかすごい中途半端なタイミングな気がしてならない。

まず、ばしっとロゴマークを見てみよう。なぜかHPを見ると2つパターンがあり、詳細を書いたPDFになんとなく使い分けの理由が書いてある。

○パターンA
パターンA
PDFの説明によると「封筒など、主にステーショナリー関係へ展開」

○パターンB
パターンB
PDFの説明によると「看板など、主にサインシステム関係へ展開」

よ、よくわからない使い分けだなあ。ちなみに、中日本が橙色で、西日本が水色だそうな。たぶん、全国で五千万人くらいが思ったことをあえて書くと、「JRと一緒だな」。
色について「東日本・北日本の安息を感じさせる自然をイメージした、深みと明るさのある緑色」って説明があるけど、正直後付けな感じは否めない。

ちなみに、Nっぽいこの形は、やはり会社の略称「NEXCO」(これについては後述)の先頭の文字である「N」から取ったのだけど、それってつまり「Nippon」のNなわけで、道路も高速道路も関係ない部分じゃないか。JRだって、旧道路公団のJHだって、RなりHが自分の会社を主張していたんだから、少し違和感があるよなあ。
ちなみに、JR東日本のロゴは確か単色なのだけど、こちらの場合、PDF版を見る限り微妙にグラデーションをかけてるのかなあ。めんどくさいロゴだなあ。

と、ロゴマークについてはここまで。

高速道路三社がロゴマーク・ブランドネーム発表「NEXCO(ネクスコ)東日本」に(その2)

ロゴマーク・ブランドネームを決定しました!(東日本高速道路・プレスリリース)

続いてブランドネームの「NEXCO(ネクスコ)東日本」について。

「NEXCO東日本」

なんかいまいち。
そもそもの由来は、East 「N」ippon 「Ex」pressway 「Co」mpany Limitedだってさ。ふーん。さらに「"みち"とともに、"みち"の先へ」を表す「Next(次なる)」と「Co(「共に」を表す接頭語)」も含んでいるらしい。これまたこじつけっぽいなあ。民営化時点でHPを「nexco.ne.jp」「e-nexco.co.jp」にしている時点で既に決まった路線だった、あるいは既にロゴも名前も決まっていたような気がしてならないんですけど。

いろんなブログを検索しても、やっぱりこの愛称にはピンと来てないみたい。やれ「ユネスコみたい」だの「名前だけ変わってもねえ」だの。これはこれでごもっともだと思うよ。それにしても解せないのは、高速道路の英訳として、親しんだ(本来の意味としてはこれでいいのだけど)「Highway」から「Expressway」に変えてしまったこと。未だに交通情報を電話で知るには「ハイウェイテレフォン」だし、24時間の電話問合せ先は「ハイウェイガイド」。料金経路検索も「ハイウェイナビゲーター」だし。
このへんの整合性は今後どうやってとっていくんだろうね。

「NEXCO東日本」

うーん。いちおうこのBlogでも、今後は「東日本高速」ではなく、「NEXCO東日本」と表記することにします。気が進まないけど。

2006年03月28日

宮城県庁前のバス停で

いやー、なんかPRに必死さを感じます。
仙台~上山の高速バスは4月1日から。よろしく、仙台のみなさん。

2006年03月29日

一部のSA・PAでもハイカ(ハイウェイカード)のETC付替え・払戻しが可能に

ハイウェイカードのETCへの付替え・払戻しの受付窓口を拡大します。(NEXCO東日本)

はいはいきたきた。
これまで、事務所等および料金所に限られていたハイウェイカードの払戻しの受付窓口が、一部のサービスエリアにも拡大された。そりゃそうだよ、ネクスコ東日本(抵抗あるな、これ)の事務所なんて行く機会が無いし、料金所だって基本的には「通過する場所」だから、建物の横に車を停めて料金所の事務室に行くなんていうのは厄介すぎるもの。手元に残っているハイカなんてそうそう高額でもないしなあ。って諦めるのも癪だし。

で、プレスリリースの資料を見たんだけど、寒河江SAが入ってねえじゃないか。
はいはいきたきた。

2006年04月04日

山形~かみのやま温泉の高速バスが運行開始

3/31というクソ忙しい時期にNEXCO東日本や国土交通省、高速道路機構が重大発表を連発しやがった。あまりに悔しすぎるので、それは後日。

高速バス:上山、村山などで運行開始--仙台と結ぶ /山形(毎日新聞)

まずは4/1の新年度ネタからひとつ。
これまで「かみのやま温泉の14旅館、仙台-上山の往復高速バス代キャッシュバックします」や「宮城県庁前のバス停で」でさりげないほどにわざとらしく紹介した仙台とかみのやま温泉を結ぶ高速バスだが、華々しく開業初日を迎えたそうです。おいおい写真は?写真は?

このほか仙台と東根・村山を結ぶ便や、仙台と鶴岡・酒田を結ぶ便が増便され、一部が湯野浜温泉を経由するなど、山形は高速バス時代の第二期に突入したのかもしれないね。これまで山形と仙台という強力な結びつきというか、一方的な搾取の状態から、山形県の各地と仙台が結ばれたというか、搾取の対象が広がったというか。要するに、いいニュースなのか悪いニュースなのか、山形のがんばり次第だと思うのです。

2006年04月20日

SAのグルメ情報や観光情報を掲載したフリーペーパー「ハイウェイウォーカー」が創刊

フリーマガジン『ハイウェイウォーカー』創刊!!(NEXCO東日本・プレスリリース)
東日本高速、SAのグルメ情報や観光情報を掲載したフリーペーパーを発行(carview)

なんだかよくわからないけど、今日発行だとか。
これ、無人のSA・PAにもあるのかなあ。山形蔵王PA行ってみようか。
何しろ中身を見ないとコメントも何も無いし。

ちなみに、東北版はこんな表紙みたいです。
ハイウェイウォーカー創刊号(東北版)

2006年04月25日

ゴールデンウィークに向けてETCの猛プッシュ

超お得ETC、行楽シーズン必須津使わにゃ損!ソン!(サンケイスポーツ)

まあ、この記事程度で猛プッシュと表現するには早計なんだけど、ORSEも19日に「はじめてのETC安全ガイドブック(PDF形式)」、24日に「ETC割引おトクBOOK(PDF形式)」を公開するなど、ここにきてETCの利用を再度アピール&初心者向けのガイダンス的なリリースを立て続けに流している。

うん、まあだからどうした、っていう話なんですけどね。けっこう内容のボリュームはあるので、一読するといいかも。一読だけでよさそうだけど。
それにしても、ETCの割引はやっぱり複雑だなあと思う。よくよく考えると、電車にしたって、時刻表のピンク色のページを全部理解しようとすると間違いなく挫折するくらい複雑なのだけど、そう考えるとETCの方がまだ簡単なのかなあ。

ちなみに、サンスポの真似をして、山形から弘前の桜まつりを見に行く場合を考えてみる。山形蔵王ICから大鰐弘前ICまでは、通常だと7,750円、深夜割引だと5,450円なので2,300円も割引だね!
うわあ、わざとらしいエントリーだな。

2006年04月27日

JAFがゴールデンウィークにありがちなトラブルを公表

お出かけ前にお車の点検を!!~2006年ゴールデンウィーク~(JAF)

ゴールデンウィークだもの、っていうんで遠出する人も多いと思うのだけど、どうやら我が家はそんな予定はなさそうですよ!

そんな生活感溢れる前フリはどうでもいいとして、困ったときにしか使わない(むしろ、それでいい)JAFが、この大型連休を前に去年のゴールデンウィークのトラブルデータをもとに、注意点をまとめている。
早い話が、「ゴールデンウィークの運転で陥りやすい罠」というわけだ。かなり大げさだけど。

一般道と、高速道路でのトラブルの上位は、それぞれ以下の通り。
○一般道
 ・1位:バッテリーあがり(30.77%)
 ・2位:キー閉じこみ(19.91%)
○高速道路
 ・1位:タイヤのトラブル(26.34%)
 ・2位:燃料切れ(10.42%)

一般道はちょっとした不注意によるものが、高速道路は事前のケアが欠けていたものが多いのかな。JAFによると、高速道路の「タイヤトラブル」には、
> 異物を踏んで発生する「パンク」のほか、
> 空気圧が適正でないためにタイヤが破裂する「バースト」なども目立っていました。
とのこと。
少し早めの給油と、スタンドでのタイヤ・エンジンルームの点検をセットでやっておきたいところですね。

ちなみに、高速道路の燃料切れで陥りやすいのは、「サービスエリアに行ってみたらガソリンスタンドが閉まっていた」という落とし穴。
山形県内の高速道路で言うと、県内唯一のSAである寒河江SAは、営業時間が7時から20時。このほか、東北地方のSAで見ても、東北道花輪SA(上)や秋田道錦秋湖SA(上下)が8時から20時、東北道津軽SAが7時から19時だったりするので、要注意なのです。真っ暗になったSAでぽつーんとするのは、想像以上に切なくなることは、さすがの私でも容易に思い浮かぶぞ。
皆さん、安全運転で。

NEXCO東日本、過積載で事故を起こした運転手と雇用会社を刑事告発

東日本高速、過積載で事故を起こした運輸会社と運転手を刑事告発(Auto Gallery Net)
東北道加須市南篠崎トレーラー事故に係る告発~ 車両制限令違反車両による事故(3月6日発生) ~(NEXCO東日本)

直接、山形の話とは関係ないのだけど、ちょっと「おっ」と思ったのでメモ。
ニュースの流れを整理すると、こんな感じだろうか。

○東北道で過積載の大型トレーラーが中央分離帯を突破
 積載物を路上へ散乱させて、東北道を5時間にわたって通行止めに

○そもそも過積載での走行は道路法47条2項違反

○しかも、これまで何度も過積載で注意していたのに・・・

○運転手を道路法102条(47条2項違反者に100万円以下の罰金)で、運転手の所属する会社を道路法105条(法人は、その従業者が102条該当の行為をしたときは、法人にも同じ罰金)で刑事告発

というもの。
あまり詳しく調べてことはないけれど、これまでって過積載による事故であっても、通常通り「現状復旧にかかった金額の請求(原因者負担金制度・道路法58条)」はあっても、刑事事件に発展することは稀だった(というか無かったかも)はず。
これが、法にのっとり刑事告発に至ったということは、一つは道路を管理する会社として、過積載が高速道路の安全な通行に悪影響を与えるということを、すべてのドライバーに今一度思い出してほしいということもあるだろう。そして、いち民間企業として、言うなれば自社の営業活動を法令違反によって妨げられた(東北道を5時間止めたらいくらの損失になるんだろう)ことに対し、厳粛な態度で臨むという姿勢のアピールもあるだろう。
いずれにせよ、ドライバーは安全に走行するために、ルールを守って走らないとね。

ちなみに、NEXCO東日本のHPにある
> 当該車両を計測所へ誘導し、重量や高さ、幅などの諸元の計測や、
> 積荷の確認を行います。
っていうこの計測所。身近なところでは山形道の山形北ICの内側(料金所に入って、本線分岐の手前左側)にあるよね。大きな体重計みたいなものがあって気になっていたのだけど、あれがこの計測所だそうです。

ETCバーを折ったらいくらになるのか

【街中の疑問】ETCのバーを折ってしまったら、いくら請求されるのか?(ゲンダイネット)

笑った。
せっかくなのでメモしておこう。
○高速道路
・ETCの開閉バー:13万円(一式)
・非常電話:70万円~100万円(中のケーブルをどこまで、とかどのタイプの非常電話かにもよりそう)
・内側に照明が付いた案内標識:Max600万円(大きさにもよるだろうね)

○一般道路
・ガードレール:30万円(1枚で4m)
・道路標識:40万円~50万円(よく事故でひん曲がったままのとかあるけど)
・信号機:200万円~600万円(やっぱり歩行者用信号は安いんだろうか)
・電柱:1,000万円Over(光ケーブル埋め込みタイプ)

やっぱり、わらた。

※検索でここに到達する人がいるので補記
なお、ここに出ている数字はあくまでも目安なので、対象物の材質や損傷の範囲によって前後することをご承知ください。

2006年05月01日

ETC活用のサービス導入へ民間企業が高い関心、という?

ETC活用のサービス導入へ民間企業が高い関心(carview)
既存ETCを活用したサービス導入へ高い関心-民間事業者等に対するアンケート結果概要-(国土交通省道路局・記者発表)

国土交通省道路局というのは、思っていた以上に馬鹿みたいだ。そういう結論の導きかただ。むしろ、このわざとらしい結論の導きかたが故意によるものだとしたら、それに乗るとでも思っている神経が浅はかだ。いや、carviewの記事はしっかり乗ってるけどさ。

東京ほか3都市で、ETCを車載器を利用した民間サービスの導入に関する説明会を開いたところ、3都市で500人以上が参加したらしい。へええ。

問題はそのアンケートの中身の無さだ。当然、中身がないんだから結論も無い。国土交通省はアンケートの結論として、
(1) 利用者番号を民間事業者が利用できることについて→96%が「たいへん良い」「良い」
(2) 利用者番号を利用したサービス導入について→9.7%「すぐにでも導入したい」、「まずは検討したい」、「興味はある」を加えると92.5%

という二点を挙げた。馬鹿か。

maikawaさんのBlog「ITSを疑う」の中のエントリー「既存ETCを活用したサービスへ高い関心?」でも指摘されているが、(2)の92.5%の構成を見たときに、むしろ興味があるというよりも「引き気味」という印象は否めない。当然、「興味がある」あるいはそれ以上の気持ちで参加しようと思ったはずだから、むしろ説明会で興味を失ったんじゃない?みたいな。そもそも、約550人が参加して回収率が半分以下というところに、参加者の興味の薄さを感じて取れる。

(1)にしたって、本来意味が無い質問なんですよ。「利用者番号を民間事業者が利用できることについて」っておい、「良くない」って考える人は、こんな説明会参加しねえっての。

面白いなあ。「既存ETCによる多目的利用の推進」なんて項目は、見たってなんの目新しさもないし。こんな感じで薄い内容の説明会だったのかなあ。

2006年05月09日

ETC利用率が60%突破 県別に見るとなぜか2位に奈良県

ETC利用率の全国平均が60%を突破、2位には何故か奈良県(Auto Gallery Net)
ETC利用率が60%を突破!~最近のETCの利用状況について~(国土交通省)

県別の高速道路延長などを見ると、明らかに少ない奈良県が、なぜかETC利用率では全国2位、というもの。記者発表の参考資料を見ると、17年の3月現在の数字では全国トップなのか。ちなみに山形県は34位。相変わらず実にコメントがしにくい県だな。

上記のAGNでは、この理由について
> 高速道路が最も短い県=高速道路がなくても生活に支障を及ぼさない
> ということであり、奈良県で高速道路を使用するのは
> 料金割引きの恩恵を受けられるETC装着車ぐらいだと見ることができる。
と鋭く指摘。
一瞬、高速道路がなくても生活に支障を及ぼさない=ETC装着率が低そう、と思ってしまうのだが、そもそもETC装着率が低い≠ETC利用率が低いなのだ。これはしびれる着眼点だ。仮に奈良県のETC装着率が低かったとして、高速道路の利用率も低かったとする。しかし、(1)それでも少ない高速道路利用者は、しっかりETCをつけて割引を適用させるかしこい利用者orヘビーユーザだった。あるいは逆に(2)ETCをつけた人が高速道路をよく使うようになった。としたら、ETC利用率は上がるわな。ま(2)は無いだろうけど。

この業界に「上位2割の客が売上の8割」という法則が成り立つとは思えないが、単純に利用率という数字に踊らされている道路行政の一端を見た気がする。そういえば、ETCの導入に躍起になっているのって、高速道路各社や機器メーカーではなく、国土交通省や外郭団体ばっかりだね。

AGNのするどい指摘で〆ることにする。
> 国土交通省などの発表を見ると、
> 渋滞の緩和よりもETCの普及率と利用率を上げることに
> 躍起になっているような印象を受ける。
> ETCの利用率が64.5%になった東京都内でどれだけ渋滞が緩和されたのか?
> 全国的な利用率の発表よりもこういった情報の分析こそが求められる。
うんまあ、平常時の料金所渋滞はかなり解消されたっていう話だけどね。でも、この秀逸な指摘にはまろやかに同意。

ハイウェイカードの払い戻し、郵便局の貯金口座への振込みが可能に

郵便局にハイカの払戻金の振り込みが可能になります~5月10日からハイカの払戻金の振込先を拡大~(NEXCO東日本)
5月10日からハイカ払戻金の振込先を拡大(carview)

おい、やっとかよ。
ちなみに、このサイトでいま一番アクセスが多いのが、このハイウェイカードの払い戻しの関係です。「ハイウェイカードの廃止と払い戻しについて」のページね。

最初の払い戻し開始からずいぶんかかったなあ、という感じ。当初のプレスリリースの際にも「郵便局の口座は準備中です」みたいな感じだったけど、もし本当にずっと継続して準備していたのだとしたら、それはそれで考え物だぞ。

いずれにせよ、これでまた少し利便性が高まったっていうことかな。正直、そろそろ払い戻していない人の方が少なくなってきているような気もするけど。どうなんだろ。普通に考えて、未払い戻し金額ってがんばれば計算できそうな気がするけど、注意喚起も含めて公表しないかな、旧道路公団6社のみなさま。それによっては、SAPAでの払い戻し期間を再考する必要もあるだろうし。と、たまにはまともな提言。

2006年05月11日

高速道路でのバイク2人乗り解禁から1年たったわけですが

高速2人乗り事故 30%違法(NHK)
オートバイの高速道2人乗り解禁1年、死者は4人(読売新聞)
高速道のバイク2人乗り、解禁1年で事故30件(日経新聞)

去年、とてつもなく低いテンションで「4月1日から高速道路でのバイク2人乗りOK!!」を書いたけど、いつの間にか1年たってしまったね。相変わらず、県内の高速道路で2人乗りなんて見たことないぞ。

1年間で2人乗りによる事故は30件、死者は4人。そのうち同乗者の死者は1人とのこと。ああ、やっぱそんなもんですか。
やっぱりテンションが低くなるな、この話題。

東北中央道の南陽高畠~山形上山、今年度から事業に着手

東北中央道の南陽高畠-山形上山、本年度に事業着手(山形新聞)

昨年度末まで眠ったままだった東北中央道の南陽高畠~山形上山。3月末に2018年度(平成30年)開通という、思っていたよりも早めのスケジュールが示されていた中で、ようやく動きを見せ始めた。
と言っても、実際に道路建設に関わる調査というよりは、路線の調査という性格のものかな。白竜湖のあたりは電柱が浮き上がるくらいの軟弱な地盤。選考して土質の調査にあたり、ことによっては工法の変更や路線の変更もあるのかな。
南陽高畠から山形上山が「本当に作るんだ」というのがはっきりして、少しほっとしている。山形上山から東根までは、平成5年に施行命令が出て平成14年に開通しているし、施行命令から約10年っていうのが少し前までの「通例」だったから、妥当なスタート時期なのかな。これによって、福島県境から新庄までの高規格道路に、ほぼめどが立ったような気がする。(米沢~米沢北が動いているって聞いたことないけど)

2006年05月15日

ゴールデンウィークの高速道路の利用状況が公表

ゴールデンウィーク時期における高速道路のご利用状況【東北地方版】(NEXCO東日本・東北支社)

困った。取り立てて書くことがない。
曜日の並びもあってゴールデンウィーク期間の利用台数が4.3%増。ETC利用率も昨年の1.6倍。当然、山形県内で大きな渋滞は無し。

困った。取り立てて書くことがない。

(補記)毎日新聞が「山形の経済:GW高速道路利用、前年度比4.9%増加/山形」という記事をのっけてた。

2006年05月19日

NEXCO中日本、24時間年中無休でサポート

NEXCO中日本、24時間年中無休でサポート(carview)

この記事を書いた人間が、タイトルのつけ方が下手糞すぎて困る。最初「東日本も24時間受付の電話受付があるぞ」と思ったのだけど、記事を読むとそれだけではないみたいだ。
NEXCO東日本も、「ハイウェイガイド」で「24時間 高速道路の通行料金や道路交通情報に関するお問い合わせにお答えしています。(前記のサイトから引用)」とあるように、対応はしている。
今回、NEXCO中日本がやろうとしているのは、(A)このハイウェイガイドの存在のPR、(B)0570のいわゆる「ナビダイヤル」の導入、(C)高速道路以外の通報を受け付ける「道路緊急ダイヤル」も併せてPRという三本柱なのだ。去年、ここでも「道路緊急ダイヤル#9910、12月からスタート」で、「道路緊急ダイヤル」の話はしたが、いざというときにどこにかけていいのか、そのときになってみないとわからないよね。しかも高速道路はこっち、一般道はこっち、というのは普通のドライバーにしてみれば「同じ道路だろ」という話になりかねない。両方セットでPRするのは、正しい姿かもしれない。

2006年05月23日

山形道を走行中に心臓発作を起こし死亡・西川町

24時:西川町・高速道の運転中に心臓発作、死亡/山形(毎日新聞)
衝突事故、心臓発作が原因だった(Response)

は、激しいな...。
運転していた方のご冥福をお祈りします。
左側のガードレールに追突した反動で、中央分離帯を突破して反対車線とは...。つくづく暫定2車線区間の怖さを見た気がします。

2006年05月31日

「知事を囲む市町村自治振興懇談会」開かれる

斎藤知事:要望取り組みの状況説明--市町村自治振興懇談会/山形(毎日新聞)

市町村議会の議長と斎藤知事のガチンコ対決。
いちばん笑ったのがここの部分。
> 質疑応答では、西川町が
> 「寒河江ダムや高速道の建設など県の重要な事業に協力してきたが、
> 昭和30年代から町の人口は半減して、高齢化が進んだ。
> ぜひ現地に来て実情を見て対策を考えてほしい」と要望。
> 斎藤知事は「一つの解決策として広域合併が考えられる」と話すと、
> 西川町側が「それでは問題が薄くなるだけ。具体的な解決策を示してほしい」と訴えていた。

まさにその通りだけに、よく考えたら笑うに笑えない。記事にするにあたってはしょった部分があるようにも思えるが、しょせん霞ヶ関と松山の論理じゃ限界があるってことか。

2006年06月09日

後部席のシートベルト、付けないと致死率4倍

後部席のシートベルト、付けないと致死率4倍(読売新聞)

JAF「道路の満足度と今後のあり方に関するアンケート」 山形県民が求めるものとは?

6割の人が道路の改良を希望、4割が生活道路を最優先に(JAF)

1万人を超える人から回答があったというこのアンケート。ちょっと詳しく見ていく時間がないんだけど...。
まずプレスリリースで最初にあがっているのが、道路改良の必要性だ。アンケートでは道路改良の必要性について、6割前後が「必要」と答えているとし、特に幹線道路については7割近くが「必要」と回答しているという。なるほど。さらに、優先度については「身近な生活道路」を上げた人がもっとも多く、約4割。なるほど。

次いで、各道路に望むことで最も多かった事項は、というと
・高速道路→利用料金の値下げ(63.3%)
・地域間幹線道路→車道幅の拡幅・車線数増加(48.1%)
・市街地幹線道路→車道幅の拡幅・車線数増加(45.4%)
・生活道路→歩道や自転車通行帯、路側帯の設置や拡幅・車道との分離(46.5%)

なんか面白くない結果だな。

ちなみに、逆を見ていこうとすると、まず改良の必要性が最も少なかったのが高速道路で51%。それでも半数以上が改良の必要性を感じているのか。これは意外だ。何をどうやって改良するのかあまりよくわかんないな。路面の補修っていうレベルの話じゃないだろ、これ。

おっと、最後に都道府県別の「すすめて欲しい施策」というのがあったので山形verを書いておこう。
・高速道路→新たな道路の建設・延伸(57.1%)
・地域間幹線道路→車道幅の拡幅・車線数増加(57.8%)
・市街地幹線道路→車道幅の拡幅・車線数増加(63.9%)
・生活道路→歩道や自転車通行帯、路側帯の設置や拡幅・車道との分離(53.6%)

あら?高速道路について全国と違ったね。全国では21.4%の人しか答えなかった建設・延伸が、山形では過半数となって1位に出現した。ちなみに、全国的に見てもこの項目がトップになったのは、和歌山(料金値下げと同率で53.4%)・鳥取(63.9%)・島根(57.7%)・宮崎(62.9%)の計5県だけ。まだまだ山形の声というのは、「造れ」っていう要望っていうことなのかな。ちなみに県内分の料金値下げは54.8%でした。こっちもぜひ、ということで。建設と値下げは二律背反とは言い切れないでしょ?

2006年06月12日

トイレ時間が長い女性狙う 車上狙い100件

トイレ時間が長い女性狙う 車上狙い100件(神戸新聞)

山形と直接関係ないんだけど、確かにこれは注意しないといけないなと思ったので、メモ。

2006年06月13日

NEXCO東日本が平成17年度決算を発表

平成17年度決算の概要(NEXCO東日本)
民営化道路3社、初の決算 会社間で格差(産経新聞)
ETC普及せず、思わぬ利益 高速6社3月期決算(朝日新聞)

あとで書きます。

(参考)
・中日本
中日本、純利益119億円 高速道路会社(中日新聞)
中日本高速道路 06年3月期決算 民営化後119億の黒字(読売新聞・中部)
・西日本
西日本高速の05年度決算、96億円の最終黒字・道路収入増加(日経新聞・近畿)

2006年06月20日

2005年度版「山形の道の通信簿」まとまる 12項目で目標達成

05年度県内道路整備、12項目で目標達成~検討会で報告(山形新聞)

メモ。

2006年06月22日

NEXCO中日本、「管理事務所」の名称を「保全・サービスセンター」に

「管理事務所」を「保全・サービスセンター」に名称変更します~ お客様サービスの向上にむけて ~(NEXCO中日本)
NEXCO中日本、サービス向上のため名変(carview)

昨日21日のプレスリリースだそうです。もしこれを東日本が後追いしたとすると、山形北ICにある山形管理事務所は「山形保全・サービスセンター」ってなることになるね。でも鶴岡ICにある鶴岡工事事務所(鶴岡の場合は、工事事務所が管理事務所を兼ねているという特殊な組織)はそのままになるのかな。これを機会に鶴岡も分離させりゃいいのに。同じ建物の中に看板2つ掛けてさ。あ、所長さんが1人増えるから無駄なコスト増になるのか!

