スマートインターチェンジ[SA・PA接続型]制度実施要綱の策定について(国土交通省道路局・記者発表)
国交省がスマートICの本格導入に向けて実施要綱を策定(Auto Gallary Net)
かいつまんで結論を書くと、「SA・PA接続型のスマートインターチェンジを本格活用していきましょう」という、今さらかよなもの。もう少し踏み込んで書くと、
・現在、全国各地で「社会実験」という名目で設置されているスマートICについては、「条件の整ったところから、速やかに本格導入を目指します」
・これからの導入については、(1) 地元自治体が主体となり発意し、(2) 関係機関で検討・調整・所要の手続きを進め、これによって設置することが可能。
ということ。
まず社会実験中の寒河江SAのスマートICだけど、これが本格運用される要件である「条件の整ったところから」の「条件」とはなんだろう?要綱の第3を見ると、スマートICの要件として以下のことが列挙されている。
・高速自動車国道法第11条第1号に規定された施設であること:道路・交通に供する通路・施設であること。つまりICの形式が整っていることの要件であると思われる。
・費用対便益がB/C≧1.0であるなど、社会的便益が得られ、地域住民などに説明責任が果たせられるもの:つまり、まったく使う人がいないようなところには作れない。
・NEXCOと自治体はコスト減に努め、スマートIC設置に伴う管理・運用コストの増は、当該スマートICによる増収で賄うこと:上の条件は社会的な便益だけど、この項目では会社にとっても採算性が取れる場所にしか設置できないことになる。
・当該スマートICの管理・運営については、関係機関による協議会で調整されたものであること:つまり、地元の足並みを揃えろ、と。
これは、場所によってはあっさりハードルを越えられそうだけど、寒河江ってけっこう厳しいんじゃないのかなあ。まあ今後県内で導入されるかどうかだけど、そもそも県内にSA・PA・BSって少ないんですよね。山形蔵王PAはIC併設だし。月山湖には絶対できないだろうし。櫛引PAもかなり厳しいような気がするなあ。確かに庄内あさひ~鶴岡は距離があるので、あってもいいとは思うけど、条件的に厳しいんじゃないだろうか。少しタイミングがずれていれば合併特例債でとかっていうプランもあったのかもしれないけど、今の鶴岡市じゃピクリともしないんじゃないだろうか。
ちなみに、AGNでは
> スマートインターチェンジは、従来型のインターチェンジを設置するのに比べて
> 用地買収などの必要がなくETCゲートを設置するだけなのでコストが低いというメリットがある。
って書いているけど、これはダウト。ICに接続する道路の整備というのが非常に厄介で、寒河江の場合は簡単にいったけど、櫛引とかの場合だと近くの道路までの整備って少し手間なんじゃないのかな。現に、東北道の泉PAでスマートICを作ったときは、かなり地元ががんばって道路を広げたり線形を変えたりしたみたいですよ。
個人的には、東北中央道の山形中央~山形上山にあるPA予定地みたいなところに作ったら面白いんじゃないかな。ほら、西公園も近いし、R458も近いから、そこそこうまく行くような。というより、単に東北中央道使ってR348で白鷹のほうに抜けるのが非常に面倒くさいから言っているだけなんだけど。