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道路特定財源を高速道路会社の債務に投入?(その2)

先日書いた「道路特定財源を高速道路会社の債務に投入?」のエントリーに、道路構造改革の「とにかき」さんの「道路特定財源の一般財源化について 第4回 国費投入はそれなりの理由があり必然だ」からTBを受けたので若干コメント。

細かい説明は、上のリンク先に飛んでもらうのがいちばんなんだけど、このBlogというのがまた非常によく練られているBlogなのです。少なくとも私の
> 今日は感情論がベースです。ごめんなさい。
とか書いてるエントリーが引用されるとは思ってもみなかったくらい論理的なBlogなのです。

私の知る限り、日本の道路交通政策について論じているBlogの中でも指折りのもの。ゆえに、上記のエントリーの最後にある
> 料金値下げによって相対的に国民負担を減らすことは可能なのです。
というのも、考えのベースが異なるものではあるが、納得のいくものがある。考えのベースの相違というのは、言うまでもなく道路交通政策に対する視点の違いに通じるもので、かたや「道路交通政策」というマクロな視点で語っているのにも関わらず、私のほうはどちらかと言えば「有料道路事業の政策」という狭い枠内でしか語っていないふしがある。つまり国土交通省で言うと、あちらが「道路局」ならこちらは「有料道路課」みたいな。ごめん、余計わかんなくなりました。

ちょっと脱線するが、先の道路公団民営化の議論において、(私も含めてだけど)推進委など多くの人間が「道路交通政策」ではなく「有料道路政策」というこじんまりとした枠から抜け出せずに論じてしまったゆえに、道路交通政策が複雑化し足踏みしてしまった感はありますね。
某馬鹿作家はさらにこじんまりとした「日本道路公団解体政策」という枠で論じていたのでこれはこれでどうしようもないけれど。

やはりどうしても私は「今の有料道路制度ありき」というか、その枠の中でいかに稼ぎ管理し返済するかという点で見てしまうので(ちなみに現行方式でも完済は可能だと考えてます。もっとも、例えばそれを「国費投入によって前倒しすることで、国費投入と得られる利益の差を考えれば、一目瞭然でしょう?」というのは否定しないけどね。)、有料道路の利用者と管理者というせまっくるしい視点になっちゃいがちです(そこで、「じゃあ薄皮有料の場合はどうするの?」という問いはあるだろうけど)。そこに対して、「いやいや道路の受益者というのは、そこを通行する人間だけではなく、道路交通サービスを受益する国民全体(これもざっくりとした捉え方だな)なのですよ」という視点でぶつけられると、これはもう(いや、もちろんバカみたいな論理だったら別だけどさ)ぐうの音も出ないのです。というより、私もそういう視点で見るべきなんだよなあと、いたく反省しました。

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2007年01月07日 18:50に投稿されたエントリーのページです。

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