いつまでも、Keep on going, Girls！

おおよそ、ストーリー（黒字）に沿って進み、ところどころ無駄な解説（茶字）が入ります。で、最後にロケ地の場所を書くことにします。

直った楽器を手に、練習を開始する7人。しかし、公園(*20)では「近所迷惑だず」と言われ、カラオケボックス(*21)でもうるさいと言われてしまう。そんな彼女たちを見かねたパチンコ屋の店主が店先(*22)を提供するが、ヘタさ加減で客足が遠のく結果に。失望する彼女たちに遠くから小澤先生がアドバイスするが、なぜか見つかるや否や、一目散に逃げてしまう。川沿いを駆け(*23)、路地(*24)を抜け、小澤先生の自宅(*25)にたどり着く。そこで見たのは、なんとジャズ一色の部屋。なぜか流れで彼女たちに指導をすることになってしまった小澤先生。実は、3年前にサックスを買ったはいいものの、ロクに練習もせず、音楽教室(*26)でもダメ生徒っぷりを発揮していた。音楽教室で教わったことを彼女たちに教えるが、成果はなかなか上がらない。

トイレから電源を引っぱるという秀逸な描写が印象に残る公園のシーンだが、何を隠そうこの公園のトイレにコンセントはない。ついに必要以上のネタバレ開始だ。
さらに不思議なことに、カラオケボックスでは内装が変わっており、彼女たちが狭苦しく収まっていた103号室のドアがのっぺりとしてしまっている。もっと言うと、パチンコ屋は外装も微妙に変わっているし、店の名前も変わってしまっている。もっともこればかりは店の性格を考えるとしょうがないか。
そこから走る竹中、追うガールズ。楽器抱えてナイスランだ。対岸にいる竹中を見つける場所は、雪上を走ってずっこける地点のすぐそば。これは後述する。
谷啓らとセッション（になってない）するのは長井市内の音楽教室。これも後述することにしよう。

（04/09/18撮影）
↑子どもに石を投げられた公園。右奥がトイレ。中央の砂場から丘にかけての場所で演奏していた。

（04/09/18撮影）
↑演奏していたあたりをアップで。

（04/09/18撮影）
↑「近所迷惑だず」と言った奥様のお宅。なお、アップで構図通り写真を撮ったら、家の中まで見えそうだったので取り止め。映画内では物干し竿と洗濯物で隠してました。

（04/09/20撮影）
↑店長がすごい形相でやってくる廊下。

（04/09/20撮影）
↑件の103号室は、やけにシンプルな扉に。なお、このとき中の人は普通に歌ってました。

（04/09/18撮影）
↑なぜ監督はパチンコ屋にしたのか。軍艦マーチでもやればよかったのか。そう言う問題じゃないが、とにかくパチンコ屋を遠景で。

（04/09/18撮影）
↑そもそも小澤先生はなんであんな隅にいたんだろうか。とにかくパチンコ屋の駐車場を小澤先生の立ち位置に向けて撮る。

（04/09/18撮影）
↑小澤先生は対岸左からやってきて、向こうの橋に抜けていった。いくら「待てぇ」と叫んでも誰も待たないのが世の定め。

（04/10/11撮影）
↑小澤先生を追う路地。なぜか劇中では駐禁の標識が真横を向いていたので、一方通行と勘違いしてしまいましたよ。

しょぼくれながら街を行く5人。交差点(*27)を渡っているとふいに関口が立ち止まる。歩行者用信号から流れる『故郷の空』を聞いて一言「これってジャズ？」。これをきっかけに彼女たちは開眼する。
体育館(*28)に響く卓球の音も、駐車場(*29)でバスを誘導する笛も、団地(*30)にこだまする布団を叩く鼓動も、全てジャズに聞こえるではないか。かつてバイトしていたスーパー(*31)で演奏するまでに成長した5人+2人。その演奏を聞いたかつての仲間たちも楽器屋(*32)にゴー。ブランド物を売って、かくしてスウィングガールズは再結成を果たす。（以下、その５で）

映画でいちばんの転換点、かつ見た人の記憶に残るシーンになるであろう、関口と交差点の場面。ここでまたしても、必要以上のネタバレ。あの交差点、『故郷の空』は流れません。ごめん矢口監督。私はあえて書くよ。
団地には8棟あったのだけど、それぞれに立地条件が違うので、3回行くほど苦労しました。カミさんには「全部撮ってくればよかったのに」と言われるし。
スーパーの駐車場も楽器屋も、既出のものです。

（04/09/20撮影）
↑関口が中央分離帯に取り残されてしまった交差点。