以前お遊びでお送りした「そんなこと言われても困る標識・夏ver」が(カミさんに)大好評だったので、懲りもせず冬verをお送りします。
番外:凍結注意&スリップ注意
(西置賜郡白鷹町・R348)
「冬だから凍るのは当たり前」「スリップするのも当たり前」というのもあるし、まあ対応できなくもないし、というのもあるけど、今回は個人的には番外扱い。普通はこれが冬の「○○注意」の一般的な標識かもしれないけどさ。むしろ雪国の人間を自称するなら「滑ってからが腕の見せ所」くらいのことは言ってほしい。自分、絶対見せられませんけど。
第3位:荒天時波しぶき注意
(鶴岡市温海地区・R7)
ヤバいヤバい。もう冬の庄内の風物詩。他県どころか内陸の人もこれを甘く見ている人がいるけど、温海以南の7号線や由良温泉の県道を冬に走る場合、波しぶきは避けて通れない。当然、防波堤みたいなものが海側に連なっているけど、そんなのお構いなしに乗り越えてくる。こっちも油断しているし、波なんて前触れもへったくれもないから、不意打ちもいいところだ。放水車の一撃を食らったデモ隊の気分になれる。デモ隊に参加したこと無いけど。
何が怖いかと言ったら、車が波をかぶることより、波をかぶって動揺した運転手がハンドルを切ったりすると大惨事。カウンターのように襲い掛かってくるので、「注意」と書かれてももはやどうしようもない代物。そのくせ破壊力は右ストレートだからやっかいだ。
第2位:地吹雪注意
(米沢市・米沢南陽道路)
庄内もそうだけど、米沢盆地も地吹雪の多発地帯として名高い。雪のない地方の人には、この地吹雪と吹雪の違いを説明するだけで一苦労だ。とりあえず前が見えなくなることに関して言えばほとんど同じなのだけど、簡単に説明するためにはこうだ「吹雪は天気予報を見ればなんとなくわかるけど、地吹雪はできない」。厳密にはこの説明も大嘘なのだけど、関東の人にはこの程度で充分だ。
この「注意」の看板の厄介なところは、ともすれば一旦地吹雪になると「地吹雪注意」の看板が見えなくなるという点だ。「ちくしょう地吹雪かよ!」と叫んだ横で「地吹雪注意」と書かれてもどうしょうもない。そもそも「注意」と言われても、何をどう注意しろと言うんだろうか。そして、往々にしてあざ笑うかのように「地吹雪注意」の遥か手前で地吹雪が始まるという、まこと管理者泣かせの自然現象だ。
第1位:なだれ注意
(西置賜郡白鷹町・R348)
どう考えても不動の第1位はこれ。その恐ろしさは、疾きこと雪崩の如く徐なること雪崩の如く(ry、とにかく最強なのです。破壊力もさることながら、事前の予測が不可能かつ回避もほぼ不可能というからたちが悪い。何せ、雪崩は始まる瞬間までほとんどわからない。というか車に乗ってると始まっても多分わからない。のほほんと天気予報で「明日は雪崩にご注意ください」と言われても、むしろ何に注意すりゃいいんですかっていう話。たぶん、この標識を立てた人も「いやぁ、ぜってぇこれ注意しようがないよな」とか思ったに違いない。