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山居倉庫

このあいだ、「やまがた景観知事賞に酒田の山居倉庫周辺」を書いたが、その山居倉庫を使って「農林水産まつり」が開かれるとあって、久しぶりに庄内に足を伸ばした。山居倉庫自体も、十数年ぶりになるのではないだろうか。

さて、野菜だなんだで大騒ぎする前に、山居倉庫について書いておこう。もともと明治26(1893)年に、酒田の米穀取引所の倉庫として造られた。当時、まだ庄内米の運搬には海運が使われていた。何しろ、酒田駅が開業するには、それから20年以上も先の大正3(1914)年まで待たなければならない。最上川と新井田川に囲まれたこの土地は、まさにうってつけだったのだ。現在も、半数の倉庫が使われており、頑強なつくりがうかがえる。

この山居倉庫が有名になったのは、昭和58(1983)年のNHK朝ドラ「おしん」だろう。酒田の材木問屋に身売りされたおしんが、蔵一杯に運び込まれる米俵を見て呆然とする場面に使われた。運搬の利便性もさることながら、湿気防止のために倉庫の内側に蔵を作る二重構造や、夏の西日や冬の強い季節風を防ぐための欅並木といった工夫も見逃せない。現在は遊歩道として有名だが、あの並木にも深い理由があったのだ。

と、能書きを書いたあとで、久々の山居倉庫探検だ。こういったイベントに目が無いカミさん、「野菜が高くなっているから」と大量に買い込む。まつりのテントでも買い、倉庫の横にできた物産館でも買う。おいこら。

昔はもっと大きな大きな倉庫だった気がするんだけどなあ。既に使われなくなっている方の中を覗いたが、妙に涼しげだった。往時を偲ぶことはできないが、収穫期には右へ左への大騒ぎだったに違いない。

格としては「冬のソナタ」の並木道よりも上だという自負すらある欅並木だが、なぜか葉が少ない。さてはもう散ってしまったのかと思ったら、台風の塩害で夏の終わりに枯れてしまったんだと。その代わりに昨年の写真を飾るあたりが抜け目ない。せっかくなら全部生で見て欲しいので、ポスターの写真は上半分をカット。

001.jpg
(10/24撮影)

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(10/24撮影)

003.jpg
(10/24撮影)

004.jpg
(10/24撮影)

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●場所
・山居倉庫
住所:酒田市山居町1丁目
交通:山形道酒田ICからR7で約5.5km

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2004年10月24日 20:44に投稿されたエントリーのページです。

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