それはさておき、この組織名称変更でどうなるかと言うと、まず「○○管理事務所長」が「○○保全・サービスセンター長」になるってことかな。いかめしさはなくなるような気がするけど、軽くなった感じがしなくもない。メーカーのカスタマーセンターのノリで乗り込むと痛い目見るんだよね、きっと。まあ、きちんと応対してくれれば名刺の肩書きなんてどうでもいいんですよ。

ちなみにcarviewの記事を引用すると、
> ユーザー駐車場や受付・待合いコーナーの充実、対応マナーの向上など、
> ユーザーを迎えて、期待に応えていける十分な体制を整えてゆくという。
うん、そんなもん名称変更以前の問題だと想うけどね。

ETCバーが上がらず停止した観光バスにトラックが突っ込む 上山

ETC開閉バー作動せず追突 トラックと観光バス 上山(河北新報)
東北中央道 山形上山IC  ETCバー上がらず 大型バスにトラック追突  カード挿入異常?(読売新聞)

原因については、河北新報によると、
> 高速隊はバーが作動しなかった原因を調べている。
としか書いていないのだけど、読売新聞によれば、
> 東日本高速道路山形管理事務所によると、事故の直前に料金所のアンテナが、
> バスの車載器から「カード挿入異常」の信号を受けていた。
とのこと。改めて書くまでもないのだけど、ETCがレーンをノンストップで通過できるのは、入口での「券の受け取り」+出口での「券の受け渡し(入口料金所の確認)」&「料金の受け渡し」をETC車載器(&ETCカード)で無線通信で行うから。っていうことは、無線通信ができない=確認ができないっていうことなのでバーが開かないのだけど、これが運転する側のヒューマンエラーなのか、レーンの機械のエラーなのかっていうのは調べないといけない。特に今はエレベーターの件もあるしね。
なのだけど、「カード挿入異常」っていう信号を受けていた、というのが正しいとすれば、これは運転手がカードをしっかり差し込んでいなかったっていうことになる。ちなみに、そもそもETC車載器を積んでいなかったり、取り付けているけど壊れていたりする場合(車載器との無線通信ができない車両がレーンに入ってきた場合)は「非ETC車両」になるそうだ。また、車載器は正常だけどカードが差し込まれていない場合(車載器との無線通信はできるけど、カードが差し込まれていないので決済情報がない場合)は「カード未挿入」ってなるみたい。で、車載器との無線通信はできるけど、カードがおかしく差し込まれているので決済情報がない場合がこれ。なんでこんなにエラーの情報が詳しいかというのはよく知らないけど、異常が出たときの対応が変わるからかな。そういえば ETCレーンって無人になったけど、対応する人は必ず必要なわけで、その対応っていうのも料金所事務所からの無線通信(笑)だから、詳しくエラーがわかったほうがいいのかもしれないね。

というわけで、ETCを使われる方は「ETC利用上の注意点(ETC総合情報ポータルサイト)」あたりを再度読んで、事故の無いようにするべきだね。後続車も「前の車もノンストップで行くだろう」って突っ込んでくるんだから。ちなみに、上記の「ETC総合情報ポータルサイト」では、
> ETCレーンに設置されている開閉バーは、車載器とアンテナの通信が正常に行われなかった場合、
> 開かないことがあります。
> 開閉バーの未作動は車載器へのカードの未挿入、不完全挿入、料金所直前での挿入などによって起こります。
と。ドラなびETC情報の「料金所の通り方」でも
> また、ETCカードの未挿入、不完全挿入、直前挿入などの原因により正常通信ができない場合、
> 開閉バーが開かないことがあります。
ってあるけど、通信が正常に行われなかったら、「開かないことがある」じゃなくて「絶対開かない」だと思う。わざわざ含みを残しているっていうことは、万が一には「開いちゃうかもしれない」っていうことなのかな。その場合料金はどうなるの?とか、入口がそれで通過できちゃった場合、出口ではどうなっちゃうの?とか妄想を繰り広げると際限がない。ただ、これは妄想をしても何の意味もないけどね。実際問題開かないと思うし。

(追記)
交通事故:観光バスにトラック追突 ETCカード誤挿入か--東北中央道 /山形(毎日新聞)
山形上山ICバスにトラック追突(朝日新聞)

毎日によると事故の原因について、
> 同ICを管理する東日本高速道路株式会社山形管理事務所によると、
> 料金所の機器は、このバスに対し、カード未挿入の状況を確認し、
> レーン内の電光掲示板に「ストップ」サインを表示していたという。

朝日によると、運転手の談話として、
> バスにはETCカードが挿入されており、ゲートを通過する際の速度は、
> 標識で指示されている20キロ以下だったという。
なお、
> 東日本高速道路東北支社によると、県内の高速道路に設置されているETC専用ゲートでは05年度、
> バーが開かない不具合で3件の追突事故が発生しているが、これまでけが人はいなかったという。

まあ朝日だし。
ちょっとこれは続報見たいかも。

2006年06月23日

チャイルドシートの使用率、24.5%で全国最下位

チャイルドシート使用率 県内24.5% 全国最下位(読売新聞)

すげえ、さすがにチャイルドシートといえども全国最下位となると、驚く。
全国平均が49.4%なので、半分っていうのはさすがにまずいよね。なんでだろう?って理由を考えると、記事では県警交通企画課の話として
> 「使用義務化以降に生まれた子どもの親の中には、制度を知らない人も多く、
> これが使用率の低下につながっているのでは」と分析する。
なるほど。全国平均を大きく下回っている理由はよくわからないんだけど、安全のためにもやっぱりつけるべきだと思いますよ。後部座席にも推奨されている世の中だしね。

2006年06月26日

雨の日の事故は降り始めに多い 兵庫県警の調査

昨年の降雨時人身事故 降り始め1時間内4割 県警分析(神戸新聞)

まったく別の県の話だけど、梅雨まっさかりなこの時期、山形でもまったく参考にならない話じゃないだろうからピックアップしてみる。この調査によると、降雨時の事故の発生件数のうち、降り始めから1時間以内に起きたものが40%を占め、2時間までで60%になるという。「兵庫の雨が長く降らない」っていうことだとこれはあてはまらないのだけど、さすがにそれを言い出したらねえ。

さらに、「弱い雨」が降っていると、1時間あたりの事故発生件数が、一般道で非降雨時に比べ2倍、高速道路だと3倍になっているという。なるほどね。記事はこんな風にまとめています。ご参考にまで。

> 雨の降り始めには、路面の油や土砂などの微粒子が雨と混じり、すべりやすい膜が形成されるため、
> ブレーキをかけたときにスリップ現象が発生しがち。速度を落とし、
> 車間距離を長めにとることなどが注意点という。

秋田県・由利本荘市で日本海沿岸東北道のシンポジウム

地方点描:戦略[本荘支局](秋田魁新報)

日本海沿岸東北道で、近い(?)将来つながるであろう秋田県本荘市、と思ったら今は由利本荘市って言うのか、で行われたシンポジウムの記事。同じ「日本海側」っていう単純な括りで新潟と秋田を比較するというのは危険な香りがするけど、(それは山形を新潟と比べてもそうだけど)言わんとしていることはわからなくもない。
特に私がこのサイトでけっこう書いているストロー効果について、
> 高速道路によって都市間交流はさまざまな分野で活発になった。
> 3時間圏内の交流が特に盛んで、新潟市からは東京、仙台、金沢、長野などが同心円に入る。
> 一方で「交流が盛んになるほど、金が外に流出する」との声もあるという。
> 金や人材、活気が吸い取られてしまうようでは、何のための高速道路か分からない。
> 「出」と同等以上の「入り」を獲得するための戦略が必要になる。
と書かれているのは興味深いです。もっとも日沿道の開通効果は、秋田の由利地域が秋田~秋田道~東北道という既存の高速道路ネットワークだけではなく、日沿道~関越道というダブルネットワークを持つということだけじゃないと思う。ざくっと計算すると所要時間は多少減るような気がするけど、むしろ本荘と酒田が30分圏内(たぶん)になることや、新潟が2時間半圏内(たぶん)になることも大きい。これは地図上で測っただけなので不確かだけど、たぶん本荘からなら仙台より新潟の方が近くなるんじゃないかな。高速道路のネットワークは、必ずしも遠距離の移動というだけではなくて、100km圏内や日帰り圏内の拡大あたりの方が威力が大きい気がする。

これは山形の日本海側にも言えることで、近くて微妙に遠い新潟市が近くなる。「日本海側初の政令指定都市」を虎視眈々と狙っている新潟市がだ。つながった時に、新潟市の環に入ってどういう影響を受けるのか、もう一度魁の記事を引っ張っておく。
> 金や人材、活気が吸い取られてしまうようでは、何のための高速道路か分からない。
> 「出」と同等以上の「入り」を獲得するための戦略が必要になる。

2006年06月27日

日本橋の首都高移設問題で、村井・宮城県知事がブチ切れ

首都高移設は無駄遣い、地方から批判(ニッカンスポーツ)
日本橋上の首都高移設 宮城県知事「ナンセンス」(河北新報)
宮城県知事記者会見(宮城県)

以前「日本橋の首都高移設問題、費用は最大5,500億円」で書いたけど、お隣宮城の村井知事(未だに宮城の知事は浅野さんだと思ってしまうなあ)がバッサリ斬った。県の会見録が出ていないので新聞記事の記述だけに頼るのは危ないのだけど、かなり小気味よく斬った模様。
> 「盛岡―八戸間を新幹線が走るだけのお金を投入するとは全く理解できない」(河北新報より)
というのは、私が前に書いた山形の高速道路残事業よりも正確かつ具体的でイメージしやすい例え。なるほど。ニッカンスポーツにある
> 「なんら不便はないのに、景観を良くするためだけに巨額の事業費を投入するのはおかしい」
というのを本当に言ったのだとすれば、それはちょっと言いすぎかなという気がするんだけど、軒並みGJ、ということで。

2006年06月29日

温海で日本海沿岸道期成同盟会開かれる

日本海沿岸道期成同盟会 名称「県境地区」に変更 合併後初の大会開き意思統一(荘内日報)
日東道建設促進へ山形で大会(新潟日報)

大盛況だったように見えなくもないんだけど、これの出席者って、行政(国とか県とか市とか)が半分で、残りの半分の大半が業者なんだろうなあ。もう少し違った形でアピールできないもんだろうか。今どき「決起大会」とか使ってるところもあるみたいだし。

2006年07月04日

道路機構の給与、ラスパイレス指数で140オーバー

道路機構の給与は1.4倍 国と比べ、国交省調査(共同通信)
独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(日本高速道路保有・債務返済機構)

これはまた中途半端に書いて混乱させるのが十八番な共同通信らしい記事。
ぶっちゃけ、数字だけ見ると異様な感じはするが、役職構成を見てぶったまげた。こりゃ高くなるわ。85人の職員の構成を1つの部を基準に平均する(つまり単純に部長の人数で割る)とこんな感じになる。
・部長:1人
・課長:1人
・課長代理:2人(2.22人)
・係長:4人(3.56人)
・係員:2人(1.67人)
すげえ、係長がヒラっていう状況があるのか!
役員も無駄に多いし!

とはいえ、こんな給与状況になっている=職員構成になっている状況も理解できないわけではない。そもそも保有機構は、旧六公団が分割民営化(首都高・阪高から出向している人なんているのかな)されてできあがったもので、業務の特殊性を考えても兵隊の人数が多いわけがない。しかも出元の給与水準もそこそこ高いし、そこからさらに肩書きがご立派な人がくるわけだから、そりゃ平均給与も高くなるといういう話。
要は、その分に見合った仕事をしてくれりゃいいんです。意味不明に多い役員を含めてさ。その、「つうかこの人員構成で何やってるの?」まで詰め切れないところに、記者の甘さと保有機構の説明能力の甘さがある気がする。「そもそも高給な構成になる環境なんです」って今どきそんな環境ねえよ。みたいな。

ラスパイレス指数の算出方法(総務省・PDFファイル)

2006年07月13日

14日から寒河江SAに「オストメイト対応トイレ」が設置

東北の高速道路で『オストメイト対応トイレ』が増えます(NEXCO東日本・東北支社)

すいません、『オストメイト対応トイレ』ってどういうのですか?と思ったら、しっかり書いてあった。
> 『オストメイト対応トイレ』とは、日本全国に約20万人いるといわれている
> 人工肛門や人工膀胱を保有するオストメイトの方にもご利用いただけるトイレです。

なるほど。いいことだ。
としか書きようがないけど、いいことだ。
ちなみに、タイトルにも書いたけど、寒河江SAでの利用開始は明日14日から。

国交省がスマートICの本格導入に向けて実施要綱を策定

スマートインターチェンジ[SA・PA接続型]制度実施要綱の策定について(国土交通省道路局・記者発表)
国交省がスマートICの本格導入に向けて実施要綱を策定(Auto Gallary Net)

かいつまんで結論を書くと、「SA・PA接続型のスマートインターチェンジを本格活用していきましょう」という、今さらかよなもの。もう少し踏み込んで書くと、
・現在、全国各地で「社会実験」という名目で設置されているスマートICについては、「条件の整ったところから、速やかに本格導入を目指します」
・これからの導入については、(1) 地元自治体が主体となり発意し、(2) 関係機関で検討・調整・所要の手続きを進め、これによって設置することが可能。
ということ。

まず社会実験中の寒河江SAのスマートICだけど、これが本格運用される要件である「条件の整ったところから」の「条件」とはなんだろう?要綱の第3を見ると、スマートICの要件として以下のことが列挙されている。
・高速自動車国道法第11条第1号に規定された施設であること:道路・交通に供する通路・施設であること。つまりICの形式が整っていることの要件であると思われる。
・費用対便益がB/C≧1.0であるなど、社会的便益が得られ、地域住民などに説明責任が果たせられるもの:つまり、まったく使う人がいないようなところには作れない。
・NEXCOと自治体はコスト減に努め、スマートIC設置に伴う管理・運用コストの増は、当該スマートICによる増収で賄うこと:上の条件は社会的な便益だけど、この項目では会社にとっても採算性が取れる場所にしか設置できないことになる。
・当該スマートICの管理・運営については、関係機関による協議会で調整されたものであること:つまり、地元の足並みを揃えろ、と。

これは、場所によってはあっさりハードルを越えられそうだけど、寒河江ってけっこう厳しいんじゃないのかなあ。まあ今後県内で導入されるかどうかだけど、そもそも県内にSA・PA・BSって少ないんですよね。山形蔵王PAはIC併設だし。月山湖には絶対できないだろうし。櫛引PAもかなり厳しいような気がするなあ。確かに庄内あさひ~鶴岡は距離があるので、あってもいいとは思うけど、条件的に厳しいんじゃないだろうか。少しタイミングがずれていれば合併特例債でとかっていうプランもあったのかもしれないけど、今の鶴岡市じゃピクリともしないんじゃないだろうか。

ちなみに、AGNでは
> スマートインターチェンジは、従来型のインターチェンジを設置するのに比べて
> 用地買収などの必要がなくETCゲートを設置するだけなのでコストが低いというメリットがある。
って書いているけど、これはダウト。ICに接続する道路の整備というのが非常に厄介で、寒河江の場合は簡単にいったけど、櫛引とかの場合だと近くの道路までの整備って少し手間なんじゃないのかな。現に、東北道の泉PAでスマートICを作ったときは、かなり地元ががんばって道路を広げたり線形を変えたりしたみたいですよ。

個人的には、東北中央道の山形中央~山形上山にあるPA予定地みたいなところに作ったら面白いんじゃないかな。ほら、西公園も近いし、R458も近いから、そこそこうまく行くような。というより、単に東北中央道使ってR348で白鷹のほうに抜けるのが非常に面倒くさいから言っているだけなんだけど。

2006年07月14日

スマートICは今後広がっていくのだろうか

ということで、昨日書いた「国交省がスマートICの本格導入に向けて実施要綱を策定」に関連して、追加で報道されている記事があるので、まずは紹介。

まずは日経新聞が書いたバラ色の未来予想図の記事から。
国交省、ETC専用インターチェンジを全国高速に整備(日経新聞)
記事では、ETC専用のスマートICを「通常のICよりも低コストなのが特徴」としたうえで、
> 一般道から高速道路に接続するICを増やすことで高速道路を使いやすくするのが狙いだ。
> スマートICはETCを搭載している車だけが利用できる無人の出入り口で、
> 一般道から高速道路のサービスエリアやパーキングエリアに接続する形で設置。
> 費用は通常の料金所が数十億円かかるのに対して数千万―数億円に抑えられる。
と、ETC専用のスマートICの設置コストが通常よりも安いという前提に立って、こうしたICが今後増えていく、つまり利用者にとって利便性が高まっていくということを書いているように思える。

ここでまず疑問に思わないといけないのは、なぜ「スマートIC=ETC専用でないとならない」となるのだろうか。確かに昨日も書いた実施要綱では、スマートICはETC専用と定義されている。けれども、その前段となる「背景・目的」を読む限り、必ずしもETC専用にする意味があるとも思えない。大昔は、スマートICをETC専用にすることで無人ICとなり人件費も大幅に浮くというようなうわさもあったが、実際にはスマートICにも監視員がいる。一般車両(ここに大型車両を入れるかどうか、というのは別問題だが)も対象にすることで、建設コストや人件費コストがバカみたく増大するとも思えない。むしろ間違いなく利便性は増すだろうし、単純に考えてETC利用率60%(実際にスマートICの対象になる普通車・軽自動車に限ると少し下がりそうだが)と仮定すると、利用台数も1.6倍になるのだから、収支状況も向上するんじゃないだろうか。ETC/一般併用にするんだから追加コストといえば、収受員ブースの設置だけなので、今ある監視小屋の代わりに立てればいい。あとは収受員の研修だけすればいいんだから、そういった形のスマートICを検討してもいいんじゃないのかな。

そもそもスマートICが通常のICに比べて安価な理由は何か、というと、単に料金所施設が簡易であるとかそういうのではない。通常のICの構造を作るのには(形式によるんだけど、シングルトランペット型にしろY型にしろ)用地買収から大規模構造物の建設まで莫大な金額がかかる。その点、スマートIC はSAやPAなどの既存の施設にくっつけるのが根本にあるんだから、本線からの構造については考えなくてよい。そこでコストが大幅に削減されているだけなのである。
そこらへんに気がついて、「あれ?そもそもなんでETC限定なんだっけ」というところに踏み込んでほしいなあと思うのです。

続いてResponse。
スマートICの行方、地元の判断次第(Response)

これはまたこの通りで、日経が「このあともバンバン増えていくんじゃね?」って書いているけど、実際にはこちらの記事の通りになると思う。かの要綱も、設置に向けての要綱というよりは、地元自治体に対する覚悟のほどを求める「踏み絵」とも言うべきものな気がする。
ちくしょう、日経の記事にエネルギーを費やしすぎてしまったので、この辺で。というよりResponseの記事を読んでいただければ大方の人は納得していただけるんじゃなかろうか。唯一突っ込みどころを上げるとすれば、
・スマートICの地元負担は、接続施設(SA・PA)の立地条件によるのでピンキリだということ。
・そもそもSAPAなんて連結することを前提に考えられていないので、既存のICなどと違ってほぼ間違いなくアクセスが悪いから、もともと地元に分が悪いということ。
を考慮して書いてほしいかな、と。
つまり、もし今後スマートICの普及が停滞したとして、それは地元の努力が足りないからということや、地元に負担を求めすぎるシステムが悪いとは言い切れないのです。スマートICを設置する対象となるSA・PAが、元来ICとしての機能を考えて作られていなかったということも一因ということを考慮してあげないと、実験で終わってしまう箇所の自治体には酷なような気がするんですよね。

2007年01月04日

日本海沿岸東北道沿線3県が小学生向けの資料を共同で作製

日沿道沿線3県が共同で資料作製-小学生向けに分かりやすく(山形新聞)

> 日沿道の必要性を小学生にも知ってほしいと、沿線3県が初めて作製。
> オールカラーの12ページで、巻頭で日沿道を「二十一世紀の陸の北前船」と紹介している。

「21世紀の陸の北前船」っていうのは、ちょっといいなと思った。
しかし、小学校四年生の興味の範囲にこの広域交流は入るのかなという問題が。
私なんか小学校四年生の頃って、隣の県っていったらめちゃくちゃ遠くの世界のことに感じたけど。それを近くさせるのがこうしたインフラとはいえ、はたしてこの年代に具体的な説明を行うことがどこまで効果的なのかわからない。

道路特定財源を高速道路会社の債務に投入?

高速道債務に国費投入、国交省など合意・改革に逆行(日本経済新聞)

> 国土交通、財務両省が2008年度予算から、
> 民営化した旧日本道路公団などの約40兆円の債務の一部を
> 国費で肩代わりすることで合意したことが明らかになった。
> 道路特定財源を使って高速道路会社の負担を軽減し、通行料の引き下げにつなげるという名目だ。

これが事実だとすれば、実に残念なことだ。あ、先に書いておくけど、感想が「残念なことだ」でお分かりの通り、今日は感情論がベースです。ごめんなさい。
さて、記事では日経の記者も

> 利用者にメリットがあるように見えるが、
> 国費投入は「国民負担なしに債務を返済する」との民営化の趣旨に反し、
> 財政負担の増大につながる。
> 構造改革に逆行する動きで、安倍晋三首相の判断が問われる。

と書いているが、おおよそ同意する。というのも、そもそも民営化における議論の根幹の一つには、旧公団を民間会社に変えるという点で、通行料金の範囲内で債務を返済するという、身の丈にあった(そして本来の趣旨でもある)高速道路の建設管理を行う会社像があったはずである。また、小泉改革のキーポイントでもあった財政投融資改革の一つでもあった、いかなる経路であれ高速道路建設に回る政府の金を無くすというのもあったはずである。(本四公団の債務には既に道路特定財源が投入されていたけど、金額の大きさ的にもここではちょっと除いて考える)
こうした前提を反故にすることは、どう見ても「お金余っちゃうけど、税率下げるのも嫌だし、地方に回すのも嫌だし、他の分野に回すのも嫌だし、だったら高速道路の債務返済に投げ込めばいいか」というような安直な考えにしか見えない。がっかりの一言だ。政府による「お金の使い方」に関するプライドが崩壊するとともに、2050年までに債務を完済するという協定まで結ばせた旧四公団のプライドも潰している。そりゃ、旧四公団にしてみれば「やりぃ、政府が金出してくれるぜ」っていう部分はあるかもしれないけれど、カチンとした協定組んで「さあこれから」という時に、気まぐれで政府が金をよこして来るというのは、気分のいいものではあるまい。というか、そういう気分というか気概でやってほしいと思う。

さて、ここで最終的な鍵を握るのが安倍総理だろう。道路特定財源を旧四公団の債務のために投入するというのは(前述の本四の例は除いて)枠組みすら予定されていない。
安倍総理は今年の年頭所感
> まず真に必要な道路予算の額を決めた上で、
> それ以上の揮発油税などの税収はすべて一般財源とすることとします。
と語っている。はたして旧四公団の債務に投入することは、「真に必要な道路予算」と言えるのか?この釈明もかなり難しいのではなかろうか。

2007年01月05日

06年の県内交通事故件数は5年ぶり8,000件台、死者数は49年ぶり50人台

06年の交通事故発生は8859件-5年ぶりに8000件台(山形新聞)
2006年の交通事故死者、51年ぶりに6千人台前半(読売新聞)
昨年・東北交通事故死者 48年ぶり500人台に減(河北新報)

昨年(2006年)の交通事故の関係の話題の一つは、なんといっても交通事故による死者数が51年ぶりに6,000人台の前半(6,352人)になったことだろう(飲酒運転の話とかはひとまず置いておく)。
東北6県に限って見ても、死者は600人を切った(527人)。これは48年ぶり。
さらに山形県に目を移すと、鳥取、島根といった死者数下位の常連県に続いて全国3位というすばらしさ。死者57人と、60人を割ったのは49年ぶりだそうな。

しかし一方で事故件数を見ると、全国的、そして山形県も減少に転じた(全国は2年連続で減少)が、死者数が平成8年に1万人を割ってから猛烈に減少していった(10年間で2/3以下)のに対して、事故件数そのものはようやくピークを越えたかどうかといった状況だ。

この捉え方は恐らく2つあって、「事故が起きても致死率が下がった」というのと「大事故が減って小規模な事故が増えた」というもの。
前者は警察さんがよく言う話であるのだけど、例えば「シートベルトの装着率の上昇、啓蒙活動によって死亡事故が減っている」というものだったり、「救命救急の向上によって助かる命が増えた」というもの。なるほど。シートベルトの話は嘘くさいと思うけど、これは確かに一理あると思う。

しかし、後者のような部分もかなりあるのではないかと考えている。例えば県内の昨年の交通事故死者を見ても、65歳以上の高齢者の割合は依然として4割を超えているなど、高齢者が事故に関係する割合は非常に高い。こう書くと失礼にあたるかもしれないが、間違いなく「事故に遭いやすい」人が今後も増えていくのだ。さらに書くと、こうした高齢者は事故の当事者にもなりやすいのではないかと思う。それは反応速度の低下とかまあもろもろあるだろうが、素人の推測でも、飛ばしたがりの若者と同じくらい高齢者の運転は怖いものがある。九州管区警察局がまとめた交通事故発生状況によれば、事故の第一当事者となる高齢者はやはり増加傾向のようだ。「事故に遭いやすい」「事故を起こしやすい」人たちが増えていく以上、事故件数の減少はかなり難しいのではなかろうか。

そして、いちばん嫌なのが、この昨今の「交通事故の死者数が減った」というのを世の中の人が「事故が減った」と勘違いすることだ。車を運転する以上事故の危険は常に隣り合わせだし、いつ自分がその身になるかわからないことを肝に銘じておかないとまずいよね。

2007年01月07日

朝日新聞はいったい何をやりたいのか

米福圏 高速道着々吉か凶か(朝日新聞)

という、東北中央道の福島~米沢のお話。ここでもたびたび書いてきた置賜地方vs福島の「ストロー効果」についてだ。上の記事では、山形と福島の県境を挟んでの二つの都市圏の攻防(それも嫌な響きだな)を吉凶両面から描いている。置賜も内部で温度差があるけれど、記事にもあるように危機感はそれなりにあると思う。ところがこれと前後して書かれた同じ朝日新聞の記事を見ると、
小国町、境界なき「小さい国」(朝日新聞)
変わる山形 消える県境(朝日新聞)

と、同じ県境を挟んだ山形-新潟、山形-宮城の話のはずなのに、こちらは県境解体論だ。
> もう山形も「県」にこだわらなくていい。佐賀が山形の明日を教えてくれた気がした。
と、なかなか恐ろしいことを書いている。確かに、情報化社会(これまたもはやレトロな単語だ)になって、それこそ町や県を越えて自宅と世界が直結する時代になっているし、県境を越えた交通の発達、人や物のやりとりも活発になっている。県という枠組みは見直されるべき時代になっているのかもしれない(小国の話なんかまさにそれだね)。けれども、はたしてそうして山形が都会(っていうほど都会じゃないんだけどさ)に食われていったときに、都会とつながっていない人たちはどうなっちゃうんだろうか。TXが開業した後のつくば市それと周辺の土浦あるいは県都水戸市を見ていると、けっこう面白い。

最後に一言感情論を。自分も山ほど仙台で買い物しておいてこんなこと言えた義理じゃないけれど、「山形の人が山形で稼いだ金を他県で使う」というのは、やっぱり面白くない。ゆえに、この朝日新聞の記事は、(話の展開やテーマとしては面白いけれども)いい気分にならないね。

道路特定財源を高速道路会社の債務に投入?(その2)

先日書いた「道路特定財源を高速道路会社の債務に投入?」のエントリーに、道路構造改革の「とにかき」さんの「道路特定財源の一般財源化について 第4回 国費投入はそれなりの理由があり必然だ」からTBを受けたので若干コメント。

細かい説明は、上のリンク先に飛んでもらうのがいちばんなんだけど、このBlogというのがまた非常によく練られているBlogなのです。少なくとも私の
> 今日は感情論がベースです。ごめんなさい。
とか書いてるエントリーが引用されるとは思ってもみなかったくらい論理的なBlogなのです。

私の知る限り、日本の道路交通政策について論じているBlogの中でも指折りのもの。ゆえに、上記のエントリーの最後にある
> 料金値下げによって相対的に国民負担を減らすことは可能なのです。
というのも、考えのベースが異なるものではあるが、納得のいくものがある。考えのベースの相違というのは、言うまでもなく道路交通政策に対する視点の違いに通じるもので、かたや「道路交通政策」というマクロな視点で語っているのにも関わらず、私のほうはどちらかと言えば「有料道路事業の政策」という狭い枠内でしか語っていないふしがある。つまり国土交通省で言うと、あちらが「道路局」ならこちらは「有料道路課」みたいな。ごめん、余計わかんなくなりました。

ちょっと脱線するが、先の道路公団民営化の議論において、(私も含めてだけど)推進委など多くの人間が「道路交通政策」ではなく「有料道路政策」というこじんまりとした枠から抜け出せずに論じてしまったゆえに、道路交通政策が複雑化し足踏みしてしまった感はありますね。
某馬鹿作家はさらにこじんまりとした「日本道路公団解体政策」という枠で論じていたのでこれはこれでどうしようもないけれど。

やはりどうしても私は「今の有料道路制度ありき」というか、その枠の中でいかに稼ぎ管理し返済するかという点で見てしまうので(ちなみに現行方式でも完済は可能だと考えてます。もっとも、例えばそれを「国費投入によって前倒しすることで、国費投入と得られる利益の差を考えれば、一目瞭然でしょう?」というのは否定しないけどね。)、有料道路の利用者と管理者というせまっくるしい視点になっちゃいがちです(そこで、「じゃあ薄皮有料の場合はどうするの?」という問いはあるだろうけど)。そこに対して、「いやいや道路の受益者というのは、そこを通行する人間だけではなく、道路交通サービスを受益する国民全体(これもざっくりとした捉え方だな)なのですよ」という視点でぶつけられると、これはもう(いや、もちろんバカみたいな論理だったら別だけどさ)ぐうの音も出ないのです。というより、私もそういう視点で見るべきなんだよなあと、いたく反省しました。

2007年01月16日

東北地方の高速道路における交通死亡事故が約6割減少 2006年の調査から

平成18年東北地方の高速道路における交通死亡事故 ~ 死亡者数は対前年比で約6割減 ~(NEXCO東日本・東北支社)

このニュースのちょっと小憎らしいところは、死亡事故の件数及び犠牲者の人数に特化した話だっていうこと。試しに、一般道も含めた東北全体との比較をしようとして気がついたんだけど、このニュースだけだとわからないことがいくつか出てくる。例えば、交通事故の発生件数だったり、交通事故に伴う渋滞の発生件数、総キロ、あるいは通行止めの総時間などだ。

