« 山形道・関沢ICのETC入口レーン閉鎖のお知らせ | メイン | 山刀伐峠など芭蕉ゆかりの地を視察-尾花沢・奥の細道サミット »

談合事件の影響で入札不成立の工事、「分割発注」で急場しのぎ

分割発注で“緊急避難” 談合事件の影響で入札不成立の工事(読売新聞)

公共工事において、規模が大きくなればなるほど大企業の存在は必要不可欠になってくる。それは発注する金額が大きくなるからというのもそうだし、工期的な問題や技術的な問題も含めてそうなってくる。今回世の中を賑わせた橋梁談合の余波が思わぬ形で落っこちてきた。

記事にあるように、入札予定の2社のうち1社が指名停止になり、入札そのものが成立しなくなってしまったのだ。規模の大きな工事ではそれだけ参加資格も厳しくなるので、大手がごっそり抜けてしまった今回の指名停止では、まだまだ似たような事例が出てくると思う。


じゃあここで、記事にあるように分割発注して入札すればいいじゃん?そうすれば入札参加の企業も増えて競争が増すじゃん?地元の企業も入りやすいじゃん?という話が出てくる。

ところがここの落とし穴もいくつかある。記事にあるような連携ミスもそうだし、一連の工程の中で修正点が出てきたとき、1次工程の企業がやるのか、2次工程の企業がやるのかというのもそう。また、業務を分割することで発注コストが増えるという危険性も孕んでいる。

また、上に書いたけど技術力の問題もある。大規模公共工事では、言ってはなんだけど全国規模の会社と地元企業とでは、超えられない経験値の壁があるんですよ。似たような例が、昨年置賜地方であった測量業者・設計業者の談合事件。置賜の20以上の業者が、今回と同じ独禁法3条違反で排除勧告を食らった。官公庁は県内他地域の業者を選定して対処したのだけど、相当苦労したみたい。受注者も発注者も。

別に談合のとばっちりがあるからといって、談合そのものをやむなしってするつもりはないし、談合は悪いこと。でも、そっちにばかり目が行って、こういうことがあまり知られないのは、ちょっと考えちゃうね。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yamagata.s77.xrea.com/mt-tb.cgi/182

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2005年07月02日 19:56に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「山形道・関沢ICのETC入口レーン閉鎖のお知らせ」です。

次の投稿は「山刀伐峠など芭蕉ゆかりの地を視察-尾花沢・奥の細道サミット」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type