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原油高騰への対策で高速道路深夜割引を30%OFF→40%OFFに

原油価格の高騰に伴う緊急対策としての高速道路料金の引下げの実施について(国土交通省道路局)
原油価格の高騰に伴う緊急対策としての高速道路料金の引下げの実施について(NEXCO東日本)

ぽっと出てきたこのニュース、結論から先に書くと、
「2月15日(金)午前0時から、1年間を予定として高速道路の深夜割引を現行の3割引から4割引にする」
というもの。

そもそもなんでこんな話が出てきたのかというと、上の記者発表を見ると、昨年12月に政府の「原油高騰・下請中小企業に関する緊急対策関係閣僚会議」で、
原油価格の高騰に対して、中小企業の輸送コストが圧迫されないように、
> ・安定的な物流コストの確保等を図るため、
> 現在、高速自動車国道に導入されている深夜割引(0~4時:3割引)を拡充し、4割引とする。
という対策が取りまとめに盛り込まれたもの。

さて、ここで不思議なのは、いくら国民の生活や経済活動に直結することとはいえ、高速道路の料金に首を突っ込んでいいものなんだろうか。見方によっては国が上から力でもって高速道路会社の収入を減らしているわけだ。

そのミソが、国と高速道路3会社連名の記者発表資料の末尾にある。
> 一昨日、平成19年度補正予算が成立しましたので、
> この取りまとめを踏まえ、以下の通り高速道路料金の引下げを実施いたします。
そう。国の施策による割引の拡大によって、ETC車は実質15%の減収になることから、国はその減収分を国費によって補うということだろう。緊急対策関係閣僚会議の資料では、平成19年度補正予算で67.3億円、平成20年度予算で235億円を計上しているようだ。

もちろん、割引の拡大は一般の利用者にとっても嬉しいこと。
例えば山形蔵王と仙台宮城の間の料金は、普通車なら通常1,600円のところ、深夜割引適用後1,100円だったものが950円と650円も安くなる。大型車も2,500円から1,750円に割引になっていたところが1,500円になり、非ETC普通車より安くなることになる。
けれども、なんだかんだ言っても国の施策や呪縛からは逃れきれない高速道路会社を見ていると、道路が鉄道と異なるインフラ形態であるとはいえ、少しやるせない気分になってしまう。

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2008年02月09日 17:08に投稿されたエントリーのページです。

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