「安全な道路」という点では死亡事故っていうのは一つの大きな指標になるし、いわゆる死亡事故率(10億台キロあたりの発生件数)に換算してもかなり優秀なものになるだろう(通行台数がわからないので断定できないけど、優秀でしょう)。そういう意味ではご立派なこと。そしてそこに特化してプレスリリースするあたりが狡猾だ。

もっとも、そもそも高速道路というのは、
・歩行者や自転車が原則存在しない。
・線形が非常にいい。
・双方向で交通が分離されている。(東北は未だ2車線の区間が多すぎるけど)
という点で一般道と異なっているから、当たり前と言えば当たり前なのだけどね。

逆に言うと、上の4車線化の話を除けば、死亡事故の原因はNEXCOよりも運転者が負う部分の方が多い。NEXCOの取り組みもさることながら、ドライバーもさらに安全運転に努めないといけないね。

2007年01月19日

NEXCO東日本がETCマイレージのポイント2倍+新規購入割引のキャンペーン

『ETCご利用応援キャンペーン』を実施します
~ 2月、3月の土日祝日はマイレージポイントが2倍に ~
~ 新たにETC車載器を購入された方には5,250円を割引く購入支援を実施 ~
(NEXCO東日本)

タイトルにもあるとおり、2つのキャンペーンを行うそうだ。

・ポイント2倍キャンペーン(2月,3月の土日祝日のみ)
ETCマイレージサービスを利用している人が対象になる。通常は50円で1ポイントのところ、これらの日に利用すると50円で倍の2ポイントがもらえるというもの。
ただいつも思うんだけど、高速道路って「ポイントが溜まりやすいから使う」っていう手ごろさは無い気がするんだけどね。

・新規車載器セットアップ者に割引(2月,3月のうち先着13万人)
こちらはこれからETCを取り付けるという人向けのもの。2月~3月にETC車載器を買い、セットアップまで行った(オンラインセットアップ店に限るみたい)人のうち、先着13万人にその場で5,250円が割り引かれるという。

高速道路3社が共同で『ETCご利用応援キャンペーン』(Response)
『ETC車載器購入支援キャンペーン』NEXCO東日本と中日本(Response)

2007年01月22日

高速道路の逆走防止へ「警告システム」導入

逆走防止へ警告システム 事故多発受け高速道路3社(共同通信)

不謹慎ながら、この記事でいちばん驚いたのが、その目的とか構造とかではなく、
> 警察庁によると、2005年に全国の高速道路で起きた逆走に伴う人身事故は27件で、
> 16人が死亡、37人が負傷している。
というところで、一瞬「案外少ないな」と思ってしまったこと。

ほぼ半月に1件というのが多いのか少ないのか、というのは非常に判断に困るけど、これだけ社会問題になっている(?)のだから、こうした対策はやむを得ないか。確かに寒河江のSAも(特に上り)駐車場がだだっぴろくて出口がどこにあるのか探す人も少なくないし。

ただ、気分的には、他に優先すべき改良工事や保全工事があるような気がしてならないんですけどね。全国350ヶ所あまりあるSA・PA(上下線あるので逆走の危険箇所があるのは700ヶ所あまりということか)で年間27件。微妙すぎる。誤進入その他の理由で起きるETCレーンでの追突や、無理な路肩追い越しとかのほうが件数多いんじゃないだろうか。

じゃあ、逆走車は逆走する車だけに責任を負わせろと言うことか、というわけじゃないけどね。案内しきれていない標識、警告しきれていない標識というのは、意味がない。本来起きるはずのない逆走が起きてしまう原因の一つは、正しく車を導けない構造があるからだ。
おまけに、高速道路ともなれば、極端な話100km/hと100km/hの車が正面衝突する。一度起きればその事故の悲惨さは想像に難くない。例えば、2005年は記事を見てもわかるように、27件で16人が亡くなっている。単純比較はできないが、平成15年度の高速道路での事故件数における死亡人数の割合は(注意:いわゆる死亡事故率=総事故件数における死亡事故件数の割合ではないので、そもそも指標として用いるのはどうかと思うけど、他に比べようが無いので)、1件に対して0.025人なので、20倍以上の危険性(繰り返すけど、単純比較できないので参考までの数字で)だ。件数が少ないからどうでもいいっていうことではないんですよ。

ただ、いかんせんその「警告システム」とやらが、10ヶ所程度での導入で、もっと言えば仮に全ての入口に設置したとして、どこまで効果があるのか疑問なのです。そもそも逆走に気がつかないようなドライバーに対して有効なシグナルを送れる警告というのはどのようなものなんだろうか。逆走してしまうような人というのは、そういうのを認識できるかどうか怪しいような気がする。

2007年01月24日

1月に入って死亡事故が急増 山形県警が街頭指導の強化など緊急作戦

死亡事故ゼロへ緊急作戦、街頭指導を強化・県警(山形新聞)

ここのところ交通事故、特に死亡事故のニュースが多いなと思ったら、山形県警がきょうから金曜日まで「交通死亡事故抑止緊急3日間作戦」というのを行うそうです。いつも思うけど、こういうのって「呼びかけを行う」という警察官の実際の行動よりも、「警察でこういうことをやります」っていう周知・報道のほうが「事故が多いんだな」っていう警戒心を呼ぶ気がするんだよね。皮肉なことに。

記事によれば、1月に激増した死亡事故を詳しく見ると、やはり高齢者による事故が多く、しかも、

> 道路凍結によるスリップ事故など「冬型」の事故よりも、
> 昼すぎから夕方にかけて、ドライバーが歩行者に気付かずにはねるなどの
> 「秋型」の事故が目立つのが特徴。

という、半ば納得で半ば意外な事実。そういえば、秋と冬とでは雪や凍結がある分だけ冬の方が危ないイメージがあるけれど、逆にそれによってスピードは落ちるし注意もするから、案外一概には言えないのかもしれない。

> 同課は「高齢者は暗くなる前に用事を済ませ、
> ドライバーは夕暮れ時には危険を感じたらすぐに停止できる安全な速度での運転を
> 心掛けることなどが大切。雪がないからといって油断しないでほしい」と強調している。
とのこと。

2007年02月14日

スリップ事故による死亡事故の訴訟で、遺族とNEXCO東日本・日産が和解

長野の上信越道事故訴訟で和解成立(信濃毎日新聞)

長野県の高速道路でのスリップ事故に関する訴訟のニュースから。この死亡事故で、
> 遺族3人が路面の不整備と乗用車の不備が原因として、
> 日本道路公団(現東日本高速道路、東京)と、車を製造した日産自動車(東京)に
> 総額約7000万円の損害賠償を求めた
という裁判について、6項目の和解条項をもって和解が成立。具体的には、
> (1)東日本高速道路と日産は哀悼の意を表し、冥福を祈る
> (2)東日本高速道路は法規に従って道路を維持、修繕、管理し、交通の安全と円滑化を図る
> (3)日産は車の安全技術の研究開発に引き続き取り組む-など。
> 和解金は盛り込まれていない。
とのこと。和解金が盛り込まれていないことについて、遺族側の代理人のコメントとして、
> 「訴訟は損害賠償が目的でなく、遺族は事故が2度と起こらないことを望んでいる」としている。

記事を読む限り、そもそも十中八九損害賠償は認められないだろうなという気がする。かと言って、遺族の気持ちもわからないわけではないので、読んでいていかんともしがたい気持ちになる。

東北地方の高速道路、暖冬のせいか通行止めは昨年の1割に減少

高速道路における冬期交通確保の状況について~ 暖冬に油断することなく冬の高速道路の安全確保に努めます ~(NEXCO東日本・東北支社)

まあ、そりゃ冬季間の高速道路の通行止めの理由って言ったら、積雪・雪による視界不良・それらに起因する交通事故が大半を占めるわけだから、暖冬で雪が少ないともなれば、当然通行止めも減るわけだ。それにしても昨年比で90%減、平年比でも85%減というのは、NEXCOの努力やドライバーの安全運転というのもあるんだろうけど、今年の冬の異常さを表す指標の一つかもしれない。

ちなみに、この90%減や85%減の数字の根拠となっている「通行止め量」の定義を初めて知って驚いた。上のリンク先の参考資料というPDFファイルに載っているので引用する。

> 高速道路の上下線のうちどちらか一方(片側)の延長1kmの区間を1時間閉鎖した際の
> 通行止め量を1km・hr(1km×1hr)と定義しています。
計算例にもあるとおり、10kmの区間が上下線にわたって1時間通行止めになったときの通行止め量(10km×2×1hr)も、20kmの区間の上り線が1時間通行止めになったときの通行止め量(20km×1×1hr)も、同じ20km・hrなんですね。これは知らなかったなあ。よく考えると、確かに片側だけ通行止めになっているときもあるから、当たり前と言えば当たり前なんだろうけど、ちょっと勉強になった。

そうそう、NEXCO東日本管内の雪道情報のサイト「http://e-white.jp/」だけど、昨年同様に「http://www.yukimichi.info/」からも飛べるように、勝手にしちゃいました。

2007年02月15日

「第1回 NEXCO東日本 新メニューコンテスト」が3月7日に開催

「第1回 NEXCO東日本 新メニューコンテスト」の開催について~陳建一さん、ダニエル・カールさんが審査員!~(NEXCO東日本・本社プレスリリース)

審査員にダニエル・カールですよ!これは寒河江SAが勝ったも同然じゃないか!
と思ったら、各地区の予選からの出場10作品に名前が無い。それじゃいくらダニエル・カールの名前があっても興味のきの字も湧きやしないね。

そもそも、寒河江のしょぼいSAが予選会に出場したかどうかも怪しい。
NEXCO東日本のエリア内で、元々SAPAが無い東京都を除けば、都道府県として唯一「ハイウェイウォーカー」が配布されていないのがこの山形県だ。若干僻みっぽい書き方になるが、どうもこのネクセリア東日本から切り離された第三セクター経営というのがダメな気がするんだよね。他のSAPAと比べたりとか切磋琢磨とかそういう意気込みが感じられない。チェリーランドと比べても言ってみれば身内同士の戦いになるどころか、比べるまでもなく不戦敗状態だし。

R112の道の駅もそうだけど、県外からの観光客もかなりいるし、何より寒河江SAは宮城や福島といった近県や県内のサラリーマンもよく立ち寄る施設だから、売り出し方は幅広いと思うんだよね。メニューにしたってもう少し気合を入れてほしいです。
山形県内唯一のサービスエリアなのだから、県がテコ入れすることも考えていいのではないだろうか。県外客に対する「山形セレクション」のPRや、山形県産の食品を用いたメニューを提供してPRするとかね。「やまがたプラザ ゆとり都」とはちょっと違った客層が見込める、第二のアンテナショップともいうべき存在だと思うのだけど。
既に知名度の高いさくらんぼやラフランスをシーズン中に売るよりも、山形牛・山形地鶏・庄内豚etcをPRしていくことのほうが、販路の拡大になると思うんだよね。寒河江市やそれこそ山形県がそこらへんの価値を知ってくれればいいのにな、と思う。

2007年02月19日

「日本海東北沿岸自動車道を中期整備計画に盛る」冬柴国交相が要望に答える

日沿道を中期整備計画に盛る-地元要望に冬柴国交相(山形新聞)

日本海東北沿岸自動車道の整備促進の要望を受けた冬柴国交相が、
> 「07年度中に、特に必要な道路を記した中期計画を策定する。
> 皆さんが待ち望んでいる道路(日沿道)はきちっと書き上げるつもりだ」と語った。
とか。

いや、それはいいことなんだろうけど、疑問点が2つばかり。簡単に書きます。
その1として、
> これに対し冬柴氏は、去年視察した日沿道について
> 「建設が大変遅れている。促進を指示した」と理解を示し、
「促進を指示」って、そんな簡単にできるものなんだろうか。

その2として、
いわゆる「真に必要な道路」の中に、日沿道の県境区間のような、高速自動車国道法の整備計画にも上がらなかったような区間が「真に必要」と言えるのだろうか、そして「きちっと書き上げる」などと言ってしまっていいのだろうか。

恐らく、新直轄方式による整備ではなく、A'での国道バイパス方式の整備か、あるいは現道を活用した地域高規格あたりでお茶を濁すんじゃないのかなあ。

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2007年02月21日

パブリック・コメント×2 新直轄の管理費割合と山形の中心市街地再生

官公庁の政策や法令改正に対して、事前に要望を伝えられるように(建前上は、官公庁が事前に広く意見を聴取するために)最近増えてきているパブリック・コメントが2つあったので、ここで紹介。まずは国土交通省の道路局が出した
高速自動車国道法施行令の一部を改正する政令案に関するパブリックコメントの募集について(国土交通省・道路局)

かいつまんで書くと、いわゆる「新直轄」で整備が進められている高速自動車国道の開通後の管理費etcを誰が負担するかということについて定めるというもの。

え?何をいまさらと思ったので関係法令を再チェックしてみる。まず新直轄がいわゆる「高速道路」と違う点は、「国と都道府県が費用負担して作る」のうち、国等が作る根拠となっているのが、高速自動車国道法の第6条、
> 高速自動車国道の新設、改築、維持、修繕、(中略)その他の管理は、国土交通大臣が行う。
だ。(法体系上は、むしろ高速道路会社の建設する方がイレギュラーな扱い。道路整備特別措置法の第3条で、この「定めにかかわらず」という規定で(はしょって書くけど)高速道路会社に権限が与えられているわけで)

で、この費用の負担について書かれているのが今回のパブリック・コメントにある高速自動車国道法施行令。この第11条で、
> 高速自動車国道の新設又は改築に要する費用についての国の負担割合は、4分の3(道の区域内にあつては、10分の8.5)とする。
とあって、なぜかここで費用負担を行う対象に、法と施行令に食い違いが出ていたのだ。つまり、法で定められている国の行う範囲を大雑把に書くと「新設+改築+管理」なのだが、施行令で定められている費用負担の割合を行う範囲は「新築+改築」までだったのだ。
今回、この施行令を改正して、費用負担を行う範囲を法に合わせて管理(維持・修繕等もあるけど、大雑把にひとくくりにしちゃいます)まで広げようというもの。そして、それについての意見を求めると言うもの。

いやあ、むしろ今まで棚上げになっていたことを知らずに驚いた。
てっきり整備のスキームを作ったときに、管理についても含めて1:3という比率を決めたものだとばかり思いこんでいた。妙に勘ぐってしまうのは、もしかして地方は自らの管理負担を新直轄が導入された当時に考えていなかったのではないだろうか(もっとも、これは直轄国道の例を考えると、さすがにそのような甘い考えは無かったと思うが)。あるいは、マジックとも言うべき地方交付税の重点配布が管理のお金については切り離されちゃうのかな。ちょっとドキドキするなあ。

もう一つのパブリック・コメントは、山形県の
「山形県中心市街地再生まちづくり基本方針(案)」パブリックコメントの実施について(山形県)
なんだけど、正直言ってあまり中身が無いというかなんというか。

既に中心市街地の空洞化なんて言わずと知れた事実だし、住宅の郊外化に続いて大規模店舗の郊外進出が続いているのもまた事実。その一方で、例えば山形市を見ても七日町や本町でマンションが建つという新たな流れもある。(例:山形市中心部相次ぐマンション建設 活性化へ住民ニーズ模索(河北新報))
かたや、山形→仙台の流れに加えて、将来は米沢→福島という流れも見えてくるだろうから、これまでの「市内中心部に住む人」→「郊外の大型店」というお金の流れ、商店の空洞化に加えて、「県内に住む人」→「県外の大都市」という流れもできあがるだろうね。

今回の案にある
> ◎これまでの実践の芽を伸ばし、商店街全体として独自の強みや競争力を発揮しうる、
> 戦略的な取組みへの発展化を促進
> ◎消費者・生活者を起点とした取組みへの発展化を促進
というのが絵に描いた餅にならなきゃいいなと思うけど、読んでいて残念なのは、餅の絵にすらなっていないような気がするんだよね。あくまで「方向を示すもの」っていうのはわかっているんだけど。

山形県の「道路の走りやすさマップ(冬みち版)」が完成

山形県の「道路の走りやすさマップ(冬みち版)」が完成しました。~冬みちの「走りやすさ」を色で表現~(国土交通省・山形河川国道事務所)

>  ユーザーの視点に立って、現地の道路事情に詳しくない観光ドライバーへの情報提供を行うとともに、
> 道路網の整備状況を把握し、それを分析評価することで、整備計画への活用を図ることを目的として、
> 道路の走りやすさ(道路構造)をランク別に色分けしたものが「走りやすさマップ」です。
>  昨年9月に山形県版(通常期)の走りやすさマップ(お試し版)」を作成・配布し、
> アンケート調査を実施した結果、多くの方々から「良い取り組みである」との評価を頂きましたが、
> 東北地方においては冬期間の走りやすさも重要であると考え、
> 今回山形県版の「冬みち版」を作成しました。

ごもっとも。

> ●「走りやすさマップ【山形県版】」はこちらで無料入手できます!
> ・道の駅(山形県内の全箇所)
> ・山形県庁、山形県内の全市町村役場等
> ・山形河川国道事務所、酒田河川国道事務所
> ・山形県内の高速道路休憩所(サービスエリア等)
> などで入手できます。

え。Webでは無いんですね。OTZ

===追記===
冬みち版走りやすさマップ・県渋滞対策協が作成(山形新聞)

2007年02月26日

道路上での暖冬悲喜こもごも

1月の車の平均速度、50キロ超-暖冬で県内主要国道(山形新聞)

> 県内主要国道を通行する今年1月の車の平均速度は時速53.6キロで、
> 最近5年間で唯一、50キロを超え、最も速かったことが21日までに、県警察の調べで分かった。
すごいなこれは。今年はまったくと言っていいほど路面に雪が無く、そのことが平均速度を格段に押し上げた模様。

> 大雪だった2006年と比較すると、最大で24キロ、平均では7.5キロアップしており、
> 県警は暖冬の影響でドライバーの安全運転意識に油断が生じていると指摘する。
っていうからこれは逆に恐ろしいね。
表にある、R112月山沢南行きやR113飯豊落合東行きなんて60km/hを超えてるよ。これって平均が既に速度オーバーっていうことか。

一方、暖冬がもたらす交通危険度アップは、速度の上昇だけではない。
暖冬で?死亡事故多発(朝日新聞)

記事のよくわからないのは、1月22日に米沢でおきた
> 近くの女性(84)が、歩道に突っ込んできた男性(74)の軽乗用車にはねられ、死亡した。
> 米沢署によると、女性は知人と立ち話をしていたという。
という事故について、
> 例年なら、お年寄りが野外で立ち話をする季節ではない。
> だが、今年は雪が少なく、比較的温かい日が多かったため、
> 「高齢者がちょっとそこまで、と外出する機会が増えている」と県警は推測する。
という推測がなされていること。おいおい、歩道に車が突っ込んでくるのは立ち話と関係ないだろ。
とはいえ、思わぬ暖冬でいつもの冬道とは違った状態が続いているのは確か。歩くほうも運転するほうも油断は禁物だ。

この暖冬で思わぬ利を得たのがゴルフ場と高速道路だ。
暖冬で高速道も「大助かり」…除雪費用が4割減(読売新聞)

NEXCO東日本によれば、この冬の雪による通行止めは昨年の5分の1。除雪にかかった経費も6割に留まっているとか。逆に通行止めが減ったことや、気候も温暖になったことも相まって交通量、特に自家用車の利用台数が増加し、1月の料金収入は昨年より4.0%増なんだってさ。

2007年03月06日

日本海東北自動車道・温海~鶴岡の温海トンネル避難坑が貫通式を迎える

日本海沿岸東北自動車道 温海~鶴岡間 温海(あつみ)トンネル避難坑貫通式のお知らせ(国土交通省・酒田河川国道事務所)

新直轄で事業が進められている日本海沿岸東北自動車道の温海IC(仮称)~鶴岡JCT(仮称)のうち、長大トンネルの温海トンネルがついに貫通式を迎えました。
と言っても、いわゆる道路としてのトンネルではなく、その脇に作られる避難坑というもの。これは最終的な目的としては、道路のトンネルで事故や災害が発生したときに、文字通り避難のための通路として用いられるもの。そのため、この温海トンネルの避難坑の大きさも、
> 完成後は救急車両1台が通行できる仕様となっています。
という大きさになっている。同時に、技術的な側面で見ると、大きな断面の道路トンネルを掘るよりも先に断面が小さく掘り進みやすい避難坑を掘ることによって、地質の確認ができたり、水抜きを行うことができるという利点があるという。なるほどね。

ちなみにこの貫通式。どうせ国土交通省とか建設業者とか地元行政の偉い人たちだけでやるのかと思ったら、
> ※ なお、貫通式当日の13:00~16:30まで貫通地点の見学会を実施します。
とのこと。うわ、行きてえええええええ。避難坑なんてそうそう見られないぞ。でも平日じゃねえか!

2007年04月24日

酒田みなとインターチェンジの風力発電

週末、カミさんと実家に帰った際に、折角だから花見に行こうという話になった。
土曜日、不運にも雨に見舞われてしまったのだけど、なぜか鶴岡でも酒田でもなく遊佐町に出かける我が家。天気も悪いが我が家の頭も悪いな。山形新聞でも開花状況が載っている中山河川公園を目指す。

そんな中、山形道の酒田みなとインターチェンジで少しミニサイズの風車を発見。大型車の転回場に入り込んで見に行ってみる。

酒田みなとICの風力発電 (04/21撮影・酒田みなとICにて)

どうやら風力発電をしているようなのだが、何しろこじんまりし過ぎていてどうにも商業ベースではなさそうだ。しかも酒田みなとICは末端インターだから、電気を使うような建物もない。これはいったい何なのかと近寄ってみたが、やっぱり風力発電の風車だ。風を受けてグルグル回っている。

多少近寄ってみる (04/21撮影・酒田みなとICにて)

足元にあった説明板を見ると、やはり昨今の環境に対する企業の見方もうかがえる。前後の土地を見ると、将来の延伸も考えてか、酒田みなとの本線からちょうど延長線を伸ばしたラインで、県道にぶつかる場所まで高速道路で用地買収済みみたい。その空き地を利用して、なおかつ風力で得られた電力を使って、電光掲示板やら自発光デリニエイタの電力の足しにしているみたいだ。

説明板 (04/21撮影・酒田みなとICにて)

5KWと小規模ながらも、これはけっこういいことだから、NEXCOももっと沢山作ったりPRしてもいいんじゃないだろうか。それともこの風力発電、実は赤字が出ているのかな?そのくらい地味な扱いだ。

ハイウェイラジオの「放送区間終わり」

寒河江SA?で撮ったポスターの一部

NEXCO東日本のホームページの中でも、なかなか侮れないコンテンツの一つに、東北支社の「今月のお客様の声」がある。

もっとも、東北地方で高速道路を頻繁に使っている人なら、SAやPAのトイレ、掲示板などで見かけるポスターのやつ、とでも書けばピンと来るんじゃないだろうか。
どことなく、スーパーの入口に貼ってある「お客様からの投書」(お客からの投書と店側からの返答が掲示されているやつ)を思わせるものだけど、さすがに金をかけているためか、苦情や質問もかなり腐心して選んでいるように見える。そりゃそうだな、「高速道路高いです」なんて投書を取り上げてもどうしようもないしな。

中には秀逸な質問や意見もあって、これがけっこう面白い。今回(2007年3月分)、「おっ」と思ったのは、
ハイウェイラジオの放送区間の看板について東北地方の高速道路には、
「放送区間始まり」の看板があるのに、なぜ「放送区間終わり」の標識がないのでしょうか?

というもの。

NHKの周波数は覚えていないくせに、ハイウェイラジオの1620kHzは全国一律だしいつの間にか覚えてしまっている(YBCの918kHzも覚えているが)。そんな馴染みのハイウェイラジオだが、確かに「ここから」というアナウンスの標識(あるいは「○km先から」というアナウンスの標識)は見たことがあるけれど、「ここまで」というのは、ほとんど見たことがない。

その理由は以下の通り。
放送区間は、制限速度で高速道路を走行した場合、
ほとんどのお客様が放送内容をご理解いただける、
最低2回の放送を聴ける延長を確保していることから、
東北地方に限らず全国的に「おわり」の表示板を設置しておりません。

なるほど。確かに普通の人がラジオをつけて、情報をモノにできる区間さえ電波を飛ばしていれば充分だ。そして、恐らくほとんどの人がそうだと思うが、電波の範囲が終わる前に、そもそも情報だけ仕入れればスイッチを切ったり他の局に切り替えるし。

とは言いつつも、一つ気になったのが『全国的に「おわり」の表示板を設置しておりません。』というもの。あれ?どこかで「ここまで」っていう標識を見たことがあるような気がするんだけどなあ?

