ETC利用率の全国平均が60%を突破、2位には何故か奈良県(Auto Gallery Net)
ETC利用率が60%を突破!~最近のETCの利用状況について~(国土交通省)
県別の高速道路延長などを見ると、明らかに少ない奈良県が、なぜかETC利用率では全国2位、というもの。記者発表の参考資料を見ると、17年の3月現在の数字では全国トップなのか。ちなみに山形県は34位。相変わらず実にコメントがしにくい県だな。
上記のAGNでは、この理由について
> 高速道路が最も短い県=高速道路がなくても生活に支障を及ぼさない
> ということであり、奈良県で高速道路を使用するのは
> 料金割引きの恩恵を受けられるETC装着車ぐらいだと見ることができる。
と鋭く指摘。
一瞬、高速道路がなくても生活に支障を及ぼさない=ETC装着率が低そう、と思ってしまうのだが、そもそもETC装着率が低い≠ETC利用率が低いなのだ。これはしびれる着眼点だ。仮に奈良県のETC装着率が低かったとして、高速道路の利用率も低かったとする。しかし、(1)それでも少ない高速道路利用者は、しっかりETCをつけて割引を適用させるかしこい利用者orヘビーユーザだった。あるいは逆に(2)ETCをつけた人が高速道路をよく使うようになった。としたら、ETC利用率は上がるわな。ま(2)は無いだろうけど。
この業界に「上位2割の客が売上の8割」という法則が成り立つとは思えないが、単純に利用率という数字に踊らされている道路行政の一端を見た気がする。そういえば、ETCの導入に躍起になっているのって、高速道路各社や機器メーカーではなく、国土交通省や外郭団体ばっかりだね。
AGNのするどい指摘で〆ることにする。
> 国土交通省などの発表を見ると、
> 渋滞の緩和よりもETCの普及率と利用率を上げることに
> 躍起になっているような印象を受ける。
> ETCの利用率が64.5%になった東京都内でどれだけ渋滞が緩和されたのか?
> 全国的な利用率の発表よりもこういった情報の分析こそが求められる。
うんまあ、平常時の料金所渋滞はかなり解消されたっていう話だけどね。でも、この秀逸な指摘にはまろやかに同意。