2007年04月28日

山形県警がゴールデンウィーク中の渋滞予測地図を始めて作成

GW期間中の渋滞予測地図-県警が初めて作成、HP掲載(山形新聞)

いよいよ始まった大型連休、今年は1,2日を休めば9連休というのもあって、移動の長距離化+スケジュールの長期化もしてるのかな。

さて、山新にも出ているように、山形県警が始めて県内の交通渋滞予測マップ(山形県警・PDFファイル)というものを作った。

県内で特に渋滞が予測されているのは次の4ヶ所。
・R13 上山市中山~南陽市川樋の北行き(ピーク10km)
・R13 山形市飯田~上山市金瓶の南行き(ピーク4km)
・R7 遊佐町吹浦~菅里間の南行き
・山形道西川ICの本線料金所

山新にある
> 国道の3地点についてはいずれも、4車線から2車線に車線が変わる地点。
> 合流の際に車の速度が落ちることで車の流れが悪くなるという。
というのは、ちょっと疑問符の残る説明だけど、長距離移動はもとより県内移動でも渋滞する時間帯を外すなどして、あわてない運転を心がけるとしますか。

「東北の5年で見えるみちづくり」が公表 日沿道の温海~鶴岡はH23年度開通予定

11年度までに2車線開通・日沿道温海―鶴岡間で国交省目標(山形新聞)
日沿道:温海-鶴岡区間、11年度開通の見込み--国交省 /山形(毎日新聞)

先日、国土交通省の東北地方整備局が公表した「東北の5年で見えるみちづくり」。これは、国道の新設や改築をはじめ、東北地方の道路整備の今後の目標、そして昨年の設定した目標に対する評価をまとめたものなのだけど、やっぱり新聞の注目点は、今年度新たに目標に加わった日沿道の温海IC~鶴岡JCT(H23年度)みたいだ。

既にここでも何度も取り上げているけれど、同区間はかつての日本道路公団が作る有料の高速道路ではなく、国と地方自治体のお金によって建設される新直轄方式が採用されて、建設が進められてきた。ところが不思議になことに、そのまま道路公団が、つまり現在の3つの高速道路会社が建設する区間については完成予定年度がそれこそ平成32年度まで公表されているのに、新直轄の区間については伏せられていた。

今回、同区間の完成目標年度が公にされたことで、地元の自治体や関係者も胸をなでおろしたことだろう。そして同時に、完成した後に地元がすべきことは、平成23年度までにスタンバイさせねばならない。幾度となく書いてきたけど、高速道路はあくまでもツールなのであって、それ単体は打ち出の小槌でも何でもない。ましてやこの区間は新直轄で作られるいわば「有用道路方式では採算が取れない」道路なのだから、なおのこと地元も他人(接続するNEXCO東日本や建設主体の国)に任せちゃダメなわけで。記事や国交省のペーパーを見ると、ここができたことによって8分の時間短縮だとか、病院への30分圏域人口がどうだとかダブルネットワークだとか書いてあるけど、8分の短縮で何が生まれるのか(もっとも、この高速道路なんてこの1区間だけで考えてはダメで、例えばR7で言う、新潟県境から酒田や秋田県境までの時間で考えるべきだけど)を考えて生かしていかないと、「ご立派な道路」が出来て終わり。むしろR7沿線の産業が衰退して終わっちゃうよ。ここはこうご期待だ。

このほか、H19年度に完成目標として上がっているのは、R13主寝坂道路の残り区間、R113赤湯BPの一部区間、R7宮海拡幅の残り区間、R13上山BPの一部区間。上山BPは本当に早く作ってほしいと思う。その後に東北中央道が作られるという計画はどうかと思うけど。

ハイウェイカードの払戻し、平成19年9月からは振込みでの払戻しのみに

ハイウェイカードの払戻しは郵送受付による銀行等への振込みとなります~ 現金での払戻しは平成19年8月まで ~(NEXCO東日本)

ということだそうで、今回のゴールデンウィークやお盆の時に「あれ?いつの間にハイウェイカードって使えなくなったの?」と気づいた方は、そのままの足で払戻しされることをお勧めします。

2007年05月08日

GWの高速道路の利用状況@山形県

ゴールデンウィーク時期における高速道路のご利用状況【東北地方版】(NEXCO東日本・東北支社)

そもそも、山形県内の高速道路がゴールデンウィークに混んで混んでニュースになるなんてあるわけがない。
あったとしたら、それはきっと事故によるもので、それにしたって10kmも20kmもつながるかどうか怪しい。

河北の
桜の名所振るわず GW・東北 弘前、12万人減(河北新報)
を見ると、この時期に観光客がどっと押し寄せるのはやっぱり北東北の桜だ。
県内で見ると、上杉まつりが好天に支えられたことや、再来年の大河に「天地人」が決まったこともあってかトップ10にランクインした。ん、「天地人」は絶対関係無いな。
ここでリナワールドが間違ってランクインするような世の中だったら、県内でも渋滞が起きているのかもしれないけどねえ。

もっとも、東北全体で見ても、この連休の交通量は昨年の同時期に比べて0.9%増(高速道路・一般有料道路合算)と、NEXCO東日本全体の2.3%増という数字に比べて、いまいちインパクトに欠ける。
昨年は2+5連休と、5/1,2を休まなくても5連休を使ってかなり遠出が見込めたけど、今年の3+4連休だとそこまで遠くにでかけようという意欲が足りなかった、ていうこともあるのかな。

肝心の山形県内だけを見ると、利用台数は-0.6%。もはや誤差の範囲でコメントがしづらいことこの上ない。
NEXCOが「約1.2倍となりました」というETCの利用率にしても、東北の平均21.8%増(台数ベース)を下回り、東北6県でいちばん低い伸び(19.1%増・同じく台数ベース)で、しかも利用率だけ見ても6県のうち4番目というコメントのしづらさ。

唯一プラスな話題と言えば、昨年10月に本格運用が始まった寒河江SAのスマートICが、昨年同時期に比べて出入り交通量37.9%増と、東北全体で見ても泉PAのスマートICに次いで伸び率が高かったということか。でも、昨年より10%以上伸びたICって、9ヶ所のうち5ヶ所がスマートICだから、これも喜んでいいのかどうか。

前方不注意防止のため、助手席荷物にシートベルト

助手席荷物にシートベルト-米沢地区安協が呼び掛け(山形新聞)

最初にこの記事のタイトルだけを読んだとき、てっきり「助手席の荷物にシートベルトをしておけば、万が一事故に遭ったときにも物が飛び散らなくて怪我しないですむ」っていう意味かと思ったけど違った。

荷物をかごに入れてシートベルトで守れば、運転中に動くこともなくなり、
> 「荷物をボックスに入れてしまえば、動く心配もなく、運転に集中できる」
という。なるほど、これは確かに言える。記事の
> 急カーブや急ブレーキをかけた際、
> ドライバーが助手席に置いた買い物かごなどの荷物を手で制止することに気を取られ、
> 追突事故を引き起こすケースも少なくないとされている。
というのは少しオーバーな気もするけれど、余計なことに気を取られないようにすることは、事故防止もさることながらストレスの少ない運転にも結びつくしね。

助手席に人が乗るときに外して、また荷物を置くときに持ってくるというのがちょっと面倒かなあというのが難点か。それは面倒くさがりすぎだろうと言われると辛いけどね。

2007年05月10日

NEXCO中日本の「ドライブコンパスmini」を入れてみる

ブログパーツ「ドライブコンパスmini」(NEXCO中日本・高速日和)

NEXCO中日本の運営するポータルサイト、高速日和(http://kousokubiyori.jp/)の中にある高速道路のルートと料金が検索できるシステム「ドライブコンパス」が、ブログパーツとして、個人のブログやサイトに貼ることができるようになった。
さっそく、これを導入してみた。

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2007年05月12日

交通安全県民運動がスタート

飲酒運転絶対しない-交通安全県民運動がスタート(山形新聞)
春の交通安全運動:「注意んガム」で安全運転訴え /山形(毎日新聞)

> 約380人の参加者を前に、斎藤知事と安田貴彦県警察本部長が
> 「暖冬だった影響で、今年は前年を上回るペースで死亡事故が発生している。
> 死者の6割がお年寄りで、子どもたちと高齢者の安全をしっかり確保しよう」と呼び掛けた。

そう言われてみれば、前に「道路上での暖冬悲喜こもごも」なんてのを書いたのを思い出した。

> 今回は▽飲酒運転の根絶▽自転車の安全利用の推進
> ▽交通マナーアップによる交差点・道路横断時の交通事故防止
> ▽後部座席を含むシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底-
> が運動の重点項目。期間中、県警は飲酒運転の取り締まりに力を入れる。

ということだそうなので、ドライバーの皆さんは気をつけて。
いや、運動期間中だけの問題じゃないけど。

2007年05月15日

「1月生まれは凍結路面に注意」 ドライバー誕生月の事故傾向を酒田署が分析、冊子に

ドライバー誕生月で事故傾向-酒田署が分析、冊子に(山形新聞)

> 酒田警察署(島津光男署長)は、2006年中に管内で発生した
> 人身事故の発生原因や時間帯などの特徴を、
> ドライバーの誕生月ごとにまとめた冊子「みんなのための交通事故防止」を初めて作った。

まさか警察がこんな星占いみたいなことをやるとは思わなかった。
曜日ごとや時間帯ごと、原因などを集計して傾向をまとめたということで、主なものは
> ▽1月生まれは凍結路面で事故発生率が高い
> ▽2月生まれは市道、町道での事故が多い
> ▽8月生まれは土、日曜日に事故を起こしている-などと記している。
とのこと。本当なのかこれは。

> 同署交通課の高橋和幸交通規制係長は
> 「事故を起こさなかった人は『事故は人ごと』と思いがち。
> 冊子の分析結果で得られた特徴は偶然かもしれないが、
> 各家庭などで話題にしてもらい、一人一人のドライバーが安全運転を心掛ける
> 一助になれば」と話す。
どう見ても偶然とは思うのだけど、それの前段部分は確かにうなずける。これを信じて市道や町道を避けたり注意して走行する2月生まれがいるとは思えないし、逆に8月生まれが平日の凍結路面で事故を起こさないとも思えないけれど、誕生月に着目したことで一つの話題にはあるわな。それを警察がお金使ってやるのはどうなのかなあという疑問はやっぱり残ってしまうけれど。

2007年05月16日

道路整備促進協議会が総会、高速道ネットの早期整備求める決議

県道路整備促進協:高速道ネットの早期整備決議--総会 /山形(毎日新聞)

NEXCO東日本「気をつけて!高速道路ヒヤリマップ」を作成

NEXCO東日本「気をつけて!高速道路ヒヤリマップ」(Reasponse)
「気をつけて!高速道路ヒヤリマップ」を作成しました~ 5月11日よりホームページでご覧いただけます ~(NEXCO東日本・プレスリリース)

2007年05月25日

新潟山形南部連絡道路・日沿道の期成同盟会

早期完成へ自治体が連携 新潟山形南部連絡道路(山形新聞)
日沿道県境区間の早期着工を 期成同盟会が建設促進大会(山形新聞)

ぜったい、行政のエネルギーのかけ方が間違っている気がする。

2007年05月29日

NEXCO東日本東北支社オリジナル「『みちのこ はっぴーくん』トランプ」

七並べ用 東北オリジナル トランプ プレゼント(NEXCO東日本東北支社)

NEXCO東日本のHPから

あ、ちょっと欲しいかも。
むしろ裏面の会社のロゴとか必要ないから(笑)

そもそもなんで七並べ用のトランプなんて言っているのかというと、
> 七並べで遊んで並べていくと、東北の地図が完成!
> もちろんババ抜き等のトランプ遊びもできます。
ということで、並べた画像。

NEXCO東日本のHPから

ものすごくわかりにくいけれど、右に首を傾けると、うっすらと東北地方の絵になる。そうかそうか、これはジグソーパズルにもなるんだな。配列丸わかりだからならねーよ。
はっ。アトランダムで絵柄を作って本当にジグソーパズルにしたらどうだろう。でも、今度は七並べをやった時の面白さがまったく無くなるな。

この入手方法は至って簡単、いちばん上に貼ったリンクからNEXCO東日本・東北支社のホームページを見て、必要事項や応募先を葉書に書いて郵送するだけ。でも毎週10名さまにしか当たらないし、おまけに当選のチャンスは、毎週月曜までに届いた分を抽選するそうなので、6/4・11・18・25・7/1抽選、の5回(50人)だけ。
しかし、このキャラクターは、あのけだるさが愛らしくていいんだが、何回見てもだだちゃ豆のずんだ餅だよな。

仙台~山形、仙台~上山 高速バス定期便に明暗

仙台圏バス定期便に明暗 山形線快走、上山線苦戦(河北新報)

山形県と仙台市を結ぶ高速バスの話。
最初の段落にある、
> 県都同士を約1時間で結ぶ山形―仙台線は、
> 1台(約60人乗り)平均30人近い乗車があり、相変わらずの快走ぶり。
> 一方で、昨年4月に開通した上山―仙台線は10人に満たないなど苦戦しており、
> 仙台方面からの誘客が課題になっている。
というのが全て。

そもそも、仙台と上山を結ぶほどの需要が、最初から本当に見込まれていたのか、という疑問はぬぐえないわけだが。

2007年06月18日

NEXCO東日本も料金検索ブログパーツ「ドライブプラザサーチボックス」を配布し始めたらしいのだが...

このサイトには既に、NEXCO中日本による「ドライブコンパス」が設置されている。
(経緯や導入方法は、「NEXCO中日本の「ドライブコンパスmini」を入れてみる」を参照。)

と、思っていたらNEXCO東日本でも同様のブログパーツを始めたらしい。
高速道路料金検索パーツの無償提供を始めます(NEXCO東日本・プレスリリース)
NEXCO 東日本、高速道路料金検索 Blog パーツの無償提供を開始(Japan.internet.com)

こんなこと書くとカミさんに蹴られそうなのだけど、元来浮気性なのでこっちに乗り換えようと思ったら、
eNEXCO ドライブプラザにそれらしきものが無い。
どうなっているんだこれは...。

2007年06月19日

NEXCO東日本の「ドライブプラザサーチボックス」を入れてみる

つい昨日、「NEXCO東日本も料金検索ブログパーツ「ドライブプラザサーチボックス」を配布し始めたらしいのだが...」というのを書いた。
その中で、
> こっちに乗り換えようと思ったら、eNEXCO ドライブプラザにそれらしきものが無い。
> どうなっているんだこれは...。
などと書いたが、今日見たら普通に見つかるじゃないか。何をやっていたんだまったく。

ということでさっさと導入する。
中日本のものと違ってこちらはいたって簡単だ。
まず、eNEXCO ドライブプラザの中にある「リンクについて」を開き、
下のほうにある「ドライブプラザサーチボックス(ブログパーツ)」という項目を探す。

するとここに、2種類のブログパーツがあるので、自分のブログのどこに設置するのかを考慮して、
縦タイプ(横幅160px固定)
横タイプ(横幅485px以上)
のどちらかに飛ぶ。

後は、自分のブログの文字コードに応じてソースをコピーし、ブログのテンプレートに貼り付ければ完了だ。
さっそくこのブログにも右側に設置してみたが、なにやら横幅が不十分でどこかぎこちない。
可変できないものか。

ちなみに、「NEXCO中日本の「ドライブコンパスmini」を入れてみる」と同様に鶴岡から新潟に向けてのルート検索をやってみたが、
やっぱり月山越えして村田JCT~郡山JCT経由だったよ。
おまけに中日本バージョンと違って色が淡白で、一見してどこに結果が表示されているのかわかりにくい。
設置して1分で後悔してしまうなあ。後発なんだからもう少し気合入れてくださいよ、NEXCO東日本さん。

2007年06月26日

酒田市で日沿道の建設促進を図る「夕陽ラインシンポジウム」開かれる

高速道の自由要請再確認 夕陽ラインシンポジウム 日沿道全線開通へ機運高める(荘内日報)
高速道路ネットの重要性理解 酒田で日本海夕陽ラインシンポ(山形新聞)
日沿道:必要性、意見を交わす--酒田でシンポ /山形(毎日新聞)

「自由要請」って、「重要性」のタイプミスだな。
> 日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の建設促進を図る
> 「第20回日本海夕陽ラインシンポジウムin酒田」が24日、
> 酒田市の東北公益文科大公益ホールで開かれ、
という書き出しだけ読めば、あとはいつもどおりの建設促進のフォーラムだ。
結局これって何が促進されるのかって言ったら、官僚の偉い人と政治家たちの言質を取ることだけ。
現実感というか実現される感が乏しいんだよな。

それにしても相変わらず出てくる加藤紘一。
> 「これから朝鮮半島の情勢が変わり、対岸との関係が深まるので、
> 高速を造って新潟、山形、秋田でうまく回すことが大切になる」(加藤衆院議員)
朝鮮半島情勢は関係ないだろ。また燃やされるぞこの人。

2007年07月03日

JAF、「高速道路事故マップ」を公開

JAF、高速道路の事故多発地点を地図化しネット上で公開(AUTO GALLERY NET)
高速道路のここでよく事故が発生します。走行時注意!~「高速道路事故マップ」を公開~(JAFニュース)

> JAF(社団法人日本自動車連盟)では、
> 高速道路(自動車専用道含む)における交通事故の防止を目的として、
> 過去の事故発生情報を記録した「高速道路事故マップ」をホームページに公開し、
> ドライバーに高速道路の危険エリアについて知らせ、安全運転を啓発する活動を開始した。

ということで、さっそくリンク。
JAF高速道路事故マップ

使い方は至って簡単、上の日本地図から検索するか、下のインターチェンジの一覧から探すことができる。さっそく山形近辺の事故状況を見てみると、

JAF高速道路事故マップから

と、事故の種類によって色分けされたうえ、事故の発生場所が一目でわかる。例えば、これでどこか一箇所をクリックしてみるとこうなる。

JAF高速道路事故マップから

事故の詳細がこのようにして表示されるのだが、「詳細不明」が多すぎて単に「事故が多いな」というのしかわからず、何に気をつければよいのか(スリップなのか、対向車なのか、急カーブなのかetc)がわかりにくいのが難点。また、例えば山形から東京まで行こうとする人がこれをやろうとすると、ちょっとやそっとじゃチェックしきれないのも残念かも。

AGNには、
> なお、事故履歴が100件近く掲載されている地点もあり、
> そういった路線については道路構造上何か問題がある可能性が高い。
> そういった路線を避けるなど、ドライブ計画を立てるのにも役立てることができる。
と書いてあるけど、そういうポイントには別の色を使ったり、路線ごとにそういう場所をピックアップして検索できるような仕組みになると、長距離ユーザにとっては嬉しいかもしれない。

2007年08月02日

日沿道・温海ICのアクセス道路が開通

あつみ温泉トンネルの開通式 日沿道温海ICアクセス道(山形新聞)
あつみ温泉トンネル:開通式、関係者ら祝う 日沿道温海ICへのアクセス道 /山形(毎日新聞)

あつみ温泉の温泉郷から山一つ西に出来上がるという日本海沿岸東北自動車道の温海IC。その温海ICとあつみ温泉との間を結ぶアクセス道路が開通した。これまでも、「温海ICへのアクセス県道、今秋にトンネル着工」「あつみ温泉と温海ICを結ぶアクセス道、07年度内完成見込む」などでこの話は書いてきたけど、こうして着工から開通まで見てみると、よくわからないうちにずいぶんこのブログを書いていたのだなあと可笑しくなってくる。

さて、このアクセス道路、当面は温海中と温海小を結ぶくらいしか役に立ちそうに無いのだけれど、温海ICが開通するH23年度には、いくらかにぎやかになるのかな。それよりも山北町から北上してくる車が利用しやすいように、R7からICまでの道路をもっと整備するべきだと思うんだが。

2007年08月21日

20日から山形道などで料金割引社会実験始まる

ETC車高速割引を拡大∞東北6県できょうから(朝日新聞)
東北地方の高速道路の料金割引社会実験~8月20日から開始します~(国土交通省東北地方整備局)

以前、山形市周辺の山形道・東北中央道でも「社会実験」(この名称なんとかならないのかな)でETCの時間帯割引を行っていたが、今回のは少し違う。
東北6県でそれぞれ行っているので、詳しくは上のリンク先(国交省)を見てほしい。なお、割引内容(PDF)だけ見るのも可。

さて、今回の料金割引実験の目的は、
> 地方部で国道に並行する高速道路を有効活用し、
> 地域が抱える課題(一般道の慢性的な渋滞等)を解消・緩和するため
と書いているように、高速と並行する一般道の渋滞解消等が目的だ。というか、高速道路を有効活用することで達成される地域の課題ってほかに思いつかないんですが。

そういった意味でいくと、今回の山形周辺の割引対象エリアは広い。東北中央道は全線、山形道も寒河江SA併設のスマートICから村田JCTまで、さらに東北道の国見ICから泉ICまでも範囲に入る。どんだけだよ。山形市周辺の一般道の混雑緩和のためなのか、R48などの交通の転換か、はたまた山形-仙台だけではなく、山形-福島という広域移動の活性化を狙ったものなのか。これは壮大な実験だなと思う。

もっとも、利用する側としてしては割とどうでもよくて、「いつ」「どこからどこまで」「どうすれば」安くなるか、というのが肝心だ。
記者発表によると、この実験は既に20日から始まっており、終了日は未定。報道では年内いっぱいは続けるようなことを言っているけどどうかな。平日の15時~17時という、帰りの通勤時間帯よりは早いけど、買い物とかでそれなりに交通量が増える時間帯が対象。入口か出口の料金所をETCでこの時間帯のうちに通過すれば3割引になるというものだ。ただし、対象距離は100kmなので、例えば山形上山ICから東北道の国見ICまで走るような場合は割引対象とならないので注意が必要だ。というか、そんな人は蔵王ICから降りてR13経由で行く気もするし、福島からR13、白石からR113を使うんじゃないかという気もするけど、まあいいや。

上にも書いたけど、これが本当に「高速道路の料金を下げる→高速道路に一般道の交通が転換される→沿道の混雑を緩和する」と教科書どおりに結果に結びつくかどうかは未知数。まず時間帯の設定からして、どういう交通を狙っているのかわからない。高速道路に転換できるのかな。非ETC車両の多いような層が大半を占めていたら、まさかこのためにETCをつけようなんて思わないはずだから、あまり転換されないんじゃないかなあ。むしろ、全時間全車種を2割引とかしたら交通量がどうなるか、っていうほうがいわゆる料金引き下げの議論に結びつくから、はるかに全国から着目されるような気がするけど、そこまで大英断を下せる人はそういないか。

2007年08月27日

山形道にカモシカが迷い込む トンネルで捕獲

山形道にカモシカ トンネルで捕獲(読売新聞)

こんなことがあるんだね。
> 26日午後1時ごろ、山形市釈迦堂の山形自動車道
> 山形蔵王インターチェンジ(IC)近くの唐松トンネル内下り線で、
> 「国の天然記念物のニホンカモシカらしい動物がいる」と、
> 東日本高速道路東北支社仙台管理事務所にドライバーから通報があった。
唐松トンネルってどこかと思って調べたら、笹谷トンネルから山形のほうに降りてきて、
山形蔵王インターの直前のトンネルらしい。
ああ、あのトンネルを抜けるとインターが見えて一安心するあそこか。って、市街地近っ。

> 県警高速隊によると、カモシカはトンネル内の車道脇の作業用の歩道上にいた。
> 同隊が、天然記念物に関する業務を所管する県教委に連絡するとともに、
> 獣医師に捕獲するよう依頼。県教委職員らも立ち会うなか、
> 獣医師が麻酔銃でカモシカを撃って眠らせたうえで、高速道路上から運び出した。
> 車とカモシカが衝突するなどの事故はなかった。カモシカはけがをしている様子だったという。
これはこれは大捕物で。この影響で関沢と蔵王の間が30分ほど通行止めになったらしい。

高速道路はもともと、ほとんどどんなところでフェンスによって隔てられているのだけれど、
中にはこれを掘ってくぐる小動物もいるし、カモシカクラスになると飛び越えるのもいる。
運転していると、確かに高速道路にそんな動物が出てくるなんて思いもしないが、
よくよく考えると一般道だって動物が横切るなんていうのはよくある話だな。
当然、動物の侵入が頻発したり予測される場所には対策はされねばならないけれど、
運転する側も、特に注意喚起の看板があればなおのこと「まさか」っていう考え方をせずに
「もしかしたら」っていう考え方で運転しないといけないね。

どうでもいいけど、このドライバーさん、なんで仙台に電話したんだろう。
笹谷インターから山形側は、山形の事務所なんだけど。
NEXCO東日本東北支社事務所一覧

2007年08月29日

県警「ハイビームの活用を」と訴え 夜間死亡事故急増を受け

車のライト上向き活用を呼びかけ(読売新聞)

> 県警は、夜間車を運転する際、車のヘッドライトを上向きにする「ハイビーム」を
> 積極的に活用するよう呼びかけ始めた。
> 今年県内で起きた歩行者や自転車の死亡事故の大半で、
> はねた車が事故時にライトを下向きにする「ロービーム」で走っていたといい、
> 県警交通企画課は「対向車や前方の車がない時はハイビームで走るのが原則。
> 状況に合わせ、こまめにライトを切り替えてほしい」と話している。

ってあるけど、ハイビームって対向車の眩光を考えるとどうしても躊躇しちゃうもの。
記事によれば、ロービームだと40mほどまでしか光が届かないが、
ハイビームだと100m先まで届くとのこと。

> 同課は「時速60キロで走行中の車が急ブレーキをかけても、
> 停止するには乾いた路面でも33メートル必要」と指摘。
> 「ロービームだと、急ブレーキをかけても間に合わない恐れがある」とする。
確かに、交通量の少ない田舎道=田舎なので「いないだろう」という油断=田舎なので暗い
というのもあって、確かに田舎ほど危ない気がする。
だって、時速60kmなんて、......ねぇ。

自分もなかなか使うのをためらうハイビーム。
事故を起こしてからでは遅いのだから、積極的に使ってみることにするか。

ちなみに、読売の記事にハイビームとロービームの見え方の違いがあったので紹介。
読売新聞より

読売新聞より

記事の説明書きをそのまま引用すると、
> (上)がハイビームを使用した場合で、(下)がロービーム。
> 黒服の人までは40メートル、白服の人までは80メートル離れている。
なるほど。

2007年09月10日

9月16・17日に「ハイウェイコミュニケーション in 東北2007」が開催

東北6県の魅力を一度に体験できるイベント(carview)
ハイウェイコミュニケーション in 東北2007の開催について(NEXCO東日本・東北支社)

毎年、夏に仙台で行われているNEXCO東日本と東北6県のPRイベント。
今年は少し遅めの9月16・17日らしい。
> なお開催日は、9月16・17日の2日間で、両日ともに10:00~16:00の時間帯で実施される。
> 近くへ出かけるときは、このイベントで東北6県の魅力を一度に感じてみたい。

どんなイベントがあるのか抜粋すると、
> 【ステージイベント】
> * 東北の郷土芸能
> * キャラクターショー(楽天野球団マスコットキャラクター)
> 【会場内テント】
> * 特産品・工芸品販売、採れたて野菜販売、観光案内
> * 各地のグルメ、みちのくの味の販売
> * ETC車載器の特別価格販売(セットアップ料・取付料無料)
> * E-NEXCO PASSの申し込み受付
> 【体験や縁日】
> * 移動水族館(ふくしま海洋科学館)
> * 高速道路の働く車「高所作業車」の体験乗車
> * スーパーボールすくい等の縁日コーナー
> 【その他】
> * スタンプラリーで景品を配布
> * 来場者アンケートで素敵な記念品をプレゼント

NEXCO関係では、なぜか子供に人気の「高所作業車」が来るのが面白そう。楽天のキャラクターショー同様、大人にとっては割とどうでもいいけれど。むしろ気になるのが「移動水族館」というやつ。これはどんなのが来るのかな。

意外にナメてかかれないのが、東北6県からやってくる特産品販売のブースだ。産地の直販なので、今年はゆっくり見たいなあ。

2007年10月02日

酒田~遊佐の日本海沿岸東北道、都市計画案がまとまる

日沿道「酒田遊佐線」ルート 砂防林西側で7号と並行(荘内日報)

なんか、以前書いた「酒田以北の日本海沿岸東北道、国土交通省がルート案を地元に説明」で描いたのとあまり変わらない予感。

荘内日報より

荘内日報によれば、
> 酒田みなとICと遊佐IC(仮称)のほか、遊佐町比子で酒田方面、同町十里塚で秋田方面、
> それぞれ1方向だけ乗降可能なハーフICを設ける。
ということで、R7との接続点を設けることにより、利便性を高めようという考えがうかがえる。

一方で、誰がいつごろ作るのかということになると、
> 整備手法については未定で、
> 国土交通省が年内に作成する道路整備の中期計画に盛り込まれても、
> どこまで踏み込んだものになるかは未知数という。
> これまでは温海―鶴岡間のような新直轄方式、
> 秋田県の仁賀保―本荘間のように国道のバイパスとしての整備など、さまざまな手法がある。
ということで白紙の状態だ。「さまざまな手法」と書くと、いかにも選択肢が多いように見えるけど、
実際のところは誰がいつごろまでに作るのか未定だということ。
ともあれ、都市計画に入れば(いちおうは)そこに道が通ることがおぼろげにも固まってくるので、
これは一歩踏み出しつつあると好意的に考えるべきか。

2007年10月03日

東北中央自動車道(東根~尾花沢)で起工式

~9月29日(土)に尾花沢市で起工式~(国土交通省東北地方整備局・山形河川国道事務所)
東根―尾花沢の暫定2車線着工 東北中央道(河北新報)

あらら、いつの間にか東根~尾花沢も着工ですか。
> 起工式が29日、山形県尾花沢市のIC予定地であった。
てっきり東根側でやるのかと思ったら、尾花沢ICですか。
確かに田んぼのど真ん中だからやりやすいのかな。

肝心の「いつできるの?」については、記事によると
> 東北地方整備局は暫定2車線で、10年以内の開通を目指している。
とのことで、当分は「尾上の松」も安泰だなと思った。

どうでもいいけど、起工式の参加者のスタイルってなんでスーツなんだろう。
どう見ても場違い感がある。
作業着を着た市長とか、ゴム長靴を履いた地主さんとかいてもいいと思うんだけどね。

2007年10月16日

酒田以北の日本海沿岸東北道、クロマツ林を2度横切るルート案に黄信号?

日沿道「酒田遊佐線」クロマツ林2カ所横断(朝日新聞)

これまで、
酒田以北の日本海沿岸東北道、国土交通省がルート案を地元に説明
酒田~遊佐の日本海沿岸東北道、都市計画案がまとまる
と取り上げてきた、酒田みなとIC以北の日本海沿岸東北道(日沿道)だけど、やはりというか何というか、環境アセスメント(いわゆる「都計アセス」)でつまづきそうだ。

> 案では、庄内地方の歴史的遺産であるクロマツ林を2カ所で横断する。
> 近くには、絶滅の恐れがあるオオタカの営巣地もある。
> 環境への影響を懸念する声もあり、16日と23日にある地元説明会では、議論を呼びそうだ。
「環境への影響を懸念する声もあり」というのは朝日の常套文句なところもあるのでとりあえず置いておいて(しかもオオタカの営巣地にしたって、今日び影響を受けない代替地が近隣にふんだんにあれば影響は小さいのはよく知られているし)、わざわざ松林や庄内砂丘を2度も横断する必要があるのか、経済的な面からしても環境面からしても怪しい。

ルート案にかかるクロマツ林。手前に見えるのが酒田みなとIC。朝日新聞より

おそらく、強引にR7にタッチさせる理由は、現在の酒田みなとが若干R7から離れていること、計画終点の遊佐もR345にタッチするので、北上した場合R7に出るのが少し面倒なことあたりだろう。多少強引にでもR7にタッチさせることで、利便性を少しでも高めようという狙いだ。
それはわかるのだけれども(尾花沢新庄道路の南端を尾花沢ICではなくR13接続点で暫定的に供用したりよくあること)、何もR7にハーフICを二つ作る必要性はあるのだろうか。関沢のハーフは別として、方向別ハーフICを二つ作るのは都心部に限られているといっても過言ではない。その理由はいたって明快で、用地費や建設費を考えたうえでのこと。こんな地方部では、用地にも余裕があるし、利用者への周知が少なくなることを考えても2つのハーフというのは疑問が残る。確かにICは多ければ多いほど利便性は高まるけれど、酒田みなと~遊佐の約12kmの間に2つハーフICを作るより1つフルICを作るほうが経済的ではないだろうか(さすがにこの場所だと2つフルを作ることは想定しがたいし)。

記事では、
> ルート東側のある遊佐町民(65)は「松林は飛砂や塩害から生活と農業を守る生命線だ。
> 日沿道は必要だが、松林を切っても影響が出ないよう、植林などの防風対策をしてほしい」と話す。
とある。こんな話を聞いたら、いっそ松林の東側を通して、ロングランプでR7に接続するICを1つ作ればいいんじゃないだろうかって思ってしまうんだけど。とはいえ、松林の東側だと今度は集落にもろにつっこむし、さらにその東になると軟弱地盤の田園地帯なうえにR7から離れるので本末転倒だしなあ。

ルート案。朝日新聞より

2007年10月17日

日本海沿岸東北道の酒田~遊佐間で県が地元にルート説明

環境への影響、住民に説明 日沿道・酒田遊佐線ルートで県(山形新聞)

記事を読んでいてやっかいだなと思ったものの1つは、この区間の話でたびたび出ている防砂林を横切るという点。記事では、
> クロマツ林は計11ヘクタールほど伐採することになるため、
> 道路のり面に植林したり、防風柵を設置するなどし環境保全に努めるとした。
さて、これで本当に機能復旧は果たされるのかな?ましてや法面への植林がそれ相応の大きさに成長するまでの年月を考えると、本当にこの方法がベストなのかな?
環境への影響を考慮して植林を施すというのは、もっぱら生態系への影響が大きな理由となる。しかし、防砂林の役割を果たすクロマツ林の機能回復というのは、そうそう例が無いだろうから、どこまでバックデータを示せるかが鍵になりそう。

また、意外に思ったのは、会場からこんな声が聞こえたという記事。
> 「ほかに検討したルートについても説明してほしい」
> 「データを示されても、比較対象がなく、理解しにくい」といった声が聞かれた。
都市計画法上、都市計画というのは「土地の合理的な利用」を目的としている。である以上、その都市計画(この場合は道路)の案が合理的であるという説明には、例えば「数案を比較したうえでこの案が最も合理的」という説明が必要になってくるはずだ。いくつかコントロールポイント的な事項を挙げて、「それを満たすのはこの案しかありません」というのは一見して合理性の説明になっているように見えるが、全長12kmの道路を作るのにそう簡単に1案に絞れるものではない。(とはいえ、数案を比較する方法にしても、実行する案ありきで他の案を作って最終的に削るように見せるというのはよくある手だけれども)

都市計画法では、住民は「措置に協力し、良好な都市環境の形成に努め」ることとされ、国や地方公共団体は「都市の住民に対し、都市計画に関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない」とされている。
どうも上手く説明がや情報の提供がなされていないような雰囲気を読み取ってしまったのだけれど、はたして大丈夫なのだろうか。

2007年10月26日

「みちのこはっぴーくん」の着ぐるみ

「みちのこはっぴーくん」の着ぐるみ

今年の9月16・17日に仙台市の勾当台公園で行われた「ハイウェイコミュニケーションin東北2007」(だと思う)で思わず撮ってしまった「みちのこはっぴーくん」。
なぜかデジカメから出てきたので思わずアップ。
愛らしいのでけっこう好きです。ディーオやモンテスは怖すぎるから。

今、「ドラぷら」のキャンペーンにあった、この画像を見て気がついたけど、
「はっぴーくん」の着ている半被って、ちゃんと東北六県の分があるんだね。
やるなNEXCO東日本。

しかし、その半被についているワンポイントはと言うと、
・青森:
・岩手:
・秋田:
・宮城:七夕飾り
・山形:さくらんぼ
・福島:
ぐらいしかわからないんだけど、実際のところどうなっているんだろうか。

東日本高速が地元住民に謝罪 日沿道建設現場の汚濁水流出

東日本高速が地元住民に謝罪 日沿道建設現場の汚濁水流出(山形新聞)

> 鶴岡市三瀬の日本海沿岸東北自動車道(日沿道)小波渡トンネル建設現場から10月11日、
> 吹き付けていたコンクリートが混じった汚濁水が大量に出て三瀬川に流出した事故で、
> 工事を発注する東日本高速道路東北支社鶴岡工事事務所(川島聖所長)は25日夜、
> 三瀬地区自治会(石塚紀雄会長)の役員らに謝罪し、事故防止対策などを説明した。

おいおい、三瀬かよ。
まったくもってたまらんな。

ちなみに事故の原因はと言うと、記事によれば
> 汚濁水は、トンネル内のコンクリート吹き付け作業中に流出。
> 1時間当たり60トン程度の大量の水が噴出し、
> 県の基準(pH5.8-8.6)を超えるアルカリ性のコンクリート汚濁水が処理施設に流れ、
> この施設で処理しきれなかった水が三瀬川に流れた。
> 当時、魚数匹が死んでいるのが確認されたが、その後被害は出ていないという。
> 現在、工事は中断しているが、近日中に再開する見通し。
ということで、予想外の湧出水によって、作業に使っていたコンクリートを含んだ汚水が大量流出したことが原因のようだ。
まあ、ヒューマンエラーとかそういうのでないとはいえ、再発防止に努めてほしいもの。

酒田~遊佐の日本海沿岸東北道、都市計画のルート説明で「オオタカの営巣数が違う」と指摘

日沿道説明会オオタカの巣「数違う」(朝日新聞)

これまで、
酒田~遊佐の日本海沿岸東北道、都市計画案がまとまる
酒田以北の日本海沿岸東北道、クロマツ林を2度横切るルート案に黄信号?
日本海沿岸東北道の酒田~遊佐間で県が地元にルート説明
と、だんだん雲行きが怪しくなってきていた、日本海沿岸東北道の酒田~遊佐だけど、
ついに
> 出席者からは、「オオタカの営巣地が2カ所ある」とした環境影響評価について
> 「もっと多い」と猛禽(もう・きん)類の調査に対する疑問の声が相次いだ。
と、環境面で具体的な指摘が飛び出した。

一般的に、特別天然記念物が棲息するような場所ならともかく、貴重な動植物がいるからといって、即座にそのルートが否定されるものではない。だが、当然それは動植物への影響について、保全措置を講じることによって影響は低くなるor回避される必要があるだろう。それを踏まえてのはずのルート選定や対策であるべきなのに、その対策について指摘されるならともかく、事前の実地調査に疑問符をつきつけられるというのは、どうにも先行きが怪しい。

2007年11月08日

NEXCO東日本東北支社の「トイレリフレッシュ計画」

東北の『トイレリフレッシュ計画』 ~ 温もりのある快適なトイレ空間 ~ - 11月(いい)10日(トイレ)はトイレの日 -(NEXCO東日本・東北支社)
東日本高速、トイレの日にちなんでトイレ改善計画を発表(Auto Gallary Net)

11/10が「トイレの日」というのは知らなかった。
という嘘だろうと思って調べたら、日本トイレ協会なるものがそう決めているそうな。

ちなみにこのNEXCO東日本の「トイレリフレッシュ計画」、何が狡猾かと言ったら「11月10日はトイレの日」と興味を引くようなことを書いておいて、本文で全くそのことについて触れてないのだ。嘘でもいいから「トイレの日にちなんで」とか書けばいいのにねえ。

この「トイレリフレッシュ計画」、主な予定はこんなところ。それより、既に全ての便座で暖房つきになっていたのは知らなかった。確かに冬場に使おうとする時は、勝手を知らないとドキドキしながら腰を下ろすもの。
○暖房・線状便座(現在13%)を今年度末までに90%、再来年度末までに100%完備
○トイレの水栓の温水対応率(現在33%)を今年度末までに90%、再来年度末までに100%完備
○平成20年度末までに新たに4箇所のSAPAでトイレを改修
○オストメイト対応トイレがあるSAPA(現在15ヶ所)を来月末までに17ヶ所、来年度末までに20ヶ所に整備

だってさ。
後半二つについてはあまり県内の高速道路に関係ない(寒河江のオストメイトは既に整備済)けどいちおう。
高速道路のSAPAって、昔は駅のトイレと同じくらい期待できない存在だったけれど、最近は新幹線を中心に駅のトイレも使い心地がよくなっているから、SAPAも頑張ってほしいところだ。向こうにとって、果たしてトイレの利用率が高いことがいいのかどうかわからないけどね。

2007年11月09日

余目酒田道路と山形自動車道の交点にジャンクション設置だって?

ことの発端は、今月2日の荘内日報のこの記事
余目酒田道路と横断道接続 国交省が方針決める 相互乗り入れで利便性アップ(荘内日報)
1日遅れで山形新聞もおっかけたのだけど
余目酒田道路と山形自動車道の相互乗り入れ計画・国交省(山形新聞)

これはなかなか驚くニュースだ。
山形新聞より

そもそも「山形自動車道ってあれだろ?高速道路だろ?」というのはわかっても、
「余目酒田道路って何だよ?」という人も多いと思うので、
国土交通省東北地方整備局の酒田河川国道事務所のサイトでおおよその概要を掴んでほしい。
酒田河川国道事務所 余目酒田道路
この事業概要を見ての通り、余目(今の庄内町)から酒田を結んでいる国道47号線のバイパスと言うとわかりやすい。
この区間のR47が果たしておっそろしいほど混んでいるかというとそうでもないが、
確かにR47とR7がぶつかる両羽橋附近はしばしば渋滞することで有名だ。R47からR7に向かう車のうち鶴岡方面に向かう車は現道に、酒田市街地へ行く車は余目酒田道路に、と考えると多少は納得がいく。
とはいえ、この区間の大部分が道路構造令でいうところの1種3級道路、つまり自動車専用道路というのを考えるとどうだろう。単に局所的な渋滞解消という意図ではなく、余目から先のR47、つまり新庄や古川に向けても視野に入れた高規格の道路を念頭に入れていることがわかる。

と、ここで脱線。上に書いた文章だけど、結論と前提が実は逆で、そもそも余目酒田道路も酒田と新庄を結ぶ地域高規格道路、つまり高速道路網を補完する高規格な道路である「新庄酒田道路」の一部として作られているもの。余目酒田道路も主たる目的は「新庄酒田道路の一部として道路ネットワークを形成すること」にある。

さて、余目酒田道路に戻ろう。余目酒田道路は渋滞の緩和というだけではなく、これからつながる道路と一体となって道路網を形成するというのであれば、山形自動車道との連絡も考慮する必要がある。そもそも新庄酒田道路の東端、新庄南バイパスは、東北中央道(に将来編入される)新庄ICとの連絡が考慮されているのに、余目酒田道路は酒田ICと酒田みなとICのほぼ中間で山形道をくぐり、酒田市内へと向かう。確かにこれではネットワークの補完とは言いがたい。

その点ではいい方向につながる計画変更とも取れるのだけど、いまいちしっくりこないのは、(1)都市計画や高速の整備計画も含めた今後の事業計画について、(2)既に事業化されているのでこれまで地元に説明したものとの整合性、(3)山形道酒田IC北側の本線上にある料金所の扱いが気になるからか。

8日に開かれた説明会の記事では、
相互乗り入れ計画説明 余目酒田道路と横断道の接続(荘内日報)
と、インターチェンジの形式についても案が示されたようだけど、まあフル形式になるようだし利便性という点では問題がなさそうか。たいていこれで喜ぶのは偉い議員さんと役人とゼネコン、とばっちりを食うのは形式が変わってびびった小役人といきなり計画が降ってきたNEXCOの人と新たに土地がかかってしまう人といったところかな。

荘内日報より

さてどうなることやら。

2007年11月15日

国土交通省が「道路の中期計画(素案)」を公表

県境2区間「2車線」に 道路整備中期計画 見直しも日沿道に見通し 国交省素案(荘内日報)
「道路の中期計画(素案)」の公表及び第3回問いかけの実施等について(国土交通省・道路局)

世間的には、「道路特定財源を確保したいがために高速道路などの大型公共事業を推進した内容」と叩かれているようだけど、必ずしも高速交通ネットワークだけに特化したものではないので、そこらへんはマスコミが一枚上手。というか、国交省のサイトでむやみやたらに重いpdfを見たけれど、わかりにくすぎ。いくら一つの道路が複数の目的を果たすとはいえ、目的ごとに予算を振るとどういった規模の事業がどのくらいあるのかが巧みに隠されてしまう。これは国土交通省が上手いとも言えなくも無いけれど、正直言ってこのご時世にそんなテクニックを使うほうがおばかさんだ。

さて、県内の高速交通ネットワークを見てみると、これまで宙に浮いていた日本海沿岸東北道の2区間(朝日~温海と酒田~象潟)に一定の道筋がついたことが特筆すべき点の一つ。また、庄内側ほどではないが事業計画が定まっていなかった東北中央道の新庄北(新庄北道路北端)から金山(主寝坂道路南端)までと及位(主寝坂道路北端)から上院内(院内道路南端)までについても一定のお墨付きが得られた形だ。

さて、踊って煽るマスコミと同様に(だってバリアフリーとかの項目って詳細に書いてくれないんだもの)高速交通ネットワークについて特化して筆を進める。今回行われたのは、高規格幹線道路(四全総の負の遺産とも言う)の14,000kmの高速交通網のうち、未供用区間のある2,900kmについて、道路公団民営化の議論の際と同様に(これがどうかなとも思う)費用対便益を産出して、グループ1:現計画で新規整備、グループ2:2車線で新規整備、グループ3:現道の活用や構造・規格の見直しという風に3つに分けるもの。もっとも、グループ1になったからといって即座に建設が行われるというものではない。何しろこれは中期的な計画における優先順位のしかも案の段階だ。とはいえ、グループ2よりもグループ1のほうが、コストに対する国民の利益が上であることは確か、とすれば早期に着工開通になるとはもはや自明の理だ。かたや、グループ3になった事業はどうかといえば、現在の道路を活用する程度のコストで将来的な利用をまかなえるという判断をなされたわけで、それ相応の規模となる事業が行われるのだろうな、あるいは他の事業よりも優先度が低いのだろうなというのはわかる。

ところが、国交省がこの判定の正しさに自ら疑問符をつけてしまったのは、なんと事業延長の70%にあたる2,038kmが、費用対便益が1.2を超えるというグループ1になってしまい、グループ2,3はそれぞれ14%、16%という結果になってしまったということ。これでは確かに建設ありきの議論という謗りは免れ得ないだろう。

ところがそれでも苦戦するのが山形のぶつ切り高速交通網だ。高規格観戦道路網で県境をまたぐ5区間のうち、実に4区間が未供用なのだから、山形は県内交通だけで充分なんじゃないかと思われても仕方ない。
県内残件区間のうち庄内の2区間を見てみると、
○朝日~温海
・4車線時将来計画交通量:10,400~11,900台
・4車線時費用対便益:1.16
・2車線時将来計画交通量:9,100~9,600台
・2車線時費用対便益:1.23
○酒田~象潟
・4車線将来計画交通量:9,800~10,900台
・4車線費用対便益:1.13
・2車線時将来計画交通量:9,600~10,400台
・2車線時費用対便益:1.38
と、4車線整備時は微妙に1.2に届かずグループ2に。もっとも荘内日報はこれでも「2車線での高速道路整備」という未来予想図が描けたと評価している。そもそもこの交通量もかなりきわどいように思えるので、青写真で終わるのではないかと本気で危惧。

さて、尾花沢から秋田県境にかけてはどうだろう。既に一部供用あるいは供用予定が決まっている尾花沢新庄道路や新庄北道路、主寝坂道路は除く
○新庄北~金山
・2車線時将来計画交通量:6,800~8,900台
・2車線時費用対便益:1.39
○及位~上院内
・4車線時将来計画交通量:6,200台
・4車線時費用対便益:1.16
・2車線時将来計画交通量:6,100台
・2車線時費用対便益:1.46
と、新庄~金山は現計画通りのグループ1になったのだけど、そもそも現計画が2車線なので、結局及位~院内と同じく2車線計画の予定に。

まあ、実際問題として現国道の存在を考えれば新しくできる高規格道路が4車線である必要もないと思える区間がほとんど、というか全部なだけに、計画自体は決してインパクトは大きくない。しかも、このランク分けが必ずしも事業の進捗に影響するかどうかが不透明なだけに、手放しでは喜べない。むしろ、昨今の道路特定財源叩きの流れを鑑みれば、これが万一道路特定財源の削減になった場合、グループ2だからといって先行きがどうなるか一気にわからなくなってしまいそうだね。

2007年12月04日

交通事故の怖さ伝える 山形市内で写真展

交通事故の怖さ伝える 山形で写真展(山形新聞)

こういうのってたまに見かけるけど、中には生々しいのもあってけっこうビビるんだよね。
高速道路のSAで見かけた日には、その先の運転は若葉マークものになることも。

で、この写真展、何が問題かと言ったら、場所が成安の「いきいきの郷」ということ。
おいおい、対象者はお年寄りばっかりなような気がするんですけど。

2007年12月11日

米沢南陽道路・米沢北ICにETCレーン設置 20日13時から

米沢南陽道路でETC 20日から利用可能に(山形新聞)

画像がねえよ、山新。

何はともあれNEXCO東日本の管理する県内の料金所の中で、唯一ETCレーンが無かった米沢南陽道路の米沢北料金所に設置されることになった。
山新の見出しがちょっと気になるのは、まるで「これまでETCカードの利用ができなかった」ように見えるけど、決してそんなこと無いのは「米沢南陽道路でクレジットカードが使えるようになったらしい」で書いているとおり。もう3年近く前のことなんだなあ。

記事によれば、
> ETCレーンは上下線各1レーンで、それぞれ進行方向に向かって左側となる。
とのことで、特に速度がついたまま料金所に突っ込んでくる上り方向(南陽高畠→米沢北方向)は注意が必要かも。「ノンストップ」をいいことにこれまでよりスピードを上げてあのS字カーブに突っ込む車が増えそうなのと、そんな車がETCをつけていないため速度を落とす一般車両に突っ込むケースが増えそうな予感。あとは、米沢北から南陽高畠に向かう車の場合、ETCレーンを抜けた後の合流も注意ですね。

そうそう。記事では
> 一般有料道路扱いとなるため、ETC利用による割引料金などは設定されない。
ってあるけど、そもそも米南は一般有料道路。「扱い」だとなんだか不当な扱いを受けているみたい。この割引料金というのは、いわゆるETCの通勤割引や深夜割引のこと。マイレージはこれまで通り適用されるのでご安心を。ついでに書くと、一般レーンでも従来のようにETCカードを差し込む形で利用はできるそうなので、ETCレーンが何らかの理由(故障とか事故とか?)で使えないときも、ETCカードを持っていればキャッシュレスで利用は可能だし、前述のマイレージもきちんと加算されるとのこと。

2007年12月17日

だからテレビ朝日を信用しちゃダメなんだって

タイトルに「やまがた」とおり、基本的に山形県内の話題しか取り上げないことにしているのだけど、お隣秋田県でちょっと困った騒ぎが起きているので取り上げてみる。

そもそもの発端は、約一月前の11月21日に放送されたテレビ朝日「報道ステーション」の内容。ほら、この時点で私が訝しがるのもわかるでしょう?(苦笑)
内容としては、11月13日に国土交通省が公表した「道路の中期計画(素案)」における今後10年間における道路整備費の必要性を問うというもの。ここで槍玉に挙がったのは、今年9月17日に暫定供用された仁賀保本荘道路だ。いずれは日本海東北沿岸道路の一部として山形や新潟とも結ばれる道路であるし、後述のようにこの道路の必要性を誤った情報で否定することは県内の日沿道をも誤った情報で否定することになるので、あえて取り上げてみた次第。

さて、事実を真っ当に捉えるのが苦手という困った報道機関・テレビ朝日がどのような報道をしたのか、実はそのニュースを見ていないので秋田魁新報から引用する。そもそも秋田魁からひっぱっている時点で、地元バイアスがかかっているんじゃないのか、という批判もあるだろうけど。
「日沿道報道は事実わい曲」 にかほ市、テレビ朝日に抗議(秋田魁新報)
> 同市に今年9月開通した日沿道の現状などが紹介されたが、
> 市によると、今後整備が予定され、現在用地買収が進められている区間について
> 「買収がほとんど進んでいない」と伝えられたほか、
> 日沿道開通後の市民の声や高度医療施設への救急搬送の実態などの報道も、
> 現状とかけ離れていた。

地方点描:必要な道路[本荘支局](秋田魁新報)
> 9月17日に日沿道岩城IC—にかほ市両前寺間が開通し、
> 現在は仁賀保—象潟IC間の用地買収が進められているが、番組ではナレーションで
> 「(にかほ市では)整備が予定されているほとんどの区間で用地買収すら始まっていない」
> とした上で、高速道路について「私はあんまり乗らないと思う」と話す
> にかほ市民などが映し出された。同市を名指ししていないが、古舘伊知郎氏は
> 「道路造ってその地方が活性化するかと考えると、答えはノーですよね」などとコメントした。

ということで、この2つの記事に書かれたように「用地買収が進んでいないという事実誤認」と「地元住民から望まれていないという印象操作」を行っていたのだとすれば、これは由々しき問題だ。
前掲の秋田魁新報を再度引用すると、
> 報道内容に、国土交通省秋田河川国道事務所がすぐに動いた。
> 仁賀保—象潟IC間は昨年度、用地買収に入り、
> 今年10月には一部区間の工事に着手するなど順調に整備を進めている。
> 報道の用地買収に関する内容が「事実誤認」とテレビ局に指摘した。
> にかほ市も「当市が無駄な道路を造る見本のように映像化された」
> 「事実が歪曲(わいきょく)されている」などとする意見書を番組あてに送った。
> 関係者たちの願いは1つ。「もう一度、しっかりと取材してほしい」

まず、テレ朝に「しっかりと取材」は求めても無理なので、残念ながらそこはにかほ市が諦めるよりほかはない。
前段で不思議に思うのが二つあって、まず一つは用地の買収状況をどのように取材したのか、ということ。用地買収の進捗率なんて、数字ですぐに出てくるもの(つまり正しいか誤っているかは一目瞭然)なのに、買収を行っている国土交通省から上記のような指摘が出るというのは、どれだけお粗末な取材をしたんだろうか。よもや、平成16年度の事業再評価(PDF)の数字をそのまんま使ったんじゃあるまいな。そして報道の姿勢として謎なのが、必ずしも「用地買収が進んでいない」=「必要な道路とは言えない」は成り立たないということ。「必要な道路」=「地元が望んでいる道路」=「用地買収も工事もサクサク進む道路」だとでも思っているのだろうか。あまりにお恥ずかしい論理展開なので、どういう報道を行ったのか逆に気になってしまう。

さて、もう一つのポイントである整備効果や市民のリアクションについてだけど、ここは注意して判断しなければならない。片やテレ朝は否定前提、地元は肯定前提で話すのが当たり前だもの。
この市側の抗議のベースになっているのは、単に地元が悪印象を被ったことへの反発心だけではない。11月14日に国土交通省の秋田河川国道事務所が記者発表した整備効果と利用者の意見を見ると、整備効果の数字的な面として、交通量のR7現道→R7仁賀保本荘道路の転換がうかがえるのと、住民1,500人からのアンケートでも90%以上が「便利になった」と回答していることがわかる。一方で、報道ステーションでは市民が「私はあんまり乗らないと思う」と答えている。
この違いを説明するのは、「数字のレトリック」と「現地の生の声というレトリック」だ。現地の声というのは作るのはいたって簡単。例えば今回のような高規格な自専道の場合、インターの中間の集落で農業をやってる老人や主婦に聞けば、いとも簡単に「『道路を使わない』という沿線住民の声」が完成する。一方で国交省のアンケートも非常に嫌らしい。上に住民アンケートと書いたが、設問そのものにタネがあって「日沿道を利用して便利と思いましたか?」と、その質問に答える権利を有するのは住民の中でも「利用したことがある人」に絞られている。そりゃ、いい道路ができて、そこを走ってみた感想として、「不便だ」なんて答える人は相当稀だろう。「利用者の9割以上が便利と回答」なんて書いているけど、そんなものは当然予想される結果であって、大々的に書くほどのことでもない。
むしろ着目すべきは渋滞長かなと思う。そもそもアクセスコントロールされた自動車専用道路というのは、「ちょっとそこまで」という地元の人よりも物流などの長トリップの利用者のほうが恩恵を受けやすい。国土交通省の調査で交通量の転換が数字として現れたことは、利用者の満足度よりもはるかに事業を評価するに値するものだと思う。

さて、ここで市側にも考えてほしいのは、古舘アナが言ったという「道路造ってその地方が活性化するかと考えると、答えはノーですよね」というコメント。捉えかたによっては、「仁賀保本荘道路が地元の活性化に全く寄与しない」と言っているようにも聞こえるが(というか古舘アナはそういう気持ちで言ったんだろうけど)、一般論として間違っているとも言い切れない。いや、正確には「道路造ってその地方が活性化するかと考えると、答えは必ずしもイエスではないですよね」だ。通過交通がバイパス(本来、高規格幹線道路はバイパス目的ではないけれど、現道の交通量の転換という意味ではバイパスだわな)に移ったということは、本荘の街を通らずに素通りする車が増えたということ。秋田魁新報の記事では
> 県本荘工業団地に新工場を建設中のTDKも、進出理由の一つに高速道路を挙げた。
と書いているが、これは図らずも「必ずしもイエスではない」の証明でもある。単に高速道路というツールだけできたとしても、そのメリットを産業、観光、地元住民の利便に転化する活用方法を考えなければ意味がない。道路を造ることが即活性化につながるというのは幻想、という点では報ステにも一理あると考える(報ステはそんな考えじゃないだろうけど)が、「高速道路はツール」とした上でにかほや本荘が活性化に取り組んでいるのであれば、かような報道への抗議もうなずける。

さて、「無用な道路、無能な行政」(それは誇張しすぎたか)と全国ネットで報道された件のその後の展開だが、
日沿道報道「配慮を欠いた」 テレビ朝日、にかほ市に説明(秋田魁新報)
> 市によると、訪れたのは同社の番組担当部長と取材を担当したディレクターの2人。
> 放送内容について「事実をわい曲したわけではないが(同市への)配慮を欠いた」などと述べた。
>
> 横山市長は「厳重に抗議したが、事実と異なる部分について陳謝の言葉を
> 聞けなかったことは残念だった」と述べた。
と、謝罪ではなく開き直りをにかほまで言いに来たらしい。あくまで「事実を歪曲したわけではない」としながらも、「配慮を欠いた」というのはどういうことだろうか。「内容は事実であり正しい」のであれば、そもそも報道機関として「配慮」もへったくれも無いし、国から指摘をされたり市から抗議を受けたりしないと思うんだけど、「しまったな、『東北地方のN市』とかでやっとけばよかったかな」などとでも思っているんだろうか。事実誤認を否定し、さらに「配慮」などというおよそ報道機関らしからぬ単語を使ってしまい、恥の上塗りをしに来たようにしか思えない。

さて、かようなアホな報道がなんの陳謝も修正もされずまかり通るというのは、このサイトでも、というか山形の高速交通網にとっても危機感を抱かねばならない。一つ目としては、先の「道路の中期計画(素案)」における、仁賀保本荘道路の扱いとの兼ね合いだ。まず、(この中期計画で個別の区間ごとに行われた事業評価の数字を丸呑みしてよいのかというのはあるけれど)仁賀保本荘道路の費用対便益を見てみると、これが2.29という非常にいい数字なのだ。つまり、費用1に対する利用者や沿線住民の便益が2.29倍もあるという事業なのに、テレビ局的に「無駄な道路」の象徴としてインプリンティングされてしまったというのだ。となると、国土交通省が「道路の中期計画(素案)」を公表で「青写真で終わるのではないかと本気で危惧」などと書いてしまった朝日~温海(2車線施工で1.23)や酒田~象潟(2車線施工で1.38)なんていうのはお話にならなくなってしまう。東京の人は厳しいですね。
また、高規格幹線道路網の整備という観点が抜け落ちた視点が固まってしまうのも怖い。この中期計画もそうだしテレ朝もそうなのだけど、高規格幹線道路の整備にあたって、やたら区間を細分化しやたら地元住民の声というのを大きく捉える傾向にないだろうか。そりゃ自分の自治体を高速道路が通過するだけというのは過疎化に拍車がかかるし、そもそも使えないのは面白くない。けれども、役割分担の観点から言っても、そもそも高規格幹線道路網の考え方から言っても、一区間の交通量や利便性をもって論じるのではなく、あくまでネット完成による効果をイメージする必要があるのではないだろうか。今回開通した仁賀保本荘道路も、今時点と新潟まで全通したときとでは、利用車の形態も効果も別のものになると思うんだが。メディアはどうもそのへんを考えず、盲腸線の先端部を切り出して不要だ、無駄だと面白おかしく取り上げているようにしか見えない。いや、面白おかしく取り上げるにしても、最低限の根拠と真っ当な対応を示してほしい。必要なのは配慮ではない。

2007年12月18日

庄内観光物産館の高速バス発着所の駐車スペースを倍増

庄内交通高速バス発着所 駐車スペース倍増 鶴岡(河北新報)

これはちょっと面白い話題かも。
山形-仙台線ほどではないにせよ、庄内地方と仙台を結ぶ高速バスの利用客数の多さは有名だ。河北の記事を見ると、駐車スペースを増やした背景には、
> 利用が伸び、マイカーから乗り継ぐ形態も増加。
> 特に鶴岡インターチェンジそばの観光物産館は、
> 週末や冬場になると80台の駐車スペースが常時不足する状態が続いていた。
という、「パーク・アンド・バスライド」(上記の記事から)の流れがある。

ここで注目すべきは、高速バスの利用者が当初に比べて伸びていることもそうだが、鶴岡市内と高速バスを結ぶ手段の変化に着目すべきだと思う。最も顕著な例は隣の高速バス乗り場である庄内あさひだろう。庄内あさひバスストップは山形自動車道の庄内あさひICにほぼ併設する形で設けられているけど、場所が場所だけに高速道路の脇に駐車場が造られ、そこに車を停めてから高速バスを利用するというものだ。これに対し、鶴岡の高速バスの乗り場といえば、庄内観光物産館の他に鶴岡駅とエスモール。もっともこのうち鶴岡駅は既に経由しなくなっているから、郊外からの自家用車から乗り継ぐ人は観光物産館に、市内の路線バスから乗り継ぐ人はエスモールに一旦出てから高速バスに乗る形態になっていた。ところが、記事にもあるように、自家用車で観光物産館に停めてから乗る人が増えているという事実(物産館の駐車場が混んでいる=自家用車から乗り継ぐ高速バス利用者が多い、とは限らないけど)がある。

これは、鶴岡市内における商業や交通の流れも変わってきていることの証明ではないだろうか。そもそも仙台への高速バスの利用者が増えているというのは、それだけ生活における地元離れの例示でもあるのだけど、郊外の物産館まで自家用車ででかけてバスに乗り継ぐというのは、もうこれは完全に市の中心地をスルーしている。家から車で物産館まで行って高速バスに乗り換え、仙台で大きな買い物をして満足して帰る。そんでもって駐車場の向かいのヤマザワで晩ご飯の材料を買えば充実した一日。というわけか。交通の便がよくなればなるほど、外にお金が流れやすくなるのは世の常、さてこれに鶴岡の人たちはどう立ち向かうんだろうか。

一方で逆転の発想をすると、仙台や山形から鶴岡に来る人たちにとっての利便性も向上させることができるのではないだろうか。東北運輸局が平成17年に「公共交通活性化総合プログラム(PDF)」で既に書いていることなのだけど、物産館をハブ化することで、観光地へのアクセスを効率化→観光地としての魅力アップとつなげたいところ。東北運輸局は「高速バスのシームレス化を推進」なんて書いてるけど、そんなの関係ねえ。庄内が活性化することのほうがメインだ。

記事では
> 来年度には市内の湯野浜、あつみの両温泉と結び、
> 路線バスやタクシーへの乗り継ぎ所としても利用する。
> 辻順自動車事業部長は「高速バス利用者の利便性向上とともに、
> 羽黒山などと結ぶ便の発着も検討しながら、観光窓口としての機能を充実させたい」と話した。
と書いてるけど、レンタカーのお店が一つくらいあってもいいんじゃないかなと思う。
というか個人的に激しく希望。

2008年01月07日

ETC搭載率は、毎日運転する人より月に2~3日の人の方が多い

ETC搭載率は毎日運転する人より月に2~3日の人の方が多い,ETCの利用調査から(日経BP Tech-On!ニュース)

ETCの利用率(PDFファイル)は、昨年末の段階で約71.9%に達しているわけだけど、「利用率≠搭載率」であることや「全てのドライバーが同じように利用しているわけではない」ことは何度も書いてきた。
このたび、インターワイヤードがネットで行った調査でなかなか興味深いデータが出てきたので思わずピックアップ。日経BPの記事を追いながら、個人的に気になった点をとりあげてみたい。

> 調査によると,自家用車で高速道路や有料道路を運転する人のうち,
> ETC車載器を搭載している人は42.9%。
という、実台数ベースの利用率を高いと見るか低いと見るかなかなか難しいところ。実はこの質問の前の段階で、30%の人が「自家用車で高速道路・有料道路は運転していない」と答えているので、実際に全ての車における搭載率(利用率)は、0.691×0.429=0.296となり、日本の車の3割程度しかETCを搭載していないことになる。それでも料金所を通過する車の7割以上がETCを利用しているという結果に結びつくのだから、これもちょっとしたパレートの法則といったところか。

さて、この3割→7割のよくある指摘として、「利用頻度の高いドライバーが数字を押し上げているから」というのがある。これは間違っていないと思うのだが、今回の調査では少し意外な結果が出た。
> 最も搭載率が高いのは「月に2~3日」運転する人で,この頻度では57.6%が搭載している。
> これより頻度が高くなると搭載率は減少し,「週に1~2日」で53.8%,
> 「週に3~5日」で44.5%,「ほぼ毎日」で42.8%となる。
> 反対に,「月に2~3日」より頻度が低くても搭載率は減少し,
> 「月に1日」で54.0%,「2~3カ月に1日」で46.0%,「半年に1日」で32.8%となった。
ということで、利用頻度別にドライバーを分けてみたときに、ピークは月に2,3度、つまり「週末たまに」程度の利用をする人のほうがETC搭載率が高いという不思議な結果。
おやおや?ETC最大のセールスポイントとも言うべき「通勤割引」のように、「日々通勤に使っています」という頻度のドライバーはそれよりもETCを積んでいないんだ。これはなんか意外だ。自ら恩恵を放棄しているようにも見えるんだけど、どうなんだろう。

その理由とも言うべき質問に対する答えはこちら。
> 搭載しない理由をたずねたところ,
> 最も多い回答は「高速道路・有料道路をあまり利用しないから」で66.9%。
> 他の回答に比べて大幅に多かった。このほかの回答は,回答率が高い順に
> 「ETCを利用しなくても不便ではないから」が30.9%,
> 「車載器を買うほど,ETCのメリットを感じないから」が 28.1%,
> 「手続きが面倒だから」が17.3%,
> 「クレジットカードを作りたくない・増やしたくないから」の10.0%となった。
まあ、利用頻度の高いドライバーが搭載しない理由はさすがに「あまり利用しないから」で無いだろう。となると、2,3位でほぼ同数の「不便ではないから」「メリットを感じないから」ということになるのか。ETC割引にしてもマイレージにしても、頻度の高い人ほど軽く損益分岐点を突破できると思うんだけどなあ。

以下、インターワイヤードのサイトで面白かったもの。
> ETCを利用していての失敗、トラブルなどの経験はありますか。
> カード挿入を忘れた(16.8%)
> 料金の金銭感覚がなくなってしまった(8.0%)
「ああ、わかるわかる」と思ったけど、まさか2位になるとは思わなかった。

2008年01月08日

死亡事故ゼロの願い込め 村山地区安協が玉こん配る

死亡事故ゼロの願い込め 村山地区安協が玉こん配る(山形新聞)

なんで玉こんにゃくなのか疑問だったが、
> 会場では、同協会女性部が「死亡ゼロ」の願いを込め、
> 出席者に脂肪ゼロの玉こんにゃくを振る舞った。

ああ、そういうことね。

2008年01月10日

庄内観光物産館の高速バス発着所、新待合所と駐車場がオープン

利用者のアクセス便利に 庄内交通が待合所と駐車場拡充(山形新聞)

先月、「庄内観光物産館の高速バス発着所の駐車スペースを倍増」という記事を書いたけれど、9日までに新しい待合所と駐車場が完成しオープンしたそうです。

山形新聞から

なんか微妙に地味だな。

> 新待合所は、敷地面積が約115平方メートル。
> 鉄骨平屋で、バスの運行情報を知らせる装置や冷暖房を備え、トイレも併設している。
> パーク・アンド・バスライド機能を持った駐車場は、80台だった駐車台数を計196台に拡充した。

オープンに列席した庄内交通の社長さんも
> 「観光に向けた2次アクセスの整備や、観光情報の提供などにも取り組んでいきたい」
> とあいさつした。その後、関係者がテープカットして完成を祝った。
>
> 同社は、施設整備に伴い、春から庄内観光物産館を東京線の停留所に加えるなど、
> 利便性向上と地域活性化に向けた路線整備などを行う方針だ。
とのことで、鶴岡市内と市外を結びつけるいい効果を発揮してくれればと思います。

2008年01月23日

道路特定財源に関する議論についてのあれこれ

通常国会が始まって、鳩が「ガソリン国会」と鳴けば、フフン♪が「言葉が躍るだけでは何も変わらない」と一蹴したところ。
さて、民主党が「ガソリン国会」と勝手に位置づけた今国会で、平成20年度予算よりも盛り上がっているのがこの道路特定財源の問題だ。おおもとの税率を定めた個別の法律の議論もさることながら、今年の3月末および4月末(自動車重量税等)までとなっている「暫定」税率の扱いが議論の焦点だ。「地方の道路整備のためには暫定税率の継続が不可欠」と、またしても「暫定」の延長を目指す与党や地方の首長らに対し、「一般家計の負担を軽くする」として暫定税率の廃止と道路特定財源の一般財源化を主張する野党との衝突が早くも始まったことになる。まさか平成20年度予算よりも盛り上がるとは思いもよらなかった。昨今の原油高を背景に民主党が青写真のまま煽ったというのもあるけれど、これは結構意外な展開。

さて、ここはタイトルどおりのブログなので、いわゆる道路特定財源以外の租税特別措置法関係の話はおいておく。まず「暫定税率延長派」の主張である「地方の道路整備のためには暫定税率の継続が不可欠」だが、山形県でも昨今の各都道府県の流れに乗って土木部がそろばんを弾いた。他県の状況を載せた河北の記事と合わせて並べてみる。
道路事業費減少は318億円 県が暫定税率廃止の影響公表(山形新聞)
暫定税率廃止 県内で116億円の歳入減(読売新聞)
暫定税率:「廃止なら予算60%減」 道路事業、県が試算 /山形(毎日新聞)
東北各県、道路予算減少で影響甚大 暫定税率廃止問題(河北新報)

道路特定財源の話をするのに非常に悩ましいのは、いわゆる「道路整備に必要な財源は、道路を利用する車や車が使う燃料から税金を取ります」という一見シンプルな目的に相反して、税目が多かったり、地方税以外にも国から紐付きで地方に配布されたりなどお金の流れがまことにややこしいこと。詳しくは、国交省道路局のサイトを見てほしいのだが、普通に考えて一般国民にわかってほしいとは思えない書き方なので、がっかりしながら読んでほしいところ。

さて、山形県の土木部が作った資料を元に考えてみるとこうなる。県の土木部が作ったので、若干あちらに傾いた書き方なのが難だけど、そこは仕方ないか。今回、仮に暫定税率が廃止された場合、山形県内で道路関係事業に投じられている525億円のうち約60%にあたる318億円分が投資不可能になるという。
その根拠の前に、暫定税率が廃止されると、どのような歳入・事業に影響を及ぼすか書いてみる。まず県や市が徴収する道路関係地方税の暫定分が廃止されることによる減収・・・(1)、国が徴収した道路特定財源の地方配分の減収・・・(2)、国が道路特定財源を用いて行う地方の補助事業の減・・・(3)などが考えられる。また、仮に代替財源が確保されない場合、道路関係以外への支出から一般財源を充当することも予想され、間接的な事業削減も含めれば「ほかに市町村や国の事業も休止すると予想され、県内全体の道路事業費は500億円以上減るのでは」(読売新聞)といわれている。
この道路整備費60%カットによって、
> 高村土木部長はこの試算を踏まえ、
> 「財源不足により高速道路整備は10年程度遅れるほか、交付金事業(約100カ所)は休止、
> 除雪や除草などの維持管理はサービス水準を3割程度下げざるをえない」とし、
> 「このような状況は今の県民だけでなく、次の世代への影響も懸念される」との考えを示した。
(山形新聞)という影響が考えられている。そう、いわゆる道路特定財源は「道路を新しく造るための予算」だと思われがちだが、道路の維持管理や修繕、改良といった事業にも使われており、新たに造らなくとも道路がそこにある以上ゼロにはできない予算なわけ。
にも関わらず、全国で一番この余波を受ける北海道の地元紙、北海道新聞が社説で
> ただ、ガソリン価格の高騰が生活を直撃しているいま
> 「道路をつくるため」という理由だけで維持を求めても、国民の支持は得られるだろうか。
書いているのはいささかミスリードを誘いかねない。


ここで民主党が昨年12月に公表した「2008年度の税制改革大綱」を見ると、次のようにある。
> ○自動車関係諸税の内、特定財源に係わるものについて、
>  地方分を含めて全て一般財源化する。
> ○また暫定税率も、地方分を含めて全て廃止する。
>  暫定税率廃止後においても、地方における道路整備事業の水準は、
>  従来水準を維持できるよう、確保する。
すなわち、まず暫定税率分については全て廃止・・・(1)し、引き続き徴収する本則分についても目的を道路に特定するのではなく一般財源として扱う・・・(2)というものだ。また、当然これでは歳入が減るだけなので、道路整備事業の水準を従来のまま維持できるよう確保するという。どうやって?これについてはその後にこう書かれている。
> 個別補助金を原則廃止した上で創設する「一括交付金」を、
> 過疎等条件不利地域のある地域に重点的に配分するなど
> 特に地方の財源に配慮する財政調整として活用し、
> 地方が道路整備事業の水準を主体的に判断できる財政的基盤の構築を進める。
と、道路特定財源以外にもある個別の紐付き補助金を廃止した後に創設する「一括交付金」を地方に配分することによって、地方が柔軟に事業に使える(道路整備に使ってもよし、そのほかに使ってもよし)お金を渡すというものだ。

ここでぜひとも民主党にクリアしてほしい2つの大きな壁がある。一つは、代替財源として掲げた「一括交付金」とやらで、実質減収となる暫定税率分2兆9千億円(「道路特定財源とは?」から暫定税率相当分を割戻しで概算した数字)を補うことを補うことができるのか、というもの。もう一つは、実質として地方の中央依存度を上げることなるこの政策が、民主党の政策の一貫性に疑問を呼びかねないということだ。前半は言わずもがな。普通に考えて、まずどこの財布に入るかは別にして税収が減るのだから、支出を減らすか他の収入源を見出さなくてはならない。これが単なる絵空事で終わらないことを明確に示す必要がある。そして、仮に「一括交付金」とやらで地方に回る分を補填したことを想像してみよう。一見して、減収分に相当する額が「何に使ってもいいですよ」という補助金でやってくるのだから好都合のように見える。でもそもそも考えてみると、いわゆる道路特定財源のうち、約40%は地方税だ。暫定税率分だけ見ても約8千億円をパチンと消した挙句、それについて政府から補助金で充当するというのは、いくらそれが自由に使えるものであるとはいえ、自治体の自主財源を減らしていることには間違いないのだから、声高に叫ぶ「地方分権」に相反するのではないのかな?

ここで民主党つながりで脱線。先日、この「代替財源は?」の中で、鳩が「国の直轄事業として行う公共事業の地方負担分を国に戻せば、その分をまわせる」と語っていた
そもそも、これはあまり知られていないことだけど、国の行う道路事業(というか公共事業)は全て国のお金でやっているわけではない。いわゆる国の直轄区間と県が行う区間で比率は異なるけれど、新設や改築(R13上山BPなど)は、県が1/3を負担し(県管理区間では1/2を負担)、普段の維持修繕にいたっては県が45%(県管理区間では100%)を負担している。(道路法第50条第1項,第2項)
これを国の負担に戻せば、これまで県負担分に充ててきた金額が浮くので、代替財源を確保できるという話がある。なるほど。日本全国で見ればそれに近いことはできる。ここでも二つ問題があって、脱線話題なので軽く触れるけど、都市部と地方部では金額にばらつきが出るのは誰でも予想できるので、儲かる自治体と損する自治体が発生することから「代替案」となりうるか、というもの。また、結局財源不足を地方の財布から国の財布に移しただけなので、国の財源不足をどうにかしなきゃいけなくなる単なる自転車操業にすぎないということ。

言っておくけど、別に民主党の案を潰したいとか暫定税率は意地でも守るべきとは思っていない。あえて言うとすれば「道路特定財源=無駄な道路を造るための聖域」というアホな既成概念をどうにかしなきゃとは思っているけど。
むしろ、民主党の言うように国直轄事業の地方負担分の是正はすべきだと思うし、暫定税率の議論は必要だと思っている。だが、「国民の生活が一番」などという(ある意味当たり前のことだが)甘言のもと、「ガソリン税が下がれば家計の負担が軽くなる」という税の目的という本質を蔑ろにした議論はいかがなものか。道路特定財源の使い道を考え「必要な事業とそれにあてる予算」という考えをするべきなのに、特措法の時間切れと参議院の過半数を盾にして金額の切った貼ったで政争の具にするのは、思わず脱力せざるを得ない。

2008年02月06日

日本海沿岸4県の17JC、日沿道などの整備促進求め東京で集会

日沿道などの整備促進求める 日本海沿岸4県の17JC集会(山形新聞)

だいたいだ、いまいち形成できていない日本海側のつながりを今から作るメリットがいかほどにあろうかという疑問は残る。例えば庄内と新潟がつながるとなんとなく嬉しいけど、そこまで使うかと言ったら使わない気がするし、秋田とつながって嬉しいかと言うとなおさら疑問だ。もっとも、これは田川のほうの出身の感覚だからかもしれなくて、飽海のほうの人は逆に考えるのかもしれないけれど。どうしても、庄内から内陸、あるいは仙台のほうに目が向いてしまうんだよね。もし日沿道ができて、政令指定市である新潟へのアクセスが向上したからといって、今まで山形や仙台に向いていた目線がそちらにシフトするかというと、毎回書いていることだけど、別問題だと思う。高速道路は、というかインフラはあくまでハードであってツールであるから、ソフトを充実させないと吸い取られるだけだ。

> 同協議会のメンバーからは「私たちは、エゴで道路がほしいと言っているのではない」
> 「地方の人々にとって道路は、生きるために必要なもの」など、
> 地方の道路整備を無駄遣いとする一部世論に反論する意見が出た。
という声があるそうだけど、生きるために必要などと言い切るのであれば、そのインフラを活かすほうにも全力を投じてほしいと思う。作ってもらったけど活かせないのでまた陳情に陳情、補助金に次ぐ補助金、ではいつまでたっても日本海国土軸なんか作れやしないっての。

2008年02月09日

原油高騰への対策で高速道路深夜割引を30%OFF→40%OFFに

原油価格の高騰に伴う緊急対策としての高速道路料金の引下げの実施について(国土交通省道路局)
原油価格の高騰に伴う緊急対策としての高速道路料金の引下げの実施について(NEXCO東日本)

ぽっと出てきたこのニュース、結論から先に書くと、
「2月15日(金)午前0時から、1年間を予定として高速道路の深夜割引を現行の3割引から4割引にする」
というもの。

そもそもなんでこんな話が出てきたのかというと、上の記者発表を見ると、昨年12月に政府の「原油高騰・下請中小企業に関する緊急対策関係閣僚会議」で、
原油価格の高騰に対して、中小企業の輸送コストが圧迫されないように、
> ・安定的な物流コストの確保等を図るため、
> 現在、高速自動車国道に導入されている深夜割引(0~4時:3割引)を拡充し、4割引とする。
という対策が取りまとめに盛り込まれたもの。

さて、ここで不思議なのは、いくら国民の生活や経済活動に直結することとはいえ、高速道路の料金に首を突っ込んでいいものなんだろうか。見方によっては国が上から力でもって高速道路会社の収入を減らしているわけだ。

そのミソが、国と高速道路3会社連名の記者発表資料の末尾にある。
> 一昨日、平成19年度補正予算が成立しましたので、
> この取りまとめを踏まえ、以下の通り高速道路料金の引下げを実施いたします。
そう。国の施策による割引の拡大によって、ETC車は実質15%の減収になることから、国はその減収分を国費によって補うということだろう。緊急対策関係閣僚会議の資料では、平成19年度補正予算で67.3億円、平成20年度予算で235億円を計上しているようだ。

もちろん、割引の拡大は一般の利用者にとっても嬉しいこと。
例えば山形蔵王と仙台宮城の間の料金は、普通車なら通常1,600円のところ、深夜割引適用後1,100円だったものが950円と650円も安くなる。大型車も2,500円から1,750円に割引になっていたところが1,500円になり、非ETC普通車より安くなることになる。
けれども、なんだかんだ言っても国の施策や呪縛からは逃れきれない高速道路会社を見ていると、道路が鉄道と異なるインフラ形態であるとはいえ、少しやるせない気分になってしまう。

2008年02月18日

菅直人の行き当たりばったりと、山形の首長のこんなのばっかり

どうも「ガソリン国会」の熱は小康状態を保っているようで、これは与党に有利なのか野党に有利なのか。
そもそも、「原油の高騰が家計を圧迫している」として槍玉に上がった暫定税率の問題、「ガソリンが25円安くなる」という言葉で短期決戦を図った(ように見えた)野党だけど、参院選勝利のベースとなった地方の首長から「道路特定財源のカットは死活問題」と反撃を食らい暗雲が立ち込める。結局、いつの間にか税制の面で言えば一般財源化の問題だったり地方分権だったりに移り、道路特定財源という目的税の使い道の点では「道路の中期計画」だったり、果てはレクリエーションへの使用問題だったりと拡散してしまった感じ。おっと、誤解のないように書いておくと、道路特定財源を職員の余暇に使うのを見逃せって言っているわけじゃない。数万円を論じるあまり数億円の論議が流れるのは(流れるんだよこれが。マスコミが食いつきやすいんだもん)逆におかしいことを招くと思うだけ。
野党にとっていちばん誤算だったのが、論点が拡散したことよりも地方の首長から思いのほか反発が強かったことよりも、ガソリン価格が小康状態になってしまったことというのが、いっとう情けないことだけど。石油情報センターの価格情報によれば、レギュラーガソリンの1リットルあたりの価格は、昨年の12月10日がピークで155円50銭。第169回国会が召集された1月3週には153円台に。そして2月13日に発表された同12日現在の平均価格は152円30銭。12月1日に石油元売各社がいっせいに値上げした前のレベルまでは下がっていないものの、実はピーク時から8週連続で下落している。3月末までの約6週間で風を呼び込めるのはどちらだろうか。

さてその頃、かつてお遍路姿で四国を回った菅直人は車で東九州へ。
「今日は車で来ました」 民主・菅氏が宮崎・延岡市入り(朝日新聞)
大分空港~延岡3時間、視察の菅氏「幹線道路がないのは実感」(読売新聞)
車で縦断 道路事情見えた!? 民主・菅氏、宮崎県内を視察(西日本新聞)
菅氏が宮崎の道路視察「この遅れは異常」(ニッカンスポーツ)

> 出迎えた首藤市長に開口一番「今日は車で来ましたので」とアピールした。
> 延岡市を先日視察に訪れた民主党の若手国会議員はJRで現地入りし、
> 首藤市長から「車で来ないで、高速道路のない不便さがわかるか」などと
> 批判を受けた経緯があるからだ。(朝日新聞)
おお、なんという軽薄さ。カイワレを食べた頃から一歩も進歩が見られない。

まあそれでも
> 大分空港から延岡市の視察先まで車で約3時間もかかり
> 「東九州に幹線道路がないというのは実感できた」という感想も漏らした。(読売新聞)
という一定の理解を得られたことはやはり百聞は一見に、ということか。

というよりも、これまでこの人はこの地域に思いをめぐらせたことが果たしてあったのかと素で思ってしまう。羽田から大分空港までかかった時間のさらに倍をかけて隣県に行くというこの状況を。かねてから,
地方のことを考えるのに日本地図を見るだけで考える人は嫌いだ、と何度か書いているけど、この人は地図すらも見たことが無いんじゃないかな。見たことがあるとすれば衆議院の選挙区割表程度か。

実は、
> 19日には東国原英夫宮崎県知事らと都内で公開討論が予定されており、
> 菅氏は「現場を見ておくのは重要だ。討論会が実り多いものにできる」と述べた。(ニッカンスポーツ)
この最後の文を読むまでは、このエントリーも別の〆め方になるはずだった。一桁国道に並行する高速道路の整備率が50%未満なのは、この東九州道(R10・一桁じゃないけど上位10番なので)と山陰道(R9)、そして日沿道(R7)だ、という話の展開で、「ならば日沿道にも菅直人を」という内容に持っていくつもりだったけどご破算に。なんだ。この1泊2日の行程も話題づくりの討論会のための付け焼刃でしか無いのか。大方、20日の新聞には
> 東国原知事に開口一番「昨日、一昨日と車で行ってきました」とアピールした。
って載るんだろうな。やれやれがっかりだ。

しかも嫌らしいのは、道路特定財源にしろ中期計画にしろ高速道路を造るための予算だというような世論誘導だ。地方の首長の中には当然「高速道路が来れば我が町は栄える」というお花畑な人もいるだろうが、実際はそうではなく、地方道整備はもちろん歩行者の安全確保や雪道の安全確保など生活交通の維持保全に大きな貢献をしていることはあまり世で取り上げられない。これはいかんともしがたいもの。

とりわけ、中期計画を見れば一目瞭然なのだが、中期計画65兆円(国交省素案ベース)のうち、高速道路など基幹ネットワークに費やされるのは24兆円。これに対し、渋滞対策や開かずの踏み切り対策、生活基幹道路ネットワークの形成など地域交通に充てられるのが33兆円(うち13兆円は両者に重複)と、実は長距離交通網の形成よりも生活交通の充実に結びつく金額の方が大きいのだ。既に高速道路が通っているような自治体ですら暫定税率撤廃に反対するのは、こういうわけ。こちらの使い道の議論(ちょっと地方分権の話は置いておいて)もそこそこに、やれ地方の高速道路がどうこうだの、需要予測がどうこうだの、というのはいかがなものか。こと、これの先鋒となっているのが、1泊2日でわかった気になって延岡を後にする東京18区選出のお方なのだから片腹痛い。渋滞対策箇所の約1割を占め、開かずの踏み切りの13%を抱える東京のお方は、そちらの議論をする意思と覚悟はおありなのだろうか。

さて、最後にそんな週末に山形で行われたこんなお話。
道路特定財源:確保求めて県大会 知事ら800人出席 /山形(毎日新聞)

> 斎藤弘知事、市町村長、県議など約800人が出席し、
> 揮発油(ガソリン)税の暫定税率維持や、年度内の関連法案成立を求める緊急決議を採択した。
>
> 県や県議会など地方6団体で組織する県自治体代表者会議主催。
> 国会議員では、自民党の遠藤武彦衆院議員が出席し、
> 自民、公明党の他の4議員は秘書などが代理出席、民主党の2議員は欠席した。

相変わらずこちらもこちらで前時代的なことをやっている。
やっぱりお遍路さんを庄内に連れてくるべきだったかもしれない。

2008年02月20日

やっぱり宮崎しか見なかった菅直人

この前、「菅直人の行き当たりばったりと、山形の首長のこんなのばっかり」を書いたけど、予定通り19日に討論会が行われた模様。なにしろ注目は宮崎県の東国原知事。ちくしょう、観光客だけじゃなくて波に乗りたがりの民主党まで呼び込むとは、と多くの地方自治体が思ったに違いない。

そんな場外乱闘は
東知事、民主党にムカッ!…道路特定財源公開討論会で(スポーツ報知)
東国原知事、民主党の時間変更に不満爆発…「カチンときた」(サンケイスポーツ)
をごらんあれ。
> さらに菅氏らが17から18日にかけ、車で宮崎などを視察したことには「感謝している」とした上で、
> 「今度は突然、日曜に車で来て『一緒に視察しましょう』なんて無理がある」。
に笑った。国会議員が国会優先なのはわかるけど、自分たちが流れを作れると思っているのが面白いなあ。もっとも、小沢さんは国会議員だけど大阪の選挙応援を優先して叩かれていたっけか。

さて、菅さん叩きはこの辺にして、産経が討論会と共同記者会見の様子をアップしているのでまずはその一覧をリンク。
【道路討論1】麻生全国知事会長「暫定税率維持を」
【道路討論2】菅氏「一緒に改革を」
【道路討論3】東国原知事「道路特定財源の確保を」
【道路討論4】逢坂氏「道路特定財源見直しは必須の課題」
【道路討論5】菅氏「道路は平等性が担保されていない」
【道路討論6】東国原知事「一般財源化した分を地方にくれるのか」
【道路討論7】麻生知事会長「一般財源化は方向としては正しい」
【道路討論8】東国原知事「地方に道路をつくってくれる根拠が見当たらない」
【道路討論9】東国原知事「道路の決め方を明確化してほしい」
【道路討論10】東国原知事「国交省から財務省に移すだけではないか」
【道路討論11】菅氏「道路ができれば活性化するというのはちょっと違う」
【道路討論12】麻生知事「腰を据えた本質的な議論をやってもらいたい」
【道路討論13】東国原知事「暫定税率を廃止されると予算が組みづらくなる」
【道路討論14】共同記者会見その1、東国原知事「民主党さんに対する印象は変わっておりません」
【道路討論15完】共同記者会見その2、東国原知事「道路を必要な、本当に真に必要な道路を本当に作っていただきたい」

前回、
> 大方、20日の新聞には
> > 東国原知事に開口一番「昨日、一昨日と車で行ってきました」とアピールした。
> って載るんだろうな。
なんて書いたけど、菅直人は
> 実は昨日と一昨日、宮崎県におじゃまをいたしまして、
> 大分空港から車でずっと南下して、延岡さらに宮崎、
> 翌日には東国原知事の生まれ故郷であります都城を通って、鹿児島に抜けて戻って参りました。
と期待を裏切らない出だしだったのでまずは及第点。

今回の議論の発端から発展までを見ている人はお気づきの通り、ガソリン高騰-ガソリン税の暫定税率-道路特定財源-中期計画(あるいは枝分かれして道路特定財源-地方財政)という極めてミクロからマクロな方向に向いている。「国民の生活が」「ガソリンがリッター25円安くなる」で始まった話が、いつの間にか「10年間で59兆円」という庶民の財布と縁遠い金額になって、きっといちばん困っているのは民主党。

昨日の討論会は、相手にするのが知事とあって、どうしても議論の中心が上に書いたものの右へ右へ寄ってしまうのは間違いない。民主党としては、どれだけ無傷にやり過ごし、地方の不満をなだめられるかにかかっていた。当然、見ていくポイントとしては「民主党がどれだけ主張できるか」ではなく「民主党がどれだけ知事の主張を取り込みいなしていけるか」のはずだった。

トップバッターの麻生福岡県知事は極めてスマートに地方の道路事情を説いた。生活道路にしろ産業基盤のための道路にしろ、地方のインフラは道路にかかっているというもの、また単に暫定税率を廃止するだけでは収入に欠損が生じることを述べる。上に書いたポイントでいくと「暫定税率-特定財源-地方財政」というラインだ。知事の意見表明としてはいたってシンプル。
〆めでは、この時期に問題提起をした民主党に対してチクリと一撃。
> それからこの問題は維持しておって、大きな、いろんな課題が提起されています。
> これは本格的にちゃんと腰を据えて議論して、整合的な対策を作る。
> そういう方向でやっていくべきですね。今われわれは予算審議をやっていますけど、
> 本当にこの予算を審議してどうなるのか。4月からいったいどうなるのか。
> 大混乱に陥ってしまうのではないかということでございます。

ところが、ここで菅直人がいきなり舵を切り誤る。先に書いた宮崎道中記を語った後に、
> 私も、地方にとって道路の必要性の高いところもまだまだあると。
> 問題はその必要性、その重要性、その優先度を、誰が、どういう基準で決めるかにある。
> つまり、これまで例えば宮崎が、東側が遅れていたのが、
> 公平公正なルールに基づいて、こうこうこういう理由で遅れたんですという、
> 私、説明があるかと思って、さっそく国土交通省を呼びました。
> しかし、残念ながら国土交通省というのは、遅れた理由についての一切説明はありませんでした。
と、「道路整備がなされなかった(偏っていた)のは国交省の恣意的判断のせいだ」という割と国政レベルの話をされてしまい、さっそく議論が噛みあわない。「知事が陳情に行く国交省を俺は呼びつけてやったぜ」「あいつら何の説明もしない悪者だぜ」と言われても困る。というか、暫定税率や特定財源をすっ飛ばして「中期計画」の話から入ってどうする。片やミクロからマクロ、片やマクロからミクロなのでこれはすれ違いが生じる。
しかも何をドジ踏んだのか、道路特定財源では完全に脱線となる高速道路の話にまで踏み込んだ。菅氏本人も
> 少なくとも道路公団、今で言う株式会社の費用は、これは税金は入っていません。
> 少なくとも、仕組みとしては減ることにはなっていません。
と認めているが、そもそもいわゆる税金で作っていると整備が遅くなるからという理由で誕生したのが有料道路制度であるし日本道路公団だったのだから、道路特定財源やその一般化あるいは税源委譲の議論では完全に勇み足だ。しかもそれに続けて、
> しかし、そういうものが無駄なかたちで使われていれば、
> 本当に必要なところに使われてないことになる。
> (中略)せっかく巨額の金を使って作った道路が、高い料金のために使われないのは
> 二重の損じゃないですか。そういう仕組みをどうやって変えるかという議論が
> やっと今始まったんです。
という、なんで宮崎から東国原知事が来たのかわからない展開に。「やっと今始まったんです」じゃなくて、「今この場でそんな議論を始めるなよ」という感じもしなくはない。道路特定財源が有意義に使われているかどうかに、(恐らくさらし者としてうってつけだったんだろうけど)アクアも本四を持ってくるのは、論理のすり替え以外にほかならない。これは非常に残念だ。

3番目に出てきた東国原知事は、最初こそ民主党への攻撃や高速道路の整備状況を語るなど、ややグダグダ感が否めないが、(思っていたよりも)ヤバい宮崎県の懐事情やインフラ整備が与える効果をとつとつと積み重ね、最後には交通基盤の整備について
> これをまず国の責任を持って平等にやってほしいんです。
> そこから地方間競争を、さあスタートと言ってほしい。
> その整備を最低でも平均ぐらいにはしてほしいというのが私の主張でございます。
と述べて〆た。これはいわゆる地方の首長の主張(シャレではなく)としておよそ一般的な意見ではなかろうか。これを「財源の委譲」「責任と権限の委譲」の三位一体に持っていくのは簡単だ。ただそこで議論を拡散させてはこの討論会を開いた意味が無い。

ところが、その次に出てきた逢坂議員は元ニセコ町長だけあって、議論をうまく持っていく。
> しかし、道路整備は性質が悪いモノで、個別の道路事業をとりあげて、
> この道路いりますか、いりませんか、この整備必要ですか、不要ですかといわれると、
> どれもこれもみんな必要なんです。
> 今よりも状況が改善されるということになれば、その説明は不用で、言えないのが現実です。
> (中略)全国の首長が「道路特定財源維持」という気持ちは十二分に理解できるが、
> もう一歩ひいた総合的な視点で、国民の生活の豊かさを考えてみるべきだ。
これは至極ごもっとも。地方の首長は「民主党の意見や対案には具体性が無い」と言うが、地方の首長が言う「道路特定財源は必要だ」にも、「絶対に必要だ」という部分がいかほどかという具体性が(維持修繕の予算は固定費用だけど)欠如しているのをさりげなく指摘している。
さらに、
> 私が思うのは今、私たちに必要なのはその整備の進め方や決定の仕方、
> それらを検討してこれまでの50数年よりも効率よく、
> 効果的に道路整備を進める方策に転換することが重要です。
> いままでのやり方を踏襲するだけではだめで、すなわち単なる財源の温存だけでは、
> 全国の首長が道路が必要といっているものは達成できないことを理解してほしいんです。
> 国民のみなさんから信頼を得て道路整備の王道を歩むためにも、
> 道路特定財源の見直しは必須の課題になっていると思います」
と上手く〆たつもりになっているが、これは道路特定財源=ハイスペックな道路の整備というイメージ戦略に乗ったもの。ここが少しばかり残念だ。自ら
> 私がかつてすんでいたニセコには高速道路はない。
> 町長時代に陳情したが、残念ながら実現していない
と言っているが、ではそういう自治体には道路特定財源は配布されていないのか?否。ニセコでは道路特定財源を陳情にだけ使っていたのか?否。国会で議論すべき道路(いわゆる国土開発幹線道路など)と生活道路を切り離して取り上げているのに、自分があたかも地方自治体の長として語っているかのような話の展開は、はたして理解されているだろうか。非常に惜しいなあと残念でならない。

さて4人話が出揃ったところでフリー討論に。ここでのポイントは「暫定税率分をどう扱うか、廃止するならその代替財源は?」「本則部分についての扱いはどうか、一般財源化するのであれば地方配分の額は?」というもの。当然、地方の長は、「地方財政を支えている収入がどうなるか」がメインになるので、ここをどう説得できるかだ。

(一般財源化後の配分について)
> 東国原:おそらく民主党は一括交付金として配ることを話していたが、
>  交付金になったら、地方分権もクソもない。
>  交付金は県とか市町村が国に申請し、頭を下げてもらいにいかないといけない。
> 逢坂:それは違います。
>  それについてはいわゆる今、国でやっているまちづくり交付金とかとは
>  まったく性質が違うモノで、純然たる一般財源として渡したいと思っている。
>  特に、国でいう道路整備臨時交付金の形、一般的な補助金はすべて廃止しようというのが
>  民主党の考え方です。それから、今の道路関係譲与税は今と同じ形で渡して、
>  使途だけは決めないとする。心配には及びません
> 麻生:理解できないのは18兆円の補助金を交付金にかえる過程で6兆円の節約をしろという。
>  そういう計算式。6兆円はどうやってやるのか。それで現実的に可能なのか。
>  現に18兆円の補助金のうち70%は義務的にどうしても使わないといけない社会保障関係です。
>  これは削れない、年々増やさざる得ない実態がある。
>  その実態を考えずに、ただ交付金にかえる。きれいなところだけ。
>  6兆円は一体でどうするのか。そこについて合理的な根拠がないことを懸念しています。
> 逢坂:道路特定財源の話からずれているが、麻生知事の今の指摘は、
>  私、実は19兆円のひも付き補助金廃止法案の策定に関わっているが、
>  およそ15兆が義務的経費だということは理解しています。
>  実は、一括交付金の総額はだいたい今の額よりも若干減る程度です。
>  そこから6兆出すということは私ども言っていません。
>  たぶんコミュニケーション不足なので、これは楽屋で詳しくお話しをした方がいい。
>  ここで話しても出発点の情報認識が違うので。
ああああ、麻生惜しい。
さて、この後、一般財源化に関して受益者負担の点から両知事と逢坂氏が熱く議論。これはけっこう面白い。時間をかけて行うべきだなあ。と思ったら、ここで菅直人。

> 菅:あの、先ほど申し上げたつもりですが、少し関連して逆に申し上げると、
>  高速道路部分は二重取りされていますね。通行料とガソリン代を二重取りされている。
>  プール化されているから、どちらからというと、収益性の高いところで稼いだものを
>  収益性の低いところの高速道路をつくってきた。
誰かこいつを吉祥寺に叩き返せよ。なんで税制の受益者負担の議論で有料道路制度が絡んで来るんだよ。

> 菅:ただですね、そのことと一般財源のときの財政配分をどうするかということ、
> それはいくらでも考えられるので、ある種の逆比例とか、
>  所得に対するある種の逆比例的なやり方とかありますから、
>  逆にいうと、一般財源でなければそういう公平な、あるいは過去にさかのぼる
>  公平な配分ができないということではないと思っています。
>  そこで逆に私の方から1つだけお二人にお聞きしたいのは、まさに決定システムですね。
>  宮崎県の東九州道路が遅れた。私から見ても、なんでこんなに遅れたかと思う。
>  問題は決定システムがまさに不透明でブラックボックスなんです。
>  それによって、いわゆる族議員的な力が左右する、あるいは自分のところだけ、
>  例えばアクアラインのような大間違いの計画でやっても誰一人責任をとらないで、
>  借金をどんどんつけ回していく。
>  こういうシステムを生んでいる背景が道路特定財源という制度そのものに入っている。
>  それについてどうお考えかですか。決定システムがおかしいんじゃないですか。
前半部分は支離滅裂だし、なんで道路特定財源の一般財源化、配分の話から道路族議員の利権誘導の問題に発展するんだろう。この人は結局国会議員なんだなあと思う。聞かれた両知事は話の腰を折られて可愛そうだ。と思ったら、さすが東国原知事。
> 東国原:その前に、ちょっとあの、(会場の民主党席から「答え避けてる」の声)
>  えっ、なんすか。あの、その菅さんの司会進行で進められると困るんですけども。
「答え避けてる」も何も、話を強引に展開したのは菅さんだろうに。

ダメな上司の責任は部下が取る。逢坂議員はかなり株が上がったよ今回。
> 逢坂:今回、暫定税率の延長をしたからといって仕組みが変わるとは思えない。
>  東国原知事は今、『今度はわれわれの番だと思ったのに』とおっしゃったが、
>  この道路中期計画の中に『今度はわれわれの番だ』という風に分かることが
>  書いてあるんでしょうかね。何も書いていないんですよ。
>  (中略)私はこの業界に長くいるので、何度もこれまで煮え湯を飲まされてきたので、
>  ぜひそのところは一緒に共闘組んでやらないと、本当に宮崎に道路できません。
と、ここで
> 東国原:民主党に誘われているんですか
> 逢坂:いやいや
というコントにつながるわけだけど、国政の議論のためには地方の追い風が必要だということが逢坂さんはよくわかっている。ゆえに、引っ張り込み方も上手い。東国原知事がそこで「道路建設の優先順位がわからない」と議論に乗ってくると、菅氏もさっそく食いつく。にしても結論が合わない合わない。というより合うわけがない。
> 東国原:だから新たな基準は国交省に求めていきたいと思うが、
>  そのためにも道路特定財源というのは確保しなければいけないだろうという話です。
> 菅:私はそこの考え方はまったく逆側なんです。
>  つまり、最初に確保されてしまうと、国会ですら総額については、もう議論しないで結構ですと。
>  聞いたんです国交省に。
>  (中略)ですから、私は基準を国土交通省にだけ作らせるのはだめだと。
>  逆にいうと、お金を先に渡して、あとは基準をもうちょっとしっかりしてください、
>  といって、この50年間か失敗してきたわけですよ。
>  逆にいえば、宮崎県の東の通りができなかったことを徹底的に、
>  その根拠を調べることによって不公平なことがなかったかどうかが明らかになってくると思います。
>  私は明らかに恣意的な判断がされてきた、その背景に一般財源じゃなくて特定財源
>  というものがあることをいっている。そこは考え方がかなり違いますね。
考え方が違うのは、知事たちが道路特定財源や道路整備が明日どうなるかを気にしているのに対して、菅氏が道路特定財源を使ってきた国交省らを糾弾したいという違いから来ているのかな、と考えてしまう。一人予算委員会なのでさすがに浮いてきている。
> 菅:つまりは、国土交通省がどのくらいの力を持っているか、
>  麻生さんはご存じなんじゃないかと思う。
>  それを壊さない限りは結局は自分たちが持ったところに対して、陳情合戦をされるわけでしょ。
>  (中略)そういう意味ではまさに決め方そのものを変えなければならないというところで、
>  私は皆さんとも意見一致すると思うんです。いかがですか
> 東国原:ですから、決め方を明確化してほしいというのは私も同じ立場なんです。
>  で、その決め方を示してほしいと。同時にそれが一般財源化ではないんですね。私の中で。
>  安定した財源を確保した中で決め方を示してくれと、
>  私は与党さん、あるいは政府には言いたいですね
> 菅:安定するということは逆に言うともう、総額が決ってますから、
>  つまりは減らされることがないから、平気で無駄遣いするというのが、
>  私の少なくとも20数年の国会議員としての経験です
> 東国原:経験を言われるとちょっと困るんですが、私もね。
と、「与党さん、あるいは政府には言いたいですね」という完璧に民主党スルー宣言をこれまた完全にスルーする菅氏。ハイレベルすぎる。やはり、「国交省が悪だ」「地方はこうしなきゃダメだ」というのを地方の知事相手に説くというのは、単なる「民主党の講演会」でしかない。
しまいには、逢坂氏もこれ見よがしに「ある省庁の予算の積算書」とやらを持ってくるが、
> 東国原:どこの省庁のですか
> 逢坂:まあ、ある省庁とだけ言っておきますが(中略)これ一般会計なんですよ。
>  特別会計になるとさらに遠いんですよ。だから本当に必要な道路を安いコストで
>  できるかどうかっていうのは、特別会計じゃチェックすらできないんですよ
> 東国原:いや、今日は道路の話ですから、その、どこの省庁のです?
> 逢坂:いえいえ、ですから道路特別会計というものだと、チェックが国民からさらに遠くなるんです。
>  それを少しでもわれわれの手元に引き寄せて、見える形にして、
>  本当に宮崎に必要な道路や私の地元の函館に必要な道路を作りたいんですよ。私も
と、微妙に議論のすり替えを見破られていささか迷走気味。

ここで、菅氏が道路整備による地域社会の発展というテーマに話を振ると、ストロー効果や緊急医療の問題に話が広がる。地方は緊急医療における道路整備の重要性や、道路以外にも波及しうる財源であることを語り、民主党側は一般財源化すれば道路だけではなく病院や教育といったインフラの形での整備も可能と応酬する。ありがちな展開ではあるが、非常に噛みあってて面白い。
と、ここで菅直人が、
> 菅:そろそろ時間が10分を切ったところですので、どうでしょう、
>  最後に2分間ずつ、それぞれのまだ、言い足りなかったところをお話しいただければ
>  と思うんですが、順番は同じでいいですか、麻生さんから
となぜか仕切る。

> 麻生:秋の間にですね、やはり、予算編成、どういう点が問題があるということで、
>  政府与党はもっと真剣な議論をしてですね、そして整合した、合意されたような、
>  基本的には問題点は合意された形で提出すべきですね。それができていない。
>  提出された後にこういうことになって、われわれの方は地方の方でですね、
>  予算編成をしようがないという状態なんですね。だからわれわれですね、とにかくですね、
>  とにかく暫定税率は維持してくれと、そうでないとどうしょうもなくなるぞ、
>  ということでいるわけですね。
と、今回余波をおもいっきり食った地方の長らしいご意見。議論が年度末まで収束しなかった場合、民主党は自民党の責任に押し付けられるだろうけど、知事はそうもいかないわな。
> 菅:しかし、私たちの立場から言えば、何十年ぶりかに初めてやってきた議論のチャンスなんです。
>  昨年の参院選の与野党の逆転がなければ、こういう議論はほとんどされないで、
>  3日とか4日の国会審議でするすると通っていたんです。
>  まさに政府が出している案はですよ、1年ではありません。半年でもありません。
>  10年間この制度をそのままやりますという案、まさにそういう決意を持って出してきた案なんです。
>  ですから私たちとしては10年間、59兆(円)、このままのやり方を続けるのか、
>  それとも根本から変えるのか、私は国民に信を問うだけの意味のある議論だと、
>  このように思っています

議論は結局互いに平行線のまま。記者会見での麻生知事と菅氏の発言がそれを物語っている。
> 麻生:第1の点はですね。民主党さんはもう少しですね、言葉はですね、
> 立派な言葉を使っておられるが具体的にはどうするのか。
>  どういう制度的な制度改革をやろうとしているのかという代案をですね、
>  示してもらいたいという感をますます強くいたしました。
>  2番目の点はですね、私がさっき申し上げたのは、ともかくわれわれの立場は
>  暫定税率はまず維持しといて、いろいろな問題提起されていますから、
>  それはご指摘の問題を含んでいるから、
>  ちゃんと検討すればいいということ言っているんですけども。
>  その際にはわれわれですね、知事会としてちゃんと地方の意見という形で
>  まとめて提起するということを考えます
> 菅:対案という意味なんですが、きちんとした対案を出しているつもりです。
>  まずは暫定税率が切れる。切れていいと。それから特定財源、道路特定財源を廃止する。
>  そして財政配分について、いろいろご意見はありますが、
>  わが党としては地方の減収にならないようなかたちで対応すると。
>  きちんと基本的な案を出している。
>  (中略)問題は、今よく対案といわれるのは、この自民党政府が出したですね、
>  国土交通省が出した道路の中期計画的なものを出さないか、ということを言うんですよ。
>  しかし私たちはこの土俵そのものがおかしい。
>  こういうとらえ方そのものがおかしいということを言っているわけですから。
>  その土俵の中でですね。ですから、私は宮崎の道路は個人的に必要だと思いますが。
>  そういうものをこういう形で国土交通省が恣意的に決めている、
>  そのこと自体を壊すことが最大の対案です。民主党が対案を持っていないんじゃないです。
>  一番大きな対案を出していると、そう理解してください
東国原知事が「とにかく道路を造ってほしい」という陳情型になっていたのも残念だったけど、それをいなしつつ、地方の窮状を汲むような姿勢が感じられなかった永田町の菅さんにも残念な討論会だと思った。

2008年02月22日

「高速道建設に『抜け道』 1850キロは審議不要」という見出しへの違和感

事の発端は、先日朝日新聞が1面トップで伝えた
高速道建設に「抜け道」 1850キロは審議不要(朝日新聞)
の見出し。

先に書いていくと、確かに「高速道路」の定義があいまいなのはある。高速自動車国道法や国土開発幹線自動車道建設法でも用語の定義はされておらず、道路交通法関係(高速道路では原付などは走れない、というあれ)で「高速自動車国道と自動車専用道路」、高速道路会社法関係で「高速自動車国道と会社管理の一般有料道路」となっている。つまり、交通の管理という点から見た定義と、会社が管理する道路とい点で実態を定義したものしか無い。

恐らく、ほとんどの人がイメージするおおよそのイメージとしては、「自動車だけが走る、交差点の無いハイスペックな有料道路」みたいな感じだろう。狭義な点から連ねていけば、高速自動車国道<一般有料道路<そのほかの自動車専用道路といったところか。このどこに「ここからが高速道路」という線引きをするのは、案外難しいのだ。とりわけ、「整備の根拠になっているのが何か」という区分と相互に考えるとなおややこしい。高速自動車国道(いわゆるA路線)はいいとして、一般有料道路の中には、米沢南陽道路のように「将来、高速自動車国道に編入されるかもしれない」という意味で先行して作られた一般有料道路(いわゆるA'路線)と、三陸自動車道(矢本石巻道路)のように「高速自動車国道ではないけれどそれを補完する」という一般国道の自動車専用道路(いわゆるB路線)もある。あれ?お金を取られない自動車専用道路は高速道路の概念に入らないの?というとこれも怪しい。例えば尾花沢新庄道路は、「将来、高速自動車国道に編入されるかもしれない」いわゆるA'路線だし(なぜ無料なのか、というと米沢南陽道路は旧JHも施工に加わっていたため、その分だけ料金徴収の対象となっているから。尾花沢新庄道路は100%税金で作られ償還制度と関係ないので無料)、新庄南バイパスは無料の自動車専用道路だけどこれは国道のバイパス道路。ちなみに、ここまで並べたアルファベットの道路が、1987年に四全総で定められた高規格幹線道路、約14,000kmになる。

とまあ、単純に有料か無料か、あるいは高規格幹線道路かどうか、で万人に共通する「高速道路」に一致するかというとなかなか難しいのだ。上に書いたように、有料のA'(米沢南陽道路)と無料のA'(尾花沢新庄道路)、有料のB(三陸道・仙塩道路)と無料のB(三陸道・矢本石巻道路)があって混乱してしまう。しかも、これらをどこまで「高速道路」として捕らえるかというとなお難しい。

さて、ここで朝日の記事を見てみる。まずはこの図。
朝日新聞から

上に書いた約14,000kmのうち、既に開通しているもの、旧道路公団民営化時に評価を行ったものを除いた約2,900kmを先日の中期計画で評価したものの、
> この方針には野党などから「いつの間に造ることを決めたのか」との批判が出ていた。
> これに対し冬柴国交相は「計画段階」としたうえで、
> 「国幹会議の議論を経て厳しく査定しながら真に必要なものを造っていく」として、
> 野党議員を含めた国幹会議を経ることで客観的に必要性の有無が決まる、と説明していた。
>
> しかし、国交省などによると、この2900キロのうち1400キロは、
> 一般国道の自動車専用道路(B路線)。
> 高速道路会社が管理する高速道路より最高速度を抑えられている路線が多く、
> 国幹会議の審議は必要ない。
>
> さらに残りの高速道路(A路線)1500キロのうち約450キロ(事業費2.3兆円)は
> 「高速道路に並行する国道」(A'路線)という位置づけで、
> 国幹会議の審議は不要なことが分かった。(朝日新聞)

実はこれ、引用冒頭の冬柴大臣の国幹会議の説明はともかく、制度自体はこの20年弱変わっていないので、今さらわかったことではない。

また冒頭の
> 政府が道路整備中期計画で整備方針を決めた高速道路など「高規格道路」2900キロのうち
> 3分の2にあたる約1850キロは、国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)の
> 審議を経ず建設できることが分かった。
> 国道として着工するが、高速道路の規格で整備、完成後に高速道路に「格上げ」される路線も
> 450キロ含まれ、一部は着工済みだ。
> 冬柴国土交通相は国幹会議が道路建設の必要性について判断するとしていたが、
> なし崩し的に造られる恐れがある。
だが、

1,850kmのさらに3/4にあたる1,400kmは、そもそも「高規格で作る一般国道」として国土交通大臣が定めるものなので、そもそも国幹道法で予定路線に含まれていない部分について、「国幹会議で審議されない」というのは決して抜け道でもなんでもないし、今さら「分かった」というのもいまいち釈然としない。ましてやこういうレトリックに関しては日本一のジャーナリスト宣言、朝日新聞だ。こうなると冬柴大臣の答弁を引用した
> 「国幹会議の議論を経て厳しく査定しながら真に必要なものを造っていく」
という言葉も、ここに書かれていない「主語」が、はたして「高速自動車国道」なのか、「高規格幹線道路」なのかというのもチェックが必要な気がする(前者なら何ら誤った答弁ではないが、後者なら誤った答弁)。A'が後付けで国幹会議にかけられるのは確かに疑義が生じるが、B路線が別枠であることを「抜け道」とするのには疑問だ。

特に違和感を覚えるのは、記事のタイトル「高速道建設に『抜け道』 1850キロは審議不要」だ。上の図で既開通+整備計画策定済の部分で「一般有料道路」「国の高速道路整備計画」と分けており、これはいわば「B+A'」と「A」に該当するわけだけど、どうやら「高速道路」はA路線と定義しているようだ。しかも、これからの部分についても「B路線」「A'路線」「A路線」をそれぞれ「自動車専用道路」「高速道路に並行する国道」「高速道路。国幹会議の審議を経て建設が決まる」と説明し、B+A'について「国幹会議の審議なしに建設できる」とくくっている。
ところが、朝日は記事の見出しで「B+A'」を「審議不要の高速道」と書き、「高速道路」と定義した「A路線」と微妙に語句を変えている。上手いな。だって、「B+A'」を「審議不要の高速道路」って書いたら、少なくともBを高速道路と別書きにした下の図と齟齬が生じるんだもの(もっとも、B路線の区間を国幹会議にかけて後追いで予定路線→基本計画→整備計画区間とする手もあるけれど、非現実的か)。しかも本文冒頭では同じように「高速道路など『高規格道路』2900キロ」と「高規格道路」という単語を使っている。このへんの印象操作が上手いよね。

さて、散々朝日の嫌らしい書き方を叩いたあとで書くのもなんだけど、A'路線というのは、やはり手続きの正当性という観点から疑問が残る。それでもやっぱり「抜け道」と言われても仕方ない450kmだけではなく、都合よく言葉を選んで1,850kmまで膨らませることには違和感を禁じえない。

===追記===
「抜け道」高速道、着工前に審議へ 冬柴国交相が表明(朝日新聞)
また同じことをやってるし。
というか、一般国道の自動車専用道路って(そりゃ三陸道と外環を一緒にしようとは思わないけど)全部が全部国土開発幹線自動車道建設会議にかけなきゃならないものかなあ?
恐らくいくつかの路線が犠牲になって三方一両損になるんだろうけど、政治家さんたちの駆け引きと自己満足に終始している気がする。

2008年02月26日

「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」でNEXCO東日本などがETCによる1万円均一周遊サービスを導入予定

高速道1万円乗り放題 仙台・宮城DC期間 観光客対象(河北新報)

お隣宮城がやけに盛り上がっているが少し癪な「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」だが、山形県もこれに食らいつくべきだと思う。

大きな理由として、もともと首都圏から東北にやってくる観光客の場合、列車よりも圧倒的に自家用車やバスの割合が多いということ。もちろん帰省やビジネスなど行って帰っての場合は別だ。また、各観光地が離れていることも相まって比較的長い旅行期間と長い移動距離というのも特徴。とすると、例えば2泊3日の旅行になった場合、このうちの1泊分や1日分の移動を山形に引き込むのも可能になってくる。この記事にしても、
> 東北道で仙台入りし、松島、岩手県の平泉を車で回った場合、
> 2万円以上かかる高速料金を約半額の1万円均一にする。
というアピールをしているが、岩手県の最南部に位置する平泉が世界遺産ブームを背景に、宮城からの客を引き込むのにかなり熱心なのは元々知られていたところ(もっとも、日帰り客が多くて地元にお金があまり落ちないとか、北上以北にはあまり波及しないとか悩みもあるようだが)。仙台市内から1時間かかるかかからないかという地理的条件、蔵王や山寺といった中高年にも知られたスポット、天童や上山といった温泉など、勝算もいくらかあるだろう。
> 宮城県全域と岩手、山形両県の一部で高速道路が乗り放題になる
> 周遊サービスを行う方針を固めた。
ということなので、「宮城のキャンペーンだから」ということではなく、果敢に攻めていってほしいと思う。

ただ、この記事をよく見ると、自家用車(普通車・軽自動車限定かなあ?)を対象にしているところが少しばかり残念。ETCを使って事前申し込みによる周遊キャンペーンというのは、既に岩手で先行して行われている「スキーに行こうcar! 安比・八幡平エリアスキー場 ETC遊遊割引」の例と同じような感じになるのだろうけど、ちょっと趣が異なる。あちらは100km圏内のユーザを対象にしたものだけど、こちらは300km以上離れた首都圏の客をターゲットにしようとしている。確かに東北を旅行するには車が便利ではあるけれど、東京からずっと運転して来るような人だけをターゲットにするのは少し危険なような気がしなくもない。どちらかと言えば、仙台を基点として新幹線+レンタカーという客を狙ったほうが効果が高いんじゃないだろうか、という考えが湧いてくるんですが...。
自分は逆に遠慮なく使わせてもらうけど...。

2008年02月27日

県道路整備促進協議会の道路特定財源維持緊急アピール冊子、顔写真はいらないだろ

首長、顔写真でアピール 道路財源の堅持 山形県協議会(河北新報)

> 山形県と市町村などで構成する県道路整備促進協議会(会長・富塚陽一鶴岡市長)は
> 道路特定財源の暫定税率を堅持しようと、
> 全35市町村長の一言を集めた緊急アピールパンフレットを作製した。
> 国への要望活動などで活用する。
> A4判、4ページ。各首長の顔写真と一言、関連写真を掲載している。

いや、首長の顔写真と一言なんていらないだろ。常識的に考えて。

と思ったら、一言というのはこういうものらしい。
> 渡部秀勝戸沢村長は雪道でトラックが横転した写真を使い、
> 「暫定税率がなくなると、安全で安心な道路整備、道路除雪が大きく後退します」
> と不安を強調した。
> 横戸長兵衛上山市長は小学生の列とダンプカーが擦れ違う写真とともに、
> 「ダンプが子どもたちの通学路を通らざるを得ない道路状況を、
> このまま見過ごしていいのでしょうか」と呼び掛ける。

なるほど。実際の現場の写真を入れるのは、35市町村それぞれに訴えどころが異なってくるので、あたかも電報の定型文のような「とにかく維持を訴える文章」よりもモノが見える効果はあるかもしれない。
ただ、それだったら、単に35市町村ずらっと並べるのではなく、使い方の分野(整備にしても高規格道路なのか生活道路なのか、雪道の維持保全に関することか、歩道や狭小部の改良なのか)ごとで見せてみたりするのも一つの手だったんじゃなかろうか、なんて考えてしまう。

2008年03月02日

山形~仙台間を結ぶ高速バスの一部が山形駅前に乗り入れ

停留所に「山形駅前」加わる 山交バス仙台行き、社員がPR(山形新聞)
高速バス仙台・山形線 JR山形駅前乗り入れ開始(河北新報)

3月からのダイヤ改正で山形駅前にも乗り入れる、というのを聞いたとき、「はて、そんなに便利かな?」とも思った。単に山形駅での乗り換えに一分一秒を争うようなことがあるだろうか、という柔い考えだが、これは浅はかだった。山形駅を利用する場合に限定しても、山交ビルからだと一旦地下道を潜らねばならないし、5分程度はかかる。雪や雨の日など5分程度とはいえけっこう面倒だ。それが同一運賃で乗り入れるわけだからこれは利便性が高い。しかも、駅の西側の人や駅周辺の駐車場、オフィスを利用している人にとっても喜ばしい限り。言われてみれば、仙台側では県庁市役所前に行く前に仙台駅前を全ての便が経由する。これまであのわずかな距離に踏み出せなかったのが不思議なくらいだ。

記事では、
> もともと、バスとJRは、同区間の乗客輸送において競合関係にあり、
> 山形駅へのバスの乗り入れは難しい面もあったが、
> 観光や通勤者の2次交通として利便性が向上し、相乗効果も図れるとして協力した。(山形新聞)
と書かれているが、都市間輸送の点ではとうに取り返しのつかない差がついているのはJRも知っていただろうし、乗り入れたことでさらに奪われる客なんてたかだか知れたもの。
むしろ、山交ビルを利用する客が逃げちゃうことを山交側が危惧したんじゃないの?っていう余計な勘繰りをしてしまいそうなものだけど。

なお、3月1日からの新ダイヤはこちら。
高速・都市間バス時刻表/山形~仙台間

へえ。
山形→仙台の場合は、山交ビル→山形駅前→センタービル→南高前だけど、
仙台→山形の場合は、南高前→山交ビル→山形駅前
って、山形駅前が終点になるのか。確かに車の流れから言えば当然だけど、これはけっこうさっきの心配もあっていたりして?

2008年03月14日

主寝坂道路が3月30日に全線開通

主寝坂道路が30日全線開通 あい路区間が解消(山形新聞)
国土交通省 山形河川国道事務所が進めてきました、山形県最上郡金山町地内の一般国道13号「主寝坂道路(延長4,900m)」が3月30日(日)午後3時に開通します。(国土交通省山形河川国道事務所)

金山町飛ノ森から真室川町及位まで、R13のバイパスとして、ひいては東北中央道に並行する自動車専用道路として建設が進められてきた主寝坂道路が、いよいよ3月30日に全通する。

場所については、記事の写真や国土交通省山形河川国道事務所のサイトを見てほしいのだけど、この区間の国道13号線は、もともと幅の狭い箇所(例えば旧道の主寝坂トンネルなど)や峠道、ヘアピンカーブがあり、幹線道路としての機能が弱い部分があった。このため、高規格な自動車専用道路を建設しこれら構造の問題を解消するとともに、間の集落において通過交通を転換するため、全長9.9kmの主寝坂道路が計画された。

このうち、北側の5.0kmについては、既に平成17年11月に暫定2車線で開通している。これについては、過去に「主寝坂(しゅねざか)道路を通ってみよう」などで書いているとおり。

今回、南側4.9kmが開通するということで、中田のヘアピンカーブなども通らなくなってしまうのは少し残念だけれど、安全で走行性のよい道路ができるというのは、(特に冬場は)嬉しいことだ。

山形新聞より

2008年03月19日

「山形は春までもう少し!」 冬タイヤ継続呼び掛け

「山形は春までもう少し!」 冬タイヤ継続呼び掛け(山形新聞)

> 春先の降雪による山岳道での事故防止を図る「終冬期交通安全キャンペーン」が18日、
> 山形市の山形自動車道山形蔵王パーキングエリア(PA)で行われ、
> ドライバーに冬装備の継続を呼び掛けた。

確かに、危ないのは冬タイヤを履いている人が少ない初冬期と、夏タイヤに取り替えてから油断しやすい晩冬期と言われているしね。特に最近は冬タイヤの性能がよくなって、ともすればタイヤに過信しすぎて身体が油断している節があるから、春先の降雪には要注意。

でも、
> 同隊によると、笹谷峠や月山道は3月以降も、
> 降雪や雪解け水による路面凍結の恐れがあるという。
> 中山清人副隊長は「桜が散った後に雪が降ることもある。
> 当分は冬タイヤを続けてほしい」と話していた。
桜が散った後で降るのは相当レアケースだと思う。

2008年04月03日

またしても高速道路SAPAのガソリン狂想曲

3月31日までに租税特別措置法の改正がなされなかったことで、ガソリン関係のいわゆる暫定税率が失効した。もともと法律上も「平成20年3月31日までの間に揮発油の製造場から移出され、又は保税地域から引き取られる揮発油に係る揮発油税及び地方道路税の税額は」となっているので、4月1日の時点でガソリンスタンドのタンクに入っているガソリンにかかっている税金は、おそらくほとんどの場合暫定税率がかかっているものなんだろうけれど、既にあちこちで値下げのチキンレースが始まっている。

以前から、高速道路のSAPAにあるガソリンスタンドの価格と、市中の価格の差については何度かとりあげてきたけれど、今回はちょっと趣が違うようだ。

まず、NEXCO3社の対応だが、発表された「高速道路で販売するガソリンなどの上限価格の改定ついて」では、4月5日~11日のガソリン上限価格を3月29日~4月4日の価格から据え置いた。これについては、
高速道路のガソリン価格、11日まで上限価格は改定せず…でも販売店によっては(Auto Gallery Net)
にあるように、「一般道での販売価格も混乱していることもあって、とりあえずの価格据え置きと思われる」というのは妥当なところかと。あくまで上限価格なので、ここでNEXCO側が暫定税率分を引いた金額にすることは、そもそも課税のタイムラグを考えればやはり難しかろう。

そんな中、一足先の心配をしているこんな記事も。
5月GWも高速は値下げガソリン安いまま(ニッカンスポーツ)
> 高速道のスタンドのガソリン価格は5日前の全国平均価格がその後1週間の上限価格となるルール。
> 一般道が税率分値上げしても、高速道は1週間は安いままの状況となる。
> ドライバーが高速道のスタンドに殺到することは必至で、
> 関係者からは「何が起こるか想像もつかない」との声も挙がっている。
>
> あるSAのスタンド関係者は「安いガソリンの在庫は1~2日でなくなる。
> 税率復活後の高く仕入れたガソリンを、安い価格で1週間売ることはできない」
> と経営上の問題も指摘。
> さらに「特別措置でSAのスタンドでも税率分だけは価格に上乗せできたとしても、
> 渋滞の長蛇の列の、どの車から値上げするかで、トラブルが起きる」と、
> 渋滞以外にも混乱が多発する可能性を指摘している。

なるほど、再議決を使って4/29に最速で租税特別措置法を成立させて即日施行させても、暫定税率込みの価格に戻るのは10日以降というのは、連休後半を考えるとこれは怖いことになりそうだ。ガソリンスタンドってSAPAの入口附近や逆に出口の附近にあることが多いから、そこで渋滞すると本線交通やエリア内の通行に悪影響を与えかねないからね。

2008年04月10日

山交バスの運転手、勤続40年で無事故200万キロを達成

勤続40年、無事故200万キロ達成 バス運転手の清野さん(山形新聞)

これはすごいな。
40年間無事故というだけでもすごいけど、それがバスという他人を毎日運ぶという緊張感の中で達成したのがすごい。
> 冬場に事故を起こさないことが一番難しいという。
> 山形自動車道が開通する前の山形-仙台線は、笹谷峠を越えて行き来した。
> 「雪の積もった笹谷峠越えで、技術が磨かれたのかもしれない」と話す。
なるほど。さすがに真似しようとは思わなかったけど。

> 山交バスの担当者は、「『業務以外で悩みごとがある』ことが、事故を起こす要因となる」とし、
> 「家庭に問題を抱えないことも安全運転につながる」と説明する。
なるほどねえ。記事によればまだしばらくはハンドルを握るそうです。これからも安全運転でお願いします。

2008年04月11日

NEXCO東日本など高速道路各社、SAPAガソリンスタンドでの「上限価格の設定」を当面休止

高速道路給油所におけるガソリンなどの石油製品の上限価格の設定を見合わせます(NEXCO東日本・プレスリリース)
【西日本高速】ガソリン販売の上限価格設定を一時休止(Auto Gallery Net)

高速道路のサービスエリア等にあるガソリンスタンドは、いわば閉じた空間の中にあるので、不当に値段が上がらないように上限価格と言うものが設定されている。そして、その価格というのは、記者発表資料にもあるようにいわゆる市場価格を基にしている。つまり、市場価格が上がれば、SAPAでの値段も上がり、下がれば逆という仕組みなわけ。市場調査をベースにしているので、その結果がまとまってから設定するというタイムラグが生じる。先月末の暫定税率失効に関連して、つい先日、「またしても高速道路SAPAのガソリン狂想曲」というエントリーを書いたけれども、この時はてっきり市場価格に合わせて上限価格を下げることを考えていたため
> あくまで上限価格なので、ここでNEXCO側が暫定税率分を引いた金額にすることは、
> そもそも課税のタイムラグを考えればやはり難しかろう。
と書いてしまった。

ここにきて、NEXCO3社と本四は、「当面、上限価格の設定を見合わせることとしました」という決定をした。「しまった、その手があったか!」と自分の頭の固さに恥ずかしくなってしまうね。これによって、暫定税率復活後に、市場では価格が戻ってもSAPAでは安いままというタイムラグは(絶対にありえないわけではないけれど)解消されるだろう。ただ、これは誰にとってプラスとなる方針かと言えば、市場価格が上がった際に、タイムラグ無しで同時に値上げできるスタンド側だけだろう。もともと暫定税率失効と同時にチキンレースで値下げに走った市中のスタンドに対抗して、上限価格の遥か下の値段に設定した高速のスタンドがいかほどあっただろうか。どうも都合のよいときにだけ仕組みを変えているような印象はぬぐえない。

一方、ある意味競争相手がいない独占的な環境そのものは変わっていないのだから、暫定税率が復活するまでの間でもSAPAのガソリンスタンドが、このまま140円台や150円台で販売することも予想される。AGNの記事でNEXCO西日本は、
> 「高速道路ガスステーションの営業者が不適当な価格で販売することがないように注視していく」
とコメントしているけれども、そもそも200円とかならいざ知らず、140~150円台という暫定税率込み相当の値段で売っていたら、これははたして不適当とは言い切れるだろうか。

今回の上限価格休止という処置が、はたしてどの程度影響するのか、神の見えざる手はどこまで働くのか、なかなか読みきれないところだ。

2008年04月28日

改正道路交通法・改正道路交通法施行令は予定通り6月1日に施行

前回、パブリックコメントの際に「6月1日施行予定の道路交通法施行令改正に関するパブリックコメントが受付開始」というのを書いた道路交通法施行令の改正だけど、このところこのキーワードでたどりつく人が多いので再度取り上げる。

もともと、再びアクセスが多くなった理由は、この施行令の改正が正式に6月1日施行となることが決まったから。先週22日に閣議決定され、25日の官報で公布されているが、内容に関してはほぼ(というのは、前回のから見比べていないので)変化ない。

わざわざ検索で調べてくる人の注目点は、おそらく今回の改正で加わる「後部座席のシートベルト義務化」についてだろう。もっと正確に言えば「これまで運転席以外の席でシートベルトが義務化されていたのは助手席だけだったけど、これが『運転席以外』に広がった」というもの。
今回の政令改正に合わせて、未施行だった道路交通法の改正も行われるので、セットでの施行となる。

その内容をおさらい。まずは道路交通法から。
・改正道路交通法第71条の3第2項→「ドライバーは、シートベルトを着用しない者を運転席以外の席に乗車させて運転してはならない」(これまで、「運転席の横」だったものが「運転席以外」に)
 なお、そもそもシートベルトの設置が義務ではない車や、幼児、疾病者はただし書き等で外されている。
・同条第3項→削除(後部座席についてはこの項で努力義務とされていたけど、第2項で義務化されたため削除)

続いて施行令
・改正道路交通法施行令第26条の3の2第2項各号→(シートベルトの着用義務が免除される例外規定だが、もともと助手席だけだった義務が後部座席にも広がったため文言修正)
・改正道路交通法施行令第26条の3の2第2項第1号→定員を超える人数を載せた場合には、後部座席であってもシートベルトの着用義務から外すというもの(追加)
・別表第2(いわゆる違反点数の表)108→後部座席の者にシートベルトを着用させずに運転した場合の減点(1点)は、高速自動車国道
等におけるものに限ることに。

ちなみに、ここで面白いのは、施行令第26条の3の2第2項には、シートベルを着用しなくてもよい「やむを得ない理由」が列挙されているけど、「著しく座高が高いか又は低いこと、著しく肥満していることその他の身体の状態により適切に座席ベルトを装着させることができない者を自動車の運転者席の横の乗車装置に乗車させるとき」というのがあって、少し笑った。

さて、ここで気になってくるのは減点対象となる「高速自動車国道等におけるもの」の解釈だ。さて、これはどうやって取り締まるんだろう。
まず定義だが、道路交通法および道路交通法施行令では、高速自動車国道等というのは「高速自動車国道又は自動車専用道路」となっている。なるほど。ではどこからが高速自動車国道なのか、となるとこれが非常にやっかいだ。本来の定義的には、高速自動車国道として告示されている区域(高速自動車国道法)から、ということになるが、その区分けは別にアスファルトに線が引いてあるわけでもない。実際には下道からインターチェンジに入っていく道路の途中、あるいは下道から分岐したその瞬間に立っている青地に白で車が書かれているあの標識から、と考えるしかないだろう。これも実はインターによってまちまちなので、どこからシートベルトを気にすればよいのか、となるとけっこう難しいところ。

もっとも、早い話が減点1を気にするくらいなら最初からシートベルトをつけておけ、とこういう話ですね。

2008年05月01日

朝日の「抜け道高速道路」記事で思い出した、2月の冬柴国交相の発言

そういえば、以前「「高速道建設に『抜け道』 1850キロは審議不要」という見出しへの違和感」で書いた、冬柴国交相発言を思い出した。

ことの顛末は、政府が四全総で決めた高規格幹線道路、約14,000kmのうち未完成の約2,900kmの扱いについて、国土交通省が中期計画において評価を行ったことから、野党が「そもそもいつ作ることが決まったのか」という追求があったもの。
> この方針には野党などから「いつの間に造ることを決めたのか」との批判が出ていた。
> これに対し冬柴国交相は「計画段階」としたうえで、
> 「国幹会議の議論を経て厳しく査定しながら真に必要なものを造っていく」として、
> 野党議員を含めた国幹会議を経ることで客観的に必要性の有無が決まる、と説明していた。(朝日新聞)

ところが、これについて
> しかし、国交省などによると、この2900キロのうち1400キロは、
> 一般国道の自動車専用道路(B路線)。
> 高速道路会社が管理する高速道路より最高速度を抑えられている路線が多く、
> 国幹会議の審議は必要ない。
>
> さらに残りの高速道路(A路線)1500キロのうち約450キロ(事業費2.3兆円)は
> 「高速道路に並行する国道」(A'路線)という位置づけで、
> 国幹会議の審議は不要なことが分かった。(朝日新聞)
と朝日新聞が息巻く。

この時、
> 実はこれ、引用冒頭の冬柴大臣の国幹会議の説明はともかく、
> 制度自体はこの20年弱変わっていないので、今さらわかったことではない。
と書いたのだが、ここで冬柴国交相の説明について保留していたのを思い出した。
というのも、再掲になるが、
> ここに書かれていない「主語」が、はたして「高速自動車国道」なのか、
> 「高規格幹線道路」なのかというのもチェックが必要な気がする
> (前者なら何ら誤った答弁ではないが、後者なら誤った答弁)。
だからだ。

で、冬柴のおっさんは豪快に間違えていた。
平成20年2月7日 第169回国会 予算委員会
谷垣元財務大臣から、中期計画の説明を求められた際の答弁が最初の失点。っておい身内の質問でコケたのかよ。
> ただ、一万四千キロ全部つくるのかと言われたら、
> これはそのときの予算と、そしてまた国幹会議の議を経て厳しく査定をしながら、
> 真に必要なものをつくっていく、そういう趣旨でございます。
この答弁では、そもそも国幹会議を経る必要の無いA'路線(繰り返すけど、私もA'に関しては疑問を感じる)とB路線についても国幹会議による審査を行うように読めてしまう。ところが、これについて谷垣議員はもとより、その後のジャスコ岡田もこれについてはスルー。

しかし、その後誰かに言われたのか、冬柴国交相は後にこの発言を微妙に微妙に修正。5日後の同委員会では、民主党の馬淵澄夫議員の質問「中期計画に載ったものは、何が何でもやるということなのか?」に対してこう答えている。
平成20年2月12日 第169回国会 予算委員会
> そしてまた、高速道路、高速国道におきましては、当然に国幹会議の議も経て、
> そして承認された分について進めるわけでございますが、財務省の評価というものも当然ございます。
と、国幹会議を経るのは高速自動車国道だと絞っている。悲しいことに、これについては馬淵議員もスルー。そりゃ朝日もこれはスルーするわけだ。

しかも冬柴大臣、高速道路と国幹会議という大きな話題でどうにか軌道修正したかと思ったら、同じ日の共産党・穀田恵二議員の質問で自らが管轄する地域高規格道路で再度コケる。この穀田議員の質問はこれまたレトリックが巧みだ。地域高規格道路の要件が平成15年に緩和され、必ずしも自動車専用道路でなくてもよくなったことや、現道の活用も可能になったことをどっかにおいやって、
> 何もこれは地方の生活道路のことではありません。
> この道路は、信号なし、そして立体交差、自動車専用道路という高速道路そのものであって、
> 例えば首都高速、阪神高速、京都の高速道路なども含まれます。これも一般に言う高速道路です。
> この道路は中期計画にどのように位置づけられているか、この路線の計画はどうなっているか、
> 明らかにしていただきたい。
と畳み掛けている。冬柴大臣がコケるのは、この最後の方、「この問題について、道路、この地域高規格道路、これについてはどこで決めるんですか。路線はどこで決めますか。閣議ですか、どこが決めますか。国幹審ですか」という質問だ。これ、今思ったんだけど釣りじゃないのか?
冬柴大臣はここで、
> 一部はもちろん国幹審で決める部分がありますけれども……
> (穀田委員「地域高規格道路ですよ」と呼ぶ)地域高規格はそうではありません。私が決めます。
と、質問の議員に指摘されてしまう有様。あはははは。

さて、話を戻して高速道路と国幹会議の話だ。
なせ、この話を朝日新聞が22日に取り上げたのか。また12日の発言ではなく7日の発言を取り上げたのだろうか。
一つは、14日の予算委員会で民主党の武正公一議員がB路線の整備について取り上げ、18日の予算委員会で同じく民主党の松本剛明議員が
> 今の、いわば並行する自動車専用道をつくるには、国幹会議にかかりますか。
とA'路線と国幹会議について、単刀直入に切り込んでいる。これは明快な質問だ。で、これに対する冬柴大臣の答えも明快だ。
> 国幹会議にはかかりません。後で編入する場合にはかかります。

この松本議員の質問に出てくる
> 国幹会議そのものも形骸化していると我々は思いますけれども、
> その国幹会議すら通さずに、あっちこっちにいろいろな種を植えつけて、
> これをつながないとだめだ、こういう理屈がどんどんどんどんまかり通ったら、
>どこで歯どめがかかるんですか。
あるいは
> 先につくっておいて、でき上がってから編入をするというのであれば、
> 予定路線、基本計画、そして整備計画、道路の指定ということで、
> 国幹会議の意味がほとんどないんじゃないかというふうに思いますよ。
という指摘は至極まっとうなもので、恐らく朝日新聞の例の記事もこれがベースになっているのではないかと思われる。

朝日新聞の嫌なところは、冬柴大臣が12日以降に修正した「14,000kmは厳しく査定し、高速自動車国道については国幹会議でも審査する。ただしA'路線のように供用後に国幹会議を経て編入されるものもある」ではなく、7日の最初の発言を引用して「国幹会議の議論を経て厳しく査定すると言っていたが、実は国幹会議の審議が不要なものがある」と、書いているところだ。そもそも最初に間違えて言質を取られた冬柴大臣もマヌケなのだが、朝日も事実をよく理解していればあのような浅薄な記事にならなかったはずなのに、これは残念なこと。もっとも、朝日新聞の場合、わざと7日の発言をベースにしてとりあえず国を叩いておけという浅はかな狙いも感じられるので、このあたりの小手先のペンのなめ方はさすがジャーナリスト宣言、と言ったところか。

2008年06月02日

後部座席シートベルトの着用義務化、初日の調査で約9割と言うけれど

タクシー、バスはPRに懸命 後部シートベルト着用義務化(山形新聞)
県内、初日の着用率は約9割 後部座席シートベルト(山形新聞)

相変わらず検索などで「改正道路交通法・改正道路交通法施行令は予定通り6月1日に施行」にたどり着く人が多い。あれも少し言葉を削っているので誤解がなければよいのですが。

さて、6月1日に施行された改正道路交通法および同施行令によって、これまで運転席と助手席にだけ義務付けされていたシートベルトが、後部座席においても着用しなくてはならなくなった。
今日の山形新聞によれば、県内の高速道路2ヶ所(山形蔵王ICと庄内空港IC)で調査したところ87.5%の車両が着用しており、
> 県警交通企画課は「昨年の状況と比較すると、着用の意識はかなり浸透している」と話している。
という。

この違反、既にご存知の人が大多数だとは思うが、これまでのシートベルト着用義務違反と同じく、1点の減点になる。今回は制度の普及の点から指導に留まったということだけど、はたして後部座席のシートベルトなんてそこまで取り締まれるのかな。前方の座席と違って走行中に目視しにくいし、それを逆手に考えれば、停止させられた際にすばやく着用することもできそうだし。

また、これもしょっちゅう報じられているが、この義務化で泣かされているのがバス・タクシー業界だ。山形新聞の記事では山交バスの乗客の言葉を引用しつつ
> 乗客が着用しなければ行政処分1点が科せられるのは、ドライバー側。
> 同社はバスの車内にチラシを張ったほか、各座席に着用方法の説明書を備え付けた。
> 「着用しない人には繰り返しお願いするなどの努力をする」しかないのが現状で、
> 対応の難しさが見え隠れする。
とまとめている。これはタクシーも同じで、確かに飲んだ帰りに乗って、泥酔客が自発的にシートベルトをするとも思えないし、それでトラブルになるのを避けたい気持ちはよくわかる。これはしばらく悩みは続きそうだ。

そうそう、記事の中で、
> 一方、置賜地方のともに20歳のカップルは「締めないよ。面倒くさい」。
> 山形市内の男子高校生(17)も「締めなくても降ろされたりしないんでしょ」
> と、どこ吹く風の様子。
とあったけど、開き直るなバカタレが。バスもタクシーも運送約款の中で、運転手の「職務上の指示に従わなければならない」という旨はちゃんと書いてある。あまりに「俺は客だ」という乗客には、勇気を持って降りてもらうのも大切なんじゃなかろうか。運転手は、乗客を安全に目的地に運ぶという重大な使命をもってハンドルを手にしているのだから。

2008年07月07日

ガソリンは適時給油を ガス欠でJAF呼ぶ車が増加

県内、ガス欠車両増えてます JAF山形支部、適時給油呼び掛け(山形新聞)

そりゃあガス欠ギリギリまで走る人は増えるだろうなとは思っていたけれど、まさか本当に増えるとは。
とはいえ、パーセンテージにすると7~8%程度の上昇なので、そこまで増えたともいえないかな。

全国有数の世帯あたり自動車台数を誇る山形だもの、原油高に振り回されるのはよくわかる。だけど、こういう方法ではなくて、車の利用を減らしてみたり燃費のいい運転を心がけるほうが、はるかにガソリンの消費を抑えられるし、環境への付加も小さくなると思うんだが。

あと、
> 県警によると、高速道路や自動車専用道路で燃料切れした場合は2点減点、
> 普通車の場合9000円、大型車なら1万2000円の反則金も科される。
これは知らんかった。

観光バス急停車でバスガイドが負傷 湯殿山ICのETCレーンで

観光バス急停車しガイドけが 湯殿山ICでETCカード入れ忘れ(山形新聞)
ETC作動せずバス添乗員けが 鶴岡・山形道(河北新報)

ETCカードを車載器に入れ忘れたままETCレーンに突っ込み、急ブレーキをかけたところバスガイドさんが転倒したというもの。
> 高速隊によると、施行以来、県内の高速道で後部座席のシートベルトの未着用が原因となった事故は初めて。
ということで大々的に取り上げられているけど、後部座席のシートベルト着用のそもそもの目的とはちょっと違った形なだけに、県警としても複雑かも。
それにしても、
> バスガイドの女性は車内の通路を歩行中だった。
というのはいくらなんでも頑張りすぎだろ